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フクシマで何が起きたか 原発の未来について考える
小掠・上村・近藤・鈴木
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原子力発電とは? 原子力を利用した発電のこと。
現代の原発の多くは原子核分裂時に発生する熱エネルギーで高圧の水蒸気を作り、蒸気タービンとこれと同軸接続された発電機を回して発電させます。 原発には沸騰水型軽水炉、加圧水型軽水炉の二種類があります。
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タービン 流体の運動エネルギーを、機械の回転運動エネルギーへ変換する流体機械。
タービン 流体の運動エネルギーを、機械の回転運動エネルギーへ変換する流体機械。 蒸気タービンは、発電の他にも大型船舶のエンジンとしても使われています。
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沸騰水型軽水炉(BWR)のしくみ BWR 原子炉内を流れる水を直接沸騰させて、その蒸気でタービンを廻しています。
放射能で汚染された水を直接利用しているため、事故の際に放射能漏れを起こしやすいし、タービン室なども汚染されます。 このタイプの原発の弱点は、冷却水を循環させる再循環ポンプの故障が多いことです。 日本では、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力の原子力発電所がこのタイプ。
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加圧水型軽水炉(PWR)のしくみ http://www1.kepco.co.jp/bestmix/contents/15.html PWR
原子炉で熱を取り出すための高温の水を沸騰させないように、加圧器で高圧(約300度)にして それを蒸発させ、それを2㎝ほどの管に通す。 だから沸騰水型軽水炉よりも蒸気の威力が強い、つまり多く電力ができる。 だが管が細いためぼろぼろになりやすく、少しの揺れで折れてしまい穴や亀裂から放射能が漏れたりする可能性があるのが最大の弱点。 1979年アメリカのスリーマイル原発 1991年2月9日に放射能漏れ事故を起こした美浜原発もこのタイプ。 日本では、北海道電力、関西電力、四国電力、九州電力、日本原子力発電がこのタイプです。
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原発のメリット 発電時にCO₂が出ない 安定した電気供給量 発電時に酸性雨や光化学スモッグなどといった大気汚染の原因となる酸化物を排出しない
事故が起きなければ国の技術力の高さの証明になる
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老朽化などで原発を廃炉にする際は建設費用以上に廃炉費用が掛かる
原発のデメリット 放射能は人体に悪影響 通常運転でも微量に放射性物質が出ている 老朽化などで原発を廃炉にする際は建設費用以上に廃炉費用が掛かる 廃炉にすると周囲が汚染される場合がある
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原発のデメリット 放射能で汚染された土地などは数百年から数千年、最悪の場合数万年元に戻らない
大事故を起こした時のリスクの大きさが発電に見合わない 小規模の事故は頻繁に起きている 原発運転時に出る温排水は地球温暖化の原因
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放射性廃棄物の放射能が無くなるのに10万年から100万年無くならない
原発のデメリット 放射性廃棄物が出る 処理方法がないため溜まっていく 溜めておく場所がない 放射性廃棄物の放射能が無くなるのに10万年から100万年無くならない
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出力の調整が難しいため、電力の余る深夜は無駄な揚水発電が必要である
原発のデメリット 日本国内でウラン燃料はほぼ入手できない ウランは50~80年で枯渇の危機 出力の調整が難しいため、電力の余る深夜は無駄な揚水発電が必要である 数ある発電方法の中で一番高コスト
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日本で初の原発 日本で最初の原子力発電が行われたのは1963年(昭和38年)10月26日で、茨城県東海村に建設された動力試験炉であるJPDRが初発電を行い成功。 これを記念して毎年10月26日は原子力の日となっている。 廃止措置技術の実証のために1996年3月に廃止措置完了。 JPDRとは日本動力試験原子炉で日本初の原子力発電に成功した実験炉。 廃止措置は旧原研、電力、建設、製造等の研究者や技術者で完了。
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東日本大震災発生と原発事故
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東日本大震災発生 発生時刻:2011年3月11日14時46分 震源位置:三陸沖(北緯38度06.2分、東経142度51.6分、深さ24㎞)
規模(マグニチュード): 9.0(モーメントマグニチュード) 最大震度:7(宮城県栗原市) 出典:気象庁HP
