円板の転がり運動により発生する音と振動 鳥取大学 工学部 応用数理工学科 生体システム解析学研究室 目的 実験方法 (3次元解析)

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円板の転がり運動により発生する音と振動 鳥取大学 工学部 応用数理工学科 生体システム解析学研究室 目的 実験方法 (3次元解析) 鳥取大学 工学部 応用数理工学科 生体システム解析学研究室 音と滑り運動の関係の調査   先行研究のシミュレーション結果の検証 円板が回転運動する際に音が発生する。音の発生原因を 滑り運動と考え、円板の運動を3次元解析し、音と滑り運動 の関係を調べる。 先行研究 ほとんどの時間で滑りが生じている 滑りは主に回転方向に生じている 円板の傾きが小さい時に垂直抗力が大きくなる (鳥取大学 卒業論文 転がる円板の運動 小野博紀) 目的 実験方法 (3次元解析) Oscilloscope Microphone Acceleration pickup Disk Plan view Surface Side view Camera2 420fps Camera1 500fps Disk Microphone Acceleration pickup Surface 高速度カメラを2台用いて、円板を2方向から撮影し、円板の 位置・姿勢・滑り運動を特定する。また、同時に音については マイクロフォン、垂直抗力については床に設置した加速度計 を用いて計測した。 実験結果 (3次元解析) Z Y Disk Contact point P θ Surface K X 図1:座標系 Pは中心点、Kは接地点、 は円板面に対する法線 ベクトルを表わす。また、赤矢印はz方向のベクトル である。法線ベクトル と赤矢印のなす角をθとした acceleration(m/s2) time(s) θ(degree) acceleration theta acceleration(m/s2) time(s) sound(arbitrary unit) acceleration sound 図4:加速度と角度の関係 0.4秒までは角度が小さい時に加速度のピークが起きるが時間の経過とともにずれが生じる 図3:床の加速度と音の関係 加速度と音のピークは同時刻に起きている slip velocity(m/s) time(s) θ(degree) lateral slip tangential slip theta time(s) slip velocity(m/s) sound(arbitrary unit) lateral slip tangential slip sound Surface Lateral slip Tangential slip Rolling direction Disk 図2:滑り運動 滑り運動は横滑りと縦滑りの2種類に分けられる。 また、回転方向を図のようにすると、それぞれ矢印 で示した滑り方向を正とした。 図5:滑り速度と音の関係 滑り運動と音の関係性は見られなかった 図6:滑り速度と角度の関係 縦滑りと横滑りは角度が小さい時に周期的にピークが起きる 縦滑りは主に正の方向に起き、横滑りは正負両方に起きる ほとんどの時間で滑りが起きている x(m) y(m) start 0(s) end 0.082(s) time(s) distance(m) θ(degree) distance theta シミュレーション結果との比較 先行研究のシミュレーション結果において以下のことが分かっている ①ほとんどの時間で滑りが生じている ②滑りは主に回転方向に生じている ③円板の傾きが小さい時に垂直抗力が大きくなる ③の結果は一致しなかったが、①,②の結果とは一致した 図8:接地点の移動距離と角度の関係 接地点の移動距離は角度が小さい時に周期的にピークが起きる 図7:接地点の軌跡 接地点の移動距離に差が見られる B05T8011K 奥田 嵩