磁気浮上領域での太陽ジェットと エネルギー解放 浅井 歩、 黒河 宏企、柴田 一成(京大理)、 横山 央明、下条 圭美(国立天文台野辺山) 日本天文学会秋季年会M23a @宮崎 2002年10月9日
Introduction 太陽表面で観測されるジェット現象 浮上磁場領域で観測されるHaサージや軟X線ジェット その間の温度層を観測するTRACEによる新たなデータ → これらの関係は? ジェットの足元の磁場強度の変化は?
Data Haサージ FMT(京都大学飛騨天文台フレアモニター望遠鏡)イベントリストから、サージ現象をpick up EUV (極紫外線)ジェット TRACE衛星 1600、171、195Å像 軟X線ジェット ようこう衛星 SXT http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/Hida/FMT/obs-report.html 京都大学飛騨天文台 フレアモニター望遠鏡
Data イベントの選択 大きさは現象の平均的な大きさが5”×5”以上 TRACEとの同時観測 → 打ち上げ後1998年4月~2000年8月 → 打ち上げ後1998年4月~2000年8月 → 153イベント リムイベント(16)排除 → 137イベント SXT、TRACEのあるもの → 10(11)イベント 今回はこの10イベントについて解析
Event List (1998 11 04) 1998 12 14 00:05 1999 01 22a 06:26 1999 01 22b 06:19 1999 10 25 02:52 2000 03 03 01:50 2000 05 25 22:20 2000 07 10 20:59 2000 07 22 22:51 2000 07 23a 00:43 2000 07 23b 04:59
観測例 I 000710
観測例 II 990122
星取表 date Ha surges EUV jets X-ray jets 1998 12 14 ○ - brightening × 1999 10 25 2000 03 03 2000 05 25 2000 07 10 2000 07 22 2000 07 23a 2000 07 23b date Ha surges EUV jets X-ray jets 1998 12 14 ○ - brightening 1999 01 22a 1999 01 22b × 1999 10 25 2000 03 03 2000 05 25 2000 07 10 2000 07 22 2000 07 23a 2000 07 23b date Ha surges EUV jets X-ray jets 1998 12 14 ○ - brightening 1999 01 22a 1999 01 22b × 1999 10 25 2000 03 03 2000 05 25 2000 07 10 2000 07 22 2000 07 23a 2000 07 23b
Haサージの速度 高温のジェットほど高速!
軟X線強度 相関はありそうな、なさそうな
磁場強度 相関は見られない
磁束変化量 相関はありそうな、なさそうな
Results date 磁場強度 磁場変化量 軟X線強度 速度 1998 12 14 190 - 55000 55.2 54.8 1999 01 22b 28.1 1999 10 25 92 -6.3 1019 1210 38.7 2000 03 03 86 +2.0 1019 220 67.7 2000 05 25 64 +1.3 1019 100 51.5 2000 07 10 90 +2.8 1019 7300 106.5 2000 07 22 -1.3 1019 900 56.8 2000 07 23a 81 -2.3 1019 2100 58.3 2000 07 23b 150 -1.0 1019 180 44.7
Summary I Ha、EUV、軟X線で見られるジェット現象の見え方の違いとさまざまな物理量との比較を行った 見え方の違い ⇔ 噴出されるプラズマの温度の違い 速度とは相関あり 軟X線強度とは関係あり? 磁場強度とは相関なさそう 磁束変化量とは関係あり? 磁束の増減とジェット噴出のタイミングとの関係? 増減とジェットの関係?
2000 07 10 event 000710の詳細解析 time slice像を比較してみる
ジェットの比較 位置や時刻が ほぼ一致
Summary II 2000年7月10日のイベントについて、各波長における見え方の違いを調べた タイミング、速度はほぼ同じであり、post X-ray jetは見つからなかった
Results date 磁場強度 磁場変化量 変化時間 変化率 1998 12 14 190 - 1999 01 22a 1999 01 22b 1999 10 25 92 -6.3 1019 2 hours -3.50 1016 2000 03 03 86 +2.0 1019 6 hours +3.33 1016 2000 05 25 64 +1.3 1019 5 hours +1.81 1016 2000 07 10 90 +2.8 1019 2.5 hours +1.94 1016 2000 07 22 100 -1.3 1019 7 hours -2.53 1016 2000 07 23a 81 -2.3 1019 3.75 hours -2.40 1016 2000 07 23b 150 -1.0 1019 2.75 hours -7.64 1015
Results date 長さ 速度 持続時間 軟X線強度 1998 12 14 53,000 55.2 16 min 55000 52,600 54.8 - 1999 01 22b 84,300 28.1 50 min 1999 10 25 46,400 38.7 11-20 min 1210 2000 03 03 65,000 67.7 220 2000 05 25 68,000 51.5 17-22 min 100 2000 07 10 140,600 106.5 22 min 7300 2000 07 22 102,200 56.8 30 min 900 2000 07 23a 97,900 58.3 28 min 2100 2000 07 23b 107,300 44.7 40 min 180
速度-軟X線強度
速度-磁場強度
速度-磁束変化量
速度-磁束変化率
Haサージの長さ 相関は見られない
磁束変化率 相関はなさそう