高脂血症の恐怖 胃 基礎細胞生物学 第14回(1/22) 2. 胃酸の分泌 1. 胃 3. 消化管(小腸)上皮細胞の更新

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18 班 Insulin による CCB 中毒の治 療 Ca channel blockers, Ca 拮抗薬 鹿島和孝 下地直紀 土山健一郎 村上圭吾 中村 靖.
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血糖値の調節 膵臓 肝臓 筋肉 血 糖 脳 インスリン ↑ 200 g/ 日 120g/ 日 乳 酸 乳 酸 グリコーゲン グリコーゲン グリコーゲン グリコーゲン ( 食事 ) 脂肪組織 Plasma Glucose Blood Glucose 尿糖 血糖値は制御された値 であり制御機構が正常 なら全く血糖は上昇し.
メタボリックシンドロームの考え方. 危険因子の数と心臓病のリスク 軽症であっても「肥満(高 BMI )」、「高血圧」、「高血糖」、「高トリグリセリド(中性脂肪) 血症」、または「高コレステロール血症」の危険因子を2つ持つ人はまったく持たない人に比べ、
11-2 知っておくと役立つ、 糖尿病治療の関連用語 一次予防、二次予防、三次予 防 1.1. インスリン依存状態 インスリン非依存状態 2.2. インスリン分泌 3.3. 境界型 4.4. グルカゴン 5.5. ケトアシドーシス、ケトン体 6.6. 膵島、ランゲルハンス島 7.7. 糖代謝 8.8.
Q:今日のあなたは昨日のあなたと同じか?
First Approach Meeting
1. 動脈硬化とは? 2. 動脈硬化のさまざまな 危険因子 3. さまざまな危険因子の 源流は「内臓脂肪」 4. 動脈硬化を防ぐには
1
消化器系のしくみと働き.
解剖生理学 12月16日(木) 炭水化物の消化・吸収 食環境デザインコース 3年 09210211~09210220.
脂質代謝.
無機質 (2)-イ-aーH.
チョコレートの健康効果 2013‐04‐25 MR1051  アキ.
脂質 細胞や組織から無極性有機溶媒で抽出することにより単離される天然有機化合物 エステル結合を有し,加水分解できるもの 脂肪,ワックスなど
研究テーマ 福山大学 薬学部 生化学研究室 1) 脂質代謝を調節するメカニズムに関する研究 2) がん細胞の特徴と
骨格筋のインスリン抵抗性が肥満の引き金 1 参考 最近、エール大学のグループは、骨格筋のインスリン抵抗性がメタボリック症候群を引き起こす最初のステップであることを報告した。BMIが22-24の男性をインスリン感受性度で2グループに分け、食事(55%炭水化物、10%蛋白質、35%脂肪)を摂取してから、筋肉のグリコーゲン量をMRI(核磁気共鳴画像法)で調べたところ、インスリン感受性群に比べて、抵抗性群ではグリコーゲン生成が61%減少していた。肝臓のグリコーゲン量は2群間で有意差はみられなかった。しかし、肝臓の
1. 経口薬(飲み薬)による治療が 必要なのは、どんなとき? 2. 糖尿病の飲み薬の種類と特徴 3. 飲み薬による治療を正しく
動物への遺伝子導入 hGH 遺伝子 右:ひと成長ホルモン遺伝子を 導入したラット 左:対照ラット
Ceramides Contained in LDL Are Elevated in Type 2 Diabetes and Promote Inflammation and Skeletal Muscle Insulin Resistance Diabetes 62:401–410, 2013 J.
活性化エネルギー.
運動と呼吸 および 心機能.
脂肪の消化吸収 【3】グループ   ~
栄養と栄養素 三大栄養素 炭水化物(糖質・繊維) 脂質 たんぱく質 プラス五大栄養素 ビタミン 無機質.
内胚葉(間葉)から血液と血管系が作られる
第2回栄養セミナー 川崎医科大学 糖尿病内分泌内科 衛藤 雅昭 生活習慣病(肥満,糖尿病,高脂血症)の 食事療法
代謝経路の有機化学 細胞内で行われている反応→代謝 大きな分子を小さな分子に分解→異化作用 第一段階 消化→加水分解
緩衝作用.
