思考力・判断力・表現力等の育成に向けて 平成20年12月26日 徳島県立総合教育センター.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
生活綴り方の生活指導 コミュニケーションの形成. 集団の意味(再) 個別教育(紳士教育)と集団教育は本質 的な違いがあるのか。 ハナ・アレントの「公的生活」の意味。
Advertisements

1 課題の洗い出し. 2 1.本日の日程 ①開会の挨拶 日程説明 ( 5 分) ②自己点検 ( 10分) ③情報モラル指導の必要性(プレゼン) (20分 ) ④課題の洗い出し ( 10分) ⑤全体計画についての協議Ⅰ (15 分) ⑥全体計画についての協議Ⅱ (20 分) ⑦全体計画についての協議Ⅲ.
情報科指導法Ⅰ 第 15 回 模擬授業と総括. 自由利用マーク 文化庁 2003 年~ プライバシーマーク.
キー・コンピテンシーと生きる 力 キー・コンピテンシー – 社会・文化的,技術的道具を相互作用的に活用する力 – 自律的に行動する力 – 社会的に異質な集団で交流する力 生きる力 – 基礎・基本を確実に身に付け,いかに社会が変化しようと, 自ら課題を見つけ,自ら学び,自ら考え, 主体的に判断 し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力.
1.情報教育について 2 情報教育. 情報教育とは 児童生徒が自ら考え、 主体的に判断・表現・行動 児童生徒は主体的に学ぶ 「情報活用能力」を育成する教育.
平成26年度栃高教研情報教育部会 中部支部会講演会資料 スマートフォン・タブレット端末を利 用した 教育実践の最新事情 宇都宮大学 川島芳昭.
平成 22 年度 情報教育担当者研修講座 研修1 「教育の情報化」 愛媛県総合教育センター 情報教育室 ○ 国、文科省の政策 ○ 教育の情報化 ○ 授業におけるICT活用.
生 活 科 (小) 福島県教育委員会 平成20年度小・中学校教育課程研究協議 会. Ⅰ 改訂の要点 1 学年の目標の改善 (1) 目標 (3) を加え、四つに増やした。 (2) 文言を加え、一人一人の児童に育 つことを期待する認識を明確にした。 ① 目標 (1) 「地域のよさに気付き」 ② 目標 (2)
平成21年度小学校外国語活動中核教員研修 小学校外国語活動基本理念 ~新学習指導要領等について~
平成19年度 「長崎県国語力向上プラン」 地区別研修会
平成20年度小・中学校教育課程研究協議会 総 則(小学校) 福島県教育委員会.
平成19年度長崎県国語力向上プラン地区別研修会
平成21年度 第1回学力向上推進員研修会 【全体会】 ①学校版:「学力・学習状況」改善プランに沿った取組の流れ
学力向上の課題と今後の具体的な取組 【 今後の具体的な取組 】 学力調査 【 課 題 】 ①授業での理解力の向上 ②家庭学習への意欲化
5 情報モラル教育 4.道徳や各教科等における  情報モラル.
徹底活用するための校内研修パッケージ これから、「子どもの学びを支えるヒント集2」を活用した校内研修を始めます。
徳島の子どもの学力向上及び 生活習慣・学習習慣等の改善をめざして
総 合 的 な 学 習 の 時 間 ふるさと教育が生きる時間に! 本校の特色ある活動 子供たちが楽し 「チャレンジ・タイム」
情報モラル.
大分県教育庁佐伯教育事務所 学校改革担当指導主事 有田千香
富山大学教育学部 附属教育実践総合センター 助教授 小川 亮
「道徳の時間」の進め方について 球磨教育事務所  .
新しい学習指導要領 特別支援学校学習指導要領改訂、 移行措置等について
      特別支援学校 高等部学習指導要領 聴覚障害教育について.
平成26年度 鶴ヶ島市立新町小学校グランドデザイン めざす学校像 一人ひとりが輝き、確かな学力が獲得できる学校
ラーニング・ウェブ・プロジェクト(Learning Web Project) -自立・共愉的な学習ネットワークの形成に向けて-
平成21年度 特別支援学校新教育課程中央説明会 (病弱教育部会).
保健学習の進め方・指導案の書き方 さいたま市立三橋小学校   豊島  登.
子どもたちが発達段階に応じて獲得することが望ましい事柄
