需要曲線の導出.

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1 需要曲線の導出

2 前回の復習 予算線と無差別曲線の接点が最適消費点 x2 最適な第2財消費量 E x1 最適な第1財消費量

3 では、所得や価格が変わると、最適消費点はどう変わるか

4 ≧ 予算制約式とはこんなのだった 一般に、所得がY、 第1財の価格がp1、購入量がx1 第2財の価格がp2、購入量がx2 とすると
第1財の購入額 第2財の購入額 ≧ Y p1 x1 p2 x2

5 グラフにするために変形 x2＝ −(p1/p2)x1＋Y/p2 予算を余らせてもしかたないから、等式で書くと Y＝p1x1＋p2x2
p1x1＋p2x2＝Y 右辺に移項すると マイナスがつく p2x2＝ −p1x1＋Y 両辺をp2で割ると x2＝ −(p1/p2)x1＋Y/p2

6 グラフにすると x2 x2＝ −(p1/p2)x1＋Y/p2 −p1/p2 x1 傾き 切片 上昇 不変 切片 ここで、所得Yが増えると

7 所得が増えると x2 x2＝ −(p1/p2)x1＋Y/p2 −p1/p2 x1 傾き 切片 上昇 不変 予算線は右上に平行移動 Y/p2

8 すると、所得が上昇したら最適消費点は x2 x2# E x1 x1#

9 こうなる これは両財ともに上級財(普通財)の場合 x2 両財とも最適消費は増加する x2# E x2# E x1 x1# x1#

10 ところが、所得が上昇したとき最適消費点が
x2 x2# E x1 x1#

11 こうなるケースもある x2 x2# x2# x1 x1# x1# 第2財が下級財(劣等財)の場合 第2財の最適消費は減少する
第1財がエアコン 第2財が扇風機 第1財がホテル 第2財が安旅館 x2# E E x2# x1 x1# x1#

12 今度は価格が変化する場合 x2 x2＝ −(p1/p2)x1＋Y/p2 −p1/p2 x1 傾き 切片 不変 緩やかに 切片

13 第1財価格が下がると x2 x2＝ −(p1/p2)x1＋Y/p2 −p1/p2 −p1/p2 x1 傾き 切片 不変 緩やかに
予算線は切片不変で左回りにシフト −p1/p2 −p1/p2 x1

14 すると、第1財価格が下落したら最適消費点は
x2 x2# E x1 x1#

15 こうなる 通常、第1財の最適消費量は増加する x2 x2# E x2# E x1 x1# x1#

16 実際に数字をあてはめて 考えてみよう 所得Y＝600円 第2財の価格がp2＝10円のとき、 第1財の価格p1がいろいろに変わったときの最適消費量を求めよう。

17 これが無差別曲線だとする x2 予算線のx2軸切片は、 600÷10＝60 60 x1

18 p1＝100円のとき x2 予算線のx1軸切片は、 600÷100＝6 60 最適な第1財消費量 x1 6

19 p1＝60円のとき x2 予算線のx1軸切片は、 600÷60＝10 60 最適な第1財消費量 x1 10

20 p1＝40円のとき x2 予算線のx1軸切片は、 600÷40＝15 60 最適な第1財消費量 x1 15

21 p1＝30円のとき x2 予算線のx1軸切片は、 600÷30＝20 60 最適な第1財消費量 x1 20

22 p1＝20円のとき x2 予算線のx1軸切片は、 600÷20＝30 60 最適な第1財消費量 x1 30

23 p1＝15円のとき x2 予算線のx1軸切片は、 600÷15＝40 60 最適な第1財消費量 x1 40

24 p1＝10円のとき x2 予算線のx1軸切片は、 600÷10＝60 60 最適な第1財消費量 x1 60

25 今のをまとめると、 第1財価格p1が、100円、60円、40円、30円、20円、15円、10円となるにしたがって、 x2 x1 60 6
点線矢印の先が最適消費量になる x1 6 10 15 20 30 40 60

26 各価格と最適消費量との関係をグラフにとると、
x2 60 各価格と最適消費量との関係をグラフにとると、 100円 x1 p1 60円 この家計の個別需要曲線が出る 40円 30円 20円 15円 10円 x1

27 いろいろな家計の個別需要曲線を足し合わせると
p1 p1 p1 p1 100円 30円 15円 x1 x1 x1 x1

28 このように、社会全体の個別需要曲線を水平に足し合わせて、
p1 D (社会的)需要曲線が出てくる。 x1