総務省総合通信基盤局電波部 国際周波数政策室 平成19年12月9日

Slides:



Advertisements
Similar presentations
災害に強い通信 1.電気通信の対応状況 2.大震災の概要 3.将来の災害対応通信 4.災害時における通信への要望・条件 5.災害に強い通信システムの提案 2014.5.31 立川 敬二.
Advertisements

1 若者の夢を育む工学教育 (財 ) 日本無線協会 参与 芝浦工大 非常勤講師 都立航空高専 元校長 島田 一雄
E-access の携帯電話市場参入の 是非 成長要因はあるのか? 否定派 塚田ゼミナール 谷、新井 深澤、赤尾 今野、木内、鈴木、椿 2007 年 11 月 27 日.
1,グローバル補助金事業(中間報 告) インド E-tablet による小学生に対する 教育 名古屋東 RC 本多 満.
§ 4.1 通信、デジタル伝送 2009/12/08 情報伝達の仕組みを説明できる 変調の種類を 3 つ挙げて説明できる インターネットの概要を説明できる パケット交換網の仕組みと利点を説明できる 通信ネットワークの 7 階層について説明でき る モデムの役割と仕組みを説明できる 第4章 情報ネットワーク.
無線干渉実験 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 金田 裕剛.
住民基本台帳ネットワークシステムの 利用状況等について
「広帯域移動無線アクセスシステムに係る臨時の利用状況調査」の調査結果及び評価結果の概要②
革新的技術開発・緊急展開事業(地域戦略プロジェクト)に係る技術提案資料 番号: 分野:
商標の国際登録 ~海外で権利を得る方法~.
~従業員の雇用を守る事業主を福井県が応援します~ (平成21年4月施行)
※ 同時期に「平成18年事業所・企業統計調査」(総務省)が実施されますので、お間違いのないようご注意ください。
2006年2月22日 宇宙重力波干渉計検討会 - 小型衛星とDECIGO - 川村静児 国立天文台
金星への相乗り衛星「UNITEC-1」 UNISEC Technology Experiment Carrier – 1
アマチュア局の無線設備等の変更申請(届)書
筑波大学衛星と教育との関わり 筑波大学 保田敦司 「小型衛星の科学教育利用を考える会」 2015/08/22.
関東TEC-FORCE 活動通信 平成28年熊本地震の対応 NO.6【平成28年4月22日(金)】
2008年度CANSAT活動報告 (Team SCOREs)
熊本県のハートフルパス が 全国31府県で利用可能に!
THz周波数帯での通信.
Radio Astronomy Frequency Subcommittee
国立天文台水沢VERA観測所 光結合VLBI推進室 川口則幸
会津大学 北陸先端大 仙台市情報・産業プラザ 山口大 北海道大学 東北-5 [083] 北陸-3[3B1] 北海道-2 [2A2]
第9回 ラスト・ワンマイルの技術 担当:村井 純
日本の原子力政策の現状と課題 c 大谷紗代.
簡易型アクセスポイントについて 「新たな公衆無線LANサービスの開始に伴う簡易型アクセスポイント設置のご協力について(依頼)」 に基づいて、ご提供する簡易型APは、NAHA_CITY_FREE_Wi-Fiの環境整備にご協力いただくため必 要となる無線機器です。 簡易型APを設置して頂く事で、空港や国際通り等で那覇市が展開している無料Wi-Fiの提供が可能になります。
高周波観測 大田 泉 (甲南大学理工学部) 空気シャワー電波観測ワークショップ2014@甲南大
関戸 衛、岳藤一宏 情報通信研究機構 鹿島宇宙技術センター 時空標準研究室
平成29年度JA・JFグループ近畿・四国商談会 参加申込書
宇宙での重力波観測 (1) 宇宙での重力波観測 宇宙で観測するメリット : 他にはないサイエンスがある
マジカルクラブ会員向け DM発送代行サービス媒体資料
第7回 衛星測位の新しい動向 ・GPSの問題とバージョンアップ ・ロシアのGLONASS ・ヨーロッパのGalileo
インターネットで 申告ができます! 2人に1人が利用 94%の方が役立つ 作成コーナーからe-Taxで送信 印刷して提出
平成18年度機器・分析技術研究会広島大学開催にあたって
回覧 猿払村温暖化対策ニュース 第30号 発行日:平成29年12月29日 発行元:役場住民課
ギガビットネットワーク通信回線構成図 札幌 仙台 金沢 長野 岡山 天神 淡路 大手町 高松 名古屋 北海道大学 600M 岩見沢自治体
「CHN情報交換会と資料の展示」 に関するアンケート結果 参加人数:78 アンケート回答人数:65
当該実施機関(担当部署)による開示・不開示等
「滋賀労働局 雇用保険電子申請事務センター」 滋賀労働局 公共職業安定所(ハローワーク)
教育研究支援センター 利用方法.
アマチュア無線家が小型衛星に 期待することについて
フィールドセンシング Field Sensing Technologies
第12回 今日の目標 第4章 情報ネットワーク §4.1 通信、デジタル伝送 情報伝達の仕組みを説明できる 変調の種類を3つ挙げて説明できる
第8週 高精度GPSの構築 位相測位の原理 通信システムの構築.
ーJapan Astrometry Satellite Mission for INfrared Exploration-
サンテクノ技術セミナー 高周波技術入門 講座テキスト その2 平成18年6月2日.
補足資料.
インターネットで 申告ができます! 2人に1人が利用 94%の方が役立つ 作成コーナーからe-Taxで送信 印刷して提出
第6回 高精度GPSの構築 位相測位の原理 通信システムの構築.
オープンデータ取組済自治体マップ 都道府県
~平成30年環境調査~ 集計結果報告.
サンテクノ技術セミナー 高周波技術入門 講座テキスト その1 平成18年6月2日.
小型JASMINE計画の状況       矢野太平(国立天文台)       丹羽佳人(京大).
京都大学理学研究科 中村卓史 2006年2月24日 国立天文台
特定実験試験局制度 平成30年7月1日 北海道総合通信局 無線通信部 企画調整課.
オープンデータ取組済自治体マップ 都道府県
我が国の再エネポテンシャル 担当課:地球局事業室技術L( )
第17回DECIGOワークショップ 2018.11.1 川村静児(名古屋大学)
79GHz帯高分解能車載レーダと電波天文業務との共用検討 -検討経過と結果-
別紙2 地域情報化アドバイザー派遣事業 概要 ■地域情報化アドバイザーの枠組み ■地域情報化アドバイザーの構成
ドラッグフリー技術の検討状況 2006.5.11 JAXA 石川 毅彦.
JASMINEワークショップ March 6-7,2003 松原英雄(宇宙研)
無線通信に関する信号処理技術ならびに 無線通信ネットワークの構築に関する研究 IT・教育研究所(所長:後藤滋樹教授)
オープンデータ取組済自治体マップ 都道府県
無 線 局 申 請 書 免 許 再 免 許 を開設したいので、電波法第6条 無線局 (アマチュア局)
低軌道周回衛星における インターネット構築に関する研究
AI3 CバンドUDLキャリア諸元検討 14.4MHz(40単位)
第四級アマチュア無線技士 養成課程模擬試験(工学)問題4
Uni Directional Link Routing 片方向通信路に於ける経路制御
オープンデータ取組済自治体マップ 都道府県
Presentation transcript:

総務省総合通信基盤局電波部 国際周波数政策室 平成19年12月9日 UNISECワークショップ2007 小型衛星における周波数の国際調整 総務省総合通信基盤局電波部 国際周波数政策室 平成19年12月9日

小型衛星の特徴 開発コストが小さい 開発から打上げまで短期間 従来にない独創的なミッション 大型衛星の打上げに相乗り可能

我が国小型衛星の打上状況 小型衛星への関心の高まり 実績 6機 計画 24機 機 年度 平成19年11月現在 実績 6機 計画 24機 注) 小型衛星の無線局免許情報や打上げ希望者からの聞き取りにより作成

小型衛星が使用を希望する周波数帯 直進性が弱い 情報伝送容量が小さい 直進性が強い 情報伝送容量が大きい 通信・伝送用 その他 件数 100km 3kHz 10km 30kHz 1km 300kHz 100m 3MHz 10m 30MHz 1m 300MHz 10cm 3GHz 1cm 30GHz 1mm 300GHz 0.1mm 3THz 超長波 VLF 長波 LF 中波 MF 短波 HF 超短波 VHF 極超短波 UHF マイクロ波 SHF ミリ波 EHF サブミリ波 件数 平成19年11月現在 ・・・ アマチュア衛星業務 ・・・ 地球探査衛星業務 ・・・ 地球探査衛星・宇宙研究業務 ・・・ ISM ・・・ 固定衛星業務 通信・伝送用 その他 ・・・ 能動センサー 打上げ済み 計画中 注) 小型衛星の無線局免許情報や打上げ希望者からの聞き取りにより作成 注) 1つの衛星で複数の帯域を使用する場合は、重複して計数

特に宇宙。非常に広範囲に影響する衛星からの電波 周波数の国際調整の必要性 周波数資源の有限性 ・複数の業務が同一周波数帯に存在 ・多くの新しい無線アプリケーションの提案 + 特に宇宙。非常に広範囲に影響する衛星からの電波 ・静止軌道(高度約36,000km)衛星=地球の約3分の1をカバー ・周回軌道衛星=地球の至る所に影響

有害な干渉を避けるため、衛星で使用する電波について 無線通信規則 (RR) に従って技術的な調整を行う 干渉の恐れのあるケース 衛星網に対する干渉 地上網に対する干渉 他衛星 自衛星 自衛星 ダウンリンクの干渉 ダウンリンクの干渉 アップリンクの干渉 アップリンクの干渉 地球局 地球局 地球局 地上局 有害な干渉を避けるため、衛星で使用する電波について 無線通信規則 (RR) に従って技術的な調整を行う