やまなしの教育振興プラン 山梨県教育委員会.
大分県立宇佐支援学校 グランドデザイン (平成28年度版)
どこで、何を使って?(準備物と場の設定)
H28学校経営ビジョン めざす教師像 安全・安心な環境づくり・学校づくり 地域 家庭 めざす学校像 授業づくりチーム 生活づくりチーム
統計リテラシー育成のための数学の指導方法に関する実践的研究
情報教育の位置づけ 目標 年度の重点 情報化社会の創造に進んで参画できる主体的な子供の育成
平成20年度小・中学校教育課程研究協議会 国 語 科 (中) 福島県教育委員会.
情報科教育法第3回 普通教科「情報」の構成 理学部数学科 清 水 克 彦.
教育課程研究集会資料 新学習指導要領の手引(総則・中) 徳島県立総合教育センター .
基礎看護の授業を通して思考力,判断力,表現力,技能を育成する指導方法の工夫改善についての研究
理科の目標と 現状を確認しよう 【ねらい】 ・学習指導要領における理科の目標を 理解する ・全国学力・学習状況調査から見える
新学習指導要領説明会 技術・家庭(技術分野) 内容の数が2から4へ  ・改善の基本方針  ・内容の解説  ・指導計画の作成.
地域・社会貢献をするために人として必要な資質
校内研修プログラム 研修1 ~外国語教育についての理解を深める~
 小学校外国語活動で    大切にしたいこと(指導の重点編) 岐阜県教育委員会 学校支援課.
これからの音楽教育に       求められるもの 義務教育課 秋山 哲夫.
平成19年度地域教育フォーラムin京都   第5分科会 「学力向上アクションプラン」     ~洛西方式Ⅱ~  京都市立洛西中学校 2007,7,31.
教育センターにおける エネルギー環境教育講座実施の実態 ( 川村先生)
情報科の評価 情報科教育法 後期5回 2004/11/05 太田 剛.
中学校保健体育科 1 改訂の趣旨及び要点 新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業づくり 改訂の基本的な考え方 目標の構成の改善 内容の構成の改善
平成15・16・17年度 田辺市教育委員会指定研究校 『情報化社会を生きる児童の育成』
平成31(2019)年度 ○○○立○○小学校 学力向上プラン(例)
新しい学習指導要領 小学校学習指導要領改訂, 移行措置等について
「新しい学習指導要領」実施にかかる留意点
平成30年度グランドデザイン 学校の教育目標 生きる力 佐伯市立宇目緑豊小学校 ふるさとを愛し、 豊かな心と自ら学ぶ意欲をもち、
「21世紀型コミュニケーション力の育成」研修モジュール A1 概要解説モジュール
平成23年度 大阪府学力・学習状況調査の結果概要 大阪府教育委員会
教育情報共有化促進モデル事業報告 中学校数学 平成16年1月31日 岐阜県 学習システム研究会「楽しく学ぶ数学部会」
生きる力を育む国語教育 説明的文章の読解を通して 鹿沼市立南摩中学校                 坂井清貴.
平成30年度 ○○○立○○中学校 学力向上プラン(例)
小中連携・一貫教育による確かな学力の育成
図15-1 教師になる人が学ぶべき知識 子どもについての知識 教授方法についての知識 教材内容についての知識.
文脈 テクノロジに関する知識 教科内容に関する知識 教育学 的知識
教育課程研究集会資料 平成20年12月26日(金) 言語活動の充実 徳島県立総合教育センター .
仮説演繹法 思考 経験 問題 : あるべき姿と現状のギャップ 課題 : 問題解決のために成すべきこと 問題 19世紀 あるべき姿(予想)
現在対応 将来展望 変動的 操作スキル プログラミング 情報モラル 探究スキル 普遍的 図13−1 情報活用能力の構成要素 (p.176)
Kinjo-Gakuin Univ. © 2007 Motohiro HASEGAWA
2019年度 すべての教職員のための授業改善研修 本研修の背景とねらい
学校における教育の情報化の推進と校内研修の企画運営
平成20・21年度 国立教育政策研究所・教育課程研究センター指定
学習指導要領の改訂 全国連合小学校長会 会長 大橋 明.
Presentation transcript:

思考力・判断力・表現力等の育成に向けて 平成20年12月26日 徳島県立総合教育センター

学校教育法改正により学力の重要な要素が規定 学校教育法 第30条第2項  前項の場合においては,生涯にわたり学習する基盤が培われるよう,基礎的な知識及び技能を習得させるとともに,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくみ,主体的に学習に取り組む態度を養うことに,特に意を用いなければならない 学校教育法改正により学力の重要な要素が規定

学習指導要領改訂のポイント ① 改正教育基本法等を踏まえた学習指導要領改訂 ② 「生きる力」という理念の共有 ③ 基礎的・基本的な知識・技能の習得 ④ 思考力・判断力・表現力等の育成 ⑤ 確かな学力を確立するために必要な授業時数の確保 ⑥ 学習意欲の向上や学習習慣の確立 ⑦ 豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実

国語科のみならず,各教科等においてその育成を重視 思考力・判断力・表現力等の育成 言語に関する能力(基盤) 国語科のみならず,各教科等においてその育成を重視 各教科 ・基礎的・基本的な知識・技能の習得を重視 ・観察・実験やレポートの作成,論述など知識・技能の活用を図る学習活動を充実 総合的な学習の時間を中心 ・各教科等で習得した知識・技能を相互に関連付けながら解決するといった探究活動の質的な充実を図る ・学習意欲を向上させ,主体的に学習に取り組む態度を養う ・家庭との連携を図りながら,学習習慣を確立すること

「日常生活や社会で数学を利用する活動」といった数学的活動を例示 「習得・活用・探求」の学習の流れ 確かな学力を育成 基礎的・基本的な知識・技能の習得 知識・技能を活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力等の育成 探究活動 言語に関する能力 ・学習活動は相互に関連   せつぜん ・截然と分類できるものではない ・決して一つの方向で進むだけではない ・これらの学習の基盤となるのは言語に関する能力 例 数学 学び直しの機会を設定することに配慮  「日常生活や社会で数学を利用する活動」といった数学的活動を例示 「数量や図形などに関する基礎的な概念」の理解

学習意欲の向上や学習習慣の確立 学校が一体となって工夫改善 個に応じた指導の充実 個別指導やグループ別指導, 繰り返し指導, 学習内容の習熟の程度に応じた指導など 分かる喜びを実感 学ぶ意義を認識 観察・実験やレポートの作成 論述などの体験的な学習 知識・技能の活用を図る学習活動 職業や自己の将来に関する学習など 学習意欲を高める 学習習慣の確立 家庭との連携を図りながら,宿題や予習・復習など家庭での学習課題を適切に課すなど 家庭学習も視野

生徒一人一人のその後の学習や生活において生かされ総合的に働く 主体的に学習に取り組む態度 体験的な学習や基礎的・基本的な知識・技能を活用した問題解決的な学習を充実 学ぶことの楽しさや成就感を体得 知的好奇心や探究心をもって主体的に学習に取り組む態度を養う 生徒一人一人のその後の学習や生活において生かされ総合的に働く 例 社会科…作業的,体験的な学習 数学科…「日常生活や社会で数学を利用する活動」といった数学的活動 理 科…観察,実験の結果を分析し解釈する学習活動やものづくり 技術・家庭科…衣食住やものづくりなどに関する実習等の結果を整理し考察する学習活動など 総合的な学習の時間…自然体験や職場体験活動,ボランティア活動などの社会体験,ものづくり,生産活動などの体験活動,観察・実験,見学や調査,発表や討論などの体験的な学習

