BEFORE 日吉町森林組合の 間伐システムから 見えてくること 京都大学大学院 藤野正也 AFTER(間伐作業中)
1.日吉町森林組合が地域の森林管理を行うに至った経緯 日吉の間伐システムは一日にして成らず 第0期 日吉ダムによる公共事業 ダム建設に伴う森林伐採のため,作業員を増員,重機を導入. 作業の効率化のため,作業班を廃止. ダム工事が終わると仕事が無くなる. 第Ⅰ期 森林カルテの作成(H7~・伐捨間伐) 一筆毎の状況を確認し,集落座談会で現状写真と見積を提示. 自伐以外の人は,ほとんどが組合へ委託を行った. 作業道開設の需要がなくなった. 作業道を付けて機械を入れて搬出できれば? 第Ⅱ期 車両系による作業(H14~・搬出間伐)
2.組合と組合員との契約内容 間伐 施業内容は森林施業プランに記載. 現在はプランの郵送回収のみで契約が成立. 境界確定の際,組合員と一緒に山を歩くので,その場で具体的な話をすることも多い. 長期委託 森林整備交付金を利用した現況調査,作業道整備. 35年生以下の間伐及びその他の保育事業. 別途見積,実施の際には所有者の了解が必要.
3.間伐取りまとめの必要条件 組合員 山に対する関心 材価低迷・世代交代 真剣さ リーダーシップ 組合 企業に必要 具体的な方針 経営者感覚 取りまとめ→搬出を可能にする条件 組合 機械化 最適な人員配置 コスト削減だけが問題 マーケット 買い手が安定的にいる 続きは明日のシンポジウムで 材価が1万円/m3
まずは,組合員が喜んでくれることは何かをみんなで具体的に考えてみることから始める. 4.今は組織の転換期 今まで:組合員が何か言ってきたら対応 →共同利用施設 組合員所有の山 森林組合 組合員 森林組合 組合員 行政 公社・公団 国有林 これから:組合員の山を良くする→企業体 まずは,組合員が喜んでくれることは何かをみんなで具体的に考えてみることから始める.
取りまとめを行うと“真剣にやるべき”仕事量が増える 5.取りまとめの注意点 取りまとめを行うと“真剣にやるべき”仕事量が増える 今の体制でこなせますか? 提案型集約化施業は手段であって,目的ではない もっと良い方法があるかも? 補助金があるからやっていける 補助金もいずれなくなります. 日吉町森林組合は特別な存在ではない 土建業や製造業はもっと頑張ってます. やればできます 死ぬ気で頑張ってください.