あげおの星 ご自由にお取り下さい 催し案内 10月~12月のイベント予定 上尾天文台のご案内 太陽系外惑星 十三夜の月を眺めて 上尾市自然学習館 上尾天文台 2015年10月1日発行 No.59 地球から一番近い天体といえば月です。その距離は38万キロメートル。そして、一番近い恒星は太陽で、その距離は1億5000万キロメートルです。地球から星までの距離を表すのによく何光年という単位を使いますが、これはいったいどんなものなのでしょうか。光は、1秒間に約30万キロメートル進むので 地球から月までは、光の速さで1秒ちょっとです。また、太陽までは、(1億5000万÷30万=500秒)約8分20秒で到着します。この光の速さで、1年間に進む距離のことを1光年(約9兆4600億キロメートル)といいます。 地球から太陽を除いて一番近い恒星は、ケンタウルス座のα星で約4.3光年です。この星に惑星があることが観測されています。 催し案内 電話:048-780-1030 FAX: 048-726-7901 夜間天体観望会 太陽の観察・天文相談 上尾市大字畔吉178 毎週 土曜日 夜 19:00 ~ 21:00 (6~8月は19:30~21:30) (雨曇天時は中止、当日17時の天候にて判定) 毎週土・日曜日 13:00 ~ 16:45 (太陽観測は日没で終了) ケプラー(探査機) また、先日NASAのケプラー宇宙望遠鏡が、地球に「最も似ている」太陽系外惑星を発見したという発表がありましたケプラー452Bと名付けられたこの惑星は、白鳥座の方向で地球から約1400光年離れたところにある恒星のまわりを回っています。主星の年齢は60億歳で、太陽によく似ています。惑星の大きさは地球の約1.6倍、質量は約5倍、公転周期は385日です。主星からほどよく離れているため、表面に液体の水が存在できる程度の温度だろうと推測されています。 十三夜の月を眺めて 旧暦8月15日は仲秋の名月のお月見の夜だが、太陽暦では台風と秋の長雨の季節と重なるし、まだ晩夏の名残りがあって、秋の名月というには風情に欠ける。1か月が過ぎれば、夜はかなり肌寒くなり、空が澄んできて秋の月見という気分になる。古来、次の満月の二夜前の十三夜の月見をしたという風習があった。秋たけなわの夜に月見を楽しんではどうだろう。 出典:ウィキメディア・コモンズ 10月~12月のイベント予定 太陽系ができて間もない45億年前に、火星くらいの大きさのわく星が地球に衝突して、その破片が集まって月が形成されたといわれている。ちょうど良い角度で衝突したことが幸いし、たくさんの破片が地球を周る軌道に乗り合体することができて、わく星のなかでは小さな地球が、衛星のなかでは大きな月をもつことになった。正面衝突だったら両方のわく星はバラバラになってしまった可能性が高く、これでは今のような地球も月もなかっただろう。 【天文・科学教室】 ★10月25日(日) 午後6時~9時「月を撮ろう、風景と星を一緒に撮ろう(初心者)」 ★11月14日(土) 午前10時~午後7時30分「上尾天文台まつり」 ★12月20日(日) 午後2時~4時 「手作り望遠鏡」 地球の海水と月との間には潮汐力という力が働いている。月の真下の地球上の海水は月の重力に引っ張れて盛り上がり、その裏側の海水は遠心力で月と反対側に盛り上がる。これが満潮といい、海岸では潮が満ちた状態となる。実は、月は地球の自転する方向と同じ方向へ公転し、地球の自転は月の公転よりもはるかに速いため、先走って月の真下ではなく進行方向前10度付近で満潮となる。前にある大量の海水が重力を及ぼし、はるか上空の月を前に引っ張り加速させる。この加速が月の公転速度を速くして、なんと、地球から月を遠ざけているのだ。測定では毎年約3.8cm月は離れていっている。このままだと1万年では1億年ではどのくらい遠くなるだろうか。未来のことはこのくらいにして、月の表面を観てみよう。うさぎのお餅つき、美女の横顔、カニがわかるだろうか。上尾天文台の望遠鏡で更に拡大して、クレーター、山、海に感動するにちがいない。タイミングが合えば「月面X」という光の模様も見ることができる。地球にいちばん近い天体である月は過去も、現在も、そして未来も私たちを楽しませてくれる。 国立天文台 サイトより 上尾天文台のご案内 催し案内は表紙にもあります 天文台の主な設備 カセグレン式 40cm 反射望遠鏡 1基 クーデ式 15cm 屈折望遠鏡 (車椅子対応) 1基 12.8cm フローライト屈折望遠鏡 3基 Hαフィルター付 屈折太陽望遠鏡 1基 貸し出し用望遠鏡 6基 月面Xの写真 上尾市・丸山公園の自然学習館にある市立天文台です。クーデ式15cm屈折望遠鏡は、車椅子に座ったまま天体を観測できます。天文台には車いす対応のトイレも完備されています。 上尾駅西口より循環バス「ぐるっとくん」平方循環で自然学習館下車(本数が少なく最終が早いので注意してください)。駐車場あり(午後9時閉鎖)。 2014.11.29 19:09:49 撮影