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津波の規模 ・津波波高 11.8m(岩手県大船渡市) ・津波浸水高 18.3m(岩手県釜石市) ・津波遡上高
40.032m(岩手県大船渡市) ・福島第一原発の津波 浸水高:14~15ⅿ 遡上高14.5ⅿ
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福島第一原子力発電所 運転開始 1971年3月26日(1号機) 建設費 5000億円以上 立地 福島県双葉郡大熊町
運転開始 1971年3月26日(1号機) 建設費 5000億円以上 立地 福島県双葉郡大熊町 面積 約350万平方メートル(東京ドーム約75個分)
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事故の要因 ・国会事故調査委員会 ・政府事故調査委員会 ・民間事故調査委員会 ・東電事故調査委員会 福島第一原発において発生した事故について
による4つの委員会によってそれぞれ出された事故調査報告書がある。 ほとんどの報告書が津波による電源の喪失を主要因に挙げているが・・・ 2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で、福島県双葉郡にある福島第一原発では大規模な放射能漏れ事故が発生し国際原子力機関 (IAEA) と経済協力開発機構原子力機関 (OECD/NEA) が策定した国際原子力事象評価尺度(INES)においてもっとも深刻な事故に位置づけられる「レベル7」(チェルノブイリ原子力発電所事故と同ランク)の裁定をうけてしまった。 この事故が起きた原因を究明するため、国内では4つの主要な事故調査委員会が調査をし、それぞれ事故調査報告書をだした。 ほとんどの報告書が津波の影響による電源の喪失を主要因にあげているが、
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はたして電源喪失は津波だけの影響なのか・・・
・国会事故調査委員会 事故の直接的原因を津波のみに限定することには疑念を呈し、「安全上重要な機器の地震に よる損傷はないとは確定的には言えない」としている。 この4つの委員会のうち、国会の事故調査委員会は事故の直接的原因を津波のみに限定することに疑念を呈し、「安全上重要な機器の地震による損傷はないとは確定的には言えない」としている。ということは地震による揺れですでに機器が破損していたのでは?ということだ。 ということは・・・
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原発の地震への備えは万全だったのか? 国会事故調が、地震による損傷の可能性を指摘する6 点の理由。 ① 平成18年の耐震設計審査指針に照らした耐震チェックと耐震補強が未了であったことから、発電所設備が今回の地震動に耐えられない可能性があること ② 地震直後に大規模な「冷却材喪失事故」は確認されていないが、小さな配管破断とそれによる炉心損傷や炉心溶融の可能性があること ③ 1 号機の非常用交流電源喪失が津波到着前に生じていること
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④ 地震発生当時、1 号機の建屋4 階の作業員数人が原因は特定できないものの出水を目撃していること
⑤ 1 号機の運転員は、地震直後の非常用復水器(IC)操作にあたって、配管の冷却材の漏れを気にしていたこと ⑥ 主蒸気逃がし安全弁(SR 弁)が、2 号機・3 号機には開閉記録があるものの、1 号機にはないため、作動しなかった可能性を否定できないこと。
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炉心溶融(メルトダウン)とは 放射性物質大量漏えいの危機!!
事故により、原子炉内の水位が下がるなどの理由で冷やされなくなった核燃料が過熱し炉心の燃料棒や制御棒が溶け出すこと。 放射性物質大量漏えいの危機!!
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1号機のトラブルについて 東電のホームページでは強力な冷却・減圧性能がバッテリー切れのために作動しなかったとある。(1号機には非常用復水器という装置があった。) それが原因だとしても問題だが、国会事故調査委員の報告書の内容をみると地震の揺れによって電源系にトラブルがあったのでは?と思えてくる。 原子炉隔離時冷却系(RCIC) 原子炉隔離時冷却系は沸騰水型原子炉(BWR)での原子炉補助設備のひとつで、制御棒が挿入されて原子炉が停止し、主蒸気隔離弁が閉鎖して原子炉が外部と隔離された後に、何らかの原因で給水が喪失した場合、復水貯蔵タンクないし圧力抑制プールから冷却水を原子炉に供給して、継続的に燃料の冷却を行う系統。全交流電源喪失時においても冷却水の注入を可能とするため、原子炉蒸気を用いるタービン駆動のポンプで注水を行う。 出典:東京電力HP
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非常用復水器とは? 原子炉の圧力が上昇した場合に、原子炉の蒸気を導いて水に戻し、炉内の圧力を下げるための装置であり、福島第一原子力発電所では、1号機のみに設置されていたものである。
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ずさんな危機管理が大事故を招いた要因なのではないか?
