12GeV p+A→φ+X 反応を用いた ベクター中間子の質量に対する 核物質効果の測定 (KEK-PS E325実験)

Slides:



Advertisements
Similar presentations
K2K-SciBar 検出器を用いた 低エネルギーニュートリノの エネルギー・スペクトルの測 定 大阪大理 田窪洋介 他 K2K-SciBar グループ K2K 実験 SciBar 検出器 低エネルギー イベント選択 まとめ 内容.
Advertisements

Generalized Form Factors of the Nucleon in the Chiral Quark Soliton Model カイラルクォークソリトン模型に基づく 核子の一般化形状 大阪大学 原子核理論研究室 D 1 中小路 義彦.
J‐PARCから始まる 次世代のハドロン物理実験
タウ粒子崩壊τ-→ωπ-ντにおける セカンドクラスカレントの探索
タウ粒子崩壊τ-→ωπ-ντにおける セカンドクラスカレントの探索
小沢研究室紹介 大学院を志す人のために.
Τハドロン崩壊 tgKKpn 解析 特任助教 早坂 圭司.
ベクトル中間子で探る 強い相互作用のもたらす質量の謎 -失われた対称性を追ってー 延與秀人 理化学研究所
高運動量ビームラインと 核物質中でのハドロン質量の変化
MEG実験2009 陽電子スペクトロメータの性能評価
Commonly-used detectors for SksMinus and SksPlus
J-PARC E15実験 A search for deeply bound kaonic nuclear states
相対論的重イオン衝突実験PHENIX におけるシミュレーションによる charm粒子測定の可能性を探る
山崎祐司(神戸大) 粒子の物質中でのふるまい.
SP0 check.
Discussion on Detectors
中性子過剰核での N = 8 魔法数の破れと一粒子描像
X線天文衛星用CCDカメラの 放射線バックグランドの評価
第8回WGミーティング 2011年11月29日(火) 後藤雄二(理研)
Super-Kamiokande –I および II における 大気ニュートリノ L/E 振動解析
RHIC-PHENIX実験での 直接光子測定
ω中間子原子核束縛状態探索のための TOF中性子検出器の開発
J-PARCにおける Φ中間子原子核探索実験
2018/11/19 The Recent Results of (Pseudo-)Scalar Mesons/Glueballs at BES2 XU Guofa J/ Group IHEP,Beijing 2018/11/19 《全国第七届高能物理年会》 《全国第七届高能物理年会》
理研稀少RIリングの為の TOF検出器の開発 埼玉大学大学院理工学研究科 博士前期課程2年 久保木隆正
KEK-PS E325実験における ベクター中間子の質量に対する核物質効果の測定
The Effect of Dirac Sea in the chiral model
New Limit for the Lepton-Family-Number Nonconserving Decay μ+→e+γ
First measurement of interference fragmentation function on longitudinally polarized deuteron target at HERMES 小林 知洋、 Gunar Schnell、 大須賀 弘、 田中 秀和、 長谷川.
KEK-PS E325実験における ベクター中間子の質量に対する核物質効果の測定
21世紀COE外国旅費補助 出張報告会 IX International Conference on Hypernulear and Strange Particle Physics (HYPE2006) “Search for Q+ via K+p -> p+X reaction with high-resolution.
Azimuthal distribution (方位角分布)
K+→π+π0γ崩壊中の 光子直接放射過程の測定
高エネルギー重イオン衝突実験 PHENIXにおける 光子崩壊を用いた低質量ハドロン探索
光子モンテカルロシミュレーション 光子の基礎的な相互作用 対生成 コンプトン散乱 光電効果 レイリー散乱 相対的重要性
G. Hanson et al. Phys. Rev. Lett. 35 (1975) 1609
MPPCを用いた ハイペロン散乱実験の提案
ミューオニウム・反ミューオニウム変換の予備実験
K核に関連した動機による K中間子ヘリウム原子X線分光実験の現状 理化学研究所 板橋 健太 (KEK-PS E570 実験グループ)
2006年4月15日 J-PARC meeting K中間子ヘリウム3原子 3d2p J-PARC
Charmonium Production in Pb-Pb Interactions at 158 GeV/c per Nucleon
RIKEN VTX software meeting
Dark Matter Search with μTPC(powerd by μPIC)
γコンバージョン事象を用いた ATLAS内部飛跡検出器の物質量評価
EMCalにおけるπ0粒子の 不変質量分解能の向上
SciFi を用いたΣ+p散乱実験での (ほろ苦い)思い出
μ+N→τ+N反応探索実験の ためのシミュレーション計算
QCDの有効理論とハドロン物理 原田正康 (名古屋大学) at 東京大学 (2006年11月6日~8日)
大型GEMフォイルを用いたGEMトラッカー開発
J-PARC meeting 藤岡 宏之 2006/01/31.
ガス電子増幅器を読み出しに用いた タイムプロジェクションチェンバー (GEM-TPC)の開発
大強度ビームにふさわしい実験装置をつくろう Kenichi Imai (JAEA)
J-PARC E07 J-PARC E07 写真乾板とカウンター複合実験法によるダブルハイパー核の系統的研究 ダブルハイパー核研究の歴史
非等方格子上での クォーク作用の非摂動繰り込み
KOPIO実験のための中性子不感型光子検出器の開発(2)
(RHIC-PHENIX実験における粒子放出の方位角異方性の測定)
bCALET-2で観測されたシャワーの 粒子識別解析
Cylindrical Drift Chamber
HERMESの横偏極水素標的の 深非弾性散乱におけるハドロン 測定による Single Spin Asymmetry
大内田 美沙紀 (広島 大学) For the PHENIX collaboration
Measurements of J/ψ with PHENIX Muon Arms in 2003 p+p Collisions
核内ω中間子質量分布測定のための 検出器開発の現状
実験面からみたd(K-,Ks)反応によるXN終状態相互作用の研究
(K-,K+)反応によるΞハイパー核の生成スペクトル
ガス電子増幅器を読み出しに用いた タイムプロジェクションチェンバー (GEM-TPC)の開発
重心系エネルギー200GeVでの金金衝突におけるPHENIX検出器による低質量ベクトル中間子の測定
2010年夏までの成果 測定器の性能の確認 既知粒子の再発見 W,Z ジェット 超対称性粒子の探索の始まり トップクォークの再発見
τ-→π-π-π+ντ及び τ-→K-K-K+ντの崩壊分岐比の測定
科研費特定領域 「質量起源と超対称性物理の研究」 第三回研究会
崩壊におけるスペクトラル関数の測定 平野 有希子 Introduction ミューオンの異常磁気モーメント KEKB,Belle 事象選別
Presentation transcript:

12GeV p+A→φ+X 反応を用いた ベクター中間子の質量に対する 核物質効果の測定 (KEK-PS E325実験) 京都大a, 高エ研b, 理研c, 東大CNSd, 東大ICEPPe, 東北大f 武藤 亮太郎, 理研 放射線研究室 千葉順成b, 延與秀人c, 深尾祥紀a, 舟橋春彦a, 浜垣秀樹d, 家入正治b, 石野雅也e, 神田浩樹f , 北口雅暁a, 三原智e, 三輪浩司a, 宮下卓也a, 村上哲也a, 名倉照直a, 成木恵a, 能町正治b, 小沢恭一郎d, 佐久間史典a, 佐々木修b, 関本美知子b, 田原司睦c, 田中万博b, 戸川学a, 山田悟a, 四日市悟c, 吉村義郎a (KEK-PS E325 Collaboration)

Abstract (KEK-PS E325) Preliminary -Contents- e+e- invariant mass Cu 実験の目的:核物質中でのベクターメソンの質量変化の測定 本講演では、φ→e+e- の不変質量分布に対する予備的な解析結果を報告する。 e+e- invariant mass Cu -Contents- Preliminary Physics Motivation Experimental Setup Preliminary Result of φ→e+e- analyses f → e+e­

Physics Motivation クォークの有効質量 How to measure At High r / T In Vacuum Spontaneous Breaking of Chiral Symmetry How to measure Using Vector Mesons

predictions of vector meson modification in medium Brown, Rho(1991), Hatsuda, Lee(1992), Klingle, Keiser, Weise(1997), etc. Mass of Vector Meson r, w, f  = 2 x Mq + small interaction term Hatsuda & Lee PRC46,R34 (1992) r, w large mass modification 150MeV at r = r0 large cross section f mass modification 20 ~ 40MeV small decay width(4.4MeV/c2)sensitive to mass modification

Expected Signal 期待されるφの Invariant Mass 分布 E325実験の測定量 @KEK 12GeV PS p + A → r, w, f + X Invariant Mass of e+e-, K+K- 原子核中で崩壊する ベクター中間子をとらえたい Slowly moving r, w, f (plab~2GeV/c) → Large Acceptance Spectrometer mass modified by the formula m*/m=1-0.15Yr/r0 Hatsuda & Lee PRC46,R34 (1992)

Experimental Setup C 23mm B Cu C ~1x109 0.2% 0.4% CuX4 0.05%X4 0.5%X4 12GeV Proton Beam C Beam material beam intensity(p/spill) Interaction length(%) radiation length(%) C ~1x109 0.2% 0.4% CuX4 0.05%X4 0.5%X4

Invariant Mass Spectrum of e+e- w e+e- w e+e- C Cu excess excess f e+e- f e+e- wメソンのpeakの左側に 既知のハドロンでは説明できないエクセスが観測された      → rメソンの核内における質量変化を示唆している

Invariant Mass Spectrum of φ Cu Preliminary Preliminary φ~1400個  φ~2200個 

Spectrometer Performance Ks0 → π+π- φ → e+e- -MC -Data -MC(BW+GEANT4) -BW Mass of φ Mass of Ks M = 497.1±0.2 (MC 497.0±0.1) MeV/c2 σ = 3.9±0.4 (MC 3.8±0.1) MeV/c2 M = 1017.1±0.2 MeV/c2 σ = 8.9±0.2 MeV/c2 期待される質量分解能

Fit of φ-spectra with simple model Cu C Preliminary Preliminary Fitから除く Fitから除く Fit のχ2 /ndf excess領域はフィットから除いた レゾナンスの形は        Breit-Wigner+GEANT4 バックグラウンドは2次曲線 excess on excess off C Cu 1.33 2.18 1.30 1.61

Summary φ→e+e- の全統計の不変質量分布を得た。炭素標的で約1400個、銅標的で約2200個のφメソンを収集した。 予備的な解析として、「測定器シミュレーションによるφの質量分布+2次曲線バックグラウンド」というモデルで質量分布の再現を試みた。 炭素標的では、このモデルでデータを矛盾なく再現できたが、銅標的ではモデルが棄却有為水準を1%とすると棄却され、再現することができなかった。

ω Measured Kinematical Distribution ycm(1.66)

Electron ID

Spectrometer Performance