ケアマネジメントのサイクル.

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介護支援サービス(ケアマネジメント) 要援護者やその家族がもつ複数のニーズと社会資源 を結びつけること。 要援護者の生活の質を高めること。 保健,医療,福祉,住宅等の各種公的サービスだけ でなく,家族、ボランティア,近隣等の支援とも調整 し,在宅生活を支えていくもの.
学習目標 1 .セルフマネジメントモデル,学習援助型教育とは何か を理解する. 2 .セルフマネジメント支援のために必要な構成要素につ いて理解する. 3 .セルフマネジメントにおいて看護職に求められる能力 と責任について理解する. SAMPLE.
1 5.サービス管理プロセスの実際 社会福祉法人 全国社会福祉協議会 全国社会就労センター協議会 事業振興委員会 委員 長 東馬場 良文.
社会福祉法人 しがらき会. 職場適応援助者(ジョブコーチ) 支援 障害者の円滑な就職及び職場適応を図るため、 ジョブコーチが事業所へ一定期間出向き、障 害者及び事業主に対して、職場適応に関する 様々な直接的支援や専門的助言等を行います。 最終的に事業所内部の自然な支援体制(ナ チュラルサポート)の中で職業を継続してい.
設置者・管理者の責務② ~職員の育成指導等~ 平成 26 年度 青森県障害者虐待防止・権利擁護研修 公益社団法人 日本社会福祉士会 平成 26 年度障害者虐待防止・権利擁護指導者養成研修から.
「ストレスに起因する成長」に関する文献的検討
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仙台防災枠組の実施に向けて 海外の災害・東日本大震災から生まれた広域復興トークライブ 仙台防災未来フォーラム
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〈参考〉 自立訓練(機能訓練)事業の運営上の特徴について
サービス管理責任者指導者養成研修会 行政職員研修テキスト 平成23年10月6・7日 厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課.
■日時 平成22年7月16日(金) ■講師 特定非営利活動法人 政策21 理事長 鎌田 徳幸
Ⅱ 訪問介護サービス提供プロセスの理解 Ⅱ 訪問介護サービス提供プロセスの理解.
生活支援 中央研修 H26.9.4(木)~5(金) 品川フロントビル会議室 H26.9.6(土)~7(日) JA共済ビルカンファレンスホール
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情報は人の行為に どのような影響を与えるか
トピック1 患者安全とは 1 1.
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重症心身障害児者等 コーディネーター育成研修 3 支援体制整備④ 資源開拓・創出方法
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大阪府障がい者虐待防止対策支援事業の主な取組み 資料2
ケア会議におけるファシリテーション技術の応用
「就労支援に係る相談支援機関」 障害者就業・生活支援センター 障がい者 自立・安定した職業生活の実現 雇用と福祉のネットワーク 福祉施設等
介護予防サービス・支援計画表 記入のポイント.
福祉サービス部会 平成27年度 活動計画(案) 岡山南障がい者相談支援センター 村上 眞 平成28年6月10日
平成12・13・14年度 文部科学省教育研究開発学校指定
ヘルスプロモーションのための ヘルスリテラシーと 聖路加看護大学『看護ネット』
 クリティカルケア領域に             おける家族看護     ICU入室中の患者家族の      ニードに対する積極的介入について              先端侵襲緩和ケア看護学                    古賀 雄二 
2007年10月14日 精神腫瘍学都道府県指導者研修会 家族ケア・遺族ケア 埼玉医科大学国際医療センター 精神腫瘍科 大西秀樹.
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日本社会福祉士会方式 ケアマネジメント実践記録様式
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相談支援従事者初任者研修のカリキュラムの改正について
平成30年8月 府中地区ケアマネジマント モデル 有地.
The Road to “New Public Commons” (ネットワークとコア機能の考察)
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天理市第1号訪問事業 (短期集中予防サービスC)について
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2018年6月13日 沖縄大学 島村 聡 (おきなわ障がい者相談支援ネットワーク)
東京都地域福祉支援計画の構成 東京における「地域共生社会」の実現 三つの理念の具現化 地域生活課題の解決 計画的な地域福祉の推進
重症心身障害児者等 コーディネーター育成研修 2 計画作成③ 重症心身障害児者等の ニーズ把握事例 ~久留米市のコーディネートの現状~
生活支援 中央研修 H26.9.4(木)~5(金) 品川フロントビル会議室 H26.9.6(土)~7(日) JA共済ビルカンファレンスホール
いきいき笑顔応援プロジェクトによる支援の流れ確認シート
Ⅱ.高齢者に係る地域アセスメントの    手法について
重症心身障害児者等 コーディネーター育成研修 2 計画作成① 重症心身障害児者等の 意思決定支援
(参考)ツールを使ってニーズを整理する。本人を知るための地図
いきいき笑顔応援プロジェクトの流れとSPDCAサイクル
大阪市の依存症対策 現状と課題 H29事業 共通 アルコール依存 薬物依存 ギャンブル等依存 治療が長期間に及ぶ-薬物治療の効果は限定的
第13回 相談援助の展開と 個別支援計画.
南魚沼市民病院 リハビリテーション科 大西康史
若年性認知症の人への支援 若年性認知症支援コーディネーター これらの支援を一体的に行うために を各都道府県に配置
Ⅳ.生活支援コーディネーターが行うべきアセスメントと支援の視点
図15-1 教師になる人が学ぶべき知識 子どもについての知識 教授方法についての知識 教材内容についての知識.
文脈 テクノロジに関する知識 教科内容に関する知識 教育学 的知識
退院後支援事業における手順 ⑧退院後支援計画による支援の終了 ⑦退院後支援計画に基づいたサービスの利用 ⑥退院後支援計画の決定・交付
大津市自立支援協議会人材育成部主催 大津合同中堅研修 「中堅さん!一緒に学ぼう!2018」 私の研修ネタ ~高齢者虐待防止研修の場合~
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ケアマネジメントのサイクル

