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Published byしなつ やなぎしま Modified 約 7 年前
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事故米転売事件と食へのテロ 鹿児島県工業倶楽部出水地区プラザ例会 「食の安全」と「食の防犯」 鹿児島大学農学部教授 岡本嘉六
鹿児島大学農学部教授 岡本嘉六 獣医学科獣医公衆衛生学分野 鹿児島大学農学部教授 岡本嘉六 ギョーザ中毒事件後に回収され、「天洋食品」の冷凍庫に山積みされたギョーザ(2月) 天洋食品工場: 中国河北省石家荘市
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中国製ギョーザに関する製造者と販売者の責任 中国製ギョーザのメタミドホス汚染: 過失か故意か
2008年2月1日 中国製ギョーザによる健康障害については、最初の事例から1ヶ月経過した段階で公開され、製品回収が遅れたことが大きな社会問題とされている。この「遅れ」がなければ千葉県における重大事故を未然に防げたと考えられるが、その予防活動が可能だったのは誰か? 少人数の単発事例で原因が特定されていない時点で、行政がその製品を公表することは不適切であり、社会的混乱を招くだけである。また、数少ない検疫担当官が輸入時点であらゆる危害要因を検査することも不可能である。しかし、今回のような事態を早期発見するための情報が集中する場所が1箇所だけある。それは輸入販売元ジェイティフーズである。 クレーム対策 中国製ギョーザのメタミドホス汚染: 過失か故意か 2008年2月4日 偶然起きた「過失」であれば食品衛生上の問題であるが、何らかの目的を達成するための「故意」であったとすれば刑法上の問題である。1984年に起きた「グリコ・森永事件」は未解決のまま時効となったが、それに触発されてスーパーの商品に「針」を差し込む等のイタズラが流行した。こうした「故意」による安全性への脅威は、フードチェーンの関係者には手におえないものであり、警察に頼るしかない。いや、警察とても事件が起きてからしか動けないのであり、「故意」による犯罪を防ぐのは一般社会の良識を育てる以外に策はない。 防犯対策=治安当局との連携
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中国粉ミルク・メラミン汚染事件 中国産冷凍餃子への農薬混入事件
検出された濃度は、農場での使用濃度を超えるものであり、故意による混入(犯罪)である。 メタミドホス 有機リン系殺虫剤。殺虫効果は高いが選択性が低く、ヒトへの有害性も強い。 日本では農薬として登録されたことがない。 中国では、穀物に使用が認められ(残留基準 0.1 ppm以下)、野菜などには使用禁止とされていた。しかし、野菜等への不正使用による中毒事故が続いていたため、2007年から農業での使用が全面禁止、2008年からは製造も禁止となった。 事件 事故 刑法 食品衛生法 故意 過失 警察庁 厚労省 中国粉ミルク・メラミン汚染事件 乳製品メーカー「三鹿集団」 が意図的にメラミンを粉ミルクに混入した事件で1万2892人の乳児が健康障害を受け、そのうち104人が比較的重い症状だと発表された。そして、日本にも関連製品が輸入されていたことが判明した。想定外の工業用化学物質を使った犯罪を防ぐ手立ては・・・・・。
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意図的混入 非食用事故米 食用米 産地偽装 正規米に混入 イオンの岡田社長 伝票偽装
<事故米転売>ほとんどテロに近い イオンの岡田社長 9月19日21時44分 毎日新聞 汚染米がおにぎりに調理され、コンビニエンスストアやスーパーで販売された事態を受け、流通大手イオンの岡田元也社長は19日、記者団に「ほとんどテロに近い。我々も確認作業などに大変なコストがかかる。今回の事件をやった人を許してはいけない」と述べた。農林水産省の対応についても「結果としてここまで許した責任は重大だ」と厳しく批判した。 伝票偽装 食用米 産地偽装 事故米が加工された三笠フーズの工場 福岡県筑前町 毎日新聞 2008年9月5日 22時40分より
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悪徳業者を業界から追放しよう! 9月7日(日) 意図的汚染に対する備え 9月9日 「食の安全」と「食の防犯」 9月12日
悪徳業者を業界から追放しよう! 9月7日(日) 意図的汚染に対する備え 9月9日 「食の安全」と「食の防犯」 9月12日 食への犯罪と、食へのテロ 9月16日 犯罪捜査権はどこにあるか? :危うい法治国家 9月18日 「罪と罰」: これ以上の犠牲者が出ませんように 9月19日 事故米事件が中国産餃子事件の汚染濃度を大幅に下回ることを指摘した農水大臣が非難を受けているが、私には理解できない。不安の大合唱をすることで、何が解決できるのか!? 同じく意図的汚染であるが、事故米事件は単なる金銭欲であり、中国産餃子事件は健康障害を引起す明確な意図があったことが汚染濃度の差となっていることを理解することが大切なのではなかろうか? この点では、中国産餃子事件はテロ行為に極めて近いものと考えられる。 治安当局とは異なって、民間事業を監督する省庁は善意で行っている過程で起きる過失を防ぐことを主任務としており、最初から悪意を持って法の間隙をすり抜ける犯罪やテロの防止を考慮した組織ではない。 通常業務と犯罪は区別されなければならない 犯罪捜査権はどこにあるか? 食料の意図的汚染を防ぐための法律とそれを執行する行政組織
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「食品衛生法」、「不正競争防止法違反」等は善意の過失を防止するための法律であり、意図的汚染を謀る犯罪者を想定した法律ではない!