解糖系 グルコース グルコキナーゼ(肝) ヘキソキナーゼ(肝以外) *キナーゼ=リン酸化酵素 グルコース6-P グルコースリン酸イソメラーゼ
1. 糖尿病による腎臓の病気 =糖尿病腎症 2. 腎症が進むと、生命維持のために 透析療法が必要になります 3. 糖尿病腎症の予防法・治療法
放送大学面接授業試験問題
インスリンの使い方 インターンレクチャー.
8章 食と健康 今日のポイント 1.食べるとは 何のために食べるのか? 食べたものはどうなるのか? 2.消化と吸収 3.代謝の基本経路
セラミド分解の標的導入は全身の代謝を改善し、脂肪肝を減らす
・神経 続き シナプス 神経伝達物質 ・ホルモン ホルモンの種類 ホルモン受容体 ホルモンの働き
たんぱく質 (2)-イ-aーF.
生体分子を構成している元素 有機分子   C, H, O, N, P, S(C, H, O, N で99%) 単原子イオン 
生命科学基礎C 第4回 神経による筋収縮の指令 -伝達 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
肥満の人の割合が増えています 肥満者(BMI≧25)の割合 20~60歳代男性 40~60歳代女性 (%)
メタボリックシンドロームはなぜ重要か A-5 不健康な生活習慣 内臓脂肪の蓄積 高血糖 脂質異常 高血圧 血管変化の進行 動脈硬化
メタボリック シンドローム.
脂質異常症.
コレステロール その生合成の調節について 家政学部 通信教育課程 食物学科 4年 大橋 万里子 佐藤 由美子 鷲見 由紀子 堀田 晴 子
「糖尿病」ってどんな病気?? ★キーワードは・・・「インスリン」!!!
炭水化物 (2)-イ-aーB.
すずかけの木通信 平成29年 11月号 糖質制限は体に良いのか 糖質の問題点 糖化反応 血糖値の上昇
資料 1.「指導対象者群分析」のグループ分けの見方 特定健康診査及びレセプトデータによる指導対象者群分析 【フロー説明】
農学部 資源生物科学科 加藤直樹 北村尚也 菰田浩哉
4.生活習慣病と日常の生活行動 PET/CT検査の画像 素材集-生活習慣病 「がん治療の総合情報センターAMIY」 PET/CT検査の画像
機能の獲得?喪失? 分子機械の複雑化における原動力
2 物質の膜透過機構  吸収・分布・代謝・排泄の過程は、生体膜を透過することが基本.
高脂血症.
「生体小宇宙のなぞにせまる 」 ー生物物理学は生命と物理の架け橋-  物理学専攻 樋口秀男.
1月19日 シグナル分子による情報伝達 シグナル伝達の種類 ホルモンの種類 ホルモン受容体 内分泌腺 ホルモンの働き.
トリグリセリドの吸収、合成 佐藤、神保、鈴木、諏訪、田中.
大豆 栄 養 と 薬 効 たんぱく質、脂質、ビタミンB群が多いなど、その栄養の豊かさから「畑の肉」と呼ばれている栄養食品です。動脈硬化予防や肥満をコントロールする働きがあります。大豆の脂質の多くはリノール酸で、コレステロールを洗い流す作用があり、脂肪異常症の予防に有効です。 注目されている栄養素は大豆サポニンとレシチンです。前者は、血管にこびりついたコレステロールや中性脂肪を洗い流す作用があり、高血圧・動脈硬化・認知症などの予防に役立ちます。
生命科学基礎C 第1回 ホルモンと受容体 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
カルビンーベンソン回路 CO23分子が回路を一回りすると 1分子のC3ができ、9分子のATPと 6分子の(NADH+H+)消費される.
急性膵炎 慢性膵炎.
細胞の膜構造について.
