マクドナルドと モスバーガーの競争戦略 大東文化大学6班 飯野 翼 大木 雄貴 長谷川 友希 マクドナルドと モスバーガーの競争戦略 これから大東6班の発表を始めます。発表者は左から飯野、長谷川、私大木です。よろしくお願いします。 私たちはマクドナルドとモスバーガーの競争戦略について調べました。 研究動機は、ケースに学ぶ経営学を読み、まず目に留まったのがマクドナルドとモスバーガーの競争戦略でした。同業者の間では必ず競争が発生します。この競争を乗り切るために企業は何を目的に、どんな戦略をたて実行するのか。この工程が競争市場において生き残る重要なウェイトを占めていると考え、関心を持ち、この機会に調べてみることにしました。★ 大東文化大学6班 飯野 翼 大木 雄貴 長谷川 友希
目次 はじめに 企業プロフィール マクドナルドとモスバーガーの競争戦略 ・マクドナルドの戦略 ・モスバーガーの戦略 考察 展望 参考文献 目次です。今回はこのような流れで説明していきます。(約3秒)★
1.はじめに 競争戦略とは・・・ 「いかに競合他社に対して競争上の 優位性を確立し、それを持続させ ていくか」 1.はじめに 競争戦略とは・・・ 「いかに競合他社に対して競争上の 優位性を確立し、それを持続させ ていくか」 はじめに競争戦略とは、いかに競合他社に対して競争上の優位性を確立し、それを持続させていくのかを指します。そこで、日本のハンバーガー業界の主要な競争企業である日本マクドナルドとモスバーガーの2社の競争戦略に焦点を当てながら、どのように競争を展開していき、効率的な戦略にしていくのかについて見ていく事にします。★
2.企業プロフィール マクドナルド ・創立:1971年5月 ・売上高:4,941億円 ・事業内容:ハンバーガー等ファーストフード産業 ・店舗数:全国3,746店(2008年現在) ハンバーガー業界1位 モスバーガー ・創立:1972年7月 ・売上高:623億円 ・事業内容:和風味ハンバーガー等ファーストフード産業 ・店舗数:全国1,387店(2008年現在) ハンバーガー業界2位 マクドナルドとモスバーガーの企業プロフィールです。 マクドナルドの売上高は4,941億円で、店舗数は全国3,746店舗です。事業内容としてはハンバーガー等ファーストフード産業です。現在マクドナルドはハンバーガー業界NO.1の企業です。 モスバーガーの売上高は623億円で、店舗数は全国1,387店舗です。事業内容としては和風味ハンバーガー等ファーストフード産業です。現在モスバーガーはマクドナルドに続きハンバーガー業界NO.2の企業です。 今、ハンバーガー業界では、この2社を中心に熾烈(しれつ)な競争が行われています。 それでは、どういった競争戦略が行われているのか発表します。★
GPIA ・・・ 3.マクドナルドの戦略 低価格化 100カ国以上の情報が活用できる 中高生獲得に成功 (1)コストリーダーシップ戦略 まず、マクドナルドの戦略としてあげられるのはコスト・リーダーシップ戦略です。 競合他社より低いコストを実現することで、より優位な立場を獲得する戦略をコスト・リーダーシップ戦略といいます。 マクドナルドの特徴は、★ハンバーガーの低価格化を推進していくことにあるといえます。1994年には130円だったハンバーガーを100円にするキャンペーンを実施しました。マクドナルドの低価格化は一時的なキャンペーンにとどまらず、その後ハンバーガーは100円になり恒常的なものとなりました。そうすることにより、★中高年生を顧客に取り入れました。 なぜハンバーガー業界ナンバーワンのマクドナルドがずっと低価格路線なのか。マクドナルドの主な客層は中高生です。30~40代の客層にターゲットを絞った高価格なメニューを数種類だすのは効果的ですが、全体的にメニューを高価格にすると今まで支持を得ていた客層がカフェ業界や低価格路線のファミリーレストラン等の他の外食産業に流れてしまうリスクがあるからです。 