Cosmic strings and early structure formation

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Cosmic strings and early structure formation SKA-JP 「銀河進化と遠方宇宙」, 2013/2/20@京都 Cosmic strings and early structure formation 山内大介 ICRR (~2013/3) -> RESCEU (2013/4~) 共同研究者:北嶋直弥(ICRR), 川崎雅裕(ICRR)

宇宙弦とは…

場の理論的宇宙弦 (Field-theoretic cosmic strings) φ1 φ2 V(φ) 宇宙ひも T > Tc T = Tc T < Tc y x 場の空間 物理的空間 1/14/2011 Daisuke YAMAUCHI

弦理論的宇宙弦 (cosmic superstrings) [Sarangi+Tye (2002), Jones+Stoica+Tye(2003), Dvali+Vilenkin(2004)] 弦理論的インフレーション模型 D-ブレーン 反D-ブレーン D-ブレーン-反D-ブレーン間の引力によるインフレーション ブレーン対消滅のエネルギーによって再加熱    → 低次元物体(弦)にエネルギーの転化

[Bevis, Hindmarsh, Kunz, Urrestilla, 2007] 宇宙弦の2つの可能性 弦理論的宇宙弦 スーパーストリング理論の基礎物体 インフレーション終了時に生成 弦理論のプローブ 場の理論的宇宙弦 ひも状の位相欠陥 自発的対称性の破れ時に生成 相転移のプローブ [Bevis, Hindmarsh, Kunz, Urrestilla, 2007] 21cm線観測にはどんな影響を及ぼすか

ウェイク

21cm線観測への影響 宇宙弦 active perturbations 別の方法 重力レンズ グラディエントモード カールモード → 関口さんのトーク 宇宙弦 active perturbations バリオンとの相互作用 [Khatri+Wandelt, PRL 100, 091302 (2008)]

21cm線観測への影響 宇宙弦 active perturbations 非線形構造 = “ウェイク” バリオンとの相互作用 宇宙弦の強い重力によって測地線が変化 非線形構造 = “ウェイク” 板状構造の直接観測 早い構造形成 → 早い再イオン化(?) 宇宙弦起源ミニハロー [Brandenberger+(2010), Hernandes+(2011),Pagano+(2012)]

From Vilenkin-Shellard 宇宙弦の作る時空構造:円錐構造 欠陥角 局所的には平坦 From Vilenkin-Shellard 4/8/2011 Daisuke YAMAUCHI

Cosmic string wake 横から見て 欠損角 相対速度 ``ウェイク’’ 上から見て

ウェイクの構造 ショック面 Tshock ~ mH u2 ρbwake ~ 4 (Tshock/Tcool) ρb ターンアラウンド面 [Pogosian+Vikenkin,PRD70,063523(2004)] 同一視 ターンアラウンド面 [Stebbins+Veeraraghavan+Brandenberger+Silk+Turok (1987)]

ウェイクで構造形成

+ いまさら宇宙弦で構造形成 主要素:インフレーション起源(ほぼ)Gaussian揺らぎ 部分要素:宇宙ひも起源highly non-Gaussian揺らぎ 小さくとも、構造を作りやすい! 確率分布 確率分布 highly non-Gaussian Gaussian ハロー ハロー δ=δρ/ρ δc δc δ=δρ/ρ

ウェイク生成 崩壊して構造形成 z=8 z=4 wake z=2 z=1 z=0.5 z=0 [Wandelt, ApJ 503, 67 (1998)]

Fragmentation of wake into beads 横から見て d~LJ d Free-fall time後 ~1/H ~1/H d 上から見て [Pogosian+Vikenkin,PRD70,063523(2004)]

ビーズ生成率 LJ LJ ~1/H ~1/H tffで今見えているウェイクが全てビーズに崩壊 Free-fall time後 ~1/H  tffで今見えているウェイクが全てビーズに崩壊 ⇒ tffごとに大きさLJのビーズを ~1/H2LJ2 個生成

MD中に生成したウェイクの発展 z* z ~tff Mh =Σwaked2 Mcrit ~106Msun “String halo” ウェイク崩壊 “String halo” Mcrit ~106Msun “String wake” 生成時間zi z String wakeが崩壊せず残る ~tff

RD中に生成したウェイクの発展 z Mh =Σwaked2 Mcrit ~106Msun “String halo” zeq tff ウェイク崩壊 “String halo” Mcrit ~106Msun zeq z tff

String halo mass function dn/d(lnM) RD中に生成したウェイクが崩壊したハロー MD中に生成したウェイクが崩壊したハロー 崩壊していないウェイク Mh Mcrit ~106Msun

String halo mass function Tvir = 1000K ウェイク生成時の赤方偏移 ビリアル温度 [K] PS(z=10) PS(z=20) PS(z=30) Preliminary RD中に生成したウェイクが崩壊したハロー MD中に生成したウェイクが崩壊したハロー Gμ=3×10-7, P=1

そうこうしているうちに... 先週、先にやられてしまいました… [1302.3467]

String halo profile

非線形性を通じて構造形成に影響を及ぼす! まとめ 宇宙弦 → 揺らぎの主成分ではないが… 非線形性を通じて構造形成に影響を及ぼす! z>20では弦ハローが支配的 早い再イオン化 ・・・