ダークマター検出器の 地上実験進捗 だあくまたん 京大理 中村 輝石 ダークマターとは NEWAGE実験 ラドン除去(低バックグラウンド化) 2010年度 天体天文物理若手 夏の学校 宇宙線分科会 (豊橋) 2010/08/04 ダークマター検出器の 地上実験進捗 だあくまたん 谷森達、窪秀利、身内賢太朗 株木重人、Parker Joseph、岸本裕二、西村広展 上野一樹、黒澤俊介、岩城智、高橋慶在 澤野達哉、谷上幸次郎、東直樹 青野正裕、松岡佳大 京大理 中村 輝石 ダークマターとは NEWAGE実験 ラドン除去(低バックグラウンド化) 低圧ガス(高感度化) まとめ
WIMP (Weakly Interacting Massive Particle) ダークマター WMAPのCMB測定 → 宇宙のエネルギーの23%は 非バリオン(ダークマター) WMAP/NASA WIMP (Weakly Interacting Massive Particle) ダークマターの有力候補 (質量:10~100GeV) 原子核を反跳する!(反跳エネルギー~100KeV) WIMPの計数は多くても ・・・ 1 [count/kg/day] ( J.D. Levin, P.F. Smith 1996 ) 少ない → バックグラウンドを抑えることが重要
NEWAGE 到来方向に偏りがある 飛跡を捉える WIMP (ダークマター) μ-TPC 電子 原子核 μ-PIC CF4ガス 1) 電子 M=80GeV σ=0.1pb シミュレーション CF4ガス 原子核 40 WIMP WIND θ [count/3m3/year/bin] 原子核 20 μ-PIC 2) 2)μ-TPC ・・・ Micro Time Projection Chamber 1)μ-PIC ・・・ Micro Pixel Chamber -1 1 cosθ
現状@神岡の地下 40cm 低バックグラウンドの地下で実験 散乱断面積の制限曲線を引いた 飛跡をとらえる実験で唯一 現状@神岡の地下 40cm Phys.Lett.B686(2010)10 低バックグラウンドの地下で実験 散乱断面積の制限曲線を引いた 飛跡をとらえる実験で唯一 ダークマターはまだ見えない WIMP-陽子(SD)の制限曲線 σ[pb] 104 更なる高感度化、低BG化 ラドン除去システム ガスの低圧化 低放射能なモノ選び 大型化 ・・・etc 102 1 10 102 103 mass [GeV/c2]
y z x 検出器 NEWAGE-0.3b (@京都) μ-TPC ドリフトプレーン μ-PIC GEM 60cm 50cm 読み出し 電圧:515V ピクセル数:786×786 ピクセル間隔:400μm GEM 電圧:-350V/-130V ドリフトプレーン 電圧:-2.58kV NEWAGE-0.3b 50cm 60cm
ラドンのバックグラウンド ・ 検出器の壁などに微量に含まれるウランなどが崩壊 ・ 気体なのでチェンバー内に進入 ラドンのバックグラウンド ・ 検出器の壁などに微量に含まれるウランなどが崩壊 ・ 気体なのでチェンバー内に進入 ・ α崩壊してバックグラウンドとなる 検出領域 壁 Rn U α崩壊 12 [day] 16 4000 8 4 2000 rate [count/kg/days] 6000 6MeVピークの時間変化 ・・・実験データ ・・・フィッティング
冷却活性炭システム 冷却(183K) ・・・ ラドンを液化 活性炭 ・・・ ラドンを吸着 検出器 μ-TPC ポンプ 冷却機 25cm 冷却活性炭システム 12cm 25cm 冷却(183K) ・・・ ラドンを液化 活性炭 ・・・ ラドンを吸着 検出器 μ-TPC CF4 CF4 Rn Rnの沸点:211K CF4の沸点:145K ポンプ 冷却機 CF4 Rn ポンプ流量:600ml/min CF4 活性炭 Rn Rn Rn 活性炭 CF4 冷却温度:183K 活性炭:150g
ラドン除去を確認 ・・・活性炭なし ・・・冷却活性炭システム ラドン(6MeVピーク):1/10
Expected sensitivities 低圧ガスの利点(0.2atm ⇒ 0.1atm) 飛跡:長く(~2倍) 低エネルギー(飛跡が短い)eventを回収 ⇒ Energy Threshold:低下(100keV ⇒ 50keV) ⇒ Expected DM rate:増加(約10倍) 角度分解能向上 Expected spectrum 2 σ=1pb, M=100GeV, target:F counts/keV/kg/days 1 new threshold current threshold Expected sensitivities 0.2atm 0.1atm 50 100 150 200 keV
飛跡の伸びを確認 10B+n → 7Li+4He (Q値2.3MeV) 約2倍の長さ 角度分解能の解析は今後 飛跡の伸びを確認 Energy vs Length @ 0.2 atm Energy vs Length @ 0.1 atm Length[cm] Length[cm] Energy[keV] Energy[keV] Length(1MeV~2MeV) A.U. 0.1 atm 0.2 atm 10B+n → 7Li+4He (Q値2.3MeV) 約2倍の長さ 角度分解能の解析は今後 Length[cm]
まとめ 冷却活性炭システム ラドン除去:1/10 低圧ガス(0.2atm ⇒ 0.1atm) 飛跡:約2倍 これからは・・・ まとめ 冷却活性炭システム ラドン除去:1/10 低圧ガス(0.2atm ⇒ 0.1atm) 飛跡:約2倍 WIMP杖 ゆらぎのドレス これからは・・・ 角度分解能の解析 長期運用の安定性 神岡に導入! (今秋予定) (イメージキャラクターの3次元モデリング) イメージキャラクター 「だあくまたん」