MAXIの開発の現状 とこれから 松岡 勝 2006年3月23日 MAXI理研シンポジウム
MAXIの開発経緯 1997年度: MAXI開発チームスタート(宇宙開発委員会了承) 1998年度: 概念設計完了 1998年度: 概念設計完了 2000年度: 基本設計審査会完了 2001年度: 熱・構造モデル製作し試験実施 2002年度 MAXI ミッション中間評価(宇宙開発委員会了承) 2002年度: ミッション系の詳細設計審査会完了 2003年度: システム系の詳細設計審査会完了 2003年度から: 搭載ミッション機器製作、JEM-EFとの調整 2005年度: システム部製造前確認(HTV対応) 地上データ処理装置の設計・試験、安全審査等 2005年度初期: 中間報告書完成(チームで執筆出版は後日) 2005年初期:スペースシャトル(&HTV)で打上げ検討開始(2JA) 2006年4月:MAXIシステム製造前審査終了FM製造着手 2006年度中期: 一次かみ合わせ(2006年9-10月) 2005-7年度: 地上データ処理・解析装置の製作 2007年度: 総合試験 安全審査等(最終:2008年3月) 2008年度: JEM-EFと伴にスペースシャトルで打上げ(2008年夏?)
MAXIの開発状況 GSC:6ユニット中5ユニット試験終了 FM回路製作中 SSC:FM H/Zセンサー(32CCD)マウント試験中 FM回路製作中 LHPRS:FM機構8月末完了 一嚙後Swalesで機械、熱真空等試験 VSC:8月末までFM完了 一嚙後DTUで環境試験 GPS:鯨衛星と同じものを製作し試験終FM整備中 構造系(ハニカムアルミ板材、H-CAMPAM-PU等) SS/HTV対応 一嚙は構造モデルで機械合せ一嚙後FM構造モデル製作 構造モデル以外の電気的システム機器はFMで嚙合せ 熱系(MAXIの熱設計見直し、ATCS) シャトル対応 姿勢決定搭載ソフト製作中VSC,RLG,GPSとの噛合せ(一嚙時期) 地上受信・データプロセス試験準備:低速系はチェック済(OCS-SEC) 中速系のチェック済(OCS-SEC) 残る作業は U-BIS試験、SECのシステムハードを含め充実、実機との総合試験(?) MAXIの運用管制システムデータベースの整備と基本試験終了 残る作業:実機のDPまたはデータとの噛合せ(End-to-Endテスト?) MAXI解析・速報システム今後のミッションチームの最重要課題 今後のハードル:一嚙み試験 、システム総合試験、NASA安全審査
MAXIの科学への準備 初期運用の準備 地上観測の協力者の調査と勧誘 ガンマ線バースト光学望遠鏡との共同観測 超高エネルギーγ線望遠鏡 ガンマ線バースト光学望遠鏡との共同観測 超高エネルギーγ線望遠鏡 ニュートリノ観測装置、重力波観測装置 公共・アマチュア天文台の調査と協力体制 全天X線天体のサーベイ観測と宇宙背景X線放射の大構造の観測のソフトウェアの開発 運用体制の準備:運用チームの組織 速報、アーカイブ、ソフト、解析、論文
MAXIの成功基準 要求 ミニマム サクセス エクストラ GSCの半分、SSCの半分が動作し全天のX線モニターをする。通常のISSの運用で効率50%以上でMAXIが動作。1年数個の変動性天体の公表ができる。 1年以上軌道上でほぼ全部のGSCとSSCが動作し全天X線モニターができる。通常のISSの運用で効率50%以上動作。1年10個程度の変動性天体の公表ができる。 エクストラ 3年以上軌道上で全部の装置が動作し、運用効率が50%を確実に超える。1年10個以上の変動性天体を公表できた場合。変動性天体の研究に加え全天サーベイの観測が成功する。
さいごに ISSとの付き合いはサイエンスを超えたものがある? 精神修養の場シャトルは予定通り上がるのか? 米国PL(中断), LCDE(中断), ? サイエンス・技術・教育・科学の普及MAXIに関する国際会議? 打ち上げがはっきりしたとき? MAXIの技術報告書(中間報告書見直し)
ASMの過去・現在・未来 名称 国 活躍年 感度 成果 Vela5 a&b USA late 1960era >100 mC 2-10 keV g-bursts, X-ray novae Ariel 5 UK late 1970era >50 mC X-ray novaeの系統的観測 Ginga Jpn late 1980era >30 mC 2-20 keV X-ray novaeのスペクトル RXTE mid’90-present >10 mC 銀河系内X線源の系統的観測 Swift ’05-present > 1 mC 15-200 keV g-burstsモニター衛星, AGN MAXI 2008? 銀河系内・外X線源系統的観測 ASTROSAT India > 10 mC RXTEと類似 Lobster-ISS ESA after 2010 ? > 0.1 mC 0.2-2 keV ミラーをもつASM, AGN
MAXIの運用と期待される成果 X線新星:日々の観測 速報性 フレア/バースト天体: 短時間観測と速報 銀河系内X線天体の変動: 連続観測 フレア/バースト天体: 短時間観測と速報 銀河系内X線天体の変動: 連続観測 銀河系外X線天体の変動: 連続観測 銀河系内高温度領域の大構造 X線背景放射の大構造と強度の分布:宇宙論 X線放射銀河系外天体と電波や赤外線放射天体との相関:進化