秋の星空めぐり 天文トピックス (10月~12月) =水星= 10/16 西方最大離角 12/29 東方最大離角 内惑星(金星と水星)は地球から見ると太陽を中心として右に行ったり左に行っ たりして見えます。右に一番離れたときを西方最大離角、左に一番離れたとき を東方最大離角と呼びます。 10/16は、この日の前後一週間ほど、明け方の真東の地平線近くの空に見るこ とができるかもしれません。「かもしれません」というのは見えそうな時刻で の水星の高さが低いからです。水星は朝焼けが始まるころ4:20頃東の水平線か ら出てきて、朝5時半頃の高さが10度ほど。10度というのは手をいっぱいに伸 ばしてゲンコツの大きさほどの角度です。 12/29は夕方の西空に見えます。日没は16:40頃(早いですね)。そのときの 水星の高さは13度ほどですがまだ見えないでしょう。暗くなる5時半頃には高 さが5度以下になってます。ちょっと難しいでしょう。 =金星= 10/26 西方最大離角 この時期にはまだ暗いうちに東の空に輝いていますのでUFO?って間違えられ たりします。明け方の空に金星のほかに木星、火星と明るい惑星がしし座あた りに集まっています。初冬の澄みきった空の明るい星ぼしは見事な眺めでしょ う。 金星は次のごとく他の天体と接近します。 10/9 月の北 0.7度 10/26 木星の南 1度 11/4 火星の南 0.7度 12/8 月の南 0.6度 月の大きさは0.5度ほど、手をいっぱいに伸ばしたときの人差し指の爪の大き さがおおよそ1度です。望遠鏡で金星を見ると形が半月状から少し太ったかた ちに見えます。 =火星= 明け方望遠鏡で見る火星は距離が遠く、小さいです。 =木星= 12月下旬には23時頃東の地平線から昇ってきます。 =土星= 土星は太陽の近く、来年3月ころまで観望には適しません。 =流れ星= 10/22 オリオン座流星群。月が空に無く観望の条件が良いです。 11/18 しし座流星群。月が空に無く観望の条件が良いです。 12/15 ふたご座流星群。月が空に無く観望の条件が良いです。 流星群は、夜半過ぎに空がなるべく広く見える場所で、空全体を眺めるのがコ ツです。寒くなってきますので、暖かくして楽しんでください。 「夏の大三角」が西の方に傾いてくると、天頂あたりには「秋の四辺形」が昇ってきます。とはいえ、 1等星の輝く夏のにぎやかさとは異なり、2等星以下の星々の四辺形は、少しさみしげにも見えます。 この四辺形は、ペガサス座とアンドロメダ座からできていて、いずれも、秋を代表する星座です 「ペガサス」とは、背中に羽を持ち、天高く空を飛ぶ白い馬=天馬。ギリシャ神話では、 勇者ペルセウスがペガサスに乗って、アンドロメダ姫を海の怪物から助けたお話が有名です。 東の空には、おうし座のプレアデス星団が昇ってきます。 肉眼でも、星の数をかぞえられる星団として、昔の中国などでは、視力検査に使われていたというほどです。 おうし座には、ヒヤデス星団という散開星団もあり、こちらも双眼鏡などで見ると、キラキラした星々が集まっている様子が見られます。 秋の四辺形から続くアンドロメダ座には、「アンドロメダ銀河」があります。 私たちのいる銀河系と同じ、渦巻き型の銀河で、230万光年の彼方にあります。 アンドロメダ座の北側には、エチオピア王妃でアンドロメダの母親カシオペア、エチオピア王で父親のケフェウス、のちにいけにえにされた王女アンドロメダを助け、結婚し、王となったペルセウスもいます。これらを「エチオピア王家の4星座」とよばれ、ペガサスや海の怪物クジラと共に、秋の空にのぼっています。 ペルセウス座には、「h(えいち)」「x(かい)」という二重星団として有名な散開星団があります。 南の空には、南のうお座の1等星、フォーマルハウトが低い位置に見えます。暗い星の多い秋の空で、唯一の1等星です。 12月になると、夜半には冬の星座が昇ってくるようになり、明るい星が多く空もにぎやかになります。クリスマスの夕刻の頃には、はくちょう座が北十字と呼ばれる所以であるかのように、西の地平線に十字架が立っているようにも見えています。 二重星団 h ・ x(エイチ・カイ