H20年度 AVF高度化の課題と成果 H21年2月 原子核科学研究センター加速器G H21年2月13日高度化打ち合わせ
AVF高度化計画の目標と課題 加速できるイオンの種類とビーム量を増やす 大強度のビーム電流の実現(入射系) 「三角地帯にある」q/Aが小さいイオンをより高いエネルギーにする。 ①ターン数を増やす ②Brを大きくする(メインコイル電源の受電MCB400A→500A) ③SCECRの導入(Ar11+100μA) 大強度のビーム電流の実現(入射系) ①1ターン軌道の制限要因であるDeeの壁を取る ②RFシールドのポストを取る ③ ①~②を前提にSBVに軌道計算を依頼(2008年9月来日時) ④ ③の計算の結果が suggestive and favorなら実際に改造する→年次計画に反映させる 大強度のビーム電流の実現(取出し系) デフレクター改造:手計算・計算機シミュレーションと実験を進める。 加速実験に必要な最低限の投資を行い(モニターなど)デフレクターの作り替えを行う。 H21年2月13日高度化打ち合わせ
AVF高度化計画の進め方 高度化計画 の課題(前ページ) 課題を整理し優先順位を決めておく。 AVF高度化計画の進め方 高度化計画 の課題(前ページ) 課題を整理し優先順位を決めておく。 仕事量の見積は後藤さんが行う。(例:SBVの分担内容、期間など) 年次計画と実験の相関を重視。 手計算・計算機シミュレーションと実験の関連性を見積もっておく。 →見通しを立てる。 加速実験に必要な最低限の投資を行っていく。その期間は2年ごとが望ましい。 最後に大きな投資をする(例:デフレクターの作り替え) 全体で6年間で終わる。 H21年2月13日高度化打ち合わせ
高度化計画の進捗状況 08年5月23日 高度化打ち合わせ(計画と進め方) 08年5月23日 高度化打ち合わせ(計画と進め方) 出席者 畑中(阪大RCNP)、後藤(理化学研究所)、久保野(CNS)、加瀬(理化学研究所)、大城(CNS)、渡辺(CNS)、密本(CNS) 7月25日 高度化打ち合わせ(現状報告=次ページ) 10月1日 日本原子力研究開発機構(JAEA)との共同研究がスタート。 10月14日 E7BTでコアモニターテスト。10enAの感度を確認 10月22日~11月21日 ロシアJINRのS.B.Vorothzov、A.S. Vorothzov ,E.E.PerepelkinがCNSに滞在。AVF中心軌道の計算で共同研究。 12月初旬 JAEA百合さんがLBLに出張(ビーム折りたたみでCNSと共同研究開始)。中心領域の改造でも共同研究開始。 12月13,14日 AVF16O7+ 11MeV/uの加速実験 2009年2月 E7コアモニターの論文を準備中 H21年2月13日高度化打ち合わせ
AVF高度化進捗状況 イオン源関係 HyperECRビーム開発の現状(大城) 2008年7月25日 イオン源関係 HyperECRビーム開発の現状(大城) CRIB実験用、59Co ビームの開発、85Rb (87Rbのための) ビームの開発。SCECR移転作業の現状。 CBECRの現状 AVF関係 加速実験の現状(後藤) 中心領域設計(Sergey) AVFデフレクター改造(後藤) AVF引出し口モニター(後藤) AVFフル励磁運転準備の現状(渡邊) AVF-BTコアモニタービームテスト(渡邊) AVF-BTビーム折りたたみの検討結果(渡邊) Sergey氏招へい計画(久保野) H21年2月13日高度化打ち合わせ
AVF中心領域の改造‐軌道計算 H20.10.22-11.21 招へい S.B.Vorozhtsov, A.S.Vorozhtzov, E.E.Perepelkin。 Injection line ESD Dee Magnet sectors H21年2月13日高度化打ち合わせ
16O7+ 11 MeV/uの加速実験 Wk = 11.021 MeV/u 軌道計算/E.E.Perepelkin(JINR) 中心付近の障害物をクリアする軌道を計算し、必要な磁場配置を設計した。 11.02 MeV/u を実現するためRFアンプ出力を調整し(45.0 and 47.2 kV for No.1 and No.2, respectively).加速・取出しを実現した。 (2008/12/13-14) 軌道計算/E.E.Perepelkin(JINR) 加速、取り出し 入射領域 H21年2月13日高度化打ち合わせ Wk = 11.021 MeV/u