大災害への対策において、政府と東電の両方に大きな問題があったことは東電事故調以外の3 つの報告書に共通している認識。 東電事故調も事故前の備えが結果的に不十分であったことは認めている。
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国会事故調は、必要な規制や安全対策が先送りされ、「地震にも津波にも耐えられる保証がない脆弱な状態」で、福島第一原子力発電所は東日本大震災を迎えたと推定している。
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福島第一原発の危険性については事故の前から国政の場で指摘されることがあった。 地震と津波の影響で電源と冷却機能が失われる可能性を2006年3月1日の衆議院予算委員会で吉井英勝議員(日本共産党)が指摘。
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「大規模地震によってバックアップ電源の送電系統が破壊されるということがあり、循環させるポンプ機能そのものが失われるということも考えなきゃいけない。その場合には、炉心溶融という心配もでてくることをきちんと頭に置いた対策をどう組み立てるのか」と指摘している。 事故の二年前にはIAEAから日本の原発の安全対策に対する警告があった。
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原発のリスクに対する意識 電気会社、政府、地元自治体などはもちろん原発を稼働させることのリスクは意識していたはずであるが。各々認識の甘さ、想定をはるかに超えるレベルの災害により事故は起きてしまった。 しかし原発を運営する上において危機管理のためには第2、第3の予備の対策、最悪の事態に備えた対策をしなければならないが、今回の事故ではそういった面の意識が希薄だったのではと調べていて感じた。
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福島原発の事故後 ・同日14時46分 ・平成23年3月11日 同時に福島第一原子力発電所では、 東北地方太平洋沖地震が発生。
地震によって送電線等からの電力供給などの 外部電源が失われた。 ・平成23年3月11日 福島第一原子力発電所 1号機から3号機、 福島第二原子力発電所 1号機から4号機、 が運転中。 非常用ディーゼル発電機は起動したため、 原子炉の安全維持に必要な電源が確保された。 また、福島第二原子力発電所では、 外部電源の喪失には至らなかった。 運転中の原子炉はすべて自動停止。 ※原子炉の自動停止機能は、 一切の電源を要することなく作動する。 ・平成23年3月11日、福島第一原子力発電所では1号機から3号機、 福島第二原子力発電所では1号機から4号機 が運転中であった。 ・同日14時46分、 東北地方太平洋沖地震が岩手県沖から茨城県沖を震源域として発生したことを受けて、 運転中の原子炉はすべて自動停止した。 なお、原子炉の自動停止機能は、 一切の電源を要することなく作動する。 ・同時に福島第一原子力発電所では、 地震によって送電線等からの電力供給などの 外部電源が失われた。 ・しかし非常用ディーゼル発電機は起動したため、 原子炉の安全維持に必要な電源が確保された。 また、福島第二原子力発電所では、 外部電源の喪失には至らなかった。
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福島原発の事故後 ・地震直後の大きな津波の影響 冷却用海水ポンプが冠水。 » 原子炉内部に残る熱を海水へ逃がすための機能を喪失した。
» 原子炉内部に残る熱を海水へ逃がすための機能を喪失した。 第一原子力発電所では、 多くの電源盤が被水・浸水した。 ⇒ 6号機以外 運転中の非常用ディーゼル発電機が停止。 全交流電源喪失の状態となる。 交流電源を用いる全ての冷却機能が失われた。 ⇒ 1号機から3号機 直流電源喪失が起こる。 交流電源を用いない炉心冷却機能までも順次停止していった。 その後、襲来した史上稀に見る大きな津波により、 福島第一原子力発電所では、多くの電源盤が被水・浸水するとともに、 6号機を除き、運転中の非常用D/Gが停止し、 全交流電源喪失の状態となったため、 交流電源を用いるすべての冷却機能が失われた。 また、冷却用海水ポンプも冠水し、 原子炉内部の残留熱(崩壊熱)を海水へ逃がすための機能(除熱機能)を喪失した。 さらに、1号機から3号機では、直流電源喪失により 交流電源を用いない炉心冷却機能までも順次停止していった。 ・その後、襲来した大きな津波により、 福島第一原子力発電所では、 多くの電源盤が被水・浸水した。 ・それと同時に6号機を除いた 運転中の非常用D/Gが停止し、 ・また、冷却用海水ポンプも冠水し、原子炉内部の残留熱を海水へ逃がすための機能を喪失した。 ・さらに、1号機から3号機では、 直流電源喪失が起こった。 →交流電源を用いない炉心冷却機能までも順次停止していった。