通常業務: 指導、助言 癌患者の終末医療に欠かせない鎮痛剤 モルヒネは、医薬品であり「薬事法」および「麻薬及び向精神薬取締法」によって規制されている。麻薬は痛みを伴う終末期患者にとって安らかな最期を迎えるために欠かせない薬剤であり、その適正な使用と管理を定めているのは厚労省が所管する法律であり、医療業界、医薬品業界、および厚労省はその法律に基づいて活動している。 犯罪: 強制捜査 他方、麻薬は暴力団やテロリストの資金源でありその管理は発展途上国の重要課題となっているが、薬物の不法使用、さらには不法流通を取り締まる法律は、「あへん法」、「大麻取締法」、「覚せい剤取締法」、「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(麻薬特例法)」など、多数用意されている。 治安当局が麻薬の不法流通を阻止する効果的な活動を保障するとともに、無関係の一般市民を巻き添えにすることがないように規制されている。
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食品の安全性を脅かす事件 グリコ・森永脅迫事件 地下鉄サリン事件 和歌山毒物カレー事件
1984年(昭和59年)3月18日、江崎グリコ社長が自宅で入浴中、侵入してきた犯行グループの男3人に全裸のまま誘拐され、身代金10億円と金塊100キログラムを要求された。 10月7日 「どくいり きけん たべたら しぬで かい人21面相」と関西弁で書かれた紙が張られた森永製菓製品の菓子が発見され、青酸ソーダが検出された。 その後、かい人21面相と書かれた脅迫状が丸大食品、森永製菓、ハウス食品、不二家、駿河屋に次々と送りつけられ現金を要求。 地下鉄サリン事件 (1995年3月20日) 2000年(平成12年)2月13日に時効となった。 和歌山毒物カレー事件 亀戸異臭事件: 炭疽菌を培養していた! 1998年の7月25日に園部地区で行われた夏祭りで、カレーを食べた67人が腹痛や吐き気などを訴えて病院に搬送された自治会長を初めとした4人が死亡し、63人が急性砒素中毒になった。警察庁の科学警察研究所が亜ヒ酸の混入を明らかにした。 2002年12月11日の一審・和歌山地裁は、被告に死刑を言い渡した。 2005年6月28日の二審・大阪高裁は、死刑判決を再び言い渡した。 「被告」は無罪を主張し、公正な裁判を求めて「支援する会」が活動している。
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化学物質による事件の例 (出典: 東京衛研年報、2001)
化学物質による事件の例 (出典: 東京衛研年報、2001) 発生年月日 原因物質 アジ化ナトリウム パラコート 青酸カリ DDVP カドミウム 有機リン剤 亜ヒ酸 水酸化ナトリウム 有機塩素剤 都道府県 新潟 鹿児島 長野 奈良 京都 茨城 三重 愛知 山口 埼玉 福島 事件の状況 会社の電気ポットに混入、社員10人が入院 簡易水道施設に混合除草剤を混入 スーパーで購入したウーロン茶缶を飲み1名死亡 自動販売機取出口のドリンク剤を飲み入院 京大農学部の研究室で玄米茶を飲み6名 自動販売機取出し口の缶コーヒーを飲み入院 大学研究室の電気ポットに混入、教員・学生6名 研究所の電気ポットに混入、助教授ら4名入院 国立療養所の電気ポットに混入、医師8名 県立高校校務員室内湯沸かし室のやかんから 研究所の電気ポットに混入、研究員1名 コンビニのペットボトル入り清涼飲料水,1名 設計事務所で電気ポットに混入、従業員5名 小学校で給食のカレーを食べた児童4人入院 社員寮食堂の缶ジュースに混入、一時意識不明
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<自然毒> トリカブト保険金殺人事件 身内も信用できない!?
<自然毒> トリカブト保険金殺人事件 1986年5月20日、B子は女性友達3人と石垣島の旅行に出かけた際、急に苦しみ出す。八重山病院に搬送したが、1時間半後に死亡した。警察が司法解剖を行った結果、「急性心筋梗塞」と診断された。B子には保険がかけられており、総額1億8500万円の保険金が夫 A男に入ることになっていた。 保険会社はB子の死亡には疑義があるとしてA男に支払いを拒否したため、民事裁判となった。一審で敗訴した保険会社側が不服として控訴し、1990年10月の控訴審で、爆弾証言を行う。 石垣島で司法解剖した医師がB子さんの臓器や血液を保存していたが、大学病院で分析した結果、「トリカブト毒による中毒」と証言した。 A男は突然保険金支払い請求を取り下げた。 1991年6月9日、警視庁はA男を横領罪容疑で逮捕した。福島県の植物店の主人から「 A男にトリカブトを何十鉢も販売したことがある」という証言、東京のA男のアパートの畳からトリカブト毒が検出されるなどの証拠を集められた。 A男は過去に結婚を2回しており、全て妻が突然死していた(「心筋梗塞」、「急性心不全」 )。 身内も信用できない!?
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刑法犯の認知件数・検挙人員の推移 (平成19年版犯罪白書)
第二次世界大戦で焼け野原となった時代、満足な食料を入手できなかった時代、闇市で暴力団が跋扈していた時代、その時代より犯罪が増加している・・・・。 「平和に暮らせるヒトとヒトの絆」の崩壊! どうしたら、信頼関係を取り戻せるか? 件数 人数 刑法犯の認知件数・検挙人員の推移 (平成19年版犯罪白書)
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刑法犯の主要罪名別数 (平成18年) 発生率:人口10万人当たりの認知件数
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最近の年寄りは、思慮分別に欠ける!
