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第6章 3節 2011/7/1 09BC053J 新井友海
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先進国では設備投資需要の減少。これによってトータルで総需要が不足する経済が実現する
1.先進国における需要の長期的低下 製品普及率 需要 開発途上国 まだ低い 更新需要+新規需要→増加 先進工業国 上限に達する 更新需要+新規需要→頭打ち 第3次産業にウェイトが移る =消費構造の変化→消費水準自体は変わらないのでは? 家計は消費をサービスに切り替えていく。経済発展とともに第3次産業のウェイトが高まっていく。 モノに対する需要の頭打ちを反映しての第3次産業のウェイトの高まり =モノの生産設備に対する設備投資の低下 先進国では設備投資需要の減少。これによってトータルで総需要が不足する経済が実現する
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「北欧型政府・経済システム」 ■長期的総需要不足への対策 ①民間消費 ②設備投資 ③外需 ④政府消費・投資
供給に対して低下しようとする需要を維持するには、セイ・サイクルの資金循環の中で ①民間消費 ②設備投資 ③外需 「北欧型政府・経済システム」 4つの合計額が供給されているセイ・サイクル財の価格総額と一致するか、上回らなければいけない。 「フレンチ・パラドックス」 「公的部門や労働組合の発言力が強く、社会主義的とされるフランス経済」が今回の世界的な金融危機でも堅調 フランスの経済社会システムに結果的に需要を維持する仕組みがあり、今回のような危機にも需要の落ち込みを一定程度防ぐ仕組みが機能したと考えられる。 ④政府消費・投資 需要の恒常的補完に関して政府の役割を考える道があることを示す 民間で消費・設備投資が低迷するなら、それに伴って余剰となる資金を吸いあげて、政府が消費・投資を拡大し需要を維持する
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2.北欧型政府・経済システム 一国経済の需要を安定化する仕組みを政府財政の役割として組み込む
一般…北欧型政府=高福祉高負担 本書…北欧型政府=政府消費・投資のウェイトが高い経済システム 一国経済の需要を安定化する仕組みを政府財政の役割として組み込む 不足する民間需要(消費・投資)の代わりに政府が消費・投資をする。 政府資金の使途を福祉や社会保障だけでなく、社会的に合意される分野に使う。
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政府消費・投資の経済システム GDPギャップがないか需要超過なら、その分だけ政府財政規模は縮小する 図1:GDPギャップ推移
政府財政の支出対象は資産・価格投資ではなくセイ・サイクル財の需要を生むもの
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先進国で貯蓄・資金が過剰な国で需要が不足しているなら、貯蓄・資本は強制的に使われるべき
■増税 北欧型政府・経済システム論は最終的には増税を主張 長期的な課題としての増税問題…増税が国民・企業の活力そぐのでは? 増税で海外に企業が移るのでは? 先進国で貯蓄・資金が過剰な国で需要が不足しているなら、貯蓄・資本は強制的に使われるべき →「資本過剰の国では企業の税負担と経済活力には何の関係もない」 →税負担に敏感なのは価格投資セクターであって、実体経済セクター企業ではない(その市場に重要・成長力があるかのほうが重要) 北欧型システムは成長力をそぐといわれてきたが、高福祉高負担を数十年続けたにもかかわらず一人当たりGDPの水準は変化していない ノルウェー:2位 日本 :19位 図2:一人当たりGDP しかし 長期的な課題としての増税論 景気が不安定な中での増税は、景気の悪化・財政の悪化を招く
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魅力ある製品の出現・将来の需要を生みだす
北欧型政府の重点分野の検討 研究開発費 強力な新製品の出現=基礎的な研究を中心とする広範な研究開発投資と研究基盤の存在が必要 研究が直接実益に結び付く効率は低い・リスクが高い 日本の研究開発費 購買力平価で日本の研究開発費総額 …アメリカの4割(含む民間)・2割(政府資金のみ) 研究開発活動 魅力ある製品の出現・将来の需要を生みだす 主要国等の研究費の政府負担割合の推移 民間には期待できない。公共財でやる 先端的な技術・技能を必要とする研究関連機器・材料の市場をはぐくむ 研究関連の雇用をうむ
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研究開発への投資によって経済成長を目指し、成長が軌道にのれば医療・福祉への一定程度の支出によって経済の安定化を図っていくことが良いと考える。
おわりに 北欧型政府・経済システムの採用の場合妥当と考える分野 医療・福祉支出は削減すべきではないし、緊急に歪みの是正は行われるべきだが、ただちに増額は困難 医療・福祉の財源を生みだす経済成長を重視 研究開発への投資によって経済成長を目指し、成長が軌道にのれば医療・福祉への一定程度の支出によって経済の安定化を図っていくことが良いと考える。
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論点 法人税引き下げ
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