③自治体から民生委員・児童委員への個人情報の提供に関する事例集(平成24年7月)

Slides:



Advertisements
Similar presentations
学校における個人情報の取り扱い 京都市教育委員会総務課 企画広報係長 西田 良規. <個人情報保護の基本原則> ○ 利用目的を特定して個人情報を入手する ○ 個人情報を入手する際には本人の同意を得る ○ 利用目的を超えて情報を取り扱わない ○ 情報処理を外部委託する際はしっかり監督する ○ 本人から請求があれば,保有する個人情報を開.
Advertisements

介護支援サービス(ケアマネジメント) 要援護者やその家族がもつ複数のニーズと社会資源 を結びつけること。 要援護者の生活の質を高めること。 保健,医療,福祉,住宅等の各種公的サービスだけ でなく,家族、ボランティア,近隣等の支援とも調整 し,在宅生活を支えていくもの.
児童虐待防止に関する研修. 児童虐待相談対応件数 (中央及び幡多児童相談所) 約4.4 倍 児童虐待とは 親または親に代わって養育に携わっている大人 等 (不適切な関わ り) 18歳未満の子ど も 心や身体を傷つけたり、健全な成長や発達を損な う 児童虐待 マニュアル P1.2 参照 気づく.
1 個人情報保護について 弁護士法人龍馬 弁護士 舟木 諒,板橋俊幸. 情報化社会 □ 個人情報保護法の概要 2003 年(平成 15 年) 5 月 23 日成立, 2005 年(平成 17 年) 4 月 1 日全面施行。 ◆成立の背景 プライバシー侵害 国際上の問題 住民基本台帳問題 個人情報漏洩問題.
1 1.制度の理解と住民説明 平成 28 年 1 月 個人番号の利用開始(申請者等に対し、各種申請書類へ個人番号の記入を求め る等) このため、窓口担当者を含め関係業務に関わる職員は、住民等からの問合せに対応できるよう、 番号制度への理解を深める必要がある。 ※ マイナンバーホームページ(内閣官房 HP.
オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構 事務局 オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構 自治体条例調査資料 平成26年度 第1回データガバナンス委員会資料 資料1-6.
紋別市総務部庶務課(危機対策担当). 1 ■改正の背景 ○東日本大震災では、被災地全体の死者数のうち、高齢者の死者数が6割 ○障害者の死亡率は被災住民全体の死亡率の約2倍 要配慮者 ⇒ 高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する者で、 従来は「災害時要援護者」と総称 避難行動要支援者 ⇒ 要配慮者の内、災害発生時等に自ら避難することが困難な者で、
学校ホームページの発信 情報化推進総合センター 指導主事  永井 賢次.
安心おたっしゃ訪問事業 杉並区保健福祉部 高齢者在宅支援課.
居宅介護支援事業所.
H28改定後の全国の届出動向 2167施設が届出 1 愛知256 2 広島199 3 兵庫
石巻市地域福祉計画 住民懇談会 平成18年6月.
Ⅱ 訪問介護サービス提供プロセスの理解 Ⅱ 訪問介護サービス提供プロセスの理解.
Ⅱ.高齢者に係る地域アセスメントの    手法について
【資料3】 条例検討会議について 平成28年8月30日 福岡市障がい者在宅支援課.
【資料5】 条例の基本的な方向性について 平成28年8月30日 福岡市障がい者在宅支援課.
社会保険ワンポイント情報 13号 マイナンバーと社会保険、法人番号 社会保険 法人番号 社会保険実務の留意事項
学校薬剤師仕事(中教審/学校保健安全法)
障害のある人の相談に関する調整委員会の設置
地域の身近な相談者 CSW コミュニティソーシャルワーカー コミュニティソーシャルワーカー(CSW)とは?
資料 2 地域包括支援センターの 増設について 保健福祉部福祉活動推進課.
障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針の概要
H28.7.8社会福祉法人制度改革の施行に向けた全国担当者説明会
障がいを知り、共に生きる! まず、知ることからはじめませんか! 手話によるコミュニケーション実技研修会 無料 参加費
【チーム及び必要に応じて、対象者情報に詳しい者】
健康寿命延伸産業分野における新事業活動のガイドライン(概要)
No 表面 別紙1(ハガキなし例) 臨時福祉給付金のご案内
福祉サービス部会 平成27年度 活動計画(案) 岡山南障がい者相談支援センター 村上 眞 平成28年6月10日
横断工作物情報図の公表について 本局掲載広告 横断工作物情報図
「共生型地域福祉拠点」推進セミナーを開催します!!
災害時に備えて 今できること こんな不安はありませんか? 災害時に助かるために!! 1つでも不安があれば、 中をご覧ください。
人材育成 1.従業員の雇用 1-1 従業員採用への配慮事項 1-2 人材の募集 1-3 労働契約の締結 Appendix-1 労働者保護法規
介護支援専門員 ケアマネジャー サービス担当者会議.
当該実施機関(担当部署)による開示・不開示等
市町村等から電話照会等を行う場合の対応について
労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について
【チーム員及び必要に応じて、対象者情報に詳しい者】
認定NPO法人サービスグラント(担当 津田・鈴木) 御中  TEL: 東京ホームタウン《ライフシフト》プログラム お申込書
既存の計画への追記による避難確保計画の作成
障害福祉サービス等情報公表制度に係る手続きのご案内 平成30年4月に障害福祉サービス等情報公表制度が施行されました。
障害福祉サービス等情報公表制度に係る手続きのご案内 平成30年4月に障害福祉サービス等情報公表制度が施行されました。
トレーニングの際はスライド, ノートの両方を確認してください
市町村保健活動の業務チャート 分野:介護予防
平成30年8月 府中地区ケアマネジマント モデル 有地.
     6  総合区政会議           地域自治区・地域協議会.
改めて知ろう、 鳥取県初の取組「あいサポート」と 障害者差別解消法 参加無料! 障害者差別解消法を知るための研修会 日 時:7月22日(日)
東京都地域福祉支援計画の構成 東京における「地域共生社会」の実現 三つの理念の具現化 地域生活課題の解決 計画的な地域福祉の推進
国民健康保険における保険料と保険税の現状等について
学校等欠席者・感染症情報 システムの概要について
【資料3】 骨子案の検討事項について 平成28年9月30日 福岡市障がい者在宅支援課.
認定NPO法人サービスグラント(担当 鈴木・北詰) 御中  TEL: プロボノ価値共創プログラム 2018年度 申込書
Ⅱ.高齢者に係る地域アセスメントの    手法について
水防法等の改正に伴う 避難確保計画の作成について
ケアマネジャーとしての基本的なケアプラン作成について復習します。
地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要
「直接支援チーム」とは? B チーム支援ガイド Bー1 宮城県総合教育センター
既存の計画への追記による避難確保計画の作成
緊急連絡SMS導入について (2009年9月運用訓練報告 及び 今後の送信対象者拡大)
地域支え合い会議 地域 行政 地域福祉推進のイメージ 高知市社会福祉協議会 専門機関 健康福祉部 水道局 市民協働部 防災対策部 環境部
~要配慮者利用施設における円滑かつ迅速な避難のために~
総合事業 【事例集】 H 追加版.
~要配慮者利用施設における円滑かつ迅速な避難のために~
-笛吹市 防災危機理課- 平成30年11月16日(金)午後7時30分から 笛吹市スコレーセンター 1階 集会室
輸出入申告官署の自由化の実施に 伴う実務上の事項について (基本的方向性)
あいサポート条例(愛称)素案の概要 1 制定の目的 2 条例案の内容
人事労務 NEWS 令和元年 7月発行 休職の取扱いについて
【問合せ先】 公益財団法人 介護労働安定センター 愛媛支部
退院後支援事業における手順 ⑧退院後支援計画による支援の終了 ⑦退院後支援計画に基づいたサービスの利用 ⑥退院後支援計画の決定・交付
特別支援教育総合推進事業 特別支援教育 推進員 高等学校 1(新)特別支援教育総合推進事業【4,752千円】 県教育委員会 特別支援学校
個人情報に関する基本方針 基本方針 具体的な取り組み 相談体制
Presentation transcript:

③自治体から民生委員・児童委員への個人情報の提供に関する事例集(平成24年7月) ・ 東日本大震災や所在不明高齢者問題等により、支援を必要としている人々を地域から孤立させない支援が求められ、民生委員・   児童委員への期待が高まっていること ・ 民生委員・児童委員が地域で活動するにあたって、支援を必要とする人々の個人情報が民生委員等へ適切に提供されていないと   の声があること ・ 平成22年度に行ったサンプル調査(別紙参照)の結果から、民生委員・児童委員へ個人情報を提供していない市町村が存在するこ   と   これらの背景から、本事例集を作成し、市町村から民生委員・児童委員へ必要な個人情報が適切に提供され、地域福祉活動が推    進されることを期待。 事例 ○長野県(民生委員活動と個人情報の取扱いに関するガイドラインを作成) (個人情報保護条例との関係) ・個人情報保護条例の原則・・・・本人の同意が必要 (個人情報の収集) 市町村保有情報を民生委員に提供するには、収集の際に予め本人の同意を得ておくことが最も確実かつ簡潔な方法です。収集の際、民 生委員を含む関係者・機関への情報提供を明示しておけば問題ありません。 民生委員活動に必要な情報を他部署で扱っている場合は、民生委員担当課から該当する担当課に対して、上記のような依頼をし、市町 村全体として取り組んでいく必要があります。 (個人情報の提供) 既に収集してある情報を目的外利用、第三者提供する場合は、原則、本人の同意を取る必要があります。 同意の取り方は、必ずしも書面による必要はありません、個別に口頭で同意を得ることも可能です。その場合は、トラブル防止のため 複数の立会で行う、記録を残すといった方法が有効です。 また、回覧等により書面で一斉に通知し、名簿からの除外希望者に手を上げてもらうやり方も考えられます。ただし、プライバシーの 度合いの強い情報は、このようなやり方には馴染まないと言えます。同意の確認に関しては、利用目的、項目、手段・方法、本人の求 めに応じ提供禁止する旨等を記載するとよいでしょう。 ・条例に例外規定を設けて対応・・・・本人の同意は不要 災害時に要援護者の避難支援等を行うためには、日頃から関係者の間で要援護者に関する情報共有をすることが必要です。 原則として、上記のように、要援護者から同意を得ることが必要ですが、同意を得ない方法として、関係機関共有方式というものがあ ります。これは、個人情報保護条例において、個人情報の目的外利用・第三者提供を可能とする規定を整備することにより、本人の同 意なしに関係機関の間で情報を共有できるというものです。

