今井 浩 東京大学情報理工学系研究科 コンピュータ科学専攻 ERATO今井量子計算機構プロジェクト,JST 量子情報基礎 ー 線形代数によるー 今井 浩 東京大学情報理工学系研究科 コンピュータ科学専攻 ERATO今井量子計算機構プロジェクト,JST
量子情報科学のための量子力学 情報を内部で表現するための量子状態 情報を獲得するための操作:測定 情報を変換するための操作 一般形:密度行列 ー 純粋・混合状態ともに表現 純粋状態:ベクトルで表現可 ー ケットベクトル 情報を獲得するための操作:測定 一般的測定:POVM 射影測定のみ書かれている教科書も有 情報を変換するための操作 完全正写像(CP-map):測定も同じ枠組みで扱える 純粋状態のみで考える際:ユニタリ変換
量子情報基礎:密度行列 大学学部量子力学入門 より一般的枠組み(有限次元:線形代数で十分) ケット・ブラベクトル (ブラケット),射影測定,… より一般的枠組み(有限次元:線形代数で十分) 量子状態: 密度行列(密度作用素) ランク1の密度行列⇔ 正規化固有ベクトルをケットベクトルとする純粋状態 ランク2以上の密度行列 ⇔ 混合状態(純粋状態を混合)
量子情報基礎:密度行列(補遺) 量子状態: 密度行列 Hermite, 非負定値,トレース1の複素行列 ⇔ 固有値 固有値分解(対角化) 純粋状態:ランク1の密度行列
1qubit
1qubitでの純粋状態と混合状態
テンソル積と部分トレース
例
純粋状態でのテンソル積と量子もつれ
一般の測定: POVM a quantum state via measurement information Positive Operator-Valued Measures (POVM) (probabilistically obtained)
例 古典の場合(有限離散分布): 純粋状態,射影測定
純粋状態の部分測定(1) 確率1/2で
純粋状態の部分測定(2) 左の量子ビット を測定
純粋状態の部分測定(3)
一般の変換:完全正写像 CP-map (Trace-Preserving Completely Positive Map) : a general model of a physical change 例:古典のMarkov連鎖
ユニタリ変換
量子エントロピー 量子通信路容量
Shannonエントロピーの離散構造 Shannonエントロピー: 有限離散確率 Kullback-Leibler divergence:
von Neumannエントロピー
Examples Classical case:
量子通信路符号化定理
量子通信チャネルのバンド
通信路容量
通信路容量の計算 So far, alternating-type algorithm (Arimoto-Blahut ’72, Nagaoka ’98)