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福島原発の事故後 ・冷却機能喪失を請けて 各号機の燃料が水に覆われずに露出。 消防車を用いた消火系ラインによる 燃料棒被覆管が損傷し、
燃料棒内にあった放射性物質が 原子炉圧力容器内に放出される。 消防車を用いた消火系ラインによる 淡水及び海水の代替注水に努めた。 《結果》 ・1号機から3号機 原子炉圧力容器への注水ができない事態が一定時間継続した。 このため、臨機の応用動作として、 消防車を用いた消火系ラインによる淡水及び海水の代替注水に努めたが、 結果として、1号機から3号機は、それぞれ原子炉圧力容器への注水ができない事態が一定時間継続した。 これにより、各号機の燃料が水に覆われずに露出することで燃料棒被覆管が損傷し、 燃料棒内にあった放射性物質が原子炉圧力容器内に放出されるとともに、 燃料棒被覆管(ジルコニウム)と水蒸気の化学反応により大量の水素が発生した。 ・これにより、各号機の燃料が 水に覆われずに露出することで 燃料棒被覆管が損傷し、 燃料棒内にあった放射性物質が 原子炉圧力容器内に放出されるとともに、 燃料棒被覆管と水蒸気の化学反応により大量の水素が発生した。 ・このため、臨機の応用動作として、 消防車を用いた消火系ラインによる 淡水及び海水の代替注水に努めた。 ・しかし結果として、1号機から3号機は、それぞれ原子炉圧力容器への注水ができない事態が一定時間継続した。 燃料棒被覆管と水蒸気の化学反応により大量の水素が発生。
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福島原発の事故後 ・冷却機能喪失を請けて ・1号機と3号機 放射性物質や水素が原子炉圧力容器から ベント操作によって
格納容器の圧力低下が確認された。 放射性物質や水素が原子炉圧力容器から 蒸気とともに格納容器内へ主蒸気を逃がし 安全弁等を経て放出される。 そこで、格納容器ベント1 を行うことを数回試みた…。 ・2号機 ベントによる格納容器の圧力低下は 確認されていない。 格納容器破損によって放射性物質の放出をコントロールできない事態を招き被害を拡大させることを避けることを目的 に、格納容器内の気体を大気放出する操作 そのため、放射性物質や水素が原子炉圧力容器から蒸気とともに 格納容器内へ主蒸気逃がし安全弁等を経て放出され、格納容器の内圧が上昇した。 そこで、格納容器ベント1を行うことを数回試みた。 格納容器破損によって放射性物質の放出をコントロールできない事態を招き 被害を拡大させることを避けることを目的に、格納容器内の気体を大気放出する操作 1号機と3号機ではベント操作によって格納容器の圧力低下が確認されたが、 2号機についてはベントによる格納容器の圧力低下は確認されていない。 →放射性物質や水素が 原子炉圧力容器から蒸気とともに 格納容器内へ主蒸気を逃がし 安全弁等を経て放出され、 格納容器の内圧が上昇した。 →そこで、格納容器ベント1 を行うことを数回試みた。 ・1号機と3号機ではベント操作によって格納容器の圧力低下 が確認された。 ・2号機についてはベントによる 格納容器の圧力低下は確認されていない。 ⇒格納容器の内圧が上昇した。 ※格納容器破損によって放射性物質の放出をコントロールできない事態を招き被害を拡大させることを避けることを目的に、格納容器内の気体を大気放出する操作。
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福島原発の事故後 ・1号機と3号機 ・4号機 格納容器から水素が漏えいしたことが原因と考えられる爆発が発生。
燃料はすべて使用済燃料プールへ。 燃料の冠水が維持されていたが、 3号機ベントから流入してきた水素によって 原子炉建屋上部で爆発が発生した。 その後、1号機と3号機では、格納容器から漏えいした水素が原因と考えられる爆発により、 それぞれの原子炉建屋上部が破壊された。 また、燃料がすべて使用済燃料プールへ取り出されていた4号機では燃料の冠水が維持されていたが、 3号機ベントで流入してきたと考えられる水素によって原子炉建屋上部で爆発が発生した。 ・1号機と3号機では、 格納容器から漏えいした水素が原因と考えられる爆発により、それぞれの原子炉建屋上部が破壊された。 ・燃料がすべて使用済燃料プールへ取り出されていた4号機では燃料の冠水が維持されていたが、3号機ベントで流入してきたと考えられる水素によって原子炉建屋上部で爆発が発生した。 ⇒それぞれの原子炉建屋上部が破壊。
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福島原発の事故後 ・福島第二原子力発電所 ・5号機と6号機 外部電源が機能を維持できた。 6号機の非常用D/Gが機能を維持していた。