これらの他社の追随を許さない圧倒的な低価格化の成功には、★現在100カ国以上に事業を展開しているマクドナルド・チェーンの世界の情報を十分に活用できることが大きいと言われています。「今、世界のどの企業から食材を調達するのが一番安いか」という、購買担当者の最大の関心事に即座に答えてくれるのが、購買システム「GPIA」です。GPIAには、世界中のマクドナルドの購入している品目について、調達先企業や価格、納品数量などの情報が入っています。これを駆使することで、どこから調達すると、ハンバーガーのコストがどう変化するかを計算することができ、安いハンバーガーでも利益がでるかどうか、また利益を出すにはどこから調達すればよいかが容易にわかるのです。★ ・・・ 100カ国以上の情報が活用できる GPIA
モスバーガーの戦略 ヤング・アダルトを中心に 味や品質で差別化 コストをかけても 低価格 おいしいハンバーガー (1)差別化戦略 (1)差別化戦略 低価格 コストをかけても おいしいハンバーガー このようなマクドナルドの戦略に対して、モスバーガーでは、差別化戦略で、対抗しています。 業界内の買い手(顧客)が重要だと認める特性を1つまたはそれ以上選び出し、このニーズを広範なセグメントにおいて満たそうとする戦略を「差別化戦略」といいます。★ モスバーガーはマクドナルドの低価格化に参加することなく、マクドナルドとの「違い」の創出に成功することによって成長を遂げてきました。モスバーガーの創業者たちは、日本人は味覚にうるさいので食べ物はうまくなければならないと考えました。うまいものを顧客に提供するためにはコストをかける必要があります。マクドナルドの全体に占める食材の原価率は、30%強程度といわれていましたが、モスバーガーの原価率は包材込みで45%に達していました。たとえより多くのコストをかけても、おいしいハンバーガーを提供することが大切だと考えたのです。★ ヤング・アダルト層を中心としてハンバーガーの味や品質で、競争他社との差別化をはかる競争戦略をとっています。モスバーガーの場合、低価格以外のポイントでハッキリとした差異をつくることができるかどうかにかかっており、モスバーガーは見事にそれに成功することができました。★ ヤング・アダルトを中心に 味や品質で差別化
マクドナルドの戦略 マニュアル ハンバーガー大学での講義 「作ってから10分経過したハンバーガーは廃棄」 「客を32秒以上待たせない」 (2)人材教育 ・アルバイトの教育 「作ってから10分経過したハンバーガーは廃棄」 「客を32秒以上待たせない」 ・社員教育 「マネジメント」「チームビルディング」を学ぶ マニュアル 次に、人材教育です。マクドナルドの戦略には、人材教育を重視している点も挙げられます。 現在95%の従業員がアルバイトとして働いているので、★アルバイトには徹底したマニュアルが用意されています。内容としては「作ってから7分以上たったポテトや10分以上経過したハンバーガーは廃棄する」「客を32秒以上待たせない」などという、製造・販売等の店舗運営や機械の保守点検に関するものです。しかし、接客に関しては、アルバイト個人の個性や能力に任せています。★ マクドナルドの社員は、入社するとまず、各店舗での実習を受けます。その後ハンバーガー大学で講義を受けます。内容としては「基本的なマネジメント・スキル、店舗システムの理解・改善、リーダーシップ、チームビルディング、総合マネジメント」を学ぶといったものです。その成果の確認は、大学で学んだことを現場で生かしているかどうか、実施で評価されます。 このような教育が、マクドナルドの成功の理由といえるでしょう。★ ハンバーガー大学での講義
