NEWAGE実験21 原子核反跳の前後判定 2011年9月16日

Slides:



Advertisements
Similar presentations
MEG 実験全データを用いた μ + → e + γ 探索解析 金子大輔 他 MEG コラボレーション 東京大学 素粒子物理国際研究センター.
Advertisements

NEWAGE 次期地下実験に向け て ディフュージョン ガンマ ラドン まとめ NEWAGE 次期地下実験に向け て ディフュージョン ガンマ ラドン まとめ 中村輝石(京大理) JPS2012 関西学院大学 2012/03/27 NEWAGE 実験 22 谷森達、身内賢太朗、窪秀利 Parker.
ガス飛跡検出器による暗黒物質探索実験 京大理 身内賢太朗 平成21年度東京大学宇宙線研究所 共同利用研究成果発表会 1 実験概要 年研究報告 (New generation WIMP search with an advanced gaseous tracker experiment)
ガス検出器: 散乱体 反跳電子の飛跡と Energy シンチレーションカメラ : 吸収体 散乱γ線の吸収点と Energy μ-PIC+GEM.
μ-PICを用いた暗黒物質探索実験 (NEWAGE)
Search for An Annual Modulation in
MEG実験2009 陽電子スペクトロメータの性能評価
W e l c o m ! いい天気♪ W e l c o m ! 腹減った・・・ 暑い~ 夏だね Hey~!! 暇だ。 急げ~!!
ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊探索に向けた キセノン比例シンチレーション検出器の開発
microTPC を用いたガンマ線 イメージング検出器の開発V
埼玉大学大学院理工学研究科 物理機能系専攻 物理学コース 06MP111 吉竹 利織
ATLAS実験シリコン飛跡検出器の宇宙線テストにおけるノイズ解析
Astro-E2衛星搭載 XISの データ処理方法の最適化
μ-TPCの 重イオン照射に対する応答 京都大学宇宙線研究室 西村広展 早稲田大学理工総研a、KEKb、JAXAc
低圧ガスにおけるダークマター探索実験 だあくまたん 中村輝石(京大理) 現在のNEWAGE 低圧ガスで感度アップ まとめ
村上武、仲吉一男、関本美智子、田中真伸、
身内賢太朗(京都大学) 測定・解析 は 西村広展(D論執筆中) チームμPIC 谷森 窪 株木 パーカー 服部 上野 黒沢 井田 岩城 高橋
筑波大学高エネルギー 原子核実験チーム
身内賢太朗、谷森達、窪秀利、Parker D. Joseph、水本哲矢、高田淳史西村広展、岩城智、澤野達哉、松岡佳大、古村翔太郎、佐藤快
方向に感度を持った暗黒物質探索実験 NEWAGE
NEWAGE ~方向に感度を持った暗黒物質探索実験~
MeV internal meeting Oct. 2, 2015
論文講読 Measurement of Neutrino Oscillations with the MINOS Detectors in the NuMI Beam 2009/11/17 Zenmei Suzuki.
位相カメラの進捗状況 京都大学修士1回 横山 洋海.
マイクロMEGASを用いた X線検出器の開発
ダークマター検出器の低圧ガスにおける 角度分解能の評価
μ-PICを用いた暗黒物質探索実験 (NEWAGE)
研究背景 電荷移行反応とは・・・ 核融合(重水素 + 三重水素→ヘリウム原子核+中性子) ・・・しかし、
SMILE35:陽子線を用いた 電子飛跡検出型コンプトンカメラによる 核ガンマ線イメージング実験
治療用フィルムによる線量分布測定の 基礎的検討Ⅱ
μ-PICによる高速中性子線イメージング
京大理 身内賢太朗 平成19年度東京大学宇宙線研究所 共同利用研究成果発表会
PICO-LON dark matter search K.Fushimi for PICO-LON collaboration
NEWAGE実験7:地上実験まとめ 京大理 身内賢太朗 内容 DMはじめて10周年記念 イントロ 装置概要 実験・結果 まとめ
NEWAGE12 ~神岡地下実験報告4~ 日本物理学会2009年年次大会 2009年3 月27日 立教大学
2008年2月Spring-8実験報告+α 2008/2/8-9 服部香里.
黒澤君計算との違い 岸本 祐二.
電子後方散乱の モンテカルロ計算と実験の比較 総研大 桐原 陽一 KEK 波戸 芳仁、平山 英夫、岩瀬 広.
方向に感度を持った暗黒物質探索実験 NEWAGE
ダークマター検出器の だあくまたん 低バックグラウンド化・高感度化 京大理 中村 輝石 NEWAGE実験 暗黒物質 探索実験「NEWAGE」
京大他、東大やアデレード大学など日豪の16機関が共同で、オーストラリアの砂漠地帯に望遠鏡4台を建設しTeVγ線を観測している。
Dark Matter Search with μTPC(powerd by μPIC)
NEWAGE 実験 1 (全体計画 ~ネウァゲと呼ばないで~)
偏光X線の発生過程と その検出法 2004年7月28日 コロキウム 小野健一.
X線CCD新イベント抽出法の 「すざく」データへの適用
X線CCD新イベント抽出法の 「すざく」データへの適用
ダークマター検出器の だあくまたん 低圧ガスでの動作パラメータの最適化 京大理 中村 輝石 NEWAGE 低圧ガス ラドン除去システム
卒業論文発表 中性子ハロー核14Beの分解反応 物理学科4年 中村研究室所属   小原雅子.
京大理 身内賢太朗 平成20年度東京大学宇宙線研究所 共同利用研究成果発表会
京大理 身内賢太朗 平成22年度東京大学宇宙線研究所 共同利用研究成果発表会
冷却活性炭による ダークマター検出器の高感度化
ガス電子増幅器を読み出しに用いた タイムプロジェクションチェンバー (GEM-TPC)の開発
TPC位置分解能の磁場依存性 登壇者 中村圭一 所属:農工大、佐賀大A、DESYB、近大C、広大VBLD、KEKE、筑波大F、
スチルベンシンチレーターによる暗黒物質探索実験
ILCバーテックス検出器のための シミュレーション 2008,3,10 吉田 幸平.
ガスの低圧化による ダークマター検出器の高感度化
京大理 身内賢太朗 平成18年度東京大学宇宙線研究所 共同利用研究成果発表会
bCALET-2で観測されたシャワーの 粒子識別解析
電子飛跡検出型コンプトンカメラを用いたステレオ測定によるガンマ線源の 3次元イメージング試験
京都大学 身内賢太朗 谷森達・窪秀利・株木重人 Jパーカー・西村広展・ 上野一樹・黒沢俊介・岩城智・高橋慶在
pixel 読み出し型 μ-PIC による X線偏光検出器の開発
電子飛跡検出型コンプトンカメラの飛跡取得法性能評価とPMT電圧供給回路開発
追加資料③ 岸本 祐二.
国際宇宙ステーション搭載 全天X線監視装置搭載用CCDカメラ開発の現状
ダークマター検出器の 地上実験進捗 だあくまたん 京大理 中村 輝石 ダークマターとは NEWAGE実験 ラドン除去(低バックグラウンド化)
ガス電子増幅器を読み出しに用いた タイムプロジェクションチェンバー (GEM-TPC)の開発
ASTRO-E2搭載CCDカメラ(XIS)校正システムの改良及び性能評価
追加資料① 岸本 祐二.
NEWAGE実験16 原子核反跳飛跡の前後判定可能性
60Co線源を用いたγ線分光 ―角相関と偏光の測定―
Presentation transcript:

