科学の起源 Nothing is More Active than Thought. -Thales.

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キー・コンピテンシーと生きる 力 キー・コンピテンシー – 社会・文化的,技術的道具を相互作用的に活用する力 – 自律的に行動する力 – 社会的に異質な集団で交流する力 生きる力 – 基礎・基本を確実に身に付け,いかに社会が変化しようと, 自ら課題を見つけ,自ら学び,自ら考え, 主体的に判断 し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力.
関西学院大学オープンセミナー 2010年6月12日.  決定論的現象 天体の運動のように未来が現在により決 まっている現象  偶然的現象 偶然的な要素が加わり、未来の予測が不可 能な現象 気象、地震、災害、事故、宝くじ 株価、寿命、 … … … … … … … ….
原子が実在する根拠 岡山理科大学 理学部 化学科高原 周一. <質問>  なぜ原子論を信じるのですか?  原子論(=全ての物質が原子から できているという説)を信じます か?
社会システム論 第 1 回 システムとは何か 大野正英 経済学部准教授. この授業のねらい 現代社会をシステムという視点から捉 える。 社会の複雑さをシステムというツール を用いることによって、理解する。
基礎ゼミ:電子と光と物質 多元物質科学研究所 上田潔・奥西みさき・高桑雄二・虻川匡司・佐藤俊一 大学とは何か? 大学で学ぶとはどういうことか? 大学:人類の遺産としての知識の伝 達 未知のものへの挑戦! 基礎ゼミの特徴:学生が積極的に授業に参加する。 自分で考え、自分で工夫して調べ、教室で発表する。
< 3 日目内容> 出席点呼 班分けとテーマの確認 HP 更新内容の確認 課題 3 ~ 5 の説明 ( i-sys ) 今後のスケジュール プレゼンテーション方法論の講義 ネタ探し,班討論.
第1回 確率変数、確率分布 確率・統計Ⅰ ここです! 確率変数と確率分布 確率変数の同時分布、独立性 確率変数の平均 確率変数の分散
◎ 本章  化学ポテンシャルという概念の導入   ・部分モル量という種類の性質の一つ   ・混合物の物性を記述するために,化学ポテンシャルがどのように使われるか   基本原理        平衡では,ある化学種の化学ポテンシャルはどの相でも同じ ◎ 化学  互いに反応できるものも含めて,混合物を扱う.
コンピュータプラクティス I 再現性 水野嘉明
ひでき 平成17年4月12日 「日本教」モデルを ネットワーク分析する ひでき 平成17年4月12日.
心理学基礎論 4月14日 感覚・知覚① 感覚の測定.
確率・統計Ⅰ 第12回 統計学の基礎1 ここです! 確率論とは 確率変数、確率分布 確率変数の独立性 / 確率変数の平均
仮説の立て方、RQの絞り方 論文を考える根本的思考 担当・柴田真吾
協創とシステム 前野 隆司.
相模原理科教室 2011 Y字振子で絵を描こう 理科で遊ぼう会.
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理科教育法ー物理学ー 羽部朝男 物理学専攻.
Tokyo University of Technology Hiroyuki KAMEDA KE304 9:00~10:30
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グループ研究1班 第一章 経営戦略とは何か 雨森 彩 大嶋 健夫 小沢 博之.
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就職活動について 就職担当 平成28年3月卒業予定学生 平成26年10月1日から平成27年9月31日まで
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理論研究:言語文化研究 担当:細川英雄.
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錬金術時代 ・Alchemy(アラビア の錬金術) ・中世ヨーロッパ ( )
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香川大学工学部 富永浩之 知識工学1 第1-1章 人工知能と知識工学 香川大学工学部 富永浩之
課題研究 P4 原子核とハドロンの物理 (理論)延與 佳子 原子核理論研究室 5号館514号室(x3857)
矛盾した知識 デフォルト推論 仮説を用いた推論 準無矛盾推論 デフォルト規則 デフォルト理論の拡張 → デフォルト証明 シナリオ
Telescope Array ~Searching for the origin of the highest energy cosmic ray 私たちの研究の目的 宇宙線って何? 最高エネルギー宇宙線の数が、 理論による予想を大きく上回っていた! 現代物理学の主要な謎の1つ 宇宙空間を光に近い速度で飛び回っている非常に小さな粒子のことです。
仮説演繹法 思考 経験 問題 : あるべき姿と現状のギャップ 課題 : 問題解決のために成すべきこと 問題 19世紀 あるべき姿(予想)
経済学入門 ミクロ経済学とマクロ経済学 ケインズ経済学と古典派マクロ経済学 経済学の特徴 経済学の基礎概念 部分均衡分析の応用.
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科学の起源 Nothing is More Active than Thought. -Thales

