(1)ノーマリゼーション、 QOL そして バリアフリー バリアフリーのための心理学08 (1)ノーマリゼーション、 QOL そして バリアフリー 望月昭 mochi@lt.ritsumei.ac.jp HP: 望月昭のホームページ ブログ:対人援助学のすすめ
今回のテーマと課題 ノーマリゼーション、QOLの概念 バリアフリーの概念 物理的バリアフリーと行動的バリアフリーの違い バリアフリーという概念の問題点
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou/031206ke2880.html
ノーマリゼーション この理念の具体的方策の中心は「脱施設」 しかし地域に充分な受け入れ環境があるか ・ 障害者自立支援法 「自立」とは何か? ・ 障害者自立支援法 「自立」とは何か? 障害のある個人の状況は改善はされていない。
ノーマライゼーションの思想(方向性) 社会が、障害を持つ人を、生まれながらの権利としてそして個人差のままに受け入れることを要請する・・・ (Nirje, in Shaddock & Zigler, 1991) 最小制約環境(LRE): Least Restrictive Environment 行動的な翻訳することで具体的課題となる 個体的(反応形態的)差異によらず、社会の中で行動(正の強化で維持される)の成立を保証する
QOL 個人個人を単位とした、人の生活のありかたの 尺度(ノーマリゼーションはマクロ) 1)心理的(主観的)QOLは注意せよ! 「正の強化で維持される行動の選択肢」
バリアフリー (Wikipedia!) バリアフリー(Barrier free)とは、広義の対象者としては障害者を含む高齢者等の社会生活弱者、狭義の対象者としては障害者が社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障害(障碍)や精神的な障壁を取り除くための施策、若しくは具体的に障害を取り除いた状態をいう。一般的には障害者が利用する上での障壁が取り除かれた状態として広く使われている。
http://www. ritsumei. ac http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/hs/hs/publication/files/ningen_3/3_037-46.pdf 立命館大学人間科学研究第3巻
障害のある人への支援・サービスのありかた 統合 ここが重要! 平等派 同化 異化 差異派 排除 石川准(2000)
バリアフリーの位置づけ ●同化・統合:本人のリハビリテーション ●異化・統合(これが重要):反応形態の 差異のまま、多数派の享受する権利(強化)にアクセス可能にする。 そのために、差異のある反応形態でも、それぞれの目的に近づくための「援助設定」を整える作業 (バリアフリー) ●「援助設定」「援護」「教授」の概念は次頁
バリアフリーの概念の問題 ●多数派と異なる反応形態を持つ個人が、 多数派と同じ資源へのアクセスを求めることを想定するのは傲慢ではないか? ●バリアフリーからユニバーサルデザインへ とはどのような意味か?
「バリアフリーの心理学」 参考資料 ●福永顕・大久保賢一・井上雅彦(2005)自閉症生徒における携帯電話の指導に関する研究.現実場面への般化を促す指導方略の検討.特殊教育学研究,43,119-129. ●望月昭(2002) 「聴覚障害および重複の障害を持つ児童における抽象的概念の獲得プログラムの開発」.平成11年度~13年度科学研究費基盤研究(11610147)成果報告書. ●丹生卓也・川村光・望月昭(2006) 携帯電話における言語行動の機能.日本行動分析学会第24回年次大会発表論文集.p.120. ●濃添晋矢・南美知代・望月昭(2003) 聴覚障害と知的障害がある生徒における携帯メールの使用―鉄道駅における「駅名報告行動」獲得の検討―.日本特殊教育学会第41回大会発表論文集, P576. ◎濃添晋矢・南美千知代・望月昭(2004) 聴覚障害と知的障害がある生徒における携帯メールを使用した「おつかい行動」の獲得.立命館大学人間科学研究,7,181-191. ◎太田隆士・飯田智子・藤井克美・望月昭(2006) 知的障害のあるろう者における携帯メール入力支援の試みー文字入力に及ぼすひらがな表カードの効果- 立命館大学人間科学研究,11,85-91. ◎飯田智子・太田隆士・藤井克美・望月昭(2006) 知的障害のあるろう者における携帯電話のテレビ電話機能を用いた非音声複数モードによる機能的言語行動の獲得.立命館大学人間科学研究,11,93-103. ●Taber, T.A.,Alberto,P.A.,Hughes,M., and Seltzer, A. (2002) A strategy for students with moderate disabilities when lost in the community. Research and Practice for Person with Severe Disabilities, 27, 141-152. ◎安井美鈴・望月昭(2006) 慢性失語症者の地域生活成立に向けた取り組み-行動的QOLの視点から.立命館大学人間科学研究, 12, 11-26. ◎印は、Web上で、「立命館大学人間科学研究所」のHPで検索可能
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