銀河系内・星形成・系外惑星 系内天体の観点から

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銀河系内・星形成・系外惑星 系内天体の観点から すばる望遠鏡 次世代AOワークショップ 銀河系内・星形成・系外惑星    系内天体の観点から 長田哲也(京大・理)

星の質量関数を求める 星形成領域 星団 大質量星から小質量星まで 多重度(連星) メンバーシップ 星の質量関数を求める  星形成領域 星団  大質量星から小質量星まで  多重度(連星) メンバーシップ サーベイから数多くの星団候補  数分角をカバーする撮像と分光   可変副鏡による観測

大質量星の星形成 ×理解 大きな減光 少なさ 急速な進化 集団での形成 理論上の困難 小質量星の星形成 ○理解  おうし座暗黒星雲など(距離140pc) 大質量星の重要性   重元素   UV放射   星風・アウトフロー・HII領域膨張・超新星爆発   乱流から磁場へ   加熱と冷却 大質量星の星形成 ×理解  大きな減光  少なさ  急速な進化  集団での形成  理論上の困難

・IR Dark Clouds     (ISO, MSX, Spitzer) ・Hot Molecular Cores ・Hypercompact,  Ultracompact    HII Regions ・Compact HII Regions

“Nessie” IR Dark Cloud Jackson+ 2010 3.6, 8.0, 24 μm 339° 338° HNC contours “Nessie” IR Dark Cloud Jackson+ 2010

4.5, 5.8, 8.0 μm IR Dark Cloud 銀河中心方向 Yusef-Zadeh+ 2009

・IR Dark Clouds     (ISO, MSX, Spitzer) ・Hot Molecular Cores ・Hypercompact,  Ultracompact    HII Regions ・Compact HII Regions

IRSF SIRIUS 7.7’×7.7’   Baba+ 2004 RCW36 @700pc

1kpcで10分角 → 3pc M17  @1-2kpc RCW36  @700pc Orion  @450pc 7.7’×7.7’

Carina Nebula VLT/HAWK-I Preibisch+ 2011 7.5’×7.5’ 視野モザイク J ≈ 23, H ≈ 22, Ks ≈ 21 2.5kpc The FWHM of the Point-Spread-Function in the HAWK-I images is typically 0.6′′ −0.8′′. 0.36 deg2 area of the Carina Nebula. These data reveal more than 600 000 individual infrared sources down to magnitudes as faint as J ≈ 23, H ≈ 22, and Ks ≈ 21. Carina Nebula VLT/HAWK-I Preibisch+ 2011

UKIRT, VISTA, Herschel・・・ さまざまなサーベイ MSX 1173赤いソース Mottram+2010 2MASS 1788 星団候補 Froebrich+ 2007 GLIMPSE (Spitzer) UKIRT, VISTA, Herschel・・・ Mercer 14 (Froebrich+2011, GRIMPSE)

UKIRT, VISTA, Herschel・・・ さまざまなサーベイ MSX 1173赤いソース Mottram+2010 2MASS 1788 星団候補 Froebrich+ 2007 GLIMPSE (Spitzer) UKIRT, VISTA, Herschel・・・ GLIMPSE14 など (Messineo+2009)

星の質量関数を求める 星形成領域 星団 大質量星から小質量星まで 多重度(連星) メンバーシップ 星の質量関数を求める  星形成領域 星団  大質量星から小質量星まで  多重度(連星) メンバーシップ Trumpler 14 Lバンド撮像も 固有運動も 6”×6”   0.3”程度の離角 MAD    Sana+ 2010 サーベイから数多くの星団候補  数分角をカバーする撮像と分光   可変副鏡による観測   数十? NGC2023    Haisch+ 2001