人材そのものの育成・向上 技術力・店舗経験だけでなく、自己啓発意欲や 一般常識の理解度を重視 モスバーガーの戦略 マスターライセンス制度 (2)人材教育 ・店長の育成 マスターライセンス制度 技術力・店舗経験だけでなく、自己啓発意欲や 一般常識の理解度を重視 人材教育に関して、マクドナルドではマニュアル化による教育が徹底されているのに対して、モスバーガーでは店長の育成に力を入れています。★ 平成16年4月より、これまで実施されてきた「店長育成教育制度」を強化するものとして、モスバーガーチェーンで働く従業員を対象に、新たな資格制度「マスターライセンス制度」が導入されました。ファストカジュアル型モスバーガー「緑モス」では、このライセンス取得者の在籍を将来的に義務付けることにしています。マスターライセンスの認定に際しては、単に技術力・店舗経験を重視するのではなく、その人材の自己啓発意欲や一般常識の理解度など、★人材そのものの育成・向上を意図しています。導入の目的は、店長の意欲・能力の向上、人を育てる組織を作る、チェーン全体の人・組織の品質向上を図るためです。 モスバーガーでは、「人間貢献・社会貢献」の理念の下、「おいしくて、安全で、健康によい商品」を「真心と笑顔のサービス」とともに提供することに一貫して取り組み、マスターライセンス制度の導入で、チェーン全体の店舗力を強化し、さらに高いレベルでの品質・サービスの提供を図っているのです。★ 人材そのものの育成・向上
サラリーマンを習慣化させる マクドナルドの戦略 新規顧客獲得 ・・・30~40代をターゲット (3)商品開発 プレミアムローストコーヒー マクドナルドの戦略 (3)商品開発 新規顧客獲得 ・・・30~40代をターゲット プレミアムローストコーヒー 次に、商品開発についてです。 マクドナルドは2008年2月に従来のコーヒーをリニューアルしたプレミアムローストコーヒーという商品を出しました。★この商品は新顧客層の開拓で、対象顧客となるのは30~40代の大人です。この層は従来マクドナルドが取り込めていなかった層で、ハンバーガーではない商品をリニューアルしたのは、コーヒーの味の違いがわからない中高生を狙うものではなく、まさに新顧客層を狙ったものです。なぜ新顧客層を狙った商品がコーヒーかというと、コーヒーには中毒性があるからです。この中毒性を利用し一度顧客をつかむことが出来れば、リピーターとして定着する可能性が大きいからです。その結果、★サラリーマンが通勤途中や帰宅の際に店に立ち寄ることが習慣化することができるかもしれません。★ サラリーマンを習慣化させる
モスバーガーの戦略 ・女性向けの商品・店舗開発 ・夕食を重視したメニュー開発 (3)店舗開発 緑モス 赤モス マクドナルドは、商品開発を重視しているのに対し、モスバーガーでは、店舗開発に力を入れています。 今現在、ほとんどの店舗は「赤モス」と呼ばれています。★そんな中、モスバーガーは「緑モス」と呼ばれる新形態への転換を進めています。 「緑モス」の緑とは、モスバーガーの目指す三つの要素「安心・安全・環境」からきています。モスバーガーは「緑モス」への転換に際し、改めて店舗、商品の在り方について見直しています。 マクドナルドが男女分け隔てなく経営を展開しているのに対して、★緑モスは女性客を意識した戦略をとっています。女性でも気軽に入っていけるように店内では木目調の落ち着いた雰囲気で居心地のよい空間を目指し、タバコの禁煙化や分煙化を促進しています。そして限定のサラダごはん、スープごはんといった女性向けの商品を販売しています。 またもう一つの特徴としては、★夕食を重視している点です。ライバル店が、モーニングセットや朝食を重視する中、「緑モス」では、★ 匠味バーガー、ライスバーガーなどのレストラン並みのボリューム感を実現させています。★ ・女性向けの商品・店舗開発 ・夕食を重視したメニュー開発
