核内ω中間子質量分布測定のための 検出器開発の現状

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核内ω中間子質量分布測定のための 検出器開発の現状 23aBC-7 核内ω中間子質量分布測定のための 検出器開発の現状 東大理,理研A,京大理B,東大CNSC,高エ研D 桝本新一,青木和也A,宇都宮和樹,小沢恭一郎,小松雄哉,高橋俊行D辻智也C,時安敦史B,成木恵D,四日市悟A,渡辺陽介 前の講演のつづきです。 軸の名前->図にいれて、さらに口で言う

発表内容 γ線検出器開発背景 γ線検出器概要 Geant4による γ線検出器のエネルギー分解能のsimulation ω質量分布のFast Monte Carlo simulation

γ線検出器開発背景 p- + A   + n + X p0 + g  +  γ線検出器が必要 J-PARC実験 原子核中でのω中間子の質量変化 -質量変化期待値   9.1% (~70MeV) -Mass resolution     25 MeV 反応の説明 ほとんど止まっているωが標的 3γを検出することにより ωのinvariant mass を測定 γ線検出器が必要

γ線カロリーメータに要求される性能 γ線エネルギー: ~400MeV ~ a few % エネルギー分解能: Acceptance : 4πに近いほど良い 止まっているωの崩壊なので、・・・->400MeV 絵をかいてもいいかも back to back acceptance 角度分解能 セグメントの細かさ->細かいほうが、γ線マージが減らせてBGが減る、角度分解能 →CsI(Tl)を用いた  γ線カロリーメータ target

参考とした既存γ線検出器 CsI(Tl)γ線検出器@E246 Geant 4 とFast MCを用いて、当実験の分解能を評価 NIM A440(2000)151 holeを埋めてAcceptance 96% エネルギー分解能  4.3%@100MeV  2.8%@200MeV 200MeVまでしか テストされていない Muon holeじゃなく、穴 Geant 4 とFast MCを用いて、当実験の分解能を評価 特に、400MeVまでのエネルギー分解能をGeant4でsimulation target

Simulationの流れ エネルギー分解能はシャワーの統計的なふらつきに依存 ⇒shower developmentをsimulateし、  -100MeV,200MeVで行われた既存のテスト結果との比較  -実際のジオメトリで100~400MeVについてのresolutionを評価 Geant4で求めたエネルギー分解能を用いて   Fast Monte Carlo simulation  -E246のstopped Kからのπ0崩壊の実験との比較  -ω質量分布のSimulationによる評価 100MeVで行われた既存のテスト結果とsimulationの結果を比較して、シミレーションの正当性をチェックし、 それで、実際のジオメトリで・・・ E246stopKも同様

既存のビームテスト結果の再現 4.3%@100MeV,2.8%@200MeV シャワーの統計的なふらつきで 分解能を再現できる 前面3cm×3cm,後面6cm×6cm,長さ25cmのCsIクリスタルを5×6に並べたビームテスト 4.3%@100MeV,2.8%@200MeV NIM A440(2000)151 4.2%@100MeV 3.0%@200MeV シャワーの統計的なふらつきで 分解能を再現できる 60 80 100 150 180 200 γ線エネルギー[MeV] γ線エネルギー[MeV]

Geant4 simulation 実際のジオメトリで100~400MeVの γ線でエネルギー分解能を評価 0.1 Fit: 0.05 ○計算結果 0.05 当たった位置 選んでいる理由 典型的な値だと考えられている もう一か所やったが、結果に変化はあまりみられなかった ->これでシミュレーション 既存のビームテスト結果 200 400 γ線エネルギー[MeV] この結果を用いてFast Monte Carlo simulation

π0 invariant massの再現 π0 invariant mass をsimulationし既存の実験結果と比較 (NIM A494(2002)318) DM/M 5.6% DM/M 5.5% 横軸を言え それぞれの図が何で、何を示しているか Mass of π0 [MeV] Mass of π0 [MeV] π0 invariant mass 既存の実験結果 Simulation結果 実験結果をほぼ再現

Invariant mass [MeV/c 2] mass resolutionの評価 質量782MeVの粒子の崩壊の質量分布 質量782MeV/c2, 巾0で計算を行い、 γ線検出器の Mass resolutionを評価した。 Mass resolution ⇒18MeV Invariant mass [MeV/c 2]

予想ω質量分布 -Mass shift ω質量分布 9.1%を仮定 -ωが核子と強く Interactionする モデルを仮定 (H. Nagahiro et.al, Nucl. Phys. A761(2005)92) 説明すること 780MeVのピークは、核外崩壊でIntrinsicな幅と検出器による分解能を示す。質量変化を十分に捉えられる分解能が達成可能である。 縦軸は、ω中間子の素過程での生成断面積を基にした中間子・核子反応モデルによる計算と100shift、10^7 per spillのビーム、ωのアクセプタンス(89%)を仮定したYield

conclusion Geant4でCsIカロリメータのエネルギー分解能をshowerの統計的なふらつきで再現できることが分かった。 CsIカロリメータで、ω中間子の原子核中でのmass shiftを見るのに十分なresolutionが得られた。 今後の予定  E06実験にむけたCsIカロリメータのテスト実験に参加 分解能を評価して、エネルギーの漏れで再現できることが分かった

Combined measurements 中性子によるMissing Massとγ線検出器によるInvariant massの測定を同時に行うことで、生成時と崩壊時の”質量”の相関を見て、物理を引き出す。

resolution 100~400MeVでγ線を入射しエネルギー分解能を評価 Crystal No.7 Crystal No.1

Geant4 simulation 実際のジオメトリで100~400MeVの γ線でエネルギー分解能を評価 当たった位置 選んでいる理由 図に、4.2%,3%の点 典型的な値だと考えられている もう一か所やったが、結果に変化はあまりみられなかった ->これでシミュレーション 式の最後のコウを消す γ線入射エネルギー[MeV] この結果を用いてFast Monte Carlo simulation

ω meson mass shift

ω mass + back ground バックグラウンド 中性子検出器によるcut によって生じる4γのうち、 3γのみが検出されπ0γに 見えてしまうもの 中性子検出器によるcut

100MeV 25cm 30cm 35cm

200MeV 25cm 35cm 30cm

300MeV 25cm 30cm 35cm

400MeV 25cm 30cm 35cm

予想ω質量分布 -Mass shift 9.1%を仮定 -Yield 計算の仮定 ωが核子と強くInteractionするモデルを仮定 核内幅は、吸収によりΓ=60MeV程度に大きくなっている 説明すること 780MeVのピークは、核外崩壊でIntrinsicな幅と検出器による分解能を示す。 質量変化を十分に捉えられる分解能が達成可能である。 縦軸は、ω中間子の素過程での生成断面積を基にした中間子・核子反応モデルによる計算と100shift、10^7 per spillのビーム、ωのアクセプタンス(89%)を仮定したYield

Combined measurements 中性子によるMissing Massとγ線検出器によるInvariant massの測定を同時に行うことで、生成時と崩壊時の”質量”の相関を見て、物理を引き出す。