線路上での電圧、電流 Ix I0 添え字は、線路上での位置を表わす ZL γ, Z0 Vx V0 x x = 0 +は入射波、-は反射波を表わす 受電端 Vx = Vx+ + Vx- 入射電流波 反射電流波 Ix = Ix+ + Ix- Ix+ Ix- 入射電流波と反射電流波は流れる方向が反対であるため引き算となる Vx+ 入射電圧波 →は、電圧ベクトルの方向を表わす 本講義での表記として、 Vx- 反射電圧波 + は入射波, - なら反射波を表す Vx+ 位置 x での電圧を意味している
線路上での電圧、電流 Ix I0 Z γ, Z0 Vx V0 x x = 0 受電端 (前回スライドP6参照) ただし、 従って、線路上の任意の位置 x での電圧 Vx および電流 Ix は、受電端(x = 0)での電圧 V0 および電流 I0 を用いて、 (前回スライドP9参照) のように表される
波の反射 1. 半無限長線路 (x→∞) 送電端 Vs l x Z0 Zx Zin xs=x+l Vx Ix Is 無限長 反射波は無い(無反射) x→∞ では0になる 線路上のどの場所から見たインピーダンスも線路の特性インピーダンスZ0に等しくなる 2. 特性インピーダンスZ0で終端した場合 1.の場合と等価 Z0 送電端 Vs l x Zx Zin xs Vx Ix Is V0 I0 x=0 受電端 インピーダンス整合 つまり、無反射 入射波のみ 線路上どこから見てもインピーダンスはZ0 送電端から見ても同じ
波の反射 3. 受電端を短絡した場合 送電端 Vs l x Z0 Zx Zin xs Vx Ix Is V0=0 I0 x=0 受電端 短絡 全反射 受電端では、入射波と反射波の振幅が等しい 任意の点より受電端の方を見たインピーダンス 定在波 xs x=0 短絡 bx=0 電圧 電流
3.の場合の双対(電圧と電流を逆にしたもの)になっている 波の反射 4. 受電端を開放した場合 3.の場合の双対(電圧と電流を逆にしたもの)になっている 送電端 Vs l x Z0 Zx Zin xs Vx Ix Is V0 I0=0 x=0 受電端 開放 全反射 受電端では、入射波と反射波の振幅が等しい 任意の点より受電端の方を見たインピーダンス 定在波 xs x=0 開放 bx=0 電圧 電流
波の反射と定在波 反射端 +x方向に進行する波 反射波 定在波=進行波+反射波 l wt = 0 x p
出展: http://www8.plala.or.jp/ap2/chishiki/teizaiha.html 定在波 反射端(全反射) l 定在波の腹の位置 定在波の節の位置 進行波 反射波 定在波 反射端(r=0.5) 進行波 反射波 定在波 反射端(r=0.1) 進行波 反射波 定在波 出展: http://www8.plala.or.jp/ap2/chishiki/teizaiha.html
電力反射率=(電流反射係数)2 = (電圧反射係数)2 x x=0 Z0, g Zx Z 電圧反射係数 電流反射係数 電流反射係数 = -電圧反射係数 電力反射率 電力反射率=(電流反射係数)2 = (電圧反射係数)2
反射係数 1. 半無限長線路または、受電端を特性インピーダンスZ0で終端した場合 x x=0 Z0, g Z0 G0=0 Gx=0 Z=Z0 無反射 -1 1 j -j G0 2. 受電端を短絡した場合 x x=0 Z0, g G0=-1 短絡(Z=0) 全反射 -1 1 j -j G0 3. 受電端を開放した場合 x x=0 Z0, g G0=1 開放 (Z=∞) 全反射 -1 j -j G0 1
反射係数 4. 受電端をインピーダンスZで終端した場合 x x=0 Z0, g Z G0 -1 1 j -j G0 q 全反射 -1 1 j -j G0 q
演習問題 8.17 特性インピーダンス Z0, 伝搬定数 g, 長さ l の線路に対応するF行列は、 l Z0 g (8.26)式 p.170 従って、線路は相反(可逆) 受電端を開放(I0 = 0)した線路で、受電端からの距離 x の点から受電端の方を見た入力インピーダンス Zf は、 l Z0 g V0 I0=0 x =0 x Zf
演習問題 よって、 受電端を短絡(V0 = 0)した線路で、受電端からの距離 x の点から受電端の方を見た入力インピーダンス ZS は、 l g I0 V0=0 x =0 x ZS よって、
演習問題 受電端に負荷 ZL を接続したときの、受電端からの距離 x の点から負荷の方を見た入力インピーダンス Zin は、 l Z0 g V0 x =0 x Zin ZL よって、
1/12出席レポート問題 全長400kmの線路がある。その受電端を短絡した場合、送電端から見たインピーダンスの値が j250Ω、また受電端を開放した場合、送電端から見たアドミタンスの値が j1.5×10-3 Ʊであった。この線路の伝搬定数 γ 、特性インピーダンス Z0、および1km当たりのリアクタンスX、サセプタンスBを求めよ。 解) Z0=408 Ω, γ =j1.37×10-6 m-1, X= 0.56 Ω/km, B= 3.4×10-6 Ʊ/km ※ 次回の講義(1/19)前までに私のメールボックスに投函か、講義に持参のこと
※ 次回の講義(1/12)前までに私のメールボックスに投函か、講義に持参のこと 出席レポート問題 縦続行列を用いた二端子対網の計算 V1 V2 I1 -I2 j2a Z 1 1’ 2 2’ 負荷 E0 Rg + - 電源 -ja 上図の回路について以下の問に答えよ。ただし、Rg,aはいずれも正の実数であり、Z≠0とする。 問1. 二端子対網(上図で破線で囲んだ部分)のK行列を求めよ。 ・端子2に負荷Zを接続した。このとき、 問2. 端子1から右を見たインピーダンス(入力インピーダンス) Zin を求めよ。 ・負荷を取り外し、端子1に電源を接続した。このとき、 問3. 端子2から左を見たインピーダンス(出力インピーダンス) Zout を求めよ。 問4. 端子2の開放電圧 Eoc を求めよ。 <ヒント> 開放すると電流は流れない。I2=0。 問5. 端子2を短絡したときに流れる電流(短絡電流) Isc を求めよ。 ※ 次回の講義(1/12)前までに私のメールボックスに投函か、講義に持参のこと