パターン認識特論 担当:和田 俊和 部屋 A513 Email twada@ieee.org 主成分分析 http://vrl.sys.wakayama-u.ac.jp/PRA/

Slides:



Advertisements
Similar presentations
Mathematica による固有値計算の高速化 Eigenvalue calculation speed by Mathematica 情報工学部 06A2055 平塚翔太.
Advertisements

社会統計 第 14 回 主成分分析 寺尾 敦 青山学院大学社会情報学部
Absolute Orientation. Absolute Orientation の問題 二つの座標系の間における剛体 (rigid body) 変換を復元す る問題である。 例えば: 2 台のステレオカメラから得られた3次元情報の間の関 係を推定する問題。 2 台のステレオカメラから得られた3次元情報の間の関.
生物統計学・第 5 回 比べる準備をする 標準偏差、標準誤差、標準化 2013 年 11 月 7 日 生命環境科学域 応用生命科学 類 尾形 善之.
新設科目:応用数学 イントロダクション 情報工学科 2 年前期 専門科目 担当:准教授 青木義満.
0章 数学基礎.
主成分分析 主成分分析は 多くの変数の中を軸を取り直すことで より低い次元で表現できるようにする。 データがばらついている方向ほど
数理統計学(第七回) 線形模型とは? 浜田知久馬 数理統計学第7回.
データ解析
DATA 森 亮太 デザイン科学クラスタ
阪神・中日選手の 時系列傾向分析  福元 祥二  渡部 達朗.
多変量解析 -重回帰分析- 発表者:時田 陽一 発表日:11月20日.
9. 主成分分析 Principal Component Analysis (PCA)
データ解析 静岡大学工学部 安藤和敏
確率・統計Ⅰ 第11回 i.i.d.の和と大数の法則 ここです! 確率論とは 確率変数、確率分布 確率変数の独立性 / 確率変数の平均
4.3 連立1次方程式   Ax = b   (23) と書くことができる。
Extremal Combinatorics 14.1 ~ 14.2
上坂吉則 尾関和彦 文一総合出版 宮崎大輔2003年6月28日(土)
Bias2 - Variance - Noise 分解
回帰分析.
第3章 重回帰分析 ー 計量経済学 ー.
第3章 重回帰分析 ー 計量経済学 ー.
第12章 連続潜在変数 修士 1年 村下 昇平.
主成分分析                     結城  隆   .
9. Unsupervised Learning
高校数学の知識から、 人工知能・機械学習・データ解析へ つなげる、 必要最低限の教科書
3次元での回転表示について.
ガウス過程による回帰 Gaussian Process Regression GPR
相関分析.
 統計学講義 第11回     相関係数、回帰直線    決定係数.
タップ長が一般化された 適応フィルタの統計力学
第9章 混合モデルとEM 修士2年 北川直樹.
混合ガウスモデルによる回帰分析および 逆解析 Gaussian Mixture Regression GMR
主成分分析 (Principle Component Analysis)
細胞の形と変形のための データ駆動型解析手法
第6章 特徴空間の変換 6.1 特徴選択と特徴空間の変換 6.2 特徴量の正規化 平成15年5月23日(金) 発表者 藤井 丈明
「R入門」  5.7 行列に対する諸機能  10月23日 (木) 発表者 大城亜里沙.
デザイン情報学科 メディア情報設計 河原英紀
独立成分分析 (ICA:Independent Component Analysis )
3次元での回転表示について.
システム制御基礎論 システム工学科2年後期.
知能システム論I(13) 行列の演算と応用(Matrix) 2008.7.8.
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
主成分分析 Principal Component Analysis PCA
多変量解析 ~主成分分析~ 1.主成分解析とは 2.適用例と解析の目的 3.解析の流れ 4.変数が2個の場合の主成分分析
変換されても変換されない頑固ベクトル どうしたら頑固になれるか 頑固なベクトルは何に使える?
部分的最小二乗回帰 Partial Least Squares Regression PLS
プロセスデータ解析学5 -主成分分析- 担当:長谷部伸治     金 尚弘.
Fourier 変換 Mellin変換 演習課題
データの型 量的データ 質的データ 数字で表現されるデータ 身長、年収、得点 カテゴリで表現されるデータ 性別、職種、学歴
4. システムの安定性.
「データ学習アルゴリズム」 第3章 複雑な学習モデル 報告者 佐々木 稔 2003年6月25日 3.1 関数近似モデル
逆運動学:手首自由度 運動学:速度、ャコビアン 2008.5.27
わかりやすいパターン認識 第7章:部分空間法  7.1 部分空間法の基本  7.2 CLAFIC法                  6月13日(金)                  大城 亜里沙.
データ解析 静岡大学工学部 安藤和敏
最尤推定・最尤法 明治大学 理工学部 応用化学科 データ化学工学研究室 金子 弘昌.
「ICAによる顔画像特徴量抽出とSVMを用いた表情認識」
第5回 確率変数の共分散 確率・統計Ⅰ ここです! 確率変数と確率分布 確率変数の同時分布、独立性 確率変数の平均 確率変数の分散
パターン認識 ークラスタリングとEMアルゴリズムー 担当:和田 俊和 部屋 A513
パターン認識 ークラスタリングとEMアルゴリズムー 担当:和田 俊和 部屋 A513
原子核物理学 第7講 殻模型.
1ーQー18 音声特徴量抽出のための音素部分空間統合法の検討
◎小堀 智弘,菊池 浩明(東海大学大学院) 寺田 真敏(日立製作所)
行列 一次変換,とくに直交変換.
制約付き非負行列因子分解を用いた 音声特徴抽出の検討
パターン認識特論 カーネル主成分分析 和田俊和.
わかりやすいパターン認識 第6章 特徴空間の変換 6.5 KL展開の適用法 〔1〕 KL展開と線形判別法 〔2〕 KL展開と学習パターン数
高校数学の知識から、 人工知能・機械学習・データ解析へ つなげる、 必要最低限の教科書
Fourier 変換 Mellin変換 演習課題
混合ガウスモデル Gaussian Mixture Model GMM
Presentation transcript:

パターン認識特論 担当:和田 俊和 部屋 A513 Email twada@ieee.org 主成分分析 http://vrl.sys.wakayama-u.ac.jp/PRA/

主成分分析1 (正規直交基底をデータから求める) 特徴ベクトルの各要素の分散を最大化する。 μ

主成分分析2 特徴ベクトルの各要素の分散 この値を という条件の下で最大化する.

知識:ベクトルの操作に関する公式 内積 転置 微分

主成分分析3 ラグランジェの未定係数法 この式を最大化するのが解. ⇒  と  で微分し,それらを0と置く 固有値問題になる

       固有値問題の例 線形変換  を起点として終点を    とするベクトルを描    く. 右図に固有ベクトルの方向を書き加えると,

知識:固有値問題の解き方 固有方程式 特性方程式  各固有値が求められれば,それに対応する固有ベクトルが求められる.

実例 x1= (2,4,3)T, x2= (2,2,4)T, x3= (1,1,2)T, x4= (3,1,3)T ←これが,共分散行列

計算結果 特性方程式 固有値   (本当の固有   値はこれを4   で割る) 固有ベクトル:次ページ

固有ベクトルの導出

固有ベクトル

直交展開

Octaveを使えば,簡単に計算できる. http://www.octave.org/ octave:1> sigma=[2,0,1;0,6,1;1,1,2] sigma = 2 0 1 0 6 1 1 1 2 octave:2> [v,lambda]=eig(sigma) v = -0.664776 0.744880 0.056802 -0.143667 -0.202092 0.968772 0.733098 0.635855 0.241360 lambda = 0.89722 0.00000 0.00000 0.00000 2.85363 0.00000 0.00000 0.00000 6.24914 octave:3> v*lambda*v' ans = 2.0000e+00 -4.1975e-16 1.0000e+00 -4.8881e-16 6.0000e+00 1.0000e+00 1.0000e+00 1.0000e+00 2.0000e+00 octave:4>

主成分分析 共分散行列Σの性質   分散,   共分散 μ 対称行列なので次式による 対角化が 可能

主成分分析 共分散行列Σの分解 行列式 トレース(行列の対角要素の和)

直交行列 正規直交基底を並べてできる行列は直交行列 VとVTは回転を表している:

対角行列 対角行列は各軸ごとの伸縮を表している

共分散行列が表す幾何学的変換

主成分分析によって何が分かるか 分散の大きくなる軸の向き その軸方向の偏差   分散 共分散行列のランクがrである場合、次式が成り立つ

「固有値=軸上の分散」の確認

Karhunen-Loeve 展開 r未満の数qに対する直交展開 を計算する際に誤差||x-x’||を最小化する基底 自己相関行列          に対する固有値問題になる.

次回以降の講義 識別(統計的手法、判別分析、線形識別関数とニューラルネットワーク、最近傍識別) クラスタリング(K-means、 EMアルゴリズム) より進んだ識別手法:SVM、BOOSTINGなど