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「社会づくりと言葉」 「市民参加」の思想的背景
静岡大学情報学部 准教授 吉田寛 2007年11月16日 吉田研究室 ガバナンス研究会
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ことば 社会づくりと言葉 社会づくりにはことばが必要。 ではどんなことばが必要だろうか? 挨拶、おしゃべり 合意、説明、納得
⇔「キレる」小学生、「隠す」政治家 ではどんなことばが必要だろうか? 誰のことば どんなコミュニケーション
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行政への市民参加 政令指定都市浜松市(平成18年) 行政への市民の参加、協力 自立した都市へ 「計画」への参加(協議会、パブリックコメント)
「実行」への参加(指定管理者制度、地域NGO支援) 「チェック」への参加(モニター制度) 浜松市ホームページ「市民参加」 浜松市市章
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計画への参加 協議会 区協議会・地域協議会は、地域住民の声を行政に反映させるため、行政からの諮問事項に対する答申をしたり、地域の課題について建議・要望をしたりします(浜松市) パブリック・コメント パブリック・コメント制度とは 市が計画や条例などを策定するときに、案の段階で市民の皆さんに公表し、その案に対するご意見、ご要望などを募集し、寄せられたご意見、ご要望などを考慮しながら最終案を決定するとともに、寄せられたご意見、ご要望などに対する市の考え方もあわせて公表していく一連の手続きをいいます。
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実行への参加 指定管理者制度 NGO支援 図書館、公民館、体育館の民間管理
浜松市北図書館 指定管理者制度 図書館、公民館、体育館の民間管理 自治法の改正により民間事業者等が公の施設の管理者になることも可能になりました。これを指定管理者制度といいます。民間事業者のノウハウを活用することで、市民サービスの質的向上やコスト削減等が期待されます。 NGO支援 「市民協働によるまちづくり」を進めている浜松市では、平成13年度に「浜松市市民活動基本指針」を策定し、市民活動の基本的な考え方を示しました。 「浜松市市民活動団体補助金」
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チェックへの参加 浜松市市制モニター制度 H19年~ インターンシップ
市民満足度のモニタリング 政令指定都市移行時には、市民の立場から特定の施策をチェック、評価する市政モニター制度を導入します。 インターンシップ 教育、公開 浜松市は、開かれた市政の一環として、大学生等を対象に、自治体の現場で地方自治について学び、また、進路の選択に向けた職業体験の機会を提供するために、実施要綱に基づいてインターンシップを実施します。
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「参加」と「協力」のまちづくり 浜松市総合計画(平成19年度-26年度) 「市民協働 たねからみのり」
第4章 都市の基本理念民主主義に基づく自治の実践 市民の思いと行動で、市政が動いていることを実感できる政治の仕組みは、民主主義の基本として、地方自治において最も尊重されるべきものです。 地方自治の主権者は、私たち市民です。 「市民協働 たねからみのり」 「市民、市民活動団体、事業者、浜松市が、お互いの提案に基づき、地域の解決を図ろうとする事業」 「対話」「公開」「多様な関係者の協働」「支援」
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自治の精神 自治=自分で自分のことは決める 自由 民主主義の精神 ⇔トップで誰かが決定→下が実行 従来の行政
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民主主義の理念 古代ギリシャ(紀元前5世紀)の都市国家アテネの民主主義 自由な市民による統治 参加の権利義務 多様で豊かな社会の形成
選挙、議会、裁判 参加の権利義務 兵役、政治 多様で豊かな社会の形成 哲学、文学、芸術
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近代の民主主義の失敗 実際 近代民主主義の失敗 選挙 政党政治による権力、私利の調整 役所 お上、官僚支配、お役所仕事、政策決定
選挙 政党政治による権力、私利の調整 役所 お上、官僚支配、お役所仕事、政策決定 法律 時代遅れ、複雑化 大企業、資本家の支配 近代民主主義の失敗 戦争 ナチズム 不況
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権利を求める運動 権利を求める運動 1960年代- 小さな政府 1990年代(民営化、自学共同)
権利を求める運動 1960年代- 植民地解放運動、公民権運動、学生運動、女性の権利運動、消費者運動 強力な政府や企業、体制に対して、人種被差別者、消費者、女性、学生が反抗。 権利を獲得→市民 小さな政府 1990年代(民営化、自学共同) 成熟した公共性ベース 地域、企業、NPO、市民の協力
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行政 とりこまれの危険性 市民・NGO・民間組織 市民参加の失敗 市民の自律した意見、判断が必要 表面上の参加 御用NPO、NGO化
経費削減の手段 市民の自律した意見、判断が必要 情報公開、説明責任 情報交換 行政 市民・NGO・民間組織
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カントの「市民」 とりこまれない参加には、 市民の成熟が必要 成人(市民)=理性を持った存在 カント:『啓蒙とは何か』
自分で正しく判断できる 自らの判断で自由に行動する 自分の行動に責任を持てる存在 Wikipedia
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アーレントの政治的人間 『人間の条件』 古代ギリシャ アテネの民主政 ホロコーストとナチズム 暴力と凡庸さ(機械的作業)
古代ギリシャ アテネの民主政 人間らしさ 公共的領域に参加⇔機械 政治=相手を認める 言論=コミュニケーション 公共的領域⇔私的領域(生産・家庭)
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公共性 「公共」の意味 公共空間での意見形成(ハーバーマス) オフィシャル(Official) 官 政府、行政、公式の
「公共」の意味 オフィシャル(Official) 官 政府、行政、公式の パブリック(Public) 人民 公開の、共同の 公共空間での意見形成(ハーバーマス) 対等の立場 理性的な対話 討論、コミュニケーションによる合意形成 ことばによる政治⇔暴力、システムによる統治
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公共的言論の土壌 ことばによる対話、討論、合意、統治のために 言論主体の形成 言論環境の形成 教育・教養 コミュニケーション 愛着・理解
教育・教養 コミュニケーション 愛着・理解 言論環境の形成 文化・伝統 参加と協力の文化 社会的信頼 相互の信頼関係 場所 広場や公園、ホールなどの公共空間と交通
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ガバナンス時代の市民 積極的に公共(パブリック)に参加すること 多様な活動 豊かな人生 自分とは異なる考え、発見
積極的に公共(パブリック)に参加すること 豊かな人生 自分とは異なる考え、発見 豊かな社会 多様な意見、多くの可能性、活気と創造 多様な活動 文化活動 教育、イベント 政治活動 集会、まちづくり 地域活動 環境、防災 行政活動に参加 政策策定、実施、モニター
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