医療法人社団虎の門会 新浦安虎の門クリニック 堀内 純 永山 健二 大前 利通 沼本 美由紀 大前 由美 アナログフィルムの デジタル化の試み 医療法人社団虎の門会 新浦安虎の門クリニック 堀内 純 永山 健二 大前 利通 沼本 美由紀 大前 由美 お願いします。 2004年、当施設では改装を機に検査画像の全てをデジタルシステムに移行しました。 モニターでの観察が可能となりましたが、スクリーンフィルム系のアナログフィルムで運営されていた 過去のレントゲン画像についても閲覧可能となるよう対応しましたので、その経緯について報告いたします。 2019/5/3
はじめに 保管・管理が大変!! 毎年大量に発生するフィルム 保存スペースの確保 過去画像の管理・検索 はじめに 当施設では年間約9000人の方が人間ドック及び健診を受検いただいておりますが、毎年それに相当する量のフィルムが発生しておりました。 施設内の限られたスペース、たとえばエックス線操作室等に保管してきていましたが、収まりきらず検査室の一部にまで保管スペースを求める結果となってしまいました。また、フィルムを日付、IDごとに整理をしてきていたが、整理に労力を割かれるのはもちろん、 膨大な量のフィルムの中から過去フィルムを検索するには、さらなる労力を要しておりました。 そこで、フィルムデジタイザー及びDICOM画像管理ソフトを導入し、 保管・管理を容易に行えるようにしました。 保管・管理が大変!! 2019/5/3
使用機器 レーザーフィルムデジタイザ2905 DICOM画像管理プログラム dManeger Ver.1J PC (以上株式会社アレイ) PC OS:windows2000 CPU:1GHz メモリ:512MB HDD:150G+ストレージ150G 使用機器です。 ダイコム画像管理プログラムdManeger Ver.1J レーザーフィルムデジタイザ2905 以上、株式会社アレイ製 PCのスペックはスライドの通りです。 2019/5/3
レーザーフィルムデジタイザ 2905の仕様 タイプ レーザー走査 透過用 原稿送り型 単色スキャナ 最大原稿幅 365mm レーザーフィルムデジタイザ 2905の仕様 タイプ レーザー走査 透過用 原稿送り型 単色スキャナ 最大原稿幅 365mm センサ 光電子増倍管 光原 He-Neレーザー 波長633nm インターフェイス SCSI-2 光学解像度 50μm サンプリングピッチ 50~2000μm 測定光学濃度 0.0~4.0 量子化方式 光学濃度リニア12bit(4096階調) 出力画素値 16または8bit LUT 入力12bit出力16bit 内臓フレームメモリ 64MB レーザーフィルムデジタイザの仕様です。 サンプリングピッチ50マイクロメートルからのスキャンが可能で、 読みとり最高濃度は4.0です。 ほか詳細はスライドの通りです。 2019/5/3
DICOM画像管理ソフト 特徴 ・レーザーフィルムデジタイザ2905の操作 ・患者名や検査日、IDなど属性情報の入力 ・属性情報をもとにリスト管理 ・画像ファイルの表示 ・・・・・etc DICOM画像管理ソフトの特徴です。 レーザーフィルムデジタイザ2905の操作 ・患者名や検査日、IDなどの付帯情報の入力 ・付帯情報をもとにリスト管理 ・画像ファイルの表示 2019/5/3
方法 対象フィルムの属性情報の入力 スキャン条件の決定 ↓ スキャン PC内のストレージHDDに保存 まず対象フィルムの属性情報(氏名やID、検査日など)を入力し、次にサンプリングピッチなどのスキャン条件を入力します。 そしてスキャンされたフィルムはデジタル化され、PC内のすとれーじHDDに保存されます。このHDDは保存容量が少なくなったら交換することができます。各HDDには名前が付けられており、ラベリングすることで検索することが可能となります。 2019/5/3