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食の安全(Food Safety) 食の防犯(Food Security)
安全でなければならない食品だが・・・ 食の安全(Food Safety) 善良な一般国民が、生産、加工、流通、消費のフードチェーンの中で犯すウッカリ・ミス(過失)によって、健康障害を引起すことがないこと。 業界の監督官庁 食の防犯(Food Security) 怨恨犯、私欲犯、愉快犯などの個人による単純犯罪、ならびに、政治目的や国家権力奪取を狙った組織的犯罪(テロ)によって、意図的に混入された有害物質が原因となって健康障害を引起すことがないこと。 治安当局 日本では善良な生産者を攻撃するのに懸命であり、犯罪者やテロリストに構っている暇はない! 「犯罪捜査権のある治安当局」と業界の監督官庁との連携を推進する組織は、・・・
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アメリカ同時多発テロ事件は、世界を変えた 2001年9月11日 世界貿易センター (World Trade Center)
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2 choices that the US had before 911
911前、米国には2つの選択肢があった 私はスイスにいる避難民である。また、私は組織化されたストーカー行為(最初はサンノゼ州立大学 の学生によって)および米国の電子ハラスメントによる犠牲者である。聖母マリアとマリヤ・マグダレナ への強い愛着を持つ活動家と聖者志願者。大衆から迫害された初期のクリスチャンと区別することが大事。 宗教 ------- カルト
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祈りこそが、社会を変える力を持っている!
9.11で世界はどう変わったのか? 祈りこそが、社会を変える力を持っている! 宗教を廃した日本にはそれがない・・・・
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奇しくもその前日、日本で牛海面状脳症(BSE)の擬似患畜が公表されたが、検査に供した頭部以外が化製場に送られて肉骨粉になっていたことで、行政対応への批判が噴出し、大騒動に発展した。
それから7年経った今、貿易センタービルは再建されたが、日本のBSE問題は全く解決していない。それどころか、事態は益々悪化の一途を辿っている。全頭検査のために毎年数百億円をドブに捨てているが、それでも足りず、「消費者の目線?庁」を作るという。 日米のこの違いは、一体何に根ざしているのか? 政治、経済、社会、文化、国民性 ・・・ 知能? 2006年に完成した新世界貿易センタービル
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国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を構成するおそれのある事象の評価及び通告のための決定手続 (WHO, 2005制定, 2007施行)
バイオテロを想定して加えられた! 国際保健規則に基づく事象の通告義務 ・ 天然痘 ・ 野生型ポリオウイルスに起因する小児マヒ ・ 新種の亜型を原因とするヒトインフルエンザ ・ 重症急性呼吸器症候群(SARS) :1979年に地上から消滅したはず? 無条件通告 公衆保健上の影響は深刻か? 通常と異なる又は予期しないものか? 国際的拡大の危険性が大きいか? 国際旅行又は取引が規制される危険性が大きいか? 条件付き通告 ・ コレラ ・ 肺ペスト ・ 黄熱病 ・ ウイルス性出血熱(エボラ熱、ラッサ熱、マールブルグ熱) ・ 西ナイル熱 ・ その他の特別な国内的若しくは地域的懸念となる疾病(デング熱、リフトバレー熱、髄膜炎菌性病など) これまでの国際検疫伝染病
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国の広域調査システムによって探知された出来事(附属文書1参照) 世界保健規則に従って出来事をWHOに通告しなければならない。
下記の疾病の一症例が異常または予期されなかったものであり、公衆衛生上の重大な影響を及ぼす可能性があり、したがって、通告しなければならない。 ・ 痘瘡 ・ 野生型ポリオウイルスによる小児麻痺 ・ 新たな亜型を原因とするヒトインフルエンザ ・ 重症急性呼吸器症候群(SARS) 原因不明や感染源不明の場合、ならびに、左欄と右欄以外の出来事や疾病を含め、国際的な公衆衛生学上の重要性を持つ可能性がある全ての出来事は、この手順に従わなければならない。 以下の疾病を含む出来事は、深刻な公衆衛生上の影響を及ぼし、国際社会へ急激に広がることが証明されているので、常にこの手順に従わなければならない。 ・ コレラ ・ 肺ペスト ・ 黄熱 ・ ウイルス性出血熱(エボラ、ラッサ、マールブルグ) ・ ウエスト・ナイル熱 ・ デング熱、リフトバレー熱、髄膜炎菌感染症などの特定の国内的または地域的に重要なその他の疾病 又は 又は 出来事の公衆衛生上の影響は深刻か? はい いいえ 出来事は異常または予期されないものか? 出来事は異常または予期されないものか? はい いいえ はい いいえ 国際的に広がる有意なリスクがあるか? 国際的に広がる有意なリスクがあるか? いいえ はい はい いいえ 国際旅行や貿易の制限に至る有意なリスクがあるか? この段階では通告しない。さらなる情報を入手した際に再査定する。 はい いいえ 世界保健規則に従って出来事をWHOに通告しなければならない。 図3. IHR(2005)の附属文書2からの抜粋: 国際的に重要な公衆衛生上の緊急事態を構成する可能性がある出来事の査定と通知のための判定手法
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Frequently asked questions and answers on smallpox (WHO)
