(GAmma-ray burst Polarimeter : GAP)

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(GAmma-ray burst Polarimeter : GAP)
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(GAmma-ray burst Polarimeter : GAP)
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(GAmma-ray burst Polarimeter : GAP)
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高計数率ビームテストにおける ビーム構造の解析
気球搭載硬X線偏光検出器PoGOLiteの地上キャリブレーション試験 (Ⅱ) 吉田広明、○水野恒史、梅木勇大、田中琢也、高橋弘充、深沢泰司 (広島大)、釜江常好、田島宏康 (SLAC)、栗田康平、金井義和、有元誠、植野優、片岡淳、河合誠之 (東工大)、高橋忠幸、勝田隼一郎 (ISAS/JAXA)、郡司修一.
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60Co線源を用いたγ線分光 ―角相関と偏光の測定―
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(GAmma-ray burst Polarimeter : GAP) ガンマ線バースト偏光検出器 GAPの偏光応答特性 (GAmma-ray burst Polarimeter : GAP) 米徳大輔 (金沢大学) 村上敏夫、 児玉芳樹、 江村尚美、 藤本大史 (金沢大) 郡司修一、 岸本佑二、東海林礼之 、 田中佑磨(山形大) 三原建弘 (理研) 久保信 (クリアパルス) 日本物理学会 第64回年次大会 (2009/03/28 )

プロンプトの放射メカニズム ガンマ線偏光が鍵 どのように 1052 erg ものエネルギーを 一瞬にしてガンマ線放射で解放するのか? プロンプトの放射メカニズム  ガンマ線偏光が鍵 どのように 1052 erg ものエネルギーを 一瞬にしてガンマ線放射で解放するのか? ■ シンクロトロンか、ジッターか? ■ 磁場は揃っているか、ランダムか? ■ ユニフォームジェットか、パッチ―か? 0.0 100 case1 case2

PHENEX 気球観測 イカロス GAP PolariS 小型衛星 2014 年以降か? TSUBAME 金沢、山形、理研 既に2回の気球フライトを実施。 来年5月に3回目(Full Config.) 郡司(山形)、林田(阪大)、 三原(理研)ほか PHENEX 気球観測 イカロス GAP PolariS 小型衛星 金沢、山形、理研 2014 年以降か? 阪大、金沢、山形、理研、 京都、JAXA、名大、東工大、 立教、広島 TSUBAME 東工大

POET PoGo Lite AXP HXMT 5000cm2 GRAPE LEP 930cm2 1600cm2 中国 Phase-B ? 本格的なGRB偏光観測衛星 打ち上げ時期は未定 > 2013 2010年に気球(61 Units) スタンフォード、ハワイ、 ストックホルム、東工大、 広島大、山形大など PoGo Lite GRAPE LEP 930cm2 1600cm2 NASA イタリア核物理研究所) AXP HXMT 中国 Phase-B ? うやむや? 5000cm2

小型ソーラーセイル実証機IKAROS (イカロス) 太陽電池パドル 太陽面 反太陽面 スラスタ用 燃料タンク ■ 反太陽面のパネルに取り付け ■ 前方には障害物は無い ■ 偏光観測範囲:70 – 300 keV ■ スペクトル測定範囲:30 – 300 keV ■ 時間分解能1秒で偏光観測 ■ 2エネルギーバンドで偏光観測 小型ソーラーセイル実証機IKAROS (イカロス) 140 高圧電源 プラスチック シンチレータ CsI R1840-12s R7400p analog FPGA CPU 60 mm 100 mm 20m ■ 宇宙で直径 20m の帆を展開 ■ 太陽からの輻射圧を受け、 光子の運動量を推進力に ■ 2010年夏期に H2A ロケットで 打ち上げ予定

PM-GAP 組み上げ

KEK 高偏光X線実験 ■ モジュレーションファクターが M = 0.985 の検出器を用いて 絶対偏光度を測定 カウント数 角度 (degree) ■ モジュレーションファクターが M = 0.985 の検出器を用いて 絶対偏光度を測定   (プラスチック散乱体=直径5mm, 3x3mm CZT までの距離10.75cm) ■ E = 80 keV の単色 X 線で、偏光度 π = 82.3±1.6%

KEK 高偏光X線実験 ■ 回転実験では M=0.45±0.03、 EGS5 や GEANT4 のシミュレーションでは 100 200 300 回転角 イベント数 1000 2000 BL-14A ■ 回転実験では M=0.45±0.03、 EGS5 や GEANT4 のシミュレーションでは M=0.46 で、2% 程度では一致 ■ 実験データとシミュレータを比較して   システマティックを抑える努力が必要

斜め入射の応答 ペンシルビームを斜めから入射 Φ=0, 10, 20, 30 度で実験 Φ=0 実験データ Φ=10 Φ=20 Φ=30 シミュレーション

4 2 偏光検出期待値 GRB/yr (3σ) 全面照射: 検出効率 22% @ 100 keV 前方πステラジアンで発生したGRB 前方30度以内で発生したGRB 4 2 偏光検出期待値 GRB/yr (3σ) 全面照射: 検出効率 22% @ 100 keV M-factor 25% @ 100 keV MDP (GRB の偏光度)

おおまかなスケジュール 2008 2009 2010 打ち上げまで1年2ヶ月 現在 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 PM の完成 FM 製作 5月 回路部品のガンマ線照射試験 センサー組配 回路部品のプロトン照射試験(2回) センサー&エレキ結合 PM 単体試験 電源回路製作 衛星インターフェース試験 CPUソフトFIX KEK 高偏光X線試験 FM 単体試験 センサー受け入れ試験 真空試験 熱サイクル試験 振動試験 総合試験

まとめ ■ 2010 年夏期に打ち上げ予定の小型ソーラーセイル実証機に GRB 偏光観測装置(GAP) を搭載する ■ KEK 放射光を用いた実験とシミュレーションとの比較から、 幾何学的な系統誤差は(PMでは) 2% 程度と考えられる。 ■ フライトモデルの製作を開始し、センサー部が組み上がった。