スキャン条件と容量 50 100 150 200 8×10 10×12 11×14 14×14 14×17 19.7MB 5.0MB サンプリングピッチ (μm) フィルムサイズ (インチ) 50 100 150 200 8×10 19.7MB 5.0MB 2.2MB 1.3MB 10×12 29.6MB 7.4MB 3.3MB 1.9MB 11×14 38.0MB 9.5MB 4.3MB 2.4MB 14×14 48.3MB 12.1MB 5.4MB 3.1MB 14×17 58.6MB 14.7MB 6.6MB 3.7MB スキャン条件と容量です。 当施設ではサンプリングピッチ150マイクロメートルで スキャンしていますが、 上部消化管画像に使われている4つ切りフィルムで一枚あたり3.3MB 胸部写真に使われている大角フィルムで5.4MBの画像容量が発生しています。 読みとり階調数が256まで(1画素あたり1Byte)のとき 2019/5/3
施設内での保存スペースを必要としなくなった。 結果 施設内での保存スペースを必要としなくなった。 スキャンされたフィルムは画像管理ソフトで属性情報(受診日、IDなど)ごとにファイリングされているため、画像の管理・検索が容易になった。 結果です 施設内での保存スペースを必要としなくなりました。施設内に大量に保存されていたフィルムはデジタイザーでHDD内に保存し、施設外の倉庫に移動させることができました。 保存に使われていたスペースを他の用途に使用する事が出来るようになり、ビルテナントの一角の限られた スペースを利用する当施設にとっては非常に有効な結果となりました。 次です。スキャンされたフィルムは属性情報を元にファイリングされているため、管理・検索が容易になりました。 2019/5/3
画像管理ソフト画面 検索機能が付いていますので過去画像を検索に要していた労力は必要としなくなりました。 また、個人のIDを入力すると過去の受けられた検査のリストを全て表示するということも可能ですので、所見の経時的変化を確認したい場合などに重宝しています。 2019/5/3
施設内での保存スペースを必要としなくなった。 結果 施設内での保存スペースを必要としなくなった。 スキャンされたフィルムは画像管理ソフトで属性情報(受診日、IDなど)ごとにファイリングされているため、画像の管理・検索が容易になった。 他施設から提供いただいたフィルムも受診者情 報として反映できるようになった。 次です 他施設から提供いただいたフィルムも受診者情報として反映することができるようになりました。 2019/5/3
DICOMネットワーク システム図 各端末へ DICOMサーバー 当施設にないMRI検査や、RI検査などは他施設へ依頼することになりますが、 お持ち頂いたフィルムをデジタイザーで読み込んで画像サーバーに送信することで、 当施設のDICOMネットワーク上に反映することができるようになりました。 他施設からのフィルムを診察のたびに用意するという手間を省くことができました。 各端末へ 2019/5/3
施設内での保存スペースを必要としなくなった。 結果 施設内での保存スペースを必要としなくなった。 スキャンされたフィルムは画像管理ソフトで属性情報(受診日、IDなど)ごとにファイリングされているため、画像の管理・検索が容易になった。 他施設から提供いただいたフィルムも受診者情 報として反映できるようになった。 以上のようにフィルムをデジタル化することによって、フィルム保管管理にかかる作業負担の軽減をはかることができました。 2019/5/3
最後に 今後の課題として デジタル化しての運用が必要 マンモグラフィーの保管・管理 マンモグラフィーは現在でもフィルムでの運用をしている。検査を受けられる方が増えており、フィルムの保管・管理に同様の問題が発生しつつある。 最後に、今後の課題です。 マンモグラフィーの保管・管理があげられます。 マンモグラフィーは現在でもフィルムでの運用をしていますが、 検査を受けられる方が増えており、フィルムの保管・管理に同様の問題が発生しつつある。 こちらもデジタル化しての運用が有効ではないかと考えています。 ただ、マンモグラフィーは画像に求められる精度が高いため、スキャン条件あるいは表示モニターの性能の検討がさらに必要と考えられます。 ご静聴ありがとうございました。 デジタル化しての運用が必要 2019/5/3
ご静聴ありがとうございました。 2019/5/3