思考力・判断力・表現力等をはぐくむ学習活動の例 ① 体験から感じ取ったことを表現する (例) ・ 日常生活や体験的な学習活動の中で感じ取ったことを言葉や歌,絵,身体などを用いて表現する  ② 事実を正確に理解し伝達する (例) ・ 身近な動植物の観察や地域の公共施設等の見学の結果を記述・報告する ③ 概念・法則・意図などを解釈し,説明したり活用したりする (例) ・ 需要,供給などの概念で価格の変動をとらえて生産活動や消費活動に生かす     ・ 衣食住や健康・安全に関する知識を活用して自分の生活を管理する       ④ 情報を分析・評価し,論述する (例) ・ 学習や生活上の課題について,事柄を比較する,分類する,関連付けるなど考えるための技法を活用し,課題を整理する     ・ 自然事象や社会的事象に関する様々な情報や意見をグラフや図表などから読み取ったり,これらを用いて分かりやすく表現したりする  ⑤ 課題について,構想を立て実践し,評価・改善する (例) ・ 理科の調査研究において,仮説を立てて,観察・実験を行い,その結果を整理し,考察し,まとめ,表現したり改善したりする ⑥ 互いの考えを伝え合い,自らの考えや集団の考えを発展させる (例) ・ 予想や仮説の検証方法を考察する場面で,予想や仮説と検証方法を討論しながら考えを深め合う      ・ 将来の予測に関する問題などにおいて,問答やディベートの形式を用いて議論を深め,より高次の解決策に至る経験をさせる  1 2 3 4

学習指導計画 各教科の目標と各指導事項との関連を十分研究し,まとめ方などを工夫したり,内容の重要度や生徒の学習の実態に応じてその取扱いに軽重を加えたりして,効果的な指導を行うことができるよう配慮 現行の学習指導要領と比べて,どの学年にどのような内容が追加されたのかを全校を挙げて研究 関連する小学校の学習内容の把握 教材・教具の工夫や生徒の理解度の把握などを通して,教えることと考えさせることの両者を関連付けることも重要 反復学習等による基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得や観察・実験,レポートの作成といった知識・技能の活用を図る学習活動の充実

コンピュータや情報通信ネットワークの活用 基礎的・基本的な知識・技能を習得 思考力・判断力・表現力等を育成 主体的に学習に取り組む態度を養う 情報手段を適切, 積極的に活用 教師 生徒  コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を適切かつ主体的,積極的に活用できるようにすることが重要 情報手段や視聴覚教材,教育機器などの教材・教具を適切に活用することが重要 各教科・総合的な学習の時間等で活用 情報手段の特性などを科学的に理解・情報モラルの習得

創意工夫,学習の内容と生徒の発達の段階に応じて配慮 学習指導について 基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得に留意 生徒の興味・関心を生かした学習指導を展開 ・生徒の学習意欲を喚起するとともに,選択能力を育成する上で有効 ・自主的,自発的な学習を促す 創意工夫,学習の内容と生徒の発達の段階に応じて配慮 指導計画 教材 指導形態 授業時数の運用 生徒に説明する技術だけでなく,生徒自身が考え,自ら答えを導き出せるようにし向けていく指導技術

アートゲームを行い,作品鑑賞を楽しみ,作品から感じ取ったものを言語化させる。(中全) 取組例① アートゲームを行い,作品鑑賞を楽しみ,作品から感じ取ったものを言語化させる。(中全) 徳島県学校改善支援プラン P40

二者択一型のテーマを設定する。(中1) 「日本の地域区分 ~三重県は近畿地方か中部地方か~」 取組例② 二者択一型のテーマを設定する。(中1) 「日本の地域区分 ~三重県は近畿地方か中部地方か~」 徳島県学校改善支援プラン P36

取組例③ ・文章やグラフ・図表などを含む題材を用いる指導を重視する。 ・根拠を明らかにして自分の考えが適切に相手に伝わるように書く言語活動の充実を図る。(中2) 徳島県学校改善支援プラン P30

【モデル実験】と【デジタル教材】の両方を取り入れる。「地球と太陽」 (中3) 取組例④ 【モデル実験】と【デジタル教材】の両方を取り入れる。「地球と太陽」 (中3) 徳島県学校改善支援プラン P37