Annual parallax measurement of S Crt with VERA

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Photometric properties of Lyα emitters at z = 4
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Introduction to “stellar and interstellar physics team”
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Annual parallax measurement of S Crt with VERA 2007年9月19,20日 アストロメトリ研究会 三鷹 Annual parallax measurement of S Crt with VERA 中川亜紀治、面高俊宏、今井裕 ( 鹿児島大学、国立天文台VERA観測所、VERAグループ) VERAによるAGB星周期光度関係の検証 過去や最近のAGB星周期光度関係につての研究 S Crtの位相補償観測、解析 データ解析の天頂大気残差補正、エラー推定 年周視差・距離の決定 円周上に分布したメーザースポット AGB変光星のSequence

VERAのプロジェクト観測 ミラ型変光星の周期光度関係 銀河中心 近傍星形成領域、分子雲 中距離銀河円盤 VERAによる年周視差計測 距離を幾何学的に決定し、絶対等級を求める 銀河系内AGB段階星の周期光度関係を確立 特に研究が盛んなミラ型変光星について重点的に進める Absolute distance estimatorとしての利用 手順

? 銀河系内ミラ型変光星の 周期光度関係の解明をめざす LMC The Galaxy →VERAでの精度向上を狙う 大マゼラン雲のミラ型変光星 の周期光度関係 LMC 周期420日での傾きの変化も見られる 銀河系内ミラ型の周期光度関係 The Galaxy Hipparcosによる年周視差計測の結果を利用 周期光度関係がよく決まらない ? →VERAでの精度向上を狙う

ミラ型星とその仲間 ミラ型とSemiregular型 GCVS(General catalog of variable stars)の分類 ミラ型(M)---------⊿V>2.5mag. P:80~1000d 周期性明瞭 半規則型(SR)--⊿V<2.5mag. P:20~2000d 周期性不明瞭 SRa(規則的) SRb(Sraほど規則的ではない), SRc、SRd・・・ GCVS分類は、天体の進化段階と、整合性無し。 GCVS:Mira →AGB、  GCVS:SR→AGB,  赤色超巨星, post-AGB

周期光度関係の発見

周期光度関係の発見

最近の周期光度関係の研究 <Recent study - Local variable stars> 左 Ita et al 2004: Mk-LogP sequences in the LMC 右 Glass et al 2007: Mk-LogP sequences of local SRVs using            Hipparcos parallax. 4万天体 LMC SMC LMC SMC バルジ Local SRVs

最近の周期光度関係の研究 <Recent study - Local variable stars> Mk-LogP sequences of local SRVs using revised Hipparcos catalogue (Glass et al 2007) Mk-LogP sequences of local AGB stars using parallax measured with VLBA (Vlemmings et al 2007 ) ミラの系列 2.0<logP<2.7 データ点 2.55<logP<2.65

Fundamental modeのミラ型星 VERAによる観測 Fundamental modeで変光するミラ型変光星の 年周視差を決定し、絶対等級を求める。 現在VLBI観測中 100日 1000日 500日 Fundamental modeのミラ型星 ・S Crt 年周視差の計測結果がでた ・R UMa 複数の観測で位相補償イメージが 得られている ・AP Lyn 解析中 ・WX Psc位相補償イメージが得られている ・T Lep 複数の観測で位相補償イメージが ・W Hya 解析中 ミラの系列 2.0<logP<2.7

S Crtの観測 8 of 17 observations were used to derive the annual parallax. 参照電波源:ICRF天体 8 of 17 observations were used to derive the annual parallax. Zenith atmospheric delay residual were solved for the station whose solution was the largest. Refined delay tracking models based on GSFC CALC9. 強度 時間

S Crt の年周視差、距離 Vlsr=34.7km/sのスポットを利用 Parallax = 2.27±0.14 mas (6%) Distance = 441+29,-24 pc Errors in each epoch = 213μasec 34.7km/s RA Dec

各観測で得られる位置の誤差 Three factors of position error are considered. Atmospheric zenith delay residual Baseline length error Structure of the maser feature We assumed that atmospheric delay residual (Δl=3cm) remains even after the correction in one station was done because they are the quantities concerning with baselines. Baseline length errors show an order of magnitude smaller than those from atmospheric zenith delay residual. ΔSecZ effect estimation : Z:Source zenith angle Θ:Pair separation angle L0:Assumed delay residual λH2O:Wave length of H2O maser Position error estimation :

距離 vs 誤差 (年周視差計測) 10% Local AGB stars ◆Glass et al 2007    : Revised Hipparcos ▲ Vlemmings et al 2007   : VLBA ■ Nakagawa    : VERA We obtained the smallest parallax error for the sources further than 200pc. 10% 6% error

S Crt の視差楕円 推定されるエラーバーを外れる観測点  →構造の変化?

リング状分布と運動 過去のVLA観測結果(Bowers et al 1994)と同程度の空間的広がり 2007年の観測からリング状に見える Proper Motions Bowers et al (1994)と比べると   メーザーの数が少ない Resolved out ? Flux decreased ? Insufficient sensitivity ? VLA A-configuration Bowers et al 1994 S Crt 星周メーザーリング半径 =6AU ※AGB星周で見られる多くの例(>20AU)よりも小さい

S Crt on MK-LogP diagram 155d 310d 2 1 3 LogP Mk S Crt on the MK-LogP diagram in LMC. From the apparent magnitude mk = 0.7   → Absolute magnitude Mk = -7.5±0.1 Assuming the distance modulus of 18.5, Mk = -7.5±0.1 is converted to the apparent magnitude of mk = -11.0±0.1. Periods of 155days and 310(=155x2)days were used. ( Log[155days]=2.19, Log[310days]=2.49 ) S Crt falls on the edges of sequences C and C’. Ita et al 2004 C : Mira variables C’: 1st overtone Mira-like variables

・WX Psc, SY Sclなどの位相補償イメージングにも成功 他の天体も精力的に解析中 ・R Uma  約半年分の位相補償イメージが得られている   視差計測中 V=39.44km/s Flux=4.8Jy/beam ・WX Psc, SY Sclなどの位相補償イメージングにも成功