Weren’t the remaining stocks of the smallpox virus destroyed after smallpox was eradicated? When smallpox was officially certified as eradicated, in December 1979, an agreement was reached under which all remaining stocks of the virus would either be destroyed or passed to one of two secure laboratories – one in the United States and one in the Russian Federation. That process was completed in the early 1980s and since then no other laboratory has officially had access to the virus which causes smallpox. Then why is smallpox being talked about now? Some governments believe there is a risk that the virus which causes smallpox exists in places other than these laboratories and could be deliberately released to cause harm. It is impossible to assess the risk that this might happen, but at their request, WHO is making efforts to help governments prepare for this possibility. 痘瘡が撲滅された後、痘瘡ウイルスの保存株は滅菌され残っていないのではないか? 痘瘡が公式に撲滅されたことが確認された際、1979年12月に、このウイルスの保存株は滅菌するかまたは次の2箇所の研究所に渡すことの合意が行われた:一つは米国、もう一つはロシアである。その手続きは1980年代初期に完了し、それ以降、それ以外の研究施設は痘瘡を起こすウイルスを公式には利用できなくなっている。 それなのに、今、何故、痘瘡を問題にするのか? いくつかの政府は、痘瘡を起こし得るウイルスがそれらの研究所以外に存在し、危害を起こすために意図的に散布されるリスクが存在すると信じている。これが起きるリスクを査定することは不可能であるが、彼らの求めに応じて、 WHOは、その可能性に備えようとする政府を支援する努力をしている。
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テロリストの食への脅威 世界保健機構(WHO) 食の安全問題 予防と対処のシステムを 確立・強化するための手引き
2002年5月、第55回世界保健総会は、生物や化学物質あるいは放射性物質の意図的悪用による市民に対する脅威について深刻な懸念を表明した決議を採択した。 その中で、食料を介してそうした危害物質を播種することが可能なことに留意し、国のシステム強化に関して加盟国、とくに発展途上国に対して防御手段と支援を提供するよう事務局長に要求した。 その年12月、政府の政策立案者が食へのテロ問題を既存の食の安全システムの中に組み込むのを手助けすることを意図した本書をWHOは発行した。そして2008年5月に改訂版を出版した。 リンク
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防止と対処のシステムを確立強化するための手引き
テロリストの食への脅威 防止と対処のシステムを確立強化するための手引き 前文 総括 1. 背景と概要 2. 予防 3. 広域調査、事前対策および対処 4. 国際的な連携と協調 附属文書1 食産業が考慮すべき特別措置 短時間で全てを説明することは困難です。全文を岡本のホームページに掲示しますので、是非、御一読ください。 食料の意図的汚染を含む可能性があるある種の事件は、国際的重要性があると判断され、改定された世界保健規則 IHR(2005)の対象となる。WHOの国際食料安全担当局連携網(INFOSAN: International Food Safety Authorities Network)は、IHR(2005)の枠組みの中で活動し、必要に応じて食の安全上の出来事を管理するために活用される。
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図2. 国の既存の警戒と対処システムと食品安全システムとの連携提案
WHO広域調査と対処システム、メディア報道、およびその他の情報源 WHOの世界保健規則IHR連絡窓口および国の連絡窓口 WHOの国際食料安全担当局連携網(INFOSAN)緊急事態連絡窓口 国の発生警戒と対処システム(IHR連絡窓口を含む) 国のINFOSAN緊急事態連絡窓口 食品媒介性疾患の広域調査と研究システム 国の食料安全管理システム* その他の関連機関 図2. 国の既存の警戒と対処システムと食品安全システムとの連携提案 *:食料安全に係る事故と緊急事態のための広域調査と対処を含む
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広域調査と対処能力の確立強化と連動した賢明な警戒は、その他の食の安全上の緊急事態と同様に、食へのテロに関する最も効率的で効果的な方法である。この文書は、食料の安全な生産を確保するための既存の計画を破壊する意図的行為に関する考慮事項をまとめるための手引きを加盟国に提供する。また、広域調査、事前対策および対処のシステムがテロリストの食への脅威に対して十分に迅速かつ敏感であることを確保するために、既存の伝染病の予防と制御のシステムを強化する手引きをも提供する。そのようなシステムと計画の確立強化は、食料媒介疾患の発生を減らす加盟国の能力を増強するとともに、テロリストの食への脅威に対処する手助けとなるだろう。しかしながら、加盟国が実行する活動は、脅威の大きさと性質に相応していなければならず、そして、全体的な優先事項に基づいて資源を割り当てなければならない。