NEWAGE実験21 原子核反跳の前後判定 2011年9月16日 日本物理学会秋季大会 @弘前大学 (New generation WIMP search with an advanced gaseous tracker experiment) 身内賢太朗 (京都大学) 中村輝石,高田淳史, 谷森達,窪秀利, Parker Jpseph,水本哲矢, 岩城智,澤野達哉, 松岡佳大,古村翔太郎,佐藤快  イントロ  実験  まとめ

1、イントロ 飛跡の前後判定 ⇒ 同じexposureで3~10倍の感度向上 WIMP WIND θ F 予想感度曲線 点線(なし) 実線(あり) cosθ 前後判定なし cosθ 前後判定あり Phys. Lett. B 578(2004)241

先行研究 THIS WORK 2次元、低エネルギー DM-TPC(米) 初観測 ○ 2次元飛跡 × 高エネルギー(>500keV) DRIFT(英)   ○ 低エネルギーでの測定  × 1次元情報 DM-TPC NIM584(2008)327 500keV~1MeV  F原子核 THIS WORK 2次元、低エネルギー 50keV~300keV  S原子核 DRIFT APP31(2009)261

見切り発車その①  2010年春学会 「典型的事象」まで 

2、実験 NEWAGE-0.1a(@京都) μTPC: 10×10×10cm3 読み出し 400μm pitch GEM: ポリイミド100μm 厚 gas:CF4 0.2気圧

回路まわりの改善 coded by 高田 X or YのHITを時刻情報と併せて記録 (コインシデンスはオフライン)  + 信号の持続時間も記録 X Y thershold (X,T1) (Y,T1) clock 現行   今回の改善  (X,T1,1) (Y,T1,1) (X,T3,0) (Y,T3,0) (X,T1) (Y,T2) (X,T1,1) (Y,T1,1) (X,T3,0) (Y,T2,0)

イベント例 "消えゆくさま"が見える  ここまでは前回とおなじ 130keV F原子核 中性子

対称性パラメータ「skewness」を導入 対称ならγ=0 γx=-0.125 x γy=0.437 中性子 q y 統計的に差が見えそうだ。 skewness

4方向からの照射を見わける。(252Cf@30cm) -Y +X -X +Y たしかに 方向をtraceしている。

エネルギー依存 それぞれのrun 5000事象程度 エラーはピークの中心値決定精度 +からの照射は+のskewness Y skewness X skewness +からの照射は+のskewness エネルギーが大きいほど見えやすい傾向

4方向をまとめる 照射方向と「平行」と「垂直」のskewness 統計的に有意に飛跡の前後が見えた。 3.9σ 7.7σ 3.0σ 平行 誤差は統計誤差のみ 統計的に有意に飛跡の前後が見えた。

3、まとめ 前後判定:可能(70keV以上) in principle   (事象毎は厳しい) 今後:更に切れのよいパラメータ 3次元飛跡へ