第1章 まえがき アパレル業界とは市場の変化が速く、常に変化対応が求められる。例えば衣服の「トレンド」は常に時代と共に移り変わっていく。そのため、市場に対する変化対応スピードが遅いと、消費者はそっぽ向いてしまうと言えるのではないか。
第2章日本アパレル業界の現状 様々な歴史を踏んで、日本経済は2002年度から景気回復期に入ったが、アパレル業界にはその景気回復の高揚感はまだない。
第3章 SPAについて SPAの定義 SPA(Specialty Store Retailer of Private Label Apparel)とは、製造小売業と訳される。すなわち、商品を提供する小売業とは違い、自己のリスクで商品を企画し、生産し、価格決定権を持つ商品を販売する小売業のことである。
<海外から進出のSPA> <米国からのSPA> <欧州からのSPA> ギャップ ザラ(スペイン) タルボット マンゴ(スペイン) ギャップ ザラ(スペイン) タルボット マンゴ(スペイン) エディー・バウアー エルメス(フランス) ポロ・ラルフローレン ルイ・ヴィトン(フランス) ブルックスブラザーズ ラ・シティ(フランス) BCBG グッチ(イタリア) ティンバラード etc… アルマーニ(イタリア)etc…
<日本のSPA> <小売業のSPA> <アパレルのSPA> ビームス 、シップス オゾック他(ワールド) ビームス 、シップス オゾック他(ワールド) AOKIホールディングス ジネス(ジオン商事) ユナイテッドアローズ コムサ・デ・モード(ファイブフォックス) レリアン エスイズビー他(イズム) 銀座マギー プライベートレーベル クレヨン (サンエー・インターナショナル) ユニクロ 、サザビー トランス・コンチネンツ 無印良品(良品計画)etc… (ミレニアム・ジャパン)etc…
第4章 SPAの戦略 SPAの一般的な戦略は、大都市のファッションゾーンにフルラインの商品構成をした大型店舗を構え、旗艦店としてイメージアップを狙うことで、それを土台としてチェーン展開していることである。
SPAを行うことのメリットとは何か お客様のニーズの即、反応した鮮度の良い商品を、適切なタイミングで投入できる。MDの4適である適時・適品・適価・適量の実現を可能にする。 中間コストを省き、顧客の求める適切な価格で商品開発が可能。 結果的に粗利益率を高くできる。 商品のクオリティを維持しやすい。 チャンスロスを減らすことができ、売り逃がしが少なくなる。
SPAを行う上でのデメリット 消費者の感覚とずれた場合に取り返しがつかない。事前の企画力・発想力・時流を読む力が必要。 生産現場との密なコミュニケーションがなければ、品質低下が起きる可能性がる。 売れ残りが発生した場合に、廃棄ロスが発生。そのため、粗利益が極端に少なくなることもある。 自社ブランドが飽きられた場合、他のブランド商品を持っていなければ対応が遅れる。 企画から販売までの一貫したオペレーションができているかどうかの、定期チェックが必要。
SPAの可能性 SPA型小売業・SPA型アパレルは日本だけに留まらず、世界的に増加傾向にある。新しい時代は、シンプルな戦略のもとで、コンセプトを明確にし、今までのアパレルの常識を打ち破る経営こそが必要である。
第5章 あとがき SPAは新たな新興SPAを生み出す可能性を秘めているし、SPA導入によって売り上げが伸びている企業も増加している。これを受けて、アパレル業界におけるSPAの可能性はかなり高いのではないか。