ケアマネジメントのサイクル 利用者中心 期間設定 別れ 見立て 見直し 手立て ①インテーク ⑦ターミネーション (受理) (終結) 出会い ⑥エバリューション (評価) ②アセスメント (査定) 振り返り 見立て 利用者中心 ⑤モニタリング (追跡) ③プランニング (計画策定) 見直し 手立て ④インターベンション (介入) 働きかけ

①インテーク(出会い) ケアマネジメントの対象とするか否かの判断と、支援契約を その候補者と結ぶ作業 期間を同時に設定することも大切 ケアマネジメントの支援 契約を結ぶ 情報交換の許可も契約する 何をどう個人情報を扱うのか?「説明と同意を得る」 面 接 利用者候補     ソーシャル          ワーカー  ●インテーク作業では、 次のアセスメント段階に必要な情報を得ることが最大の課題 ●支援契約を結ぶことで 支援の全体像が見える、安心感につながり、自分の努力の責任と分担が明らかになる。よってセルフケア能力が高まる 期間を同時に設定することも大切

②アセスメント(4つの見立て) 『ニーズのアセスメント』 セルフケア インフォーマル 専門的ケア ケアマネジメントの中で最も大切な作業→本人がどうしたいかが支援の出発! 生活に必要な要素 デマンド(要請)=本人の言動上の表現 社会的関係 職 業 健 康 ニーズ 生活に欠けた領域 教 育 ? 食生活 収 入 ニーズを取り違えると目標は達成できない 住 居 レジャー

『セルフケア能力のアセスメント』 ニーズを充足できる本人の能力と限界を明らかにしていく →はっきりしないと支援の程度がわからない 従来の支援・・・問題中心のリストアップ ケアマネジメント・・・能力中心のリストアップ 問題行動だけの情報では解決のヒントは得にくい 健康な時の情報にセルフケア能力が表れている→肯定的に! 身体的な情報 心理的な情報 社会的な情報 疾病診断 日常生活動作 症状と治療 体力 不安 葛藤 現実認識 判断能力 価値観や夢など 対人関係 生活習慣 社会的な技能 職業や社会活動 セルフケア能力をリストアップ

氷山モデル(セルフケア能力を考える) 本質(ニーズ)は見えないところにあるという捉え方。 本人の背景を意識する。 可視出来るのは              本人の背景を意識する。 可視出来るのは 適応の困難さ 対処療法だけでは解決にならない 不可視(見えないところ)を意識する。 ・障害特性の理解 ・不適切な対応 ・生活感(プライベート) 本来のニーズ が改善されると・・・