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予防は、決して完璧な効果を挙げることはできないかも知れないが、防御の第一線である。食へのテロを予防する鍵は、食料安全管理計画を確立強化し、適切な安全対策を実行することである。食のリスクを最小限にする主要な手段は食産業にあることを考えた上で、政府と業界の共同努力を通して予防するのが最善である。この文書は、考慮すべき特別措置を含む食産業との共同作業のための手引を提供する。 加盟国は、現実の、あるいは危険が迫っている食へのテロから公衆衛生上のあらゆるリスクを最小にできる警戒、事前対策および対処のシステムを必要とする。この文書は、全ての関連政府機関と食産業との連携を改善することによって、既存の緊急事態への警戒と対処システムを強化するための政策助言を提供する。この多方面に亘る利害関係者の取組みは、疾病発生の広域調査、調査能力、事前対策の計画、効果的な情報交換、ならびに、対処を強化するのに役立つ。
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1.5.3 公衆衛生業務への影響 食料媒介疾患は、意図的であるなしにかかわらず、公衆衛生業務を麻痺させることができる。東京の地下鉄通勤者に対する1995年の神経ガス攻撃は、食品媒介性ではないが、何も気付いていない人々に対する組織的なテロ攻撃の影響を明確に描き出している。この発達した市街地での攻撃によって、12名が死亡し、5000名が医療を求めて誘導された。事件への対処は、131台の救急車と1364名の救急看護員が駆けつけ、救急医療および消防隊によって688名が病院に搬送されるという迅速かつ大規模なものであった。4000名以上が自力で病院をみつけた。 多くの国には、そのような大規模な緊急事態に対処する能力はない。この種の緊急事態に対処し、継続的介護を提供するための公衆衛生施設は、限界に直面するかも知れない。多くの国はある種の緊急事態時対処計画を持っているが、食へのテロの脅威に対する考慮は含まれていない。事前対処におけるこの間隙は、誤診、間違った検査、汚染された食品の特定と保管の失敗に繋がりかねない。このことは、食への破壊活動事件に対する効果的対処を弱めるか不可能にする。
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2.4 食料業界における予防と対処のシステム フードチェーンの概要
食料の意図的な破壊活動を防ぐ能力は、主に食料業界にあり、フードチェーン全体で取組まれなければならない。 魚、肉、家禽肉、果物、野菜などの多くの食料は、最小限の処理で消費されている。穀物製品や料理油のようなその他の製品は、消費者へ届くまでに多くの処理過程を経ている。したがって、生産システムと攻撃に対して脆弱な箇所は、それぞれの食料の種類によって異なっている。意図的破壊行為に対して最も脆弱なのは、しばしば、食料の所有者が変わるフードチェーンの各要素の境界面である。 製品の意図的汚染の可能性は、汚染箇所が生産と流通の現場に近いほど高くなる傾向にある。しかしながら、罹患率や死亡率がより大きくなる可能性は、一般的に、危害物質が消費場面に接近した所で混入されるほど増大する。 フードチェーンの概要 農業生産と収穫 ↓ 原料の保管と輸送 処理と製造 処理製品と製造品の保管と輸送 卸売と小売の流通業 給食部門
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附属文書1 食料業界が考慮すべき特別措置 この附属文書は、食料業界が考慮すべき特別措置について概説する。小規模で後発の企業は、それらの全てを実施することは、明らかに不可能である。基本的には、テロリストによる食料汚染のリスクは、従業員の間に、そうした脅威を重大に受け止める認識を高め、生産ラインと製品への接近を制限することで気付かない状態での汚染の機会を減らすことによって最小限にすることが可能である。 1. リスク認識 2. 一般的防犯 2.1 メールの取り扱い 2.2 データの機密保護 2.3 脅威 3. 緊急事態の手順 4. 危害物質 5. 従業員 5.1 私物品 6. 出入り 7. 納入業者 8. 原材料と包装資材 8.1 水 9. 保管区域と製品保管庫 10. 加工区域 10.1 加工システム 11. 原材料と加工製品の輸送
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外国人労働者の増加は、テロリストに潜入を容易にしており、それに備えることが重要!
5. 従業員 雇用の前に応募者を選別するための手順を確立しておくこと。少なくとも、応募様式に記載された移民資格、職歴、住所、電話番号を検証する。ある場合には、薬物検査や犯罪歴調査などの別の手順を実施することもできる。 既に施設で働いている全ての従業員および季節雇用、一時雇用、契約従業員に対して、同じ均一の選別手順を適用すること。外部の派遣会社を利用している場合、同じ選別手順を適用するように要求する。 上記の検証点検が行われる前に新規雇用者を働かせないこと。 識別番号を付けた写真認識票のような、積極的な従業員識別システムを保持すること。 新規雇用者は、試用期間中、監督付きの昼間勤務とすること。 施設への出入りが自由な従業員と制限されている従業員の最新一覧を保持すること。 全ての日について、交替時間別の従業員の勤務表を保持すること。誰が勤務中で、誰が施設内に居るべきか、そして、彼らがどこに配置されているかを知っていること。その勤務表を監督者に配布する。 外国人労働者の増加は、テロリストに潜入を容易にしており、それに備えることが重要!
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危害物質を隠し持つテロリストを発見するため、一般従業員が協力する。
5.1 私物品 施設内への持込が許される私物品を制限すること。 ある種の私物品(たとえば、昼食容器、バッグ、魔法瓶、および飲物容器)は食品取り扱い区域への持込を禁止すること。これらの規則を執行するための手順を作成する。 従業員の私物品を保管する施錠付きロッカーを提供すること。それらのロッカーの点検を可能にする権限と手順を確立する。 会社が施設内の作業用衣服や防護用具を提供する時には、その衣料品を従業員が家へ持ち帰るのを禁じること。 従業員と訪問者が施設にカメラを持ち込むのを許可しないこと。 危害物質を隠し持つテロリストを発見するため、一般従業員が協力する。 私物品の食品取り扱い区域への持込禁止は、HACCPの原則でもあり、通常の安全対策に「防犯」の意味を付加するものである。私物を持込もうとするテロリストを発見するため、従業員の注意力を喚起することが肝心である。一般の従業員相互の信頼関係を破壊する猜疑心を育ててはならない!
