Raspberry Piを用いた小学生向け プログラミング導入教案の 実践報告

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1 課題の洗い出し. 2 1.本日の日程 ①開会の挨拶 日程説明 ( 5 分) ②自己点検 ( 10分) ③情報モラル指導の必要性(プレゼン) (20分 ) ④課題の洗い出し ( 10分) ⑤全体計画についての協議Ⅰ (15 分) ⑥全体計画についての協議Ⅱ (20 分) ⑦全体計画についての協議Ⅲ.
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Raspberry Piを用いた小学生向け プログラミング導入教案の 実践報告 谷 聖一 研究室 金子 拓未 谷研究室の金子です。 本演習のタイトルは Raspberry piを用いた小学生向けプログラミング導入教案を教職をじっせん報告です 主役は教案

目次 はじめに 情報教育とは 諸外国におけるプログラミング教育 英国におけるプログラミング必須化 英国のComputing 初等情報教育 情報教育の問題点 実施内容 実施 Scratch 今後の課題

1章 はじめに

情報教育 情報活用の実践力 情報社会に参画する態度 情報の科学的な理解 1.wordやExcleなどの情報を『使いこなす力』にとどまるだけ ではなく、問題解決や目標達成のために情報を活用することで す 2.情報モラルの必要性や情報に対する責任ついて考えることで す 3.基礎的な理論を理解や方法を習得し、習得したことを実践す る

情報教育 情報活用の実践力 情報社会に参画する態度 情報の科学的な理解 そのなかで情報の科学的な理解が重要である

情報科学的な理解 重要性 社会の情報化の進展に主体的に対応できる能力 情報科学的な理解 重要性 社会の情報化の進展に主体的に対応できる能力 情報技術は時代が変わるにつれて新たな技術が使われ、古い技術は使われなくなっていく。 新たな情報技術を模索するためには情報を受け取るのではなく、自ら情報を発信する意気込みがなければ最先端の技術は身につけられない。 情報そのものについて理解を深めるとともに、問題解決の手順と評価及び情報を表現する技法が必要です。それを情報の科学で身につけ、日本の教育の目的である生きる力が育つ。だから情報教育の3本柱である科学的理解は重要です

プログラム教育の意義 情報技術を活用する力 考える力 論理的思考力を養う このような理由からプログラミング教育をおこなっています

初等教育から正式にCS(Computer Science)教育やその一部としてプログラミングとして導入している国 ニュージーランド,韓国,アメリカ合衆国, イスラエル,イギリス,エストニア イギリスを例に説明をしていきます

(InformationTecnology) 英国のComputing(情報) 2014年9月より ICTから Computingへ CS (Computer Science) 情報の科学的な理解 DL (Digital Literacy) 情報社会に参画する 態度 IT (InformationTecnology) 情報活用の実践力 ICT科目は 内容を意欲的に取り入れている実践もあり、 多くは「アプリケーションソフトの使い方」が内容になっていて児童にとって「退屈で知的関心を持 てない」ものになっていた。 [Computing」科目は生徒に機器やソフ トの「使い方(だけ)」を教えるのではなくその 背後にある「原理・仕組み」を理解し,将来的に 新たなシステムやアプリケーションを創造力を高められるために導入されました 日本の情報教育の三本柱に例えると

(InformationTecnology) 英国のComputing(情報) CS (Computer Science) プログラミング教育 DL (Digital Literacy) IT (InformationTecnology)

初等教育英国のCS Key Stage 1 Key Stage 2 Key Stage 3 Key Stage 4

初等教育英国のCS Key Stage 1 5歳から7歳 1 ~ 2学年 初等教育 Key Stage 2 7歳から11歳 3 ~ 6学年 11歳から14歳 7 ~ 9学年 Key Stage 4 14歳から16歳 10 ~ 11学年 日本の義務教育は9年に対して、イギリスでは11年です

初等教育英国のCS アルゴリズムとは何か 簡単なプログラムを作成しデバック 論理的思考を用いて簡単なプログラムを予測 情報技術が学校外でも一般的に利用されていることを認識 Key Stage 1 Key Stage 2 参照https://www.gov.uk/government/publications/national-curriculum-in-england-computing-programmes-of-study/national-curriculum-in-england-computing-programmes-of-study

初等教育英国のCS 具体的な目標を達成するプログラムを設計・作成・デバック プログラムで実行・条件分岐・反復を用いる アルゴリズムとプログラムのエラーを発見し修復 Key Stage 1 Key Stage 2 参照https://www.gov.uk/government/publications/national-curriculum-in-england-computing-programmes-of-study/national-curriculum-in-england-computing-programmes-of-study

日本における情報科学教育 日本でも情報科学教育の重要性は認識され始めている 2012年から技術家庭科でプログラミングによる設計・制御が必修とされました。 そのような背景から

日本の初等教育における情報科学教育 基本的な操作の確立 情報手段を適切に活用(情報活用の実践力) 情報倫理(情報社会に参画する態度 ) キーボードの文字入力や電子ファイルの保存や整理を教えている。 調べたことをまとめたり、発表をする学習活動を行います ネットワーク上のルールやマナーを守ることの意味を考えさせている

