大学図書館における研究開発 「ライブラリシステム研究会」について 三田図書館・情報学会月例会 2002年9月21日 2002年9月21日 金子昌嗣(早稲田大学図書館) mkaneko@mn.waseda.ac.jp
発足の背景 情報環境の変化 グローバル化の進展 欧米を中心とした展開 日本の状況? 90年代以降の経済社会状況 → 図書館にもメーカにも余力がない 図書館のグローバルな相互協力を前提とした運用とシステムの整備 → 国内関係機関の協力によって進めることの必要性
図書館システムをめぐる状況 大規模書誌ユーティリティの普及(OCLC, RLIN) コンソーシアムによる共同目録の構築(OhioLINK) 図書館システムをめぐる状況 大規模書誌ユーティリティの普及(OCLC, RLIN) コンソーシアムによる共同目録の構築(OhioLINK) MARC21フォーマットがde facto standardに Z39.50標準プロトコルの実装化 多言語対応 → UNICODE採用が一般的 「オープンリソース」対応 OPACから外部情報源へのリンク 電子ジャーナル/DBからOPACへのリンク メタデータへの展開(Dublin Core等)
北米では… 標準的な仕様が普及・定着するとともに、新たな技術 動向とニーズを反映した改定がなされていく。 北米では… 標準的な仕様が普及・定着するとともに、新たな技術 動向とニーズを反映した改定がなされていく。 図書館にかかわるさまざまなレベルの当事者がそれを 共有 図書館システム製品にも反映される。 「グローバルスタンダード」としての国際的優位性
日本の状況 NIIのNACSIS-CATを中心とした目録データベース構築 対外的情報発信の要請 書誌フォーマットの独自性 日本の状況 NIIのNACSIS-CATを中心とした目録データベース構築 対外的情報発信の要請 書誌フォーマットの独自性 個別の図書館システム構築では、標準化を指向するよ りも「カスタマイズ」を行って対処する傾向 → 図書館もメーカも限界状況
日本におけるZ39.50環境の変化 NIIによるZ39.50ターゲット開発の開始 国内図書館システムでのZ39.50対応例 複数メーカが開発に着手 相互接続のため実装レベルのすりあわせ 文字コードとMARCフォーマットの扱い 基本的な考え方の整理 → 国内におけるガイドライン作成を当面の 課題として「ライブラリシステム研究会」 が発足
研究会の発足とこれまでの活動 研究会の開催 ホームページの公開(http://libsys.lib.keio.ac.jp/) 研究会の発足とこれまでの活動 個人参加を基本とした緩やかなグループ 図書館、システムベンダ関係者が主なメンバー 研究会の開催 第1回(2001年9月21日) 慶應 第2回(2002年1月25日) 早大 第3回(2002年6月28日) 上智 第4回(2002年9月20日) 同志社 ホームページの公開(http://libsys.lib.keio.ac.jp/) メールマガジンとメーリングリスト
Z39.50についての提案 国際的情報交換のため標準的仕様の採用 大枠での統一を優先し、最低限の項目を規定 日本語の特性を考慮 文字コード:UTF8 レコードフォーマット:MARC21 大枠での統一を優先し、最低限の項目を規定 Type1検索方式 検索項目:author, title, subject, ISBN/ISSN 日本語の特性を考慮 title/subjectではphrase/right truncationをデフォルト
LIBSYS BIB-1コンフィギュレーション・ガイドライン案 研究会ページ「Z39.50関連資料」に掲載: http://libsys.lib.keio.ac.jp/z3950.html
研究会の目的・役割 Z39.50にかかわる標準モデルの提示(外部フォーマットの統一) MARCフォーマット、文字コード等についての検討 オープンリソース対応 メタデータについての情報交換 図書館とベンダの幅広い協力体制の構築 「グローバル化」に対応する国内標準化の推進 図書館をめぐるグローバル環境についての情報発信 「システム」を通じて国内的/国際的な図書館サービスの向上をめざす