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第30回サントリー文化財団フォーラム 『なぜ日本の公教育費は少ないのか』 勁草書房
第30回サントリー文化財団フォーラム 『なぜ日本の公教育費は少ないのか』 勁草書房 中澤 渉 大阪大学大学院人間科学研究科
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自己紹介 関西では2005年度に兵庫教育大に助手として勤務。 教育機会の不平等、社会階層・社会移動、教育から労働市場への移行などを計量的分析
1973年、埼玉県熊谷市生まれ。 2012年より大阪大学に勤務。 関西では2005年度に兵庫教育大に助手として勤務。 専門は教育社会学・社会階層論・社会調査法 教育機会の不平等、社会階層・社会移動、教育から労働市場への移行などを計量的分析 「教育」にかかわる現象を、イデオロギーではなく、社会科学的に、実証的に取り扱うこと。
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過去の問題意識 社会的ジレンマ(意図せざる結果、コモンズの悲劇、合成の誤謬) 不平等・格差の問題
個人にとっての合理的行為も、それが集結すると非合理的結末をもたらすことがある。 不平等・格差の問題 10年に1度実施 SSM(Social Stratification and Social Mobility)調査 2015年に実査。 2007年より毎年東大社会科学研究所で実施している若年パネル調査(Japanese Life Course Panel Survey) その他、日本版総合社会調査(JGSS)、教育と仕事に関する全国調査(ESSM2013)などの大規模調査プロジェクトに従事 それに関わって様々な分析手法についても研究
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公的支出全体に占める公教育支出の割合(%,2010年,本書p.10) OECD(2013: 218)の表B4.1.より作成
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OECD諸国の対GDP比国民負担率(2010年,本書p.16) 財務省ホームページより
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回答傾向 本書p.172, 174 ISSP(2006)調査より
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人々の意識構造の関連性 本書p.169と関連 ISSP調査(2006)より算出
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日本人の意識(JGSS2010) 本書p.300, 305
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国民負担と政府債務残高の関係(2010年,本書p.18) OECD (2012) “Economic Outlook” No.92
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政府の信頼と債務残高(本書p.157) OECD(2013)Government at a Glance: 32のFigure 1.8
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政党好感度と政策への態度 本書p.337-338 JLPS調査より
政党好感度(100点満点) 2013年の自民党の上昇と 民主党の下落 2013年における日本維新の会、みんなの党はぞれぞれ45.70, 44.63点 政策意識(-1~+1点) 防衛・安保の得点上昇 格差縮小、福祉政策への得点下降
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今後の展開 なぜ日本人の公教育負担意識は低いのか。 →暫定的解答 ①「官」「公」「民」の区別曖昧 教育の公共性をどう訴えていくか
→暫定的解答 ①「官」「公」「民」の区別曖昧 ②親が負担してきた歴史の長さ(それが当然の親の役割)と、曲がりなりに私的に負担してきた事実 ③表向き公平な選抜→教育達成は自己責任 教育の公共性をどう訴えていくか 特に就学前教育と高等教育が課題 トロウの高等教育発展段階論・・・機能分化 即効性のある解決策は存在しない(財政難、信頼の欠如、少子高齢化など) 教育の意義と限界についての認識を深める
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