日本の初等教育における情報科学教育 基本的な操作の確立 情報手段を適切に活用(情報活用の実践力) 情報倫理(情報社会に参画する態度 ) 『情報科学的な理解』に関する教育が不足 初等教育で情報科学教育を行うとしたら以下の方法があります

NPOや教育産業によるプログラミング教室 例 初等教育における正課以外の情報科学教育 NPOや教育産業によるプログラミング教室   例 学校の課外活動でプログラミング教室 PEGはNPO法人のCANVASが主催しテントはプログラミングスクールです

プログラミング導入教育を実施 課外活動向け教案 教案作成(2テーマ) 実践 教案の公開(予定) PEGのWebに指導案を公開 おうレイサイの時は指導案を作ってない

2章 実施内容

教案 課外活動 単元の目標 教案内容 90分 2ターム プログラミングに興味・関心を持つ 課外活動   90分 2ターム   単元の目標 プログラミングに興味・関心を持つ 教案内容 Raspberry Piの基板上にあるGPIOで電子部品を制御 Raspberry PiのScratch GPIO5(プログラム言語学習環境言語)で電子部品を制御 教案を 2分割する 45分 4ターム 授業内で行う 場合

Raspberry Pi Raspberry Piは超小型のPCで低価格です。裏にmicro SDカードを差し込むところがあり、そのSDカードにはOSを書き込んであります。Raspberry Piについてもっと詳しく鈴木が説明してくれます

Raspberry Pi GPIO Raspberry Pi General Purpose Input/Output 電子回路に繋げて、デジタル信号を読み取り、入出力することができる Raspberry Pi

Raspberry Pi と電子部品 普通電子回路をつなげるとき、ハンダ付けするのですが、ブレットボードはこの電子回路で正しいのかを確かめるためにあります

Scratch GPIOはPythonやC言語で制御をすることができるが、小学生でも簡単に正しい構文を覚えることが無く結果が得られるプログラミング言語学習環境のScratch GPIO5を使用

電子部品を使ったプロウグラミン導入の効果 or 利点 プログラミングで制御して,制御した部品を視覚で捉えることができる 他の教科と関連させながら知識・技能が身に付く 簡単なものでプログラムで思い通りになる達成感 想像力を掻き立てることができる 2.LEDを光らせるには抵抗が必要です。LEDに高い電圧を与えてしまうと壊れてしまうなどの他の教科と関連させながら知識・技術を身につきます 3.LEDの他にもたくさんの電子部品あり、プログラミングを思い通りになる達成感があります 4.

実施 試行 実施日 場所 指導者 1回 2回 桜麗祭 2014年11月2日 金子,鈴木 小学校 金子,別所 2014年12月23日 2015年1月25日 小学校 金子,鈴木,丸山 PEGで公開するのは、緑小学校で行った指導案を載せます。 12月23日の指導案は鈴木と一緒にやりました

第0回 実施内容 日本大学文理学部桜麗祭で実施 題材 Raspberry Piを体験 参加児童数 18人 第0回 実施内容 日本大学文理学部桜麗祭で実施 題材 Raspberry Piを体験 参加児童数 18人 鈴木と金子でおうれいさいに来てくださった子供達で行った。 指導案つくるための経験を積んだ

第1回 実施内容 東京都墨田区の小学校で実施 題材 Raspberry PiのGPIOでLEDを制御し, 「イライラ棒」をプログラミングする 第1回 実施内容 東京都墨田区の小学校で実施 題材  Raspberry PiのGPIOでLEDを制御し, 「イライラ棒」をプログラミングする 参加児童人数 15人

第2回 実施内容 東京都墨田区の小学校で実施 題材  7セグLEDと音を制御  「ネコから逃げろ」をプログラミングする 参加児童人数 5人

イライラ棒

ネコから逃げろ 実際にRaspberry Piを接続するとこんな感じに

児童の作品

第1回実施の自己授業評価 成果 Raspberry Piを楽しむことができた スプライトを自分で好きなキャラクターを書いていた 制御をすることを理解した 自ら考えてプログラムを書いた LEDを視覚でとらえることができた 課題 ゲームプログラムを作成の中で条件分岐や繰り返し基本文法を説明 Raspberry Piとは何か ? 高学年と低学年の授業内容を一緒にしてしまった LED以外に視覚でとらえる 個別対応をしてしまった 成果 制御を理解し、自ら考えてプログラムに制作に取り組んでくれました。 課題

第1回の指導案改善点 課題 改善 ゲームプログラムを作成で条件 分岐や繰り返し基本文法を説明 Raspberry Piとは何か ? 個別対応をした 高学年と低学年の授業内容を 一緒にした LED以外に視覚でとらえる 条件分岐と繰り返しをLED制御で 基本文説明 Raspberry Pi と身近にある端末と 比較 グループ活動 グループ内でプログラム作成 音を活用

第2回実施で改善した結果 改善 結果 条件分岐と繰り返しをLED制御 で基本文説明 Raspberry Piと身近にある端末 と比較 グループ活動 グループ内でプログラム作成 音を活用 個別で対応で、不安が残る結果 興味・関心を持たせた 参加者が少なく、グループ活動 ができなかった。 音活用は有効

今後の課題 LEDと音だけではなく,他の電子部品を活用 電子回路で他の教科との関係性を示す 電子部品をもっと活用することができる