津波の規模が福島第一原子力発電所ほど大きくなかったことなど、 非常用海水系の仮設電源の復旧などの迅速な対応。 ・5号機と6号機 6号機の非常用D/Gが機能を維持していた。 ⇒その電力を5号機へ融通する。 福島第一5号機、6号機においては、6号機の非常用D/Gが機能を維持していたため、 その電力を5号機へ融通することにより、5号機、6号機ともに炉心への注水を行うことができ、 さらに、原子炉内部の残留熱(崩壊熱)を海水へ逃がすための機能を回復することで冷温停止に至ることができた。 また、福島第二原子力発電所においても、 外部電源が機能を維持できたこと、 さらに津波の規模が福島第一原子力発電所ほど大きくなかったことなどから、 非常用海水系の仮設電源の復旧などの迅速な対応が功を奏し、全号機冷温停止に成功している。 ・福島第一5号機、6号機においては、 6号機の非常用D/Gが機能を維持していたため、その電力を5号機へ融通することにより、 5号機、6号機ともに炉心への注水を行うことができ、さらに、原子炉内部の残留熱(崩壊熱)を海水へ逃がすための機能を回復することで冷温停止に至ることができた。 ・また、福島第二原子力発電所においても、 外部電源が機能を維持できたこと、さらに津波の規模が福島第一原子力発電所ほど大きくなかったことなどから、非常用海水系の仮設電源の復旧などの迅速な対応が功を奏し、全号機冷温停止に成功している。 ・5号機、6号機ともに炉心への注水。 ・原子炉内部に残った熱を海水へ逃がすための機能を回復することで冷温停止に成功。 ⇒全号機冷温停止に成功している。
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福島原発の事故後 ・福島第一原子力発電所 各号機及び共用の使用済燃料プールは事故対応が良く迅速であった。 ・1号機から3号機
事故が連鎖的に拡大。 甚大な原子力災害に発展した。 しかしながら、福島第一1号機から3号機においては事故が連鎖的に拡大して甚大な原子力災害に発展した。 なお、福島第一原子力発電所においては、 各号機及び共用の使用済燃料プールは事故対応が功を奏し注水及び冷却機能を回復することができた。 ・しかしながら、福島第一1号機から3号機においては事故が連鎖的に拡大して甚大な 原子力災害に発展した。 ・なお、福島第一原子力発電所においては、各号機及び共用の使用済燃料プールは事故対応が功を奏し注水及び冷却機能を回復することができた。 注水及び冷却機能を回復することができた。
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福島原発事故における 放射能被害・風評被害について
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東日本大震災における被害額 地震・津波の直接被害額は内閣府調べ
・福島原発事故処理については5~10兆円と振れ幅があるため、最大値の10兆円を使用 ・燃料代増は11~13年度(13年度は見込み)が対象で、経産省調べ ・再生エネルギー負担増は「電力消費者に回される20兆円の請求書」調べ
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農業・水産業への影響 東日本大震災における農林水産関係の被害額は2兆4,268 億円
(農林業関係が1兆1631億円、水産業関係が1兆2637億円) 、平成16 年新潟 県中越地震(被害額:1,330 億円)の18 倍、平成7年阪神・淡路大震災(被害額: 900 億円)の27 倍に及ぶ甚大な規模である。 農業関係の被害額は9,476 億円となっており、そのうち農地の損壊が18,174 か所 で被害額4,006 億円、農業用施設等の損壊が17,502 か所で被害額4,835 億円、農作 物、家畜等、農業・畜産関係施設(農業倉庫や畜舎等)の被害額は635 億円となっ ている。なお、津波による田畑の土壌流失及び冠水被害が著しく、青森県から千葉 県までの太平洋沿岸の6県で合計約23,600 ヘクタールの農地が被害を受けた。原発災害による放射性物質の放出等により、複数の水産物から暫定規制値を超える 放射性物質が検出されたため、国による出荷・摂取制限とともに、県・漁業団体によ る操業自粛等が行われている。水産庁は、平成23 年5月2日、「水産物の放射性物質 検査に関する基本方針」を都道府県等に通知するとともに、今後とも都道府県等と連 携して放射性物質の調査を強化し、正確な情報提供に努めていくとしている。 原発事故の影響のため輸出が減り、風評被害もあり多額の被害を出した。
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漁業の被害 ・福島県沖における操業自粛は継続しており、 漁業者は働くことができていない。 ・放射能により海面漁業試験操業の実施にとどまり