・エコロジー活動 ・店舗における環境活動 マクドナルドの戦略 (4)環境への取り組み 次に環境への取り組みです。マクドナルドは環境への取り組みに対して主に2つの活動を中心に展開しています。 ★1つ目は「エコロジー活動」です。具体的な活動としては、最新省エネ機器の開発、導入。店舗照明を無駄なくコントロール。容器包装類の軽量化。などが挙げられます。企業として地球温暖化防止に貢献できることを積極的に行っています。 ★2つ目は「店舗における環境活動」です。具体的な活動としては、持ち帰り商品のレジ袋を紙の手さげ袋に変更。紙袋は環境にやさしい無漂白に変更。などが挙げられます。さらなるCO2削減を目指し、研究に研究を重ねています。★
モスバーガーの戦略 ・店舗における環境活動 ・リサイクルの推進 ・本部における環境活動 (4)環境への取り組み モスバーガーは環境への取り組みに対しては主に3つの活動を中心に展開しています。 ★1つ目は「店舗における環境活動」です。具体的な活動としては、お持ち帰りポリ袋を紙バックへ変更。食器・グラスの使用を徹底。エネルギー使用量を把握。などが挙げられます。スタッフ一人ひとりが環境負荷の少ない店舗づくりを目指しています。 ★2つ目は「リサイクルの推進」です。具体的な活動としては、野菜くずをリサイクルする。腐食油を石鹸にリサイクルする。などが挙げられます。資源を大切にした取り組みが行なわれています。 ★3つ目は「モスバーガー本部における環境活動」です。具体的な活動としては、配送時の環境負荷を削減する。社員、スタッフへの環境教育などが挙げられます。配達時やオフィスでも環境への取り組みが実施されています。★ ・本部における環境活動
自社のカラーを出すことが生き残る要因 4.考察 考察 今回、マクドナルドとモスバーガーの事例を通じて競争戦略について触れました。 今回、マクドナルドとモスバーガーの事例を通じて競争戦略について触れました。 マクドナルドとモスバーガー共に、同じ戦略をとらず、マクドナルドでは安さを重視し、新商品開発を展開することで顧客獲得を狙い、モスバーガーでは、価格が高くても質を重視し、店舗開発を展開することで顧客獲得を狙っています。★このようにハッキリとした自社のカラーを押し出すことが同じ業界内で生き残るための要因であることがわかりました。 逆に自社のカラーが中途半端なものは業界内で平均以下の業績しか残せないといえることがわかりました。★ 自社のカラーを出すことが生き残る要因
5.展望 マクドナルドがモスバーガーに与える影響 モスバーガーの企業イメージ ハンバーガー業界VSカフェ業界 今後の展望 ★マクドナルドのコーヒー戦略がモスバーガーへ与える影響があると思います。なぜなら、戦略通りコーヒーで30~40代の年代を獲得できればモスバーガーのコアな客層が少しずつモスバーガーからマクドナルドへ流れるからです。 しかし、★将来さらに環境汚染が深刻になり一層環境に対する企業イメージが大切になってくるならばモスバーガーの食器、グラスの使用の徹底や腐食油を石鹸にリサイクルなどの地道な活動が功を奏すかもしれません。 また、★もう少し大きな視点で見るとモスバーガーは「緑モス」の展開で内装からカフェ化を目指し、マクドナルドはコーヒーに力を入れてメニューからのカフェ化が進んでいます。今後はハンバーガー業界とカフェ業界での顧客獲得争いがより激しくなると予想できます。★
6.参考文献 経営学ケースに学ぶ経営学 有斐閣ブックス 著 東北大学経営学グループ 日本マクドナルド公式ホームページ 経営学ケースに学ぶ経営学 有斐閣ブックス 著 東北大学経営学グループ 日本マクドナルド公式ホームページ http://www.mcdonalds.co.jp/ モスフードサービス公式ホームページ http://www.mos.co.jp/index.html 参考文献はこのようになっています。以上で大東6班の発表を終わります。 ご清聴ありがとうございました。