8方向補間ブロックマッチングの実装 福永研究室 数理科学コース 学部4年 能城 真幸
内容 テンプレートマッチングとは 8方向補間ブロックマッチング法 アルゴリズム 今後の課題
通常のテンプレートマッチング テンプレートマッチング SSD(Sum of Squared Difference) SSDはテンプレートをラスタースキャンし、同じ位置の画素の輝度値の差の2乗の合計が 用いられます。SSDの値が小さいほど、似ている位置となります。 テンプレートマッチング SAD(Sum of Absolute Difference) SADはテンプレートをラスタースキャンし、同じ位置の画素の輝度値の差の絶対値の合計が 用いられます。SADの値が小さいほど、似ている位置となります。 2次元的な姿勢変化に対応した照合を行うためには莫大な計算コストがかかってしまう。
8方向補間ブロックマッチングとは ブロックを回転させて回転角の分解能を下げ8方向の照合を行い,それぞれの結果を統合するマッチング法です。
アルゴリズム1 テンプレート画像を5×5画素のブロックに分割する。
アルゴリズム2 45度回転させる。 90度 45度 135度 0度 180度 225度 270度 315度
アルゴリズム3 中央の3×3画素を取り出す。
アルゴリズム4 → 探索画像にラスタースキャンし正規化相関値を求め、配列Aに格納する。 正規化相関 探索画像の平均値 テンプレート画像の平均値 0~315度の8方向の相関値を全て求めるまでアルゴリズム2~4を繰り返し行う。
アルゴリズム5 配列Aの要素からスプライン補間をし、360度全ての要素を近似する。
アルゴリズム6 スプライン後の配列Aから最大相関値を取得、配列Bに格納する。 アルゴリズム1~6を繰り返し行う。
アルゴリズム7 配列Bから最大値を取得し、記録点を算出する。 Yv=lx* sinθ +ly* cosθ +Y Xv=lx* cosθ +ly* sinθ +X Yv=lx* sinθ +ly* cosθ +Y
アルゴリズム8 行列Cに記録点の相関値を蓄積する。
アルゴリズム9 行列Cの最大値の記録点が探索画像内におけるテンプレート画像の位置となる。 → テンプレート 探索結果
本手法の弱点 特徴の少ない画像に対しては、誤認識を起こしてしまう点。 テンプレート画像のブロック数が少ないと誤認識が起こりやすいという点。
今後の課題 弱点に対しての対策を考え、誤認識を減らす。 プログラムの無駄な部分を探し、高速に実行できるようにする。