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Published byしなつ うなだ Modified 約 8 年前
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● カメムシ目(半翅目) Hemiptera 針のような長い口吻を持つ.前翅が全体に膜質の同翅亜目 ( Homoptera )と,前翅の基部が革質化した異翅亜目 (Heteroptera) に大別される.同翅亜目:体長は 2 ~ 100 mm. 植食性で,多くの重要害虫を含む.さらに,頸吻群(セミ, ツノ ゼミ,アワフキ,ヨコバイ,ウンカ,ハゴロモ),鞘吻群 (オーストラリア,チリなどに産し,日本にはいない),腹吻 群(キジラミ,コナジラミ,アブラムシ,カイガラムシ)に分 けられる.コナジラミとカイガラムシでは蛹期がある(どちら もオスのみ).日本に約 2,000 種,世界に約 50,000 種が分布す る.異翅亜目:体長は 0.5 ~ 110 mm. 強い臭いを出すものが多 い.植食性または捕食性で,植物の液汁を吸う植食性のものに は多くの農業害虫が含まれる(クサギカメムシ,ホソヘリカメ ムシなど).動物の体液を吸う捕食性のものには,天敵として 評価されるものもいる(例,アザミウマ類の天敵であるハナカ メムシ類).捕食性の一部は水生(タガメ,タイコウチ,ミズ カマキリ)である.日本から約 920 種,世界から約 39,000 種が 知られる.
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カメムシ目(半翅目) Hemiptera 異翅亜目 Heteroptera 同翅亜目 Homoptera 頸吻(ケイフン)群 腹吻(フクフン)群 鞘吻(ショウフン)群 口吻の基部が鞘に収まれている。 日本にはいない。南米,オー ストラリア,ニュージランドに分布。
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頸吻群 腹吻群 コナジラミ 触角短い 口吻は頭部 の基部から 生じる 触角長い 口吻は前脚 基節間より 生じる
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頸吻群
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小循板 頭頂 複眼 前胸背板 肩板
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前頭 単眼 頬
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セジロウンカ
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黒点米 別名 くさ び米。イネシンガレ センチュウの加害に よりクサビのような 割れ目を生じ,その 部分が黒色~褐色に なります
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p.62
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ヒメトビウンカ ♂
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ヒメトビウンカ ♀
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縞葉枯れ病 ヒメトビウンカ が 縞葉がれ病ウィ ルスを罹病株か ら健全株に運ぶ ウィルスは経卵 伝染により保毒 メスから子に, 通常 90 %以上の 率で子に伝わる。
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ツマグロヨコバイ ♂ イネ萎縮病,黄萎病のベクター 経卵伝染はしない
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← ツマグロヨコバイ ♀ ♂
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ツノゼミ Butragulus flavipes
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奇妙な形の角は,擬態のため?
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マツアワフキの泡巣
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マツアワフキの幼虫 (泡巣から人為的に出す): アワは,外敵に対する防御と温度と湿度の制御に役立つ。幼虫 は,吸汁した樹液の余分なものを腹部の腺で作られた分泌物と 混ぜて,肛門からにじみ出す。気門の穴から空気を送りこんで アワを作る。
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オオアワフキ
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腹吻群 コナジラミ 角状管を持つものが多い
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ミカントゲコナジラミ ミカントゲコナジラミ (柑橘の害虫) シルベストリコバチの導入により防除成功 以前ミカントゲコナジラミと酷似していて混合され ていたチャトゲコナジラミ(茶の害虫;近年多発) に対してのシルベストリコバチの防除効果が期待さ れている シルベストリコバチ
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クワキジラミ(若虫)による被害
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クワキジラミ
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ワタアブラムシ 寄主植物:キュウリ,ジャガ イモ,ナス,ワタ,スイカ, キクなど多種。 モモアカアブラムシ 寄主植物:キャベツ, ダイコン,ハクサイ, キュウリ,ホウレン ソウ,ジャガイモ, モモ,ウメなど多種
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ムギクビレアブラムシ 単為生殖 角状管
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トウモロコシ ムギ イネ サクラ,モモ,リンゴ アブラムシではオスは XO, メスは XX. 性染色体でのみ減数分裂 がおこりオスが作られる と考えれている。 オスの作る精子のうち性 染色体のないもの( O ) は退化する。その結果, 受精した卵は全てメスと なる。 ♂ 卵胎生,単為生殖
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ルビーロウカイガラムシ ー> ルビーアカヤドリコバチの導入 により防除成功 ← イセリアカイガラムシ (右) べダリアテントウ(左) の導入により防除成功
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ヤノネカイガラムシ( ♀ ) ヤノネキイロコバチ ヤノネツヤコバチ の天敵導入により防除成功 雄蛹 →
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翅は 1 対 オスは口吻がなく, 寿命は長くて数日。 摂食しない 雄雌とも 3 齢期がない種も多い。
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前胸背板
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刺針
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カスミカメムシ +グンバ イムシ +トコジラミ +ハナカメムシ 一部ウンカ 類の卵から 吸汁 捕食性
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ホソヘリカメムシ 大豆, 稲の害虫 斑点米をつくる
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斑点米
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ホソハリカメムシ 斑点米の原因
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アカスジカスミカメ 斑点米をつくる
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ニシキキンカメムシ
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アカシマサシガメ
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ヨコヅナサシガメ
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ナベブタムシ
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● アザミウマ目(総翅目) Thysanoptera 体長は 1 ~ 10 mm. 翅は翅脈が退化し,細長い毛がその周辺を 取り巻いている.口器は吸収型で左右非対称.不完全変態群に 属するが運動性のある前蛹期と蛹期を経る( 3 蛹期をもつ種もい る).植食性のものが多く,重要な農業害虫も含むが,肉食性 や菌食性のものもいる.性は半数倍数性で決まる。日本から約 200 種,世界から約 5,000 種が知られている.ミナミキイロアザ ミウマ,ミカンキイロアザミウマは, 害虫と有名である。
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種によっては蛹期は第 2 期まで (アザミウマ亜目では 蛹期は第 2 期まで) 蛹期は摂食しない 半数倍数性 多くは植食性であるが 肉食, 菌食のものもいる
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