超新星爆発
超新星(SN1987A) 超新星後 超新星前 超新星は、突然非常に明るい星が現れる現象で、明るさは銀河全体の輝きに匹敵するくらいになります。 この画像は、1987年に大マゼラン雲で発見された、超新星1987Aです。 超新星の前後で、どれだけ、明るくなっているかわかると思います。 注)画像はNASAのサイト 超新星後 超新星前
星の一生⇒星の重さで決まる 恒星になれず終わる ガスが宇宙空間にばらまかれ、再び星をつくる材料になる 褐色矮星 (〜0.08) ) 主系列星 星間ガス 主系列星 (0.08〜0.4) 褐色矮星 (〜0.08) 赤色 巨星 超巨星 惑星状星雲 白色矮星 恒星になれず終わる 超新星爆発 中性子星 ブラックホール ガスが宇宙空間にばらまかれ、再び星をつくる材料になる 超新星残骸 数字は質量 (太陽質量=1) (0.4〜8) (8〜) 星の一生は、星が生まれた時から決まっています。それは星の重さによって決まります。 太陽質量程度以上の星は、中心部分で水素を燃やす、主系列星の時代が一生の大半を占めます。 その後、軽い星は白色矮星になって静かに冷えていきます。 しかし、重い星は非常にドラマティックな最期を迎えます。 これを超新星と呼び、太陽の8から10倍程度以上の質量の星は、この超新星爆発を起こすといわれています。 新しい星と言いますが、実は超新星は、星の誕生ではなく、星の壮絶な死なのです。
超新星爆発 一夜にして1万倍以上明るくなる 年間数百個発見。(20年前は20個程度) 眼視観測されたものは史上8例 二つの爆発メカニズム 眼視観測されたものは史上8例 二つの爆発メカニズム 年 出現星座 最輝等級 備考 185 ケンタウルス -8 RCW86? 393 さそり -1 ? 1006 おおかみ -9 史上最輝星 1054 おうし -5 かに星雲 1181 カシオペア 0 1572 カシオペア -4 ティコ超新星 1604 へびつかい -2.5 ケプラー超新星 1987 かじき 2.9 大マゼラン雲中 明月記に記述 年間数百個の超新星が発見されています。 超新星1987Aが出現した1987年以前は年間20個程度でしたが、 超新星への関心の高まり、自動撮像システムの導入による観測時間の短縮、画像比較の自動化等で、 近年発見個数が飛躍的に増えてきました。 しかしながら、肉眼で観測されたものは、これまで8例だけです。そのうち、3例が明月記に記述があります。 超新星には、大きく分けて二つの爆発メカニズムがあります。 1つは、重い星が最後に起こす大爆発、 もう一つは より軽い星が白色矮星になった後、星ごと爆発する現象です。
重い星の起こす超新星爆発 中心に鉄があり、星の中で作られた 様々な元素が囲んでいる 鉄が分解し、周りから物質が落ち込む Fe 太陽質量の10倍程度以上の重い星は、中心部で、水素を燃やした後、 次々と重い元素を生成する燃焼を起こしますが、最終的に鉄の中心核が形成されます。 鉄はそれ以上燃焼できずに、収縮し、いずれ分解を始めます。 その結果中心核に向けて周りの物質が落ち込み、中心核との衝突を起こし、 その衝撃で大爆発を起こします。 爆発後、中性子星やブラックホールが残ります。 この爆発の代表的なものは、かに星雲のSN1054(イチゼロゴーヨン)や 小柴昌俊さんがノーベル物理学賞を受賞する対象になったSN1987Aがあります。 中性子星またはブラックホール
より軽い星の起こす超新星爆発 白色矮星でいられる質量を超える 白色矮星に他の星の ガスが降り積もる 何も残らない 白色矮星 WD WD WD 白色矮星 (White Dwarf) 白色矮星に他の星の ガスが降り積もる 一方、軽い星は、最終的に白色矮星になります。 ここで、もしその星が、他の星と連星になっていて、相手の星のガスをはぎ取るような場合は、 白色矮星にそのガスが降り積もります。 降り積もったガスで白色矮星でいられる限界の質量を超えた場合、白色矮星全体が爆発します。 この爆発の場合、爆発後には何も残りません。 この型の代表的な超新星は、明月記にも記述のあるSN1006(イチゼロゼロロク)、 ティコの星SN1572やケプラーの星SN1604(イチロクゼロヨン) があります。 何も残らない
みんな星の子,超新星の子 ①超新星爆発の時に,金銀銅をはじめ重元素類が 一挙に作られます。 ②ばらまかれたガスは星間空間に広がり,冷えて ①超新星爆発の時に,金銀銅をはじめ重元素類が 一挙に作られます。 ②ばらまかれたガスは星間空間に広がり,冷えて いきます。 ③いつの日か,次の世代の星を産む原料となりま す。 ④太陽・地球はもちろん私たちの体を作っている 物質もこのような経験を経ています。 ⑤この世に生きとし生けるもの「みんな星の子, 超新星の子」 超新星爆発の時に、重い元素が一挙に作られます。 これが、宇宙空間にばらまかれ、いずれ次の世代の星の原料になります。 太陽や地球はもちろん、私たちの体もこういった経験を経た物質でできています。 この世の生きとし生けるものは、「みんな星の子、超新星の子」なのです。