低エネルギー3核子分裂反応について 法政大学 石川壮一 1.はじめに 2.3体クーロン問題の定式化 p-p-n系

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低エネルギー3核子分裂反応について 法政大学 石川壮一 1.はじめに 2.3体クーロン問題の定式化 p-p-n系 「少数粒子系物理の現状と今後の展望」研究会 2008.12.24 @ RCNP 低エネルギー3核子分裂反応について 法政大学 石川壮一 1.はじめに 2.3体クーロン問題の定式化 p-p-n系 3. 3核子分裂反応 p + d  p + p + n   3体力の寄与 4. まとめ

1.はじめに 3体力の情報を3核子系の解析から得る。  ・束縛状態:引力効果の必要性(2p交換3体力)  ・弾性散乱:3体力のスピン依存性???    低エネルギー観測量を再現するモデル3体力    S. I., PRC75, 061002(R) (2007) 3核子分裂反応における3体力の効果? pd散乱データと比較をするときの計算上の(大)問題 *3体クーロン問題    クーロン力の長距離性を(できるだけ)取り込んだ3体散乱計算で3核子分裂反応における3体力の効果を調べる。 (10MeV近傍)

2.3体クーロン問題の定式化 クーロン力を含む3核子計算(pd散乱) 変分法 A. Kievsky, M. Viviani, and S. Rosati, PRC 64, 024002(2001). Faddeev法(運動量空間・積分方程式) A. Deltuva, A. C. Fonseca, and P. U. Sauer, PRC 71,054005(2005). Screened Coulomb & Renormalization 法 Faddeev法(座標空間・積分方程式) S. Ishikawa, Few-Body Syst. 32, 229 (2003).   2体クーロン波動関数の適用   “補助ポテンシャル” の導入(Sasakawa-Sawada)

y x 我々の計算法の特徴 座標空間での“積分方程式” 2変数中、1変数(傍観者粒子の座標,y)について完全形(平面波、クーロン解)で展開

Sasakawa-Sawadaの方法:PRC 20, 1954 (1979) 補助ポテンシャル u(y) の導入 n クーロン力による傍観者(陽子)の歪曲 p-p クーロン力の長距離性の(部分的)解消 p p “p-pクーロン力と補助ポテンシャルの差”に残る長距離性をカットオフすることにより、3体分裂しきい値以上のエネルギーに適用する。

ND微分断面積における3体力効果: s(q)/sAV18(q)

projectile + target → 1 + 2 + 3 3.3核子分裂反応 projectile + target → 1 + 2 + 3

運動学的完全実験(5個の量を指定) E1 E2 EN=13MeV q1=50.5o q2=50.5o f12=120o 同時計測実験 E1とE2との関係 (Sを変数として観測量を表す) EN=13MeV q1=50.5o q2=50.5o f12=120o

典型的な配位 Quasifree scattering (QFS) 終状態の1個の粒子が実験室系で静止 (E3=0) Collinear (COL)  終状態で3粒子が一直線上 Star  終状態で3粒子が正三角形 Space Star (SST) 正三角形が入射ビームと垂直 FSI  終状態で2粒子の相対エネルギー~0

計算結果 計算 [1] Symmetric condition [2] Offplane star [3] QFS, E-dependene NN potential Argonne V18 model 3N potential Brazil 2pE-3NF (to reproduce 3N Binding energy) NN states with J=0,1,2,3,4 3N states with total angular momentum up to J0=19/2 [1] Symmetric condition [2] Offplane star [3] QFS, E-dependene

[1] Symmetric Condition: θ1=θ2=θ、 Δφ=180o E1=E2 の条件で、θを大きくしていくと、 Star QFS COL が実現 q-依存性

Star q=33.3o QFS q=39.0o COL q=56.2o “QFS" pp-FSI np-FSI E1=E2

d(p,pp)n Symmetric Condition q1= q2, f12=180o E1=E2 q-依存性 Ep = 13.0 MeV

[2] Offplane-star 配位 a a-依存性

p or d ap or ad p(d,pp)n ap star d(p,pp)n Space star (a=90o) ad

Offplane-star断面積のa-依存性 ap 180o-ad ap 180o-ad ■● Averaged from preliminary data from Sagara group

[3] QFSピークの エネルギー依存性 □ KUTL (Preliminary) ● Koeln

4. まとめ クーロン力の効果を(“より”)正しく取り入れた3核子散乱計算 3核子分解反応における3体力の効果の比較的大きい領域 [1] Symmetric条件 q<40o [2] Offplane star配位 a(p,d)<30o (QFS ?)      SSTに対する3体力の効果→小 [3] QFSピークのエネルギー依存性 Ep=10MeV前後

Cancellation of the long-range character in p-p Coulomb force

Very preliminary