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河川工学 -水文統計- 昼間コース 選択一群 2単位 朝位
選択一群 2単位 朝位
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降水量や河川流量などの水文量の発生確率はある確率密度関数(probability density function)に従う.我々が観測で得られる情報は無数の集団(母集団;population)の中から無作為抽出された一部の情報にすぎない(すなわち標本;sample). 標本から母集団が従う確率分布を求め,その確率分布から任意の水文量の発生確率や非超過確率などを求める. 確率密度関数として代表的なものに正規分布(normal distribution,あるいはガウス分布(Gaussian distribution)ともいう)があげられる. これは左右対称な分布である. s:標準偏差,x0:平均値
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降雨や河川流量などの水文量は左右対称な正規分布よりも, 非対称な確率分布に従うことが多い.
対数正規分布,ピアソンⅢ型分布,対数ピアソンⅢ型分布, Gumbel分布 変量(x) 頻度(確率密度)f(x) xr f(xr) F(xr) W(xr) :xrの発生確率 : xrを越えない確率(非超過確率) : xrを越える確率(超過確率)
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T年確率雨量よりも大きい雨の降る確率を「T年確率雨量の超過確率」
100年確率⇒1/100(1%)の確率で100年確率雨量以上の雨が降る 50年確率雨量の超過確率⇒1/50=0.02(2%) 10年確率雨量の超過確率⇒1/10=0.1(10%) T年確率雨量よりも小さい雨の降る確率を「T年確率雨量の非超過確率」 100年確率⇒1-1/00(99%)の確率で100年確率雨量以下の雨が降る 50年確率雨量の非超過確率⇒1-1/50=0.98(98%) 10年確率雨量の非超過確率⇒1-1/10=0.9(90%) なお,雨量に限らず確率年(return period)は他の水文量(河川流量など)にも適用でき,確率水文量という.
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水文資料(データ)から(非)超過確率を求める手法は種々提案されている.
対数正規分布:岩井法,石原・高瀬法 一般化極値(GEV)分布:L積率法 など 近年はコンピュータの発達より,数値計算で求めることが多い. 図式解法が手間がかからず,直感的で分かりやすい. 年最大降雨量のデータ(データ個数N)を小さい方から順に並べる. i番目のデータxiの非超過確率F(xi)を以下の式で求める (プロッティングポジション公式という.得られた値はプロッティングポジションという.) a=0:Weibull(ワイブル) プロット a=1/2:Hazen(ハーゼン)プロット a=2/5:Cunnane(カナン)プロット
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p.148 演習問題2 N=20 対数確率紙にプロットする.
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非超過確率(%) 98%(1-1/50) 50年確率 100年確率 10年確率 300mm 年最大日降水量(mm)
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確率密度関数は非対称な正規分布(対数正規分布):
岩井法 超過確率 確率密度関数は非対称な正規分布(対数正規分布): 非超過確率関数 水文資料より定数α,b,x0を求める. その後,上の三式を用いれば任意確率変量xに対する超過確率が求まる. b t 頻度(確率密度)
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雨量の全データ数の10%の個数のbの平均を用いる.
最大値と最小値のデータを対応させる. bが負値であることは原理的におかしい(負の雨量を意味する)ので,正の値をとる4,5番目の値を採用する.
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上式の計算は数表を用いるかあるいはコンピュータで数値計算を行う.
x=300(mm)の場合: 確率年とξの関係は以下のとおりである. (高瀬信忠著:河川工学入門,p.84,森北出版,ISBN ) 岩井法では300mmの降雨は50年確率と判断される. (図式解法でも50年確率) 100年確率ではξ=1.645となる.この値となるxを逆算すると
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100年確率雨量 錦川の流域平均年最大2日雨量
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非超過確率(%) 99.6% 0.4%=0.004=4/1000 =1/250 250年確率 ワイブルプロット,H17年のデータは除く 2日雨量(mm) 400mmの雨量 錦川の流域平均年最大2日雨量
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