Presentation is loading. Please wait.

Presentation is loading. Please wait.

教員免許状更新講習会 日常の中の比喩表現 4コマ目(14:45-16:05).

Similar presentations


Presentation on theme: "教員免許状更新講習会 日常の中の比喩表現 4コマ目(14:45-16:05)."— Presentation transcript:

1 教員免許状更新講習会 日常の中の比喩表現 4コマ目(14:45-16:05)

2 概要 ①似ているものに喩えることだけが比喩ではない。「似ていない関係」の比喩も多い。
②比喩は文学に固有のものではない。日常の中に散見される。 2

3 概要 ①似ているものに喩えることだけが比喩ではない。「似ていない関係」の比喩も多い。
②比喩は文学に固有のものではない。日常の中に散見される。 3

4 比喩とは何か

5 教科書における比喩の種類 似ているものを結びつける表現。 直喩…… 「ように」や「みたい」等を伴う。 隠喩……
ちょくゆ 直喩…… いんゆ 隠喩…… ぎじんほう 擬人法… 似ているものを結びつける表現。 「ように」や「みたい」等を伴う。 直喩から「ようだ」や「みたい」が外れた表現。 人間でないものを人間の姿や行為に真似て描く表現。 5 5

6 直喩と隠喩は大きく違う (1) a. 藤原紀香は花のようだ。(直喩)    b. 藤原紀香は職場の花だ。(隠喩) 6

7 直喩と隠喩は大きく違う (1) a. 藤原紀香は花のようだ。(直喩) b. 藤原紀香は職場の花だ。(隠喩)
=「花」は文字通り「花」を意味している =「花」は文字通りの「花」ではない。  「美しいもの」や「華やかなもの」に   意味が変わっている 7

8 転義としての比喩 ①「文字通りでない意味に変わること」を「転義」という。
② 隠喩は転義を伴うが、直喩には転義がない。この点で、直喩と隠喩は大きく違う。 8

9 転義としての比喩 転義のない比喩 直喩… 隠喩… 類似関係(似ている関係)に基づいて転義する比喩 擬人法…
類似関係(似ている関係)に基づいて人間でないものから人間に転義する比喩 (擬人法は隠喩の一つ) 9

10 狭義には「転義」を伴うものだけを比喩と扱う
転義としての比喩 狭義には「転義」を伴うものだけを比喩と扱う 10

11 転義から見た(新しい)3分類 隠喩… 類似関係(似ている関係)に基づいて転義が起こる比喩 換喩… 提喩…
いんゆ 隠喩… かんゆ 換喩… ていゆ 提喩… 類似関係(似ている関係)に基づいて転義が起こる比喩 隣接関係(つながっている関係)に基づいて転義が起こる比喩 包含関係(上位語と下位語の関係)に基づいて転義が起こる比喩 11 11

