タンク内圧力の変動を考慮した コンプレッサーの能動騒音制御

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タンク内圧力の変動を考慮した コンプレッサーの能動騒音制御 ○小林泰秀, 阿部勝栄 (長岡技科大)

背景:ウェアラブルロボット 介護など重筋作業における腰痛防止 動力源:圧縮空気、数十分程度 コンプレッサーの作動音が問題(夜間) 安直な方法:大きな防音箱       → 能動騒音制御、安価に

背景(つづき) アプローチ 関連研究 騒音はモータの回転に同期 ⇒ タンク振動を参照信号とする適応制御系 騒音はタンク内圧力にも依存 ⇒ 負荷電流により適応係数を切り替える 関連研究 掃除機モータの翼通過周波数騒音の抑制[機論2013] 吸引状態の変化 ... 適応係数が変化 負荷により参照信号を変化[Pfaff et al., 1992] 適応係数を変化させる報告無し 学習制御?

目的 基本システムの構成 低コスト化 タンク振動からモータ回転同期の参照信号を生成 狭帯域フィードフォワードANC、周期騒音の抑制 負荷に依存して適応係数を切り替える手法

実験装置 負荷なし 空~満充填(約5分)の応答を計測

適応制御系(狭帯域FF ANC) ai[l] bi[l] Δa ai ← ai + μ ri0’ z Δa d ai[l] ゼロクロス 検出 ω ri0 ai y yBPF BPF u S ri1 bi[l] z bi ri0 = cos(iωt) ri1 = sin(iωt) ri0’ ^ S LMS 128次 ri1’ ^ S LMS Δa ai ← ai + μ ri0’ z bi ← bi + μ ri1’ z Δa (i = 1, 2, …, M) Δb Δb ai[l] ← ai[l] + Δa bi[l] ← bi[l] + Δb (l が 変わる度に更新)

実験方法~結果 実験手順 10回連続(温度上昇)、空で開始 奇数回=制御有、偶数回=制御無 抑制対象=5,6,7,10倍成分 11回目:4,8,9倍成分を追加

騒音の変化 … 温度変動や負荷電流をともなう 実験結果 5倍 10倍 5倍 10倍 exp.#2 制御無 exp.#1 制御有 騒音の変化 … 温度変動や負荷電流をともなう これらの情報を利用 ⇒ 低コスト化の可能性 減少 減少 妥当な動作 一定 一定

実験結果(提案手法) 実験手順 0~15Aを15分割 42℃、空で開始、100秒間 5,6,7,10倍成分を抑制 適応係数の初期化無し

まとめ コンプレッサー騒音のANC 負荷に依存して適応係数を切り替える手法 今後の課題:温度情報の利用 タンクの振動から参照信号を生成 実験:モータ回転周波数の整数倍成分を抑制 負荷に依存して適応係数を切り替える手法 負荷の段階毎に別の係数を用意し適応 実験:空~満充填の試行毎に性能向上 今後の課題:温度情報の利用