科学の起源 古代ギリシャの自然哲学

科学とは? J.バーネット 古代ギリシャの自然哲学が雛形 『世界についてギリシャ風に考えること』 原子論 ※R.P.ファインマン デモクリトスの考え 全ての物質は原子()からできている。 原子の数は無限にある。 無から有は生まれない。 原子の大きさや形の違いから物質の性質の違いが生じる。 現代の考えに非常に近い! 後世に残すべきたった1つの理論は『原子仮説』

ミレトスの眺望 -哲学の原風景- 大地と空の合するところに それは忽然として生まれた

原子論 “物質は何からできているのか?” その起源 古代ギリシャに生まれた 古代ギリシャの哲学者たちの問い? Leukippos Epicurus その起源 古代ギリシャに生まれた 古代ギリシャの哲学者たちの問い? (Leukippos, Democritos, Epicurus and Lucretius) 究極の構成物質         “原子” Democritos “物質は何からできているのか?” Lucretius

最初の自然哲学者 タレス 625-545BC 測定し観察する人 ギリシャのイオニア地方ミレトス生。ギリシャ七賢人の筆頭。ミレトス学派(最初の自然哲学者/宇宙論者の集団)の祖。エジプトやバビロニアに学ぶ。たくましい生活人。あらゆるものに精通する万能の知識人。万物の生成元を「水」とした。 測定し観察する人 万物の始原は水である。 世界は生きもの ダイモーン(神々)に満ちている。 汝自身を知れ。 参考:「古代ギリシャの思想」山川偉也著(講談社学術文庫)

古代ギリシャの自然哲学 コスモロジー 2つの問い方 そもそも何であるか? そのパターンは何か? 宇宙の本性についての問い 根本物質 かたち

コスモスとカオス コスモス カオス コスモス=<宇宙、秩序> 原初のカオスから生成 ロゴス(言葉、論理)の支配 カオス=<裂け目、空隙> カオスはコスモスを生み出した母体 コスモスの優位;カオスには積極的な意 味はない 究極の存在 地としてのカオス・図としてのコスモス

規則集 経験の一般化 知識の体系化 論理的な考察 演繹的推論・帰納的推論 数学(幾何学)による表 現 現代科学の基礎に通じる!

古代ギリシャの自然哲学の原理 経験的 事実の観察 証拠をもとに議論 類推の利用 演繹的・帰納的論理

古代ギリシャの自然哲学の方法 批判的 自然誌的 合理的 世俗(非宗教)的 民主主義 あるがままの自然ー五感 論証ー公開性 自然/宇宙と調和した人間

現代との比較 -類似と差異- 基本的には現代の考えに類似している。 類似点 差異 批判的精神 合理的な思考 第一原理の重要性 現代との比較 -類似と差異- 基本的には現代の考えに類似している。 類似点 批判的精神 合理的な思考 第一原理の重要性 差異 ギリシャの哲学者は、実験の必要を持たず、自然物にだ け興味を持った。 現代の物理学者は、実験的な事実に基礎を置き、人工的 な実験で理論を検証する。