11月21日 クローン 母性遺伝.

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第 2 章 : DNA 研究法 2.2DNA クローニング クローニングベクター 大腸菌以外のベクター ゲノム分子生物学 年 5 月 7 日 担当 : 中東.
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図1 斑紋異常の子牛 出生 性別 精液の銘柄 症例1 H27.3.13 雄 Ⅰ 症例2 H27.5.26 雄 Ⅱ
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11月21日 クローン 母性遺伝

無性生殖 生殖を伴わない性的行動              生殖=子孫を増やすために働く機構       性=同一の種の生物に雄・雌の区別があること      雄と雌は異なる配偶子を形成する    細胞間での遺伝子組み換えに伴う現象 挿し木   新しい独立した植物体             分身の関係                  クローン:自分の分身の集団 ギリシャ語  「小枝の集まり」という意      現在は分身関係にある細胞、分子も含める

無性生殖2 細胞・個体の分身をDNAの混合なしにつくる現象 親と子 同じ遺伝子をもつ 個体の一部 分離・独立→新しい個体 個体の一部 分離・独立→新しい個体 無性生殖の世界  クローンの世界 DNAの複製もクローンの一つの形 大腸菌のクローンつくり

クローンの必要性 家畜  改良 育種  交雑が基本   望ましい性質の個体 たくさん必要        子牛成熟  年月かかる             一頭の牛が産む子の数 限られている      人工授精の技術  完全に同一ではない クローン  同じゲノム(遺伝子)をもつ個体    胚や生体から一つ(または複数)の細胞を取り出し核の情報をもった個体をつくる         胚=多細胞生物の個体発生の初期段階で外見的に明瞭な分化が見られない時期の個体

クローンの作り方 受精卵クローン 胚の一部の細胞から個体をつくる 受精卵分裂 細胞を分割 代理母へ移植 子の誕生 受精卵クローン 胚の一部の細胞から個体をつくる  受精卵分裂  細胞を分割  代理母へ移植  子の誕生 体細胞クローン 胚・成体の細胞核→卵へ移植    親の体細胞  単離  培養  核を単離       核を除去した未受精卵に移植           → 代理母へ移植 1996年7月5日  クローン羊 ドリー  体細胞クローンとして話題 [試験対策]  ・クローンの関係はどのようになっているか受精卵クローンとの違いは? ・体細胞クローンはすべて同じか? 工夫 細胞を一度飢餓状態へ  G0期 休止  細胞初期状態にもどる

クローン羊ドリー 白い顔の親    黒い顔の親           (フィンドーセット)  (スコティッシュブラックフェイス)    ↓            ↓           乳腺細胞の核       未受精卵        ↓   移植      核を除去         核    ーーーーーー→  ↓              育ての母へ移植                   ↓                    ドリー誕生 日本でもクローン羊   1998年 近畿大学

母性遺伝 雌雄配偶子の接合 シグナル →細胞核の遺伝子 → 葉緑体DNAを分解する酵素 活性化 → 雄由来葉緑体DNA分解   雌由来葉緑体DNA保護 従来の物理的排除機構とは異なる現象  生化学的反応

精子をつくる過程で分解されるDNA 卵生殖するボルボックス  卵と精子 卵  たくさんの葉緑体とミトコンドリア        (内部にDNA)           精子  卵にたどり着くとき,   ミトコンドリア、葉緑体ともにDNA含んでいない 精子形成過程で分解 卵生殖植物  シャジクモ、シダ植物      異型配偶生物  ヒトエグサ  オオハネモ    受精直前の雄性配偶子 ミトコンドリア、葉緑体DNA分解  ヌクレアーゼC 受精後 DNAをもたないミトコンドリア、葉緑体はリソソームにより分解される 

高等植物の母性遺伝 色素体DNA母性遺伝する植物 ユリ、ムラサキツユクサ、オシロイバナ 雄原細胞内で細胞質DNA 完全分解 両性遺伝する植物 マツヨイグサ、ツツジ、ゼラニウム 高等植物の20% 雄原細胞内で細胞質DNA 分解されず、精細胞に持ち込まれる

ミトコンドリアと色素体の遺伝様式 [試験対策]:母性遺伝を役立てる方法を考える 色素体とミトコンドリアが同時に母性遺伝するもの 両性遺伝するもの 色素体DNAは母性遺伝するがミトコンドリアDNAは両性遺伝するもの 色素体DNAは両性遺伝するがミトコンドリアは母性遺伝するもの 雄原細胞内でミトコンドリアや色素体DNAが増加すると両性遺伝 高等植物の卵細胞 成熟過程で色素体やミトコンドリアのDNAを数千倍に増幅→片親のみのDNA を確実に子に伝達する仕組み 雌雄由来の色素体・ミトコンドリアが融合してゲノムの組み換えを阻止する [試験対策]:母性遺伝を役立てる方法を考える