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6. 出入り 施設の境界を明確に定め、施設内への出入りは、制限または管理しなければならない。警備員、入構証などによって、この制限された区域への出入りを管理する。無許可の立入りを防ぐために、塀やその他の障壁を建てる。 貯水タンクならびに洗浄用化学物質、冷却剤、および原料の野外保管庫のような、(テロリストが)他より強い関心を持つ区域を制限区域内に特定すること。大量貯蔵タンクを鍵、封印、感知装置、あるいは警告装置によって防護すること。 解雇された従業員による施設への出入りを制限する手順を実施すること。 個人の出入りや移動をさらに厳しく制限しなければならない施設内の脆弱な重要区域を特定すること。それには、原料や最終製品の保管場所、化学物質保管施設、ならびに、空調、給水、電気、ガスの供給設備への出入りが含まれる。これらの制限区域は十分に注意を払い防備する。指定した従業員だけに入室を許す。 可能な限り、各従業員の仕事に必要な区域のみに出入りを制限すること。通常働いている区域以外の施設に従業員が移動した時に明確に判るように、色分けされた制服や暗号化されたバッジのような制御手法を検討する。 契約者とその従業員による出入りを彼らの仕事に関連している施設内区域に制限すること。
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Strategic Partnership Program Agroterrorism (SPPA) 2005年8月
農業テロに対する戦略的連携計画 Strategic Partnership Program Agroterrorism (SPPA) 2005年8月 国土安全保障省(DHS)、米国農務省(USDA)、食品医薬品局(FDA)、および連邦捜査局(FBI)は、農業テロに対する戦略的連携計画 (SPPA)構想という共同構想の下で、民間産業と国が共同作業することになった。 SPPA構想は、業界企業、商業団体あるいは州政府が自主的に参加する真の連携計画である。 計画の目的: 連邦政府は、産業界と州政府の志願者と連携して以下のことを計画する ● 重要設備基盤/主要資源の査定によって食料部門全体の脆弱性を確認/特定する。 a. 間隙の特定 b. 特定された研究の必要性を中核的研究拠点と部門別機関に知らせる c. 判明した教訓の一覧を作る ● 攻撃計画を意味する指標と警告を特定する。 ● 脅威を減らし、攻撃を防ぐための緩和戦略を策定する。戦略には、産業界または政府が脆弱性を減らすために採用可能な行動を含む。 ● 食料と農業部門のために米国政府が実施した査定を検証する。 ● 米国政府と産業界が採用している既存の手法を強化するための情報を収集する。 ● 警告と指標、主な脆弱性、および可能な緩和戦略を含む包括的な報告書を米国政府と産業界に提供する。 ● 国家重要インフラ防護計画( NIPP )および国の事前準備目標を支えるため、国の重要設備基盤の脆弱箇所を判定するため査定結果を取りまとめて米国政府への報告書の一部とする。 ● 訪問した重要な食料と農業部門と一緒になって、連邦政府、州政府、地方自治体、ならびに、食料と農業部門との関係を確立・強化する。 行政の谷間、行政と民間部門のズレ、生産者と消費者のズレ
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米国が設定した「テロリストの食への脅威」のリスク段階
テロ攻撃のリスクは低い。次の防犯措置を適用する。 ● 事前に計画された防犯措置の見直しと訓練 ● HSAS、部門別、あるいは所轄官庁による防犯措置についての人員訓練を強化 ● 施設の脆弱性を定期的に査定し、それを減じる措置を講じる 国家安全保障諮問システム(HSAS: Homeland Security Advisory System) テロ攻撃のリスクは普通。上記の防犯措置に加えて、下記事項を適用。 ● 指定された緊急時対処または指揮配置についての情報交換を点検 ● 緊急時対処手順の見直しと更新 ● 必要な情報を国民に提供 米国は現在この段階にあるとしている テロ攻撃のリスクは有意。上記の防犯措置に加えて、下記事項を適用。 ● 重要箇所の監視を強化 ● 近くの管轄署と共同で緊急時計画を策定 ● 現在の脅威情報に沿って防犯措置を査定し、さらに改善する ● 適切な場合には、不測の事態と緊急事態に対処する計画を実行する テロ攻撃のリスクは高度。上記の防犯措置に加えて、下記事項を適用。 ● 軍または法執行機関と共同で必要な防犯努力を行う ● 一般的出来事に対してさらに注意を払う ● 別の場所であるいは作業員の分散による作業を準備する:不可欠の人員のみに出入りを制限 テロ攻撃のリスクは深刻。上記の防犯措置に加えて、下記事項を適用。 ● 緊急時対処の人員と特別訓練チームを指定する:定期検査、輸送の仕向け先変更や制限 ● 公共施設や行政施設の閉鎖 ● 重大な緊急事態に対処する人員の増員または再配置
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食の防衛と緊急時対処 (Food Defense & Emergency Response)
食料部門の脆弱性査定のためのCARVER+Shock法の概要 CARVER+Shock法は、食料部門のシステムや設備基盤への攻撃に対する脆弱性を評価するために使用できる。攻撃のため最も魅力的な目標を特定し、脆弱性査定を行い、設備基盤で最も脆弱な箇所を決定することによって、最も脆弱な箇所を防護するために人的および物的な資源を集中することができる。 CARVERは攻撃目標の魅力を評価するために使用される以下の6つの特性の頭文字語である。 ● 重大性(Criticality): 公衆衛生と経済に対する攻撃の影響の物指し。 ● 接近可能性(Accessibility): 目標に接近し逃走する上での容易さ。 ● 回復力(Recuperability): 攻撃から回復するためのシステムの能力 ● 脆弱性(Vulnerability): 攻撃を達成する容易さ。 ● 効果(Effect): 生産の損失を物指しとした攻撃による直接損失量。 ● 識別性(Recognizability): 目標を特定する容易さ。 これらに加えて、修正CARVER手法は7番目の特性、健康、経済および心理学的な影響を総合した攻撃の衝撃、すなわちShockを追加した。
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重大性(Criticality): 公衆衛生と経済に対する攻撃の影響の物指
重大性の基準 階級 1万名以上の死亡または1000億ドル以上の損失 (会社としては、あなたが関与している総経済価値の90%以上の損失) 1,000~1万名の死亡または100~1000億ドルの損失 (会社としては、あなたが関与している総経済価値の61~90%の損失) 100~1000名の死亡または10~100億ドルの損失 (会社としては、あなたが関与している総経済価値の31~60%の損失) 100名未満の死亡または1~10億ドルの損失 (会社としては、あなたが関与している総経済価値の10~30%の損失) 死亡例がないまたは1億ドル未満の損失 (会社としては、あなたが関与している総経済価値の10%未満の損失) 9~10 7~8 5~6 3~4 1~2
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接近可能性(Accessibility): 目標に接近し逃走する上での容易さ