インフォーマルな対人的相互関係によって人は支えられている 支援者と関わっている場面はごく一部!本人の身近な人に焦点をあてる 『インフォーマルケアのアセスメント』 インフォーマルな対人的相互関係によって人は支えられている 支援者と関わっている場面はごく一部!本人の身近な人に焦点をあてる 破綻 問題が生じて、 援助が必要になる 近隣 友人 事例化 家族 親戚 補填か? クラブ 宗教 修復か? 職員 同僚 補填よりも修復を試みる

ソーシャルワーカーには選択と紹介の責任感がある 『専門的ケアのアセスメント』 地域で利用可能な専門機関・専門職に関する、極めて具体的な 情報を整理すること 利用  可能性 使えるのか? 専門的ケアのアセスメント 適量性 利便性 十分な量か? 容易か? 適質性 受容性 好みに合うか? ニーズに合うか? ソーシャルワーカーには選択と紹介の責任感がある

アセスメント表の概要 見立て アセスメント(査定) 利用者本人の環境と状況を理解する作業 利用者本人がどうしたいか?が支援の出発点。 ニーズ アセスメント から行う 利用者本人がどうしたいか?が支援の出発点。 ニーズの 領域 ニーズ 本人の 能力 家族 インフォー マル 専門家 その他 医療 食・住居 ADL 対人関係 職業 アセスメントの要約      本人の状況を一言で要約 ニーズから順に アセスメントを行う

チームワークの必要性 生活支援 自立能力向上 多様なニーズに応える多様な力 互いの能力と限界を知る 知恵と力を合わせる 医療 住居 提供 住居 提供 技能 訓練 ソーシャルワーカーは “オーケストラの指揮者” 、 “真珠のネックレスの鎖” 経済 支援 就労 支援 生活支援 自立能力向上 権利 擁護 教育 機会 情報 支援 互いの能力と限界を知る 知恵と力を合わせる

③プランニング(手立て) 時間的な順序を決める。 支援計画をパッケージで考える。 ニーズの領域を選定する。 インパクトゴールを発想する。 小目標を設定する。 利用者本人の能力に注目する。 インフォーマルケアと協働する 専門家の役割を分担する。 支援計画を明確にする。 小目標=「あるべき姿」-「現状」→望ましいプロセス

④インターベンション(働きかけ) 働きかけは、利用者本人(直接介入)と取り巻く環境(間接介入)に対して行う 行政 家族 施設 地域 利用者の周囲の環境 直接介入 ソーシャルワーカー 行政 間接介入 具体的な作業として、 仲介、連結、権利擁護、 調整、ネットワーク形成 などがある。 家族 施設 地域

④インターベンション(働きかけ) 直接介入の原則 セルフケア能力を育てる → → → →利用者の主体的判断 ケアマネジメント従事者の指示性→ → →支持性 支援者の 役割 支援者 代行者 支持者 利用者 教師 指導者 案内者 同行者 情報   提供     解説者

④インターベンション 間接介入 間接介入は、利用者の周囲の環境に働きかけることを言う。 仲介(ブローカーリング) 連結(リンゲージ)  仲介(ブローカーリング)  連結(リンゲージ)  権利擁護(アドボカシー)  調整(コーディネーション)  ネットワーク(ネットワーキング) 

④インターベンション 『仲介(ブローカリング)』 ニーズを満たす社会資源を利用者に代わって見定めること ソーシャルワーカー(相談員) 受給要件 サービスの質 供給者の能力 供給者の熱意 サービスの範囲 仲介 利用者 ニーズ サービス機関 社会資源 専門家ネットワーク 事例を重ねてさらに詳しい情報が蓄積される 専門家 専門家

④インターベンション 『連結(リンゲージ)』 ニーズを満たす資源を利用者に結び付けること 紹介者=ソーシャルワーカー 十分な説明 十分な確認 利用者 バランスのとれた紹介 支援契約 サービス機関 キーポイント ・サービス機関の実情を知る ・専門家同士のネットワーク

