東京大学 理学系研究科 宇宙論研究室 松浦俊司

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ボース・アインシュタイン凝縮体 での時空アナロジー 栗田泰生 ( 神奈川工科大学) 『アインシュタインの物理』でリンクする研究・教育拠 点研究会 於 大阪市立大学 共同研究者の皆様 : 小林未知数 ( 東京大学 ) 、 坪田誠 ( 大阪市立大学 ) 石原秀樹 ( 大阪市立大学.
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東京大学 理学系研究科 宇宙論研究室 松浦俊司 Baryogenesis 東京大学 理学系研究科  宇宙論研究室  松浦俊司

Baryogenesis 宇宙論 1,Big Bang nucleosynthesis (BBN) 2,Cosmic microwave background (CMB) 3,Dark matter 4,Inflation 素粒子 1,標準理論を越える物理 2,対称性とその破れ 3,パラメーターに対する制限

gravitino problem BBNの後にhigh energyのphotonが発生する とBBNで作られた軽元素が分解してしまう。 長寿命の粒子の量と 寿命に制限がつく

Sakharov の3条件 Baryon数を破る反応が存在する C, CPの破れ 非熱平衡

様々なBaryogenesis Planck scale baryogenesis GUT baryogenesis Electroweak baryogenesis Leptogenesis Scalar 場のcoherent oscillation (Affleck Dine)

Affleck-Dine mechanism  MSSMにはpotentialが立ち上がらない方向が存在する。 (例) 

実際には   S USYの破れ  非繰り込み可能な項 の効果を考えなくてはいけない。 ⇒potentialが持ち上がる

Baryon数、Lepton数はglobalなU(1)に対する量子数

一様等方な時空の中でのscalar場φの 運動方程式 n に対する運動方程式

*動径方向の動き inflation中

coherent oscillation を開始する。

*位相方向

これらをまとめると、scalar場の動きは

comoving volumeあたりのLepton数は Lepton数はoscillationが始まった時点で 決定される。

SphaleronによってLepton数の一部が Baryon数に移行する gravitino 問題を避けるためには 後記)  このトラペの中に出てくる数式のの幾つかは、説明を簡単にするため厳密なものとはなっていない部分が あります。正確な数式は hep-ph/9507453 や 最近の発展は Masaaki Fujii さんなどの論文を参考にしてください。