接近可能性の基準 階級 容易に接近可能(たとえば、目標が建物の外にあり境界の塀もない)。物理的または人手による障壁や監視が限られている。攻撃者は目標に比較的無制限に近づく手段を持っている。過度に怪しまれることなく、かなりの量または大量の汚染物質を使って攻撃することができる。施設と目標に関する複数の情報源が容易に利用できる。 接近可能(たとえば、目標は建物内にあるが、施設の無防備の部分にある)。 人目による監視と物理的障壁は限られている。攻撃者は1時間以内に目標に近づける。攻撃は、かなりの量または大量の汚染物質を使ってできるが、密かに実行する必要がある。施設と目標に関して、限られた特定の情報だけが利用できる。 9~10 7~8
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接近可能性の基準 階級 なんとか接近可能(たとえば、目標は建物内にあり、比較的無防備だが、施設の多忙な場所にある。常時、人目による監視下にある。いくつかの物理的障壁がある。汚染物質を変装しなければならず、行動時間が限られている。施設と目標に関して、一般的で重要でない情報だけが利用できる。 ほとんど接近不可能(たとえば、目標は施設の防備部分の建物内にある)。確立した発見手段を備えた人目による監視と物理的障壁がある。出入りは、通常、作業者と権限保持者に制限されている。汚染物質を変装しなければならず、行動時間制限は厳しい。施設と目標に関して利用可能な一般的情報は限られている。 接近不可能。物理的障壁、警報および人目による監視。定められた防止措置を実行している。攻撃者は5分以内に目標に接近し、攻撃資材はすべてポケットに入れて運ばなければならない。目標に関する公的に利用可能な有効な情報はない。 5~6 3~4 1~2
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回復力(Recuperability): 攻撃から回復するためのシステムの能力
回復力の基準 階級 1年以上 6ヶ月~1年 3~6ヶ月 1~3ヶ月 1ヶ月未満 9~10 7~8 5~6 3~4 1~2
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脆弱性(Vulnerability): 攻撃を達成する容易さ
脆弱性の基準 階級 目標の特性は、目的を実現するために十分量の危害物質を容易に混入することを防げない。 目標の特性は、目的を実現するために十分量の危害物質を混入することを、ほとんどの場合、防げない。 目標の特性は、目的を実現するために十分量の危害物質を混入できる確率は30~60%である。 目目標の特性は、目的を実現するために十分量の危害物質を混入できる確率は中等度(10~30%)である。 目目標の特性は、目的を実現するために十分量の危害物質を混入できる確率は低度(10%未満)である。 9~10 7~8 5~6 3~4 1~2
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効果(Effect): 生産の損失を物指しとした攻撃による直接損失量
効果の基準 階級 影響を受けたシステムの生産高は50%を超える。 影響を受けたシステムの生産高は25~50%。 影響を受けたシステムの生産高は10~25%。 影響を受けたシステムの生産高は1~10%。 影響を受けたシステムの生産高は1%未満。 9~10 7~8 5~6 3~4 1~2
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識別性(Recognizability): 目標を特定する容易
脆弱性の基準 階級 目標は、明確に識別可能であり、識別のための訓練を全くあるいはほとんど必要としない。 目標は、容易に識別可能であり、識別のために若干の訓練を必要とする。 目標は、識別困難か、あるいは、他の目標やその構成要素と取り違えするかも知れず、識別のために所定の訓練を必要とする。 目標は、識別困難である。他の目標やその構成要素と簡単に取り違えし、識別のために相当の訓練を必要とする。 目標は、専門家を除いて、どのような条件下でも識別できない。 9~10 7~8 5~6 3~4 1~2
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衝撃(Shock): 健康、経済および心理学的な影響を総合した攻撃の衝撃
衝撃の基準 階級 攻撃目標が、主要な歴史、文化、宗教、または、その他の象徴的な重要施設。1万名以上の死亡。主な犠牲が子供や老人などの弱者集団。1000億ドル以上の国の経済的影響。 攻撃目標が、高度の歴史、文化、宗教、または、その他の象徴的な重要施設。1,000~1万名の死亡。重要な犠牲が子供や老人などの弱者集団。100~1000億ドルの国の経済的影響。 攻撃目標が、中等度の歴史、文化、宗教、または、その他の象徴的な重要施設。100~1,000名の死亡。かなりの犠牲が子供や老人などの弱者集団。10~100億ドルの国の経済的影響。 攻撃目標が、軽度の歴史、文化、宗教、または、その他の象徴的な重要施設。100名以下の死亡。少数の犠牲が子供や老人などの弱者集団。1~10億ドルの国の経済的影響。 攻撃目標が、歴史、文化、宗教、または、その他の象徴的な重要施設でない。10名以下の死亡。子供や老人などの弱者集団の犠牲がない。1億ドル未満の国の経済的影響。 9~10 7~8 5~6 3~4 1~2
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何故、バイオなのか? 何故、食料なのか? テロ攻撃の手段として
ヒトの健康を障害し、生命を奪う様々な危害物質の中で、入手が簡単(自然界にある)、高度技術や大規模設備を必要としない、安価であることから、資金力に限りがあるテロ組織には魅力的。 病原体は増殖することから、散布した地点に留まらず、広域に広がる。ボツリヌス菌が産生する毒は、人工化学物質が及ばない地上最強の経口毒である。 何故、食料なのか? 世界流通している食料は広範囲の被害を作り出す手段として最適である。発展途上国で混入すれば、多数の輸入国を攻撃できる。 食は生命の基本であり、それを破壊することは、たとえ小規模であっても、心理的影響は絶大である。
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米国における Salmonella Saintpaul 流行 リンク
2008年4月以降、米国で特定菌株によるサルモネラ食中毒が多発している。43の州で1442名に及んでいるが、原因食はメキシコで生産された(トマト)、ハラペニョ唐辛子、セラノ唐辛子で作ったサラダと特定された。セラノ唐辛子生産農場が特定され、その唐辛子と農業用水から同一遺伝子のサルモネラを分離した。 物流の国際化によって、食品媒介性疾患も国際流行することを示す例であり、農場から食卓までのフードチェーンが長くなればなるほど安全性管理に手がかかる。米国が比較的短期間で原因食を特定したことにより、カナダ等はメキシコ産唐辛子の輸入禁止措置が採れた。 農場用水の汚染がどうして起きたのかは現時点で判明していない。サルモネラ汚染は動物の糞便と関係していることから、堆肥等が絡んでいるのか??? シシトウの一種 国立医薬品食品衛生研究所 「食品安全情報」 リンク (食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報)
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6月に集中しているが、まだ終息しておらず、唐辛子以外に汚染が広がっているのか?