⑤モニタリング(見直し) 支援計画がうまく遂行されているか否かについて、定期的に情報を集め、計画を修正し、支援ネットワークを維持すること。 生活は常に動いている ニーズも動いている 支援内容も動かす必要がある モニタリングしなければそれは   できない。 ・支援を開始することによって見えて   くる情報がある。 ・あることに焦点化することで、見え   ない情報がある。 ・支援前後の情報が異なる場合がある。 ・不足していた情報が追加された場合

モニタリング「無し」の場合 モニタリング「有り」の場合 支援経過 支援 ニーズが変動しても 変動するニーズに支援を合わせる。 支援は変更されず 変動するニーズに支援を合わせる。 モニタリング ニーズ ニーズは未解決 OR 増大、 支援は的外れ 自己満足的 支援は目的 OR 現実対応的 ニーズは縮小 自己解決 モニタリング ニーズ ニーズを中心に支援を配置する。 モニタリング 支援とニーズの乖離 ニーズ

⑥エバリュエーション(振り返り) ケアマネジメント活動が予定された期間の 終了間際に支援の結果を評価・判断すること。  終了間際に支援の結果を評価・判断すること。   ※モニタリングとの違いは、計画遂行の程度ではなく     あくまで結果を判断する。 ①支援計画の妥当性 チームメンバーへの質問表など ②目標達成とその意義 ゴールに対する指標など ③生活への全般的効果 社会機能評価表など ④利用者の満足度 満足度質問表など 新たなケアマネジメントにサイクルに入るか 終結するか

変えて異なる見方で捉えなおすことをいう。 演習①リフレーミング 事実に対して与えている意味づけを 変えて異なる見方で捉えなおすことをいう。 言い換えたい言葉 リフレーミングすると 例①:暗い感じの 例:自分の世界を大切にする 例②:興奮しやすい 例:情熱的な A  口下手 B  わがまま C  だまされやすい D  浮き沈みが激しい

変えて異なる見方で捉えなおすことをいう。 演習①リフレーミング 事実に対して与えている意味づけを 変えて異なる見方で捉えなおすことをいう。 言い換えたい言葉 リフレーミングすると 例①:暗い感じの 例:自分の世界を大切にする 例②:興奮しやすい 例:情熱的な A  口下手 A うそがつけない B  わがまま B 自分の意見をはっきり言う C  だまされやすい C こだわらない、おおらかな、素朴な D  浮き沈みが激しい D 心豊かな、表情豊かな

あなたの支援対象者の周りにある社会資源 を書き出してみましょう(目標10個)! 演習②社会資源 あなたの支援対象者の周りにある社会資源 を書き出してみましょう(目標10個)! 例:病院(医療) 民生員(人) JR(交通機関)

演習②お勧め社会資源 市民活動推進センター(中間支援組織) ◆インフォーマルな人・団体(NPO)が集まる場所。  市民活動推進センター(中間支援組織)  ◆インフォーマルな人・団体(NPO)が集まる場所。  ◆福祉だけではなく、『まちづくり』に焦点をあてた  情報提供・相談・助言・研修企画・協働等、公益活動  を行う人 への応援をするセンター。  ◆自治体からの指定管理(公設民営)で運営している  ところも多く、各センター特色のある活動をしている。

宇都宮市まちづくりセンター まちぴあ 真岡市市民活動推進センター  コラボーレもおか 足利市民活動センター 大田原市生涯学習センター とちぎ市民活動推進センター くらら 下野市生涯学習情報センター 佐野市市民活動センター ここねっと 壬生町町民活動支援センター みぶりん かぬま市民活動広場 ふらっと 野木町ボランティア支援センター きらり館 日光市民活動支援センター とちぎボランティアNPOセンター ぽ・ぽ・ら 小山市市民活動センター

参考文献 白沢政和 ケースマネジメント入門 ケアマネジメント概論 白沢政和・橋本泰子・竹内孝仁 図説ケアマネジメント 野中猛 ケースマネジメント入門                           デイビットPマクスリー ケアマネジメント概論                白沢政和・橋本泰子・竹内孝仁  図説ケアマネジメント               野中猛 ケアマネジメント実践のコツ ストレングスモデルによるケアマネジメント          白沢政和 平成25年度栃木県相談支援従事者初任研修資料 障害福祉サービスの利用等にあたっての意思決定支援   ガイドラインについて