16O7+ 10 MeV/uの加速実験 H21年2月13日高度化打ち合わせ 課題 必要加速電圧(Vdee)計算値=52.5kV、運転実績ではVdee=48kV。通常の調整に加え、トリムコイル#1、#2による磁場の調整に時間をかけてr1=38mm(理想半径=40mm)の軌道条件を作る。 結果 加速に成功した。入射軌道は標準的な加速軌道(窒素ビーム)よりも内側を回っていた。r1=40mm→38mmを実現していると考えられる。 最大加速半径 r1 H21年2月13日高度化打ち合わせ
10nA非接触電流モニター AVF-E7-F0-CRIB コースにコアモニターを設置、10nA ビーム電流測定に成功。(2008/10/14) Vsig モニター断面図 LIA観測値 H21年2月13日高度化打ち合わせ
AVFサイクロトロンビームの 透過率向上に関する研究 平成20年10月1日~22年3月31日 共同研究計画の実施 相手先 日本原子力研究開発機構 高崎量子応用研究所 放射線高度利用施設部 イオン加速器管理課長 横田渉氏 研究目的 放射線高度利用や原子核科学研究に使用するAVFサイクロトロンではビーム強度の増強が進められているが、大強度化の手法とともにそれに伴い発生する機器の放射化を低減させることが課題となっている。本研究では、ビーム加速及び加速後のビーム輸送における透過率の向上によりビーム強度の増強と機器の放射化の低減を両立させる技術開発を目的とする。 研究内容 1、サイクロトロンの中心領域の設計研究 2、多重極磁場によるビーム輸送系の設計研究 H21年2月13日高度化打ち合わせ
共同研究の成果 E7イオン光学系の再配置案の作成 研究内容(2)多重極磁場によるビーム輸送系の設計研究 ビームプロファイル計算 18m (F0) 14m 位相空間分布 E7イオン光学系の再配置案の作成 H21年2月13日高度化打ち合わせ 追試@CNSで検証済み
PAC09/Vancouver 2009年にカナダのVancouverでPAC‘09(http://www.triumf.info/hosted/PAC09/)が開かれる TIARAで行っている多重極電磁石を用いた均一ビーム形成実験について発表を予定 今回の共同研究についても追加したい メインはTIARAの成果。CNSでは八極電磁石を用いて、(大面積でも均一化でもなく、)通常のビームスポットのテイル折り畳みを検討しているという内容 光学系のデザイン案とシミュレーション結果を載せる(今春までにそのようなデータが得られているものとして) H21年2月13日高度化打ち合わせ
今後の課題 最終4連QMの移設を想定して、より現実的なラティスを組む。 Q1,移設が可能な範囲を確認する→下流へ15.mくらいまでは可能か? A1, Yes? 今のラティスでは、末端のビームサイズを変更するために、4連QMを調整する必要がある。 2台目の8極での扁平光学系を維持する必要性から、末端スポットビームサイズに制約が生じる可能性がある。 (高崎のビームラインも同様の可能性があるが、拡大ビームため、今のところ大きな問題ではない。) その対策として、4連QMを二つに分けて、 OCT1-QM-QM-OCT2-QM-QM という順番で並べるのが得策ではないかと考えている。 Q2, 他にも光学系に対する希望や制約があるか? A2, φ5、L=100mm @F0 ? H21年2月13日高度化打ち合わせ
小括 高エネルギー化 「三角地帯にある」q/Aが小さいイオンをより高いエネルギーにする。 ①ターン数を増やす (11MeV/u 16O7+加速実験終了 08年12月) ②Brを大きくする(メインコイル電源の受電MCB400A→500A) 1200A励磁テスト終了(今後の課題=冷却水、受電) 大強度化 ③SCECRの導入、RIBF計算機制御系への組み込み(3月完成予定) ビーム診断装置 ④ 10enA非接触電流モニターのビームテスト (08年10月終了) 透過効率の改善 ⑤多重極磁場によるビーム輸送系の設計研究(PAC09で報告予定) H21年2月13日高度化打ち合わせ
AVF-RF変動と冷却水温の関係 現状報告者:小山(理研・SAS) 冷却水Pk-Pk:1.5℃程の変動 2次冷却水の開度で自動温調されている この系統は全て同じ様相で変 動している H21年2月13日高度化打ち合わせ
AVF-RF変動と冷却水温の関係 電圧変動 1.8deg C/2h 0.01% #1 0.025% #2 H21年2月13日高度化打ち合わせ 課題:PPとの相関はデータを取得していない為,未確認.N-MS時に温調をどうするか?
AVF-RF変動と冷却水温の関係 位相変動 1.8deg C/2h 0.35 deg 0.22deg H21年2月13日高度化打ち合わせ