12 比喩の3分類 早わかり いんゆ 隠喩… かんゆ 換喩… ていゆ 提喩… 月見うどん きつねうどん 親子丼 12 12

13 隠喩=似ているものに転義する

14 隠喩=似ているものに転義する  「月」    => 「玉子」

15 換喩=つながっているものに転義する

16 換喩=つながっているものに転義する 「きつね」   => 「油揚げ」

17 提喩=上位語と下位語で転義する

18 提喩=上位語と下位語で転義する 親子 などなど

19 提喩=上位語と下位語で転義する 親子   「親子」  =>「鳥と玉子」

20 提喩=下位語から上位語への転義 食事 ご 飯 パ ン ラーメン 日本そば うどん などなど

21 提喩=下位語から上位語への転義 食事 ご 飯 パ ン ラーメン 日本そば うどん などなど

22 提喩=下位語から上位語への転義 食事 ご 飯

23 新しい3分類(1) ―隠喩―

24 日常の中の隠喩 比喩表現は、文学の中だけの特殊なものではない。日常の中に多く観察される。

25 隠喩の実例  「月」    => 「玉子」

26 隠喩の実例 「マウス」   = 「ネズミ」

27 隠喩の実例

28 隠喩の実例 筆柿のタネ 「柿の種」

29 隠喩の実例 「クレーン」  = 「鶴(crane)」

30 隠喩の実例

31 隠喩の実例 「メガネのアーム」=「腕(アーム)」

32 隠喩の実例  阿部慎之助は、ダイヤモンドを一周した。 32

33 隠喩の実例 アルプススタンド (甲子園球場) アルプス山脈 33

34 隠喩の実例 (3) a. 心臓は血液のポンプだ。    b. 官房長官は扇の要だ。 34

35 隠喩の実例 (3) c. あの監督はタヌキだ。    d. 曲の頭から演奏する。 →「頭」=始まりの部分 35

36 隠喩の実例(性質の類似)  d. 曲の頭から演奏する。

37 隠喩の実例(性質の類似)  d. 曲の頭から演奏する。 「頭」 = 「始まりの部分」

38 新しい3分類(2) ―換喩―

39 直喩でも隠喩でもない比喩

40 直喩でも隠喩でもない比喩 比喩には、直喩や隠喩のほかに、何らかの点で「つながっているもの」に意味が変わる(転義する)比喩がある。これを「換喩」という。

41 換喩=つながっているものに転義する

42 換喩=つながっているものに転義する 「きつね」   => 「油揚げ」

43 直喩でも隠喩でもない比喩 (4) a. 今日は土鍋を食べたい。 b. 兄は黒帯だ。 c. 音楽CDを聴く。 d. 国道で白バイに捕まった。
43 43

44 直喩でも隠喩でもない比喩 (4) a. 今日は土鍋を食べたい。 b. 兄は黒帯だ。 c. 音楽CDを聴く。 d. 国道で白バイに捕まった。
→「似ていないもの」に転義している! 44 44

45 換喩の実例 (4) a. 今日は土鍋を食べたい。    b. 兄は黒帯だ。 45

46 換喩の実例 (4) c. 音楽CDを聴く。    d. 国道で白バイに捕まった。 46

47 換喩の実例 (4) e.官邸と相談する   47

48 換喩の実例 (4) e.ホワイトハウスが発表する   48

49 換喩の実例 (4) f. 今日は、たくさん鼻が出るなあ。 49

50 日常の中の換喩表現 (5) a. 提灯に火をつける。    b. 拳銃を撃ち込む。 50

51 日常の中の換喩表現 (5) c. 劇場へ舞台を見に行く。    d. 洗濯機を回す。 51

52 換喩の実例 (5) e. ペットボトルを飲み干す。    f. ヤカンが沸騰している。 52

53 日常の中の換喩表現 (5) g. 信号を渡る。 53

54 日常の中の換喩表現 (5) h. ゲレンデが溶けるほど恋したい♪ 54

55 換喩(時間的な隣接関係) (6) a. 幕があがる b. 幕がおりる →「演目が始まる」 →「演目が終わる」 幕があ がる → 演目が
55

56 換喩(時間的な隣接関係) (6) a. 幕があがる b. 幕がおりる →「演目が始まる」 →「演目が終わる」 幕があ がる → 演目が
56

57 換喩(時間的な隣接関係) (6) a. 幕があがる b. 幕がおりる →「演目が始まる」 →「演目が終わる」 幕があ がる → 演目が
57

58 換喩(時間的な隣接関係) (7) a. トイレに行きたくなった。 → その直後の行為を意味する b. ちょっと手洗いに行きます。
→ その直前の行為を意味する 58

59 換喩(時間的な隣接関係) 化粧を直す トイレに行く 手を洗う 化粧室 59

60 換喩(時間的な隣接関係) (7) c. チャイムが鳴りましたよ。    d.のど自慢 → 授業の開始または終了 → 道具(=喉)→行為 60

61 「のど自慢」 61

62 62

63 夢をかなえてドラえもん(作詞:黒須克彦)
63

64 夢をかなえてドラえもん(作詞:黒須克彦)
心の中 いつもいつもえがいてる 夢をのせた自分だけの世界地図 空を飛んで時間を越えて 遠い国でも ドアをあけてほら行きたいよ 今すぐ 大人になったら忘れちゃうのかな? そんな時には思い出してみよう Shalalalala 僕の心にいつまでも輝く夢 ドラえもん  そのポケットで かなえさせてね 64

65 夢をかなえてドラえもん(作詞:黒須克彦)
心の中 いつもいつもえがいてる 夢をのせた自分だけの世界地図 空を飛んで時間を越えて 遠い国でも ドアをあけてほら行きたいよ 今すぐ 大人になったら忘れちゃうのかな? そんな時には思い出してみよう Shalalalala 僕の心にいつまでも輝く夢 ドラえもん  そのポケットで かなえさせてね 65

66 新しい3分類(3) ―提喩―

67 提喩 =上位語と下位語の間で転義する比喩 67 67

68 提喩 提喩には、「上位語から下位語」に意味が変わるものと、「下位語から上位語」に意味が変わるものがあります。
=上位語と下位語の間で転義する比喩 提喩には、「上位語から下位語」に意味が変わるものと、「下位語から上位語」に意味が変わるものがあります。 68 68

