◎ 政令市制度の分析 資料5 ○政令市の変遷 ○政令市の多様化 ○都道府県・政令市の人口 ○現行の政令市制度の問題点(指定都市市長会)

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◎ 政令市制度の分析 資料5 ○政令市の変遷 ○政令市の多様化 ○都道府県・政令市の人口 ○現行の政令市制度の問題点(指定都市市長会) ◎ 政令市制度の分析 ○政令市の変遷 ○政令市の多様化 ○都道府県・政令市の人口 ○現行の政令市制度の問題点(指定都市市長会) ○現行の政令市制度の問題点(名古屋市) 〇地域委員会の取組み(名古屋市)

※平成22年4月現在 19市 ○政令市の変遷 昭和31年9月 横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市 昭和38年4月 北九州市 昭和47年4月 札幌市、川崎市、福岡市 昭和55年4月 広島市 平成元年4月 仙台市 平成 4年4月 千葉市 平成15年4月 さいたま市 平成17年4月 静岡市 平成18年4月 堺市 平成19年4月 新潟市、浜松市 平成21年4月 岡山市 平成22年4月 相模原市 ※政令市移行を検討:熊本市 ※平成22年4月現在 19市

○政令市の多様化 ●大都市における規模と中枢性とその類型  近年、政令市の数は急増し、都市部と農山漁村部とを併せ持つ市も出現している。そのため現在の政令市は、規模の点でも、 中枢性の点でも、かつてないほど多様性を増している。指定都市市長会による調査結果によると、下記のように、規模能力と 中枢機能から政令市は4類型に分類できるとしており、同じ政令市でも多様であることがわかる。  このように拡大・多様化が進む一方で、指定都市制度自体は、創設以来、基本的な仕組みにほとんど変化がない。それとは、 対照的に、もう一つの大都市制度である都区制度は東京以外には適用されない一方で、再三の改革を経ている。 ●大都市における規模と中枢性とその類型 中枢性指標偏差値 下記の各経済指標について偏差値を算出することでデータを標準化(平均50,標準偏差10)し、 さらに規模指標と中枢性指標の各々について、各指標の偏差値平均を算出した結果である。 大規模中枢型 中枢型 規模指標偏差値 副都心型 国土縮図型  ※(参考)大都市の規模及び中枢性を示すのに使用した経済指標 分野 Ⅰ人口 Ⅱ経済 Ⅲ行政 Ⅳ情報・文化 規模指標 ・人口 ・人口集中地区人口密度 ・人口集中地区対市域面積比率 ・全産業事業所数 ・製造品出荷額等 ・年間商品販売額 ・地方公務員従業者数 ・基準財政需要額 ・歳出総額 ・情報サービス業従業者数 ・映像,音声,文字情報政策業従業者数 ・学術・開発研究期間従業者数 ・広告業従業者数 中枢性指標 ・昼夜間人口比率 ・対都道府県人口比率 ・上場企業本社数 ・銀行業事業所数 ・証券業・商品先物取引行事業所数 ・国家公務員従業者数 ・管区地方支分部局等数 ・放送業事業所数 ・専門サービス業事業所数 ・学術・開発研究期間事業所数 ※出典:「“大都市” にふさわしい行財政制度のあり方についての報告書」(指定都市市長会2009.3)

【あるべき大都市制度のひとつの姿として「特別自治市(仮称)」の創設】 ○現行の政令市制度の問題点 ■指定都市市長会「新たな大都市制度の創設に関する指定都市の提案」(H22.5) 【問題点】 ◆包括的な事務権限がなく、責任ある対応に支障 ◆不明確な役割分担により非効率な二重行政 ◆大都市が担う事務、役割に対応できていない税財政制度 【あるべき大都市制度の6つの視点】 ①基礎自治体優先の原則の徹底            ②総合的で効率的な大都市行政の推進 ③大都市固有の行政需要への対応           ④自主財源の制度的保障 ⑤基礎自治体間の水平連携による広域的課題への対応  ⑥大都市の多様性を踏まえた制度設計 【あるべき大都市制度のひとつの姿として「特別自治市(仮称)」の創設】 ◆日本を牽引するエンジンとなる ◆二層制の自治制度を廃し、広域自治体と同格 ◆地方の事務とされているものを一元的に担う ◆住民自治・住民参加を充実させる仕組みを構築 ◆特別自治市と広域自治体との関係、特別自治市と周辺自治体の関係は多様 ◆役割に応じた税財政制度を構築

