耐COアノード用錯体触媒の機構解明と設計に向けた第一原理計算

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耐COアノード用錯体触媒の機構解明と設計に向けた第一原理計算 EX17327 (東京大学情報基盤センター推薦課題) 多田 幸平 (産業技術総合研究所 電池技術研究部門) 耐COアノード用錯体触媒の機構解明と設計に向けた第一原理計算 1. 研究背景 Fuel Reform Anode (Pt/C) Cathode (Pt/C) electron O2 Polymer Electrolyte Target Reformation gas products H2O H2 + CO2 炭化水素ガス 不純物: CO CO + H2O → CO2 + 2H+ + 2e–  RhIIIポルフィリン錯体はCOを除去しつつ電気を取り出せる。[1,2]  だが、その詳細機構はわかっていない。 アノードのPt/Cは不純物であるCOによって被毒される。 2. 研究目的 3. 研究要約 「Rhポルフィリン錯体によるCO電気化学酸化機構の解明」 「より優れた錯体触媒の設計指針の提示」 Rhポルフィリンとその類縁体のCO酸化活性[3]と、炭素電極との相互作用[3,4]を理論計算から検討。 References [1] S. Yamazaki, T. Ioroi et al., Dalton Trans. 44, 13823 (2015) [2] S. Yamazaki, T. Ioroi et al., Angew. Chem. Int. Ed. 45, 3120 (2006) [3] K. Tada, Y. Maeda, H. Ozaki, S. Tanaka, S. Yamazaki, PCCP., under review [4] Y. Maeda, K. Tada, S. Yamazaki, e-J. Surf. Sci. Nanotech., in press 4-1. 結果1(Rh錯体のCO酸化活性) 4-2. 結果2(Rh錯体と炭素電極の相互作用) 計算モデル ([RhIII(OEP)(Cl)]/C) 計算結果 5. 計算条件 孤立分子   手法: hybrid-DFT(PBE0) 基底: SDD (Rh), 6-31G* (C), 6-31+G**(others) program: Gaussian 09 吸着系 手法: DFT-D2 (PBE) 基底: plane-wave (PAW) program: VASP 5.3  本研究は、JSPS科研費(15H03853)ならびに東京大学情報基盤センター「平成29年度(後期)若手・女性利用者推薦課題」の支援を受けて実施されました。また、共同研究者の方々に感謝いたします。 謝辞