69 提喩の実例(上位概念→下位概念) (8) a. 花見に行く。    b. 親戚に不幸があった。 69 69

70 提喩の実例(上位概念→下位概念) (8) a. 花見に行く。    b. 親戚に不幸があった。 「花」→「桜」 「不幸」→「人の死」 70 70

71 提喩の実例(下位概念→上位概念) (9) a. 今日のご飯は何ですか。    b. 喫茶店でお茶でも飲もう。 71 71

72 提喩の実例(下位概念→上位概念) (9) a. 今日のご飯は何ですか。 「ご飯」→「食事」 b. 喫茶店でお茶でも飲もう。
「お茶」→「飲み物」 72 72

73 提喩の実例(上位概念→下位概念) (10) a.許しません 白い粉    b.下駄箱 / 筆入れ 73 73

74 提喩の実例(下位概念→上位概念) (10) b. 下駄箱 74 74

75 提喩の実例(下位概念→上位概念) (10) b. 筆入れ 75 75

76 3分類の整理

77 3分類の体系 直喩 比喩 隠喩 換喩 提喩 b.青いものを食べなさい。 (転義はない) (似ているものに転義) (つながっているものに転義)
     直喩 比喩   隠喩      換喩      提喩    b.青いものを食べなさい。 (転義はない) (似ているものに転義) (つながっているものに転義) (上位語と下位語の間で転義) 77 77

78 生活の中の比喩

79 日常生活の中の換喩 (11) a. 黒板を消してください。    b. 子ども達はプールが大好き。    c. 電子レンジでチンする。

80 日常生活の中の換喩 (11) a. 黒板を消してください。    b. 子ども達はプールが大好き。    c. 電子レンジでチンする。

81 日常生活の中の換喩

82 日常生活の中の換喩

83 日常生活の中の換喩

84 日常生活の中の換喩

85 日常生活の中の換喩 (11) a. 黒板を消してください。 b. 子ども達はプールが大好き。 → 黒板に書かれた文字
   c. 電子レンジでチンする。 → 黒板に書かれた文字

86 プールが大好き

87 プールが大好き

88 日常生活の中の換喩 (11) a. 黒板を消してください。 b. 子ども達はプールが大好き。 c. 電子レンジでチンする。
→ 黒板に書かれた文字 → プールでの活動

89 日常の中の換喩表現 (11) c. 電子レンジでチンする 加熱終了 チン! 食材を入れる ボタンを押す 加熱開始 加熱 ドアを開ける
→時間的な<全体>と<部分> 89

90 日常生活の中の換喩 (11) d. 太郎は4月から教壇に立つ。 教員の仕事 教壇に立つ

91 擬音語と換喩 (12) a.ワンワンがいる。    b.ブーブーに乗る。    c.ゴロゴロが来た。 91 91

92 提喩の実例(上位概念→下位概念) (13) a.姉は光り物が大好きだ。 b.青いものを食べなさい。 c.白いものが見える。
「光り物」→「貴金属」 「青いもの」→「緑野菜」 「白いもの」→「白髪」「雪」 92 92

93 日常生活の中の提喩 ホッチキス オセロ → ステープラを代表する → リバーシを代表する
ことばが間違っているのでも、使い方が間違っているのでもない。

94 「食品用ラップフィルム」を何というか

95 1.WHAT'S METAPHOR サランラップ(旭化成)

96 1.WHAT'S METAPHOR クレラップ(株式会社クレハ)

97 1.WHAT'S METAPHOR フードラップ(エムズワン社)

98 1.WHAT'S METAPHOR NEW ローズラップ(シーアイ化成)

99 1.WHAT'S METAPHOR 電子レンジにも強いラップ(Coop)

100 1.WHAT'S METAPHOR

101 1.WHAT'S METAPHOR 食品用ラップフィルム

102 食品用ラップフィルム

103 慣用句を支える比喩  慣用句というのは、文字通りの意味ではありません。文字通りの意味ではないことを表すのが慣用句です。これを転義という観点から見ると、慣用句の成り立ちが良く分かるようになります。

104 比喩としての慣用句 (14) a. 立て板に水.    b. 足が棒になる. 「よどみなく流れる様子」が類似 「細長く固い様子」が類似 104

105 隠喩=「立て板に水」 よくしゃべる よく流れる 105

106 隠喩=「足が棒になる」 (棒のように)硬い状態のもの 106

107 比喩としての慣用句 (15) a. 笑う門には福来たる. b. 口は災いの元 「門」→「その門の家に住む人」 「口」=「口から出る言葉」
       か ど (15) a. 笑う門には福来たる.   b. 口は災いの元 「門」→「その門の家に住む人」 「口」=「口から出る言葉」 107

108 換喩=「笑う門には福来たる」 (家の)門 その門の家に住む人 108

109 換喩=「口は災いの元」 「口」そのもの 口から