漁業者は働くことができていない。 ・放射能により海面漁業試験操業の実施にとどまり 養殖業も再開されていない。 ・福島県沖における操業自粛は継続しており、 漁業者は働くことができていない。・放射能により海面漁業試験操業の実施にとどまり 養殖業も再開されていない。・一部魚種について出荷制限が継続しており、海から水揚げできないという状況が続いている。漁船が復旧しても漁ができない。 ・一部魚種について出荷制限が継続しており、海から水揚げできないという状況が続いている。
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農業の被害 ・出荷にあたって安全性を充分確認しても、福島県産というだけで消費を敬遠されてしまう。
・海外への輸入停止や放射性物質の検査証明書等の提出要求、輸入国による検査の強化といった輸入規則措置がとられて輸出額の低下。 県の農業就業人口は約10万9千人で全国3位。 例えば、県の代表的な農産物の「モモ」は震災前に1キロ当たり400円台で 推移していたが、震災後は100円台まで落ち込んだ。 震災翌年には300円台まで回復したが、8月の最盛期における価格差は歴然と しており、他県産の最高値に比べて1キロ200円以上の差があったという。 ・出荷にあたって放射能を含む安全性を充分確認しているのにもかかわらず、福島県産というだけで消費を敬遠されてしまう。・47か国・地域において輸入停止や放射性物質の検査証明書等の提出要求、輸入国による検査の強化といった輸入規則措置がとられて輸出額の低下。 ・価格面では一部の野菜や果物が“安値圏”で推移。 全体的に震災直後の大幅な価格下落。 ・価格面では一部の野菜や果物が“安値圏”で推移。 全体的に震災直後の大幅な価格下落。
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東日本大震災がれき問題 岩手県では11年分 宮城県では19年分 ・阪神淡路大震災の時には兵庫県で 約1,450万トンのがれきが発生した。
・東日本大震災の被災地(岩手・宮城・福島の3県)では合計約2,250万トンのがれきが発生した。 岩手県では11年分 宮城県では19年分 東日本大震災の被災地(特東日本大震災の被災地(特に被害の大きかった岩手・宮城・福島の3県)では合計約2,250万トンのがれきが発生し、1年経った今(2012年4月現在)もほとんど処理されずに残されています。に被害の大きかった岩手・宮城・福島の3県)では合計約2,250万トンのがれきが発生し、1年経った今(2012年4月現在)もほとんど処理されずに・阪神淡路大震災の時には兵庫県で約1,450万トンのがれきが発生した(道路や鉄道等の公共公益系の約550万トンを含まず)。 残されています。 ・阪神淡路大震災の時には兵庫県で 約1,450万トンのがれきが発生した。
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・日本政府は被災3県以外の都道府県で震災がれきを代わりに処理する「広域処理」の提案を打ち出し、各地方自治体に協力を要請した。
原発の事故による放射能汚染により、震災がれきは放射能を帯びている可能性があり、これを問題視して震災がれきの「広域処理」に対する反発が各地で起こった。 実際、震災復興が急がれる中、大量のがれきの処分が遅々として進まないことは、大きな課題のひとつでした。 日本政府は被災3県以外の都道府県で震災がれきを代わりに処理する「広域処理」の提案を打ち出し、各地方自治体に協力を要請しました。 しかし、福島第一原発の事故による放射能汚染により、長いこと打ち捨てられたままの震災がれきは放射能を帯びている可能性があり、主にこれを問題視して震災がれきの「広域処理」に対する反発が各地で起こりました。 東日本大震災がれき問題
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沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況(被災三県・県ベース・2013年3月31日時点)(万トン)
実際、震災復興が急がれる中、大量のがれきの処分が遅々として進まないことは、大きな課題のひとつでした。 沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況(被災三県・県ベース・2013年3月31日時点)(万トン)
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広域処理問題 ・被災県内のみでは迅速な処理ができず、県外での広域処理が欠かせない。 がれきから微量の放射能が検出された為