小型衛星の一般的な国際調整手続きの流れ 衛星開発 国際調整(衛星通信網) 事前公表資料をITUに提出 国際調整(地球局) 事前検討 設計 開発 組み立て 試験 等 周波数使用開始の7年前から、できる限り2年前までに手続きを開始(RR 9.1) 国際調整(衛星通信網) 事前公表資料をITUに提出 国際調整(地球局) 3ヶ月以内 地球局調整資料を 関係国に送付 事前公表資料の公表 4ヶ月以内 4ヶ月以内 事前公表資料に対する 意見の申し立て 地球局調整資料に対する 意見の申し立て 数ヶ月~数年 数ヶ月~数年 意見申立国との間で 技術的な調整を実施 意見申立国との間で 技術的な調整を実施 周波数使用に際して、国際的な認知・保護を得られる 調整完了後 調整完了後 周波数割当の通告 周波数割当の通告 無線局免許手続き 衛星打上げ

国際調整の観点からは、静止衛星とは異なる特徴がある 小型衛星の特徴を生かした国際調整 国際調整の観点からは、静止衛星とは異なる特徴がある 小型衛星のほとんどは低軌道を周回 照射域を日本のみに限定すれば、外国への混信を低減できる可能性 軌道要素が異なれば、同一周波数を複数の衛星で共用できる可能性

周波数確保に向けたサポート さまざまな疑問や課題 相談・助言などの支援 ■ 電波利用に関する諸手続きの進め方 ■ 周波数帯域の選び方 ■ 電波利用に関する諸手続きの進め方 ■ 周波数帯域の選び方 ■ 国際調整資料の書き方 ■ 諸外国との国際調整の進め方 相談・助言などの支援 ■ 電波の法制度や国際調整に関する情報の紹介 ■ 無線設備の基礎検討のための相談受付シート ■ 回線設計の妥当性についての相談 ■ 外国との混信問題を減らせる設計や運用法の助言 ■ 他国からの混信の恐れに関する申立ての対応策の相談

延べ25件にて、無線設備の基礎検討を終え、資料を提出。 小型衛星の国際調整資料の提出状況 延べ25件にて、無線設備の基礎検討を終え、資料を提出。 外国との混信の有無を評価・確認中 平成19年11月現在 2002: WEOS 2003: XI-IV (28.04.2003), CUTE-I (28.04.2003) 2004: XI-V (18.06.2004), SEEDS (18.06.2004) 2005: CUTE-1.7 (07.12.2005, 11.01.2006), WEOS-R (25.01.2006) 2006: HIT-SAT (14.07.2006), AS20-01 (29.08.2006), PRISM2 (22.11.2006), KAGSAT (12.12.2006), SOHLA-1 (08.02.2007), CUTE-1.7+APD II (14.02.2007), EXCELSIOR (07.03.2007), SOHLA-2 (09.03.2007), PRISM1 (07.03.2007), SOHLA1 (22.03.2007), SOHLA2 (22.03.2007), SPROUT (29.03.2007) 2007: STARS (08.05.2007), SORUNSAT-1 (11.05.2007), NANO-JASMINE (24.05.2007), SPRITE-SAT (24.05.2007), KKS-1 (08.06.2007) 年度 注) 1つの衛星で複数の国際調整資料を提出した場合は、それぞれ計数

小型衛星の場合、1機当たり平均して3~7か国の 外国と混信を巡る技術的な調整を実施 外国との混信の恐れに係る国際調整 小型衛星の場合、1機当たり平均して3~7か国の 外国と混信を巡る技術的な調整を実施 アマチュア衛星業務の周波数を使用する衛星 平均3.3か国 それ以外の周波数を使用する衛星 平均6.9か国 注)平成15年~平成19年11月の調整状況を基に作成 (参考) 商用の静止通信衛星の場合、約30~60か国と調整

免許手続 免許申請 審 査 予備免許 落成検査 免許付与 運 用

申請窓口 全国の総合通信局 北海道総合通信局 (http://www.hokkaido-bt.go.jp/)  北海道総合通信局 (http://www.hokkaido-bt.go.jp/)  東北総合通信局(http://www.ttb.go.jp/)  関東総合通信局(http://www.kanto-bt.go.jp/)  北陸総合通信局(http://www.hokuriku-bt.go.jp/)  信越総合通信局(http://www.shinetsu-bt.go.jp/)  東海総合通信局(http://www.tokai-bt.soumu.go.jp/)  近畿総合通信局(http://www.ktab.go.jp/)  中国総合通信局(http://www.cbt.go.jp/)  四国総合通信局(http://www.shikoku-bt.go.jp/)  九州総合通信局(http://www.kbt.go.jp/)  沖縄総合通信管理事務所(http://www.okinawa-bt.soumu.go.jp/)

国際調整に関してご質問やご相談がございましたら 総務省のホームページでも情報を提供しています。 お問合せ先 国際調整に関してご質問やご相談がございましたら 総務省総合通信基盤局 電波部 国際周波数政策室 国際調整係 電話 03-5253-5878 電子メール sat-fpd@soumu.go.jp 総務省のホームページでも情報を提供しています。 http://www.tele.soumu.go.jp/j/freq/process/freqint.htm