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100円ショップの マーケティング戦略 2003r071
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はじめに ●小売業界で100円ショップの成長率がたいへん注目を集めている ●不振を極める日本の大型量販店やショッピングモールの救世主的存在
●実際のダイソーでのアルバイト経験 どのような業態をとっているのかという興味 今小売業界で100円ショップの成長率がたいへん注目を集めています。その中でも業界トップの業績を上げているダイソーは、不振を極める日本の大型量販店やショッピングモールの救世主的存在との見方さえされています。私は、実際のダイソーでのアルバイト経験から、100円ショップというものは、小売業にとってどのような業態をとっているのか、という問題に関心を持ち、考察しました。
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100円ショップの歴史と現状 *歴史* ・戦後の1946年に東京・上野で50銭ショップが誕生 →元はほとんどが問屋や卸売業 →物珍しさが話題
100円ショップの歴史と現状 *歴史* ・戦後の1946年に東京・上野で50銭ショップが誕生 →元はほとんどが問屋や卸売業 →物珍しさが話題 →「100円」ブランドの確立 ・ダイソーの例 設立 1977年12月 商品開発力ではなく 商品調達力に優れている まず、100円ショップの歴史は古く、元はほとんどが問屋や卸売業で、100円均一という今までになかった事業形態の物珍しさが話題を呼び、広がっていきました。そしてバブル崩壊後、「100円」ブランドが地位を確立していきます。ダイソーの設立は1977年で、商品調達力にすぐれているダイソーはグラフでも解るように、順調に成長していきました。 業界トップのダイソー社の成長グラフ
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*現状* ・日常生活に定着 ・近づく飽和状態 生活用品の充実 店舗数の増大 ●100円ショップ主要5社の概要
生活用品の充実 店舗数の増大 ●100円ショップ主要5社の概要 最近では業態として定着し、生活必需品や加工食品などさまざまな商品が売られています。主要5社のこの表を見てもわかるように現在100円ショップは庶民の生活にとても浸透していることがわかります。しかし、生活用品の充実や店舗数が増えることにより、近いうちに飽和状態になってもおかしくない現状にあります。
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100円ショップのマーケティング戦略 *製品戦略*
100円ショップのマーケティング戦略 *製品戦略* <消費者を飽きさせない努力> ・毎月1000種類の新商品 ・売れない商品も定番として残す →商品の多様化につながる ・返品、破棄はしない ・・・いつかは売れる発想 次に100円ショップのマーケティング戦略を考えていきます。製品戦略では、消費者を飽きなせないために、毎月1000種類の新商品を導入しています。またなかなか売れない商品も返品や破棄せずに売り場に残すことにより商品の多様化を実現しています。
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*流通戦略* ・大量仕入れによるコスト削減 ①国内の大手メーカー品を仕入れる ②中小メーカーから直接仕入れる
①国内の大手メーカー品を仕入れる ②中小メーカーから直接仕入れる ③国内の専門卸売業者から仕入れる ④自社ブランド ・卸売り業者を通さない 「工場直行」を実現 →商品を安価に抑えられる理由 次は流通戦略についてです。100円ショップではさまざまな仕入れルートを利用し、ぎりぎりまで価格を抑えています。また100円ショップは大量の注文をとることで一般小売店に対して、より安い価格で納入することができるのです。さらに他の一般小売業と違い、卸売り業者を通さず工場直行を実現しています。これが他の一般小売店の商品に比べてかなり安くできる理由です。
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*価格戦略* ・100円商品 最近では100円以上の高額商品もある →消費者を飽きさせない →品質の向上 ・社員数が少ない 人件費削減
・100円商品 最近では100円以上の高額商品もある →消費者を飽きさせない →品質の向上 ・社員数が少ない 人件費削減 ・・・他の小売店に比べ仕事量が少ない ため可能 価格戦略としては、最近では今まで100円では売ることのできなかった商品を高額で導入することにより、消費者の興味をそそり、品質の向上にも努めてきています。 また、社員数を減らすことにより、人件費の削減を行っています。これは他の一般小売店に比べ、仕事量が少ないため可能な戦略です。