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米国における Salmonella Saintpaul 流行
メキシコに近い南部で多数の患者がでているが、農産物流通の広域化を反映し43州に及んでいる。
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食の安全(Food Safety) 食の防犯(Food Security)
安全でなければならない食品だが・・・ 食の安全(Food Safety) 善良な一般国民が、生産、加工、流通、消費のフードチェーンの中で犯すウッカリ・ミスによって、健康障害を引起すことがないこと。 食の防犯(Food Security) 怨恨犯、私欲犯、愉快犯などの個人による単純犯罪、ならびに、政治目的や国家権力奪取を狙った組織的犯罪(テロ)によって、意図的に混入された有害物質が原因となって健康障害を引起すことがないこと。 日本では善良な生産者を攻撃するのに懸命であり、犯罪者やテロリストに構っている暇はない! 「消費者の安心(?)庁」
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第1章 「食の安全」が世界を変える 〔連邦バイオテロ法〕の誕生とその仕組み
第2章 「毒物混入から異物混入まで」 大事件・大事故に学ぶこれからの企業の危機管理 第3章 食品衛生法の行方と新体制 HACCPの始まりにみるわが国の受け入れ事情 第4章 民間・産業主体の「鉄壁の防御」は可能か? 企業の主体的取り組みと実践の鉄則 第5章 現場監査システムの確立で安全へ前進 官民連繋した検査機構で消費者から信頼を 第6章 大規模犠牲者時代の危機管理戦略 事件が大量の被害者を生む危険 第7章 バイオ・アグロテロの正体とその威力 生命を守るため、農(生産)と食(製造)の壁を越えて 第8章 「産業破壊」をどう防ぐ 国の経済基盤の崩壊・破壊を狙う 第9章 安全を守る番人、「検査」の役割 国境を越える「監視社会」の光と影 第10章 遺伝子組換え食品をめぐる葛藤 組換え技術に立ちはだかる不安・不信の壁 第11章 食安全・公衆衛生での国際貿易の展開と課題 世界の司令塔を取り巻く新情勢と今後の行方 第12章 悪化する国際政治の中のテロの脅威 これでいいのか日本の危機管理と安全対策 第13章 バイオ先端科学と政治のドラマ フードポリティックスからバイオポリティックスへ 著者: 松延洋平(国際食問題アナリスト、コーネル大学終身評議委員、ジョージタウン大学法科大学院客員教授、NPO法人NBCR対策推進機構副理事長) 日本食糧新聞社、2007年刊、2,625円
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日本では、「消費者の目線庁」を作ることが先決???
厚労省 日本では、まだ、テロリストや犯罪者の動向を察知し、事前対策と事後対策を行うための警察等を含む行動計画にはなっていない。 日本では、「消費者の目線庁」を作ることが先決???
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危害とリスク: 管理されている危害は怖くない!
危害とリスク: 管理されている危害は怖くない! 「切れない刃物は刃物じゃない」 私共のお店へおこしいただくお客様で、お店の包丁ケースを見て「ワー恐い、手が震えちゃう」とか、「あまり切れなくてもいいです」とかおっしゃるお客さまが時々いらっしゃいます。 しかし私どもでは切れない包丁をお売りする訳にもいきませんので、次のようにお客様に申し上げることにしています。 「切れない包丁はかえって危険です。包丁が切れないと、希望通りのところが切れずに滑ったりして、思わぬ大怪我のもとになることもあります。」 「よく切れる包丁は、よく気をつけていただきますので、あまり大怪我がないものです。」 「お料理の出来上がりにも包丁の切れ味がとても影響します。」 こんなことを申し上げますと、殆どのお客様は納得していただけます。 刃物販売店 「こわや」
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食の安全に関わる獣医師の責務 食料生産 食の安全 食の防犯 食文化 食料の品質 Food Production Food Safety
Food Security 食文化 食料の品質 Food Quality 生産者、処理・加工業者、流通業者、飲食業者、ならびに、一般消費者に対して、正確な情報を提供し、食に対する健全な考え方を広め、食の安全と防犯の向上を図り、過失、犯罪、ならびに、テロによる社会的混乱を最小限に食い止める。
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