災害廃棄物は91.2%・津波堆積物は77.3%という仮置き場への集約率と比べ、処理・処分済み具合が随分と低い。これは処理に時間がかかること、それぞれの被災県内のみでの処理では短時間の処理は能力的に不可能であり、迅速な処理に県外での広域処理が欠かせないのだが、さまざまな、障害・妨害がある。 しかし、対象となる瓦礫から微量の放射能が検出されることがあることから、受け入れを表 明した自治体で汚染を懸念する住民の声が高まり、瓦礫の広域処理は滞っている。政府 は、3月13日に関係閣僚会議を設置、災害廃棄物処理特措法に基づく協力の拡大を強く 求めて、あくまで広域処理を進める予定である がれきから微量の放射能が検出された為 広域処理できず復興できていない。
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今後の課題 ・「放射能は拡散させない」という原則があり、住民の不安や問題点を払拭し震災がれきの広域処理をいかにどう認めてもらうか。
・広域処理以外の処理や利活用の工程とその安全性確保を、これまで以上に拡大・推進すること。 放射能は拡散させない」という原則があり、不安や問題点が払拭・解決されない限り、震災がれきの広域処理をいかにどう認めてもらうか。 虫や悪臭の発生などの衛生問題も懸念されます。 広域処理以外の処理や利活用の工程とその安全性確保を、これまで以上に拡大・推進することを強く求めるものです。 現在の「広域処理」方針は見直すべき しかし、情緒的に瓦礫の広域処理をあおるキャンペーンを繰り広げ、瓦礫の受け入れを被災地との連帯の踏み絵にするかのような、政府の「広域処理」の方針には問題がある。一般的なキャンペーンによって無秩序に受け入れを募るよりは、被災地周辺地域の処理余力や施設の状況に応じた、より具体的な処理のスキームを政府の責任で設定するべきではないか。もちろん、その際も、受け入れ住民への十分な説明と納得を得ることは当然である。 そもそも、日本全国に大量の瓦礫を運び回ることは、余分なエネルギーを使い、CO2を余分に排出し、処理コストも割高となるなど問題点が多い。運搬中の事故のおそれも否定できない。瓦礫の移動距離は必要最小限にとどめ、遠方の自治体や住民には瓦礫処理以外の方法で被災地を支えてもらうことが合理的だ。 ・日本全国に大量の瓦礫を運び回ることは、余分なエネルギーを使い、CO2を余分に排出し、処理コストも割高となる問題点がある。
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原発事故が起きてしまうと・・・ ・放射性物質が広範囲にばら撒かれる ・汚染により住み慣れた故郷からの避難を強いられ、自然も壊される
・原発を廃炉にするのに何十年とかかる
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私たちが選択すべき エネルギーはなにか? ・太陽光、風力、地熱などの再生可能なエネルギーを利用した発電。
福島第一原発事故後、私たちが選択すべきエネルギーはなにか? 太陽光、風力、地熱などの自然エネルギーを利用した発電を各自治体に設置出来るよう、国が補助金を交付したり、各家庭で作った電気を国が買うなどの政策をたてる。 •化石燃料、原子力エネルギー以外の再生可能なエネルギーを選択することが出来るとしたら、再生可能なエネルギーに依存する社会はどのようなものなのでしょうか。 東日本大震災に端を発した福島第一原子力発電所の事故は、日本の成長と利便性の高い生活を支えてきた原子力発電システムの安全性に強い疑念をもたらしました。一方で、今すぐに日本全国にある全ての原子力を廃しても、再生可能エネルギーがその代りを全面的に担えるわけではありません。使用済み燃料の問題も残ります。 自然エネルギーの発電はまだまだ実験段階のものが多いのですが、100年経たずに枯渇するといわれている石油などの化石燃料に代わるエネルギーとして、可能性を期待されています。原子力発電所の深刻な事故を目の当たりにした今、経済効率性だけを求めず、自然の力を利用した環境にやさしい、地球の未来を考えたエネルギーを改めて見直す時期に来ているのかもしれません。 私達は、今の子供たちそして未来の子供たちのことも考え、10年、20年、50年という中長期な視野で日本のエネルギーを選択する必要があります 経済効率性だけを求めず、環境や地球の未来を考えたエネルギーを改めて見直す時期なのです。
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ご清聴いただき ありがとうございました。
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参考資料 http://www.tohoku-epco.co.jp/electr/genshi/shiryo/system/03.html
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