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*プロモーション戦略* ・ほとんど広告を打たない ・・・コンセプト自体が宣伝 ・・・値段の格差が商品によってない
・ほとんど広告を打たない ・・・コンセプト自体が宣伝 ・・・値段の格差が商品によってない ・店内の売り場配置を必要に応じて変える ・徹底した声出し(商品アピール) ・ご案内板(商品POP)の作成 販売促進に繋がる プロモーション戦略としては、まず100円ショップはそのコンセプト自体が宣伝となっているためほとんど広告を打ちません。また、これは値段の格差が商品にないという理由もあります。目玉商品などがないため、目玉商品によって引き起こされる相乗効果がなく、逆に広告のための膨大な経費だけがかさんでしまうのです。その他には、店内の売り場配置を必要に応じて変えたり、広告を打たない代わりに店内では徹底した声出しによる商品アピールを行ったりしています。これはすべて販売促進につながるのです。
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一般小売業と100円ショップのマーケティング戦略の違い
4P 100円ショップ 売れ筋に絞り込む 製品 (Product) 売れない商品も定番として残す 返品、廃棄はしない 複数の卸売業者が介在する 流通 (Place) 大量仕入れによるコスト削減 卸売業者を通さない その商品に見合った価格 割引や値下げを行う 価格 (Price) 100円商品 (最近では100円以上の高額商品もある) 社員数が少ない(経費削減) 広告や宣伝にて目玉商品を売り込む プロモーション (Promotion) ほとんど広告を打たない 店内の商品配置を状況に応じて変える これが一般小売業と100円ショップのマーケティング戦略の違いを比べ表にしたものになります。
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100円ショップの今後の展開 *商品の多様化* ・商品の欠品を防ぐ、品数の充実 ・新たな分野での均一販売 例)生鮮食品の販売
・商品の欠品を防ぐ、品数の充実 ・新たな分野での均一販売 例)生鮮食品の販売 *サービスの向上* ・ダイソー 携帯クレジット「iD」の導入 ・セリア リアルタイムPOSシステムを導入 今後100円ショップが新しい小売業態として確立していくには、継続的に高品質の新商品を投入して顧客を飽きさせない売場作りを進めて集客力を保つとともに、今まで以上のサービスの向上が重要になってくると思われます。例えばダイソーでは新しく携帯クレジットiDの導入を決めています。これにより利用いただける決済方法が多様化し、より利便性の高いサービスの提供が可能になり、更なる利用者拡大と売上 の増加を図ります。
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まとめ ●今までに無かった事業形態 ●商品をより安く提供できるシステムに強い ●消費者を飽きさせない →商品の多様化
→商品の多様化 「安かろう悪かろう」のイメージを払拭 ●徹底したコスト削減を行う ●今後の飽和状態を打開する戦略の必要性 100円ショップはもとが問屋や卸売業であったため、商品の流通や卸のネットワークがあり、商品をより安く提供できるシステムに強いので、そこから流通においてのコスト削減を実現することが出来ました。また、消費者を飽きさせない努力を惜しまず、商品の多様化を追求することにより、「安かろう悪かろう」のイメージを払拭してきています。今後100円ショップが生き残っていくにはたくさんの問題が残っているのも間違いありませんが、引き続き自己改善と戦略を徹底して行なっていくならば、さらなる成長も望めるのではないかと思います。
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参考文献 「徹底解剖100円ショップ」 アジア太平洋資料センター:コモンズ:2004年3月30日
アジア太平洋資料センター:コモンズ:2004年3月30日 「生産と流通のしくみがわかる 100円ショップ大図鑑―安さのヒミツを探ってみよう!」 PHP研究所、ピーエイチピー研究所:2005年8月 「100円ショップの魔術商法」 三浦あかね:エール出版社:1999年 2006年3月16日 日本経済新聞
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