1.細胞の構造と機能の理解 2.核,細胞膜,細胞内小器官の構造と機能の理解 3.細胞の機能,物質輸送の理解 4.細胞分裂過程の理解
●食物の消化と吸収 デンプン ブドウ糖 (だ液中の消化酵素…アミラーゼ) (すい液中の消化酵素) (小腸の壁の消化酵素)
消化器の解剖 消化器系とは、食物を摂取し、分解し、腸管で吸収した後、食物残渣を排泄する器官である。
学習目標 1.栄養代謝機能に影響を及ぼす要因について説明することができる. 2.栄養代謝機能の障害による影響を,身体,精神機能,社会活動の三側面から説明することができる. 3.栄養状態をアセスメントする視点を挙げることができる. 4.栄養状態の管理方法について説明することができる. SAMPLE 板書.
1. 糖尿病による腎臓の病気 =糖尿病腎症 2. 腎症が進むと、生命維持のために 透析療法が必要になります 3. 糖尿病腎症の予防法・治療法
物質とエネルギーの変換 代謝 生物体を中心とした物質の変化      物質の合成、物質の分解 同化  複雑な物質を合成する反応 異化  物質を分解する反応 
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 電子伝達系.
細胞の構造と機能.
細胞膜受容体-天然物リガンド間架橋に最適化した架橋法の開発
⑥ ⑤ ① ③ ② ④ 小胞の出芽と融合 11/20 ATPの使い途2 出芽 核 細胞質 供与膜 融合 標的膜 リソソーム
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 電子伝達系.
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高脂血症の恐怖 胃 基礎細胞生物学 第14回(1/22) 2. 胃酸の分泌 1. 胃 3. 消化管(小腸)上皮細胞の更新 絨毛 NHK出版「驚異の小宇宙・人体」 胃小窩 H+,K+-ATPaseを含む膜小胞が細胞膜に融合 1. 胃 この辺に幹細胞 胃底腺 胃酸の分泌機構 H+,K+-ATPase・HCO3-/Cl-交換輸送体 Cl- channel, K+ channel 分裂細胞 幹細胞(赤) 抗菌分子を分泌する免疫系細胞 脱分極=興奮 Ann Rev Cell Dev Biol 20: 695, 2004 3. 消化管(小腸)上皮細胞の更新 胃 インスリン受容体からの信号が複雑な伝達系を経て、Glut4輸送体小胞の細胞膜への融合(exocytosis)、そしてGlc取り込みを促す。 4b. インスリンの作用 4a. インスリン分泌 (上) インスリンは、消化酵素を分泌する膵臓の中のランゲルハンス島のb-細胞が、摂食による血糖値の上昇を検出して分泌する(4a)。血糖を下げる唯一のホルモンであるので、 b-細胞がこの能力を失わないよう大事に使わなければならない。標的細胞となる脂肪細胞・筋肉細胞では、細胞内に用意されているGlut4輸送体を含む小胞が細胞膜と融合して、細胞表面に輸送体タンパク質が現れ、細胞内へ糖を吸収する(4b)。 糖尿病(インスリンが効かない)などメタボリック・シンドロームは脂肪が蓄積しすぎたための炎症だ! Physiology 20: 271-284, 2005 基礎細胞生物学 第14回(1/22) 能動輸送 微絨毛 腸肝循環 胆汁酸・コレステロール(リン脂質) 水分の循環 消化液10 L以上/day 6. 血清リポタンパク質 脂肪の体内輸送 消化管側と体液側とで異なる輸送体 キロミクロン(左端)は、消化管で消化・吸収された脂質から合成・分泌されるもの、VLDL(左から三番目)は肝臓で新たに合成された脂質(トリグリセリドとコレステロール、さらに加えてリン脂質・様々なアポタンパク質からなる)が分泌されるもの。これらが血流を循環するうちに、中性脂質が利用されて減少し、前者はremnant、後者はLDL等へと変化する。HDLはそのタンパク成分のみが肝臓から分泌され(図には示されていない)、末梢組織の余計なコレステロールを集めてHDLとなり(良いコレステロール)、最終的にLDL等と混合してしまう。 受動輸送 高脂血症の恐怖 能動輸送を駆動するATPase 鳥居薬品 マンガ ライフサイエンス 第3回 代謝物語(その3) 5. 糖の吸収 腸管側と血管側とで、異なる輸送体が働いている。前者はNa+との共輸送=能動輸送、後者は受動輸送 血糖を取り込む細胞には、後者と類似の輸送体(インスリン応答性)がある。 Voet & Voet