【道州制下における「新たな大都市制度」のイメージ】 ○現行の政令市制度の問題点 ■名古屋市報告書「道州制を見据えた新たな大都市制度に関する調査研究報告書」(H19.2) 【問題点】 ◆現行の指定都市制度は、広域自治体と基礎自治体の2層性を維持するという大原則の中で、  「妥協の産物」として誕生したことから、大都市が持つポテンシャルを十分発揮できるのに  ふさわしい制度とは言い難い。 ① 一般の市町村と同一の制度を適用    ・指定都市が現に道府県と同程度の規模・行政能力を有しているにもかかわらず、制度が市町村と同じ。 ② 地方自治制度の中で大都市の位置づけや役割が不明確    ・地方自治制度における大都市の位置づけや果たすべき役割等が法律上明確になっていない。 ③ 特例的・部分的で一体性・総合性を欠いた事務配分    ・法令による指定都市一律の事務移譲の他に、条例による各市独自の事務移譲が存在する。 ④ その結果として道府県との役割分他が非常に曖昧なため生ずる二重行政・二重監督の弊害    ・重複した施設などのサービス提供や都市計画決定などの許認可権限が指定都市と道府県に分散している。 ⑤ 役割分担に応じた税財政制度の不存在   ・市町村税制が大都市特有の財政需要や大都市の事務権限に対応しておらず画一的である。 【道州制下における「新たな大都市制度」のイメージ】 ◆道州制下におけるスーパー指定都市(大都市特例の強化) ◆新特別市(名古屋市など規模能力及び中枢機能が特に高い大都市を対象に特別市、       道州との役割分担を明確化) ◆グランド名古屋(影響がおよぶ「都市圏」への広域調整機能も担う) ◆尾張名古屋州(道州から独立した都市州) 独立性 高

○地域委員会の取組み 地 域(小学校区又は中学校区単位) 地域委員会 連携・参画 ■総務省顧問 名古屋市長「河村たかしの地方行財政改革の提案(第1次私案)(H22.5) 現状と課題 ・自治法には地域自治区・地域協議会の制度があり、指定都市の区単位等で地域内分権をすることができるが、様々な制限があるため活用しにくい。 提案事項 ・地域協議会の構成員は、公選手続きにより選任することとすべき。 ・地域自治区や地域協議会の組織や機能は、地方自治体が決定できることとする。 【地域委員会のイメージ】  地域委員会は、地域課題を解決するために、投票で選ばれた委員を中心に話し合い、市予算(税金)の一部の使い途を決める新しい住民自治の仕組みです。  地域委員会で決めた使い途は、議会の議決を経て予算化され、市が執行する予算をもとに、地域ぐるみで地域課題の解決に取り組んでいきます。 地 域(小学校区又は中学校区単位) 【意思決定する主体】 ・投票で委員を選任する ・課題解決策を議論する ・地域予算の使い途を決定する ※住民のほか、学区連絡協議会やNPO,企業など、地域を構成する団体も議論に参加し、合意形成を図ります。 新しい住民自治の仕組み 地域委員会 連携・参画  学区連絡協議会、町内会・自治会 各種地域団体、NPO・ボランティア団体 企業、商工団体、大学、福祉施設など 地域を構成する団体 市役所・区役所(予算案を議会に提出し、予算成立後、責任を持って執行します) 支援 提案 きめ細かい行政サービスの実施(連携・協働)