○大分県中津市(定期的に担当地区内対象者一覧を配布) (個人情報保護条例との関係) ○個人情報の管理方法、個人情報取り扱いに関する研修等)  (個人情報保護条例との関係)   ○個人情報の管理方法、個人情報取り扱いに関する研修等)    ・民生委員に提供する個人情報の対象者、内容等について、定めている。    ・中津市個人情報保護条例に基づき、中津市情報公開・個人情報審査会に、提供する個人情報の範囲、提供先、利用目的について諮り、こ     の内容に基づいて提供している。    【中津市個人情報保護条例第10条第1項(5)】     前各号に掲げる場合のほか、審査会の意見を聴いた上で、目的外利用等をすることにつき公益上の必要その他相当の理由があると実施機     関が認めるとき。 ○東京都中野区(個人情報を共有可能な条例及び協定書を制定)  (個人情報保護条例との関係)   ○個人情報の管理方法、個人情報取り扱いに関する研修等)    ・民生委員には、民生委員法による守秘義務が課せられており、本人同意は必要ないと考えている。  (その他)    ・中野区は、「中野区地域支えあい活動の推進に関する条例(平成23年中野区条例第19号)を制定し、地域の様々な団体と連携して、高     齢者・障害者を主な対象者として見守り活動を行っている。その条例に基づき、「地域支えあい活動の実施に係る個人情報の取り扱いに     関する協定書」を民生児童委員協議会と取り交わし、改めて情報提供とその取り扱いについて定めている。この協定では、従来の高齢者     情報に加え、情報提供を希望する障害者の情報も含まれている。     ※ 民生委員は守秘義務が課せられているので、改めて条例に規定するまでもなく情報提供をすることは可能といえるが、当条例においては民生委員         の他に地縁団体や警察署、消防署への情報提供についても規定され、地域団体への情報提供に係る取り決めが包括的に整理されたといえる。 ○岩手県釜石市(行政からの情報提供及び提供方法を一覧化)  (民生委員への個人情報の具体的な提供方法)     ○原則として、本人の同意なしに必要な情報を提供している。    ○住民世帯状況については、世帯票を配布している。    ○上記以外の内容については、提供した名簿等の紛失を防止するため、閲覧、または口頭による伝達としている。    ○生活保護については、開始及び廃止について生保担当者が個別に民生委員に連絡しているほか、年に1回、生保担当者が名簿を持参し、 各地区定例会に出向いて情報提供を行っている。    ○障がい区分、要介護度等については、民生委員が閲覧できる名簿を各地区生活応援センターに配置している。  (個人情報保護条例との関係)    ○特に定めていない。

○島根県松江市(高齢者世帯情報等を本人同意で提供)  (個人情報保護条例との関係) (個人情報の管理方法、個人情報取り扱いに関する研修等) ・個人情報保護条例に基づき、必要最小限の情報としている。 ・災害時の要支援者情報については、本人の同意に基づき、日常生活に必要な生活用具・医薬品、避難所生活で配慮する事項、かかり  つけ医療機関等の情報を提供している。 ○福井県永平寺町(児童虐待等の情報を提供)  (民生委員活動に必要な情報の内容) ・・・民生委員活動に必要な情報として実際に提供している情報    ・高齢者世帯、ひとり世帯、障害者、災害時要援護者等、児童虐待等の情報、家族状況、連絡先、年齢など     ※必要に応じて同意を得ずに提供している場合もある。  (個人情報保護条例との関係) (個人情報の管理方法、個人情報取り扱いに関する研修等)   ・特に定めていない。 ○愛媛県松山市(行政把握の要援護者名簿を直接提供)   (民生委員への個人情報の具体的な提供方法)    ・行政が把握している要援護者等の名簿を、直接提供する方法。    ・原則として、本人同意を必要としていない。  (個人情報保護条例との関係)     (個人情報の管理方法、個人情報取り扱いに関する研修等)     ・一覧名簿にして、民生委員の担当地区のみの情報を提供している。   ○兵庫県たつの市(民生委員からの個別問合わせに随時対応)  (個人情報保護条例との関係)      (個人情報の管理方法、個人情報取り扱いに関する研修等)      ・災害時要援護者マニュアルの支援対象者一覧表と支援個票     ・民生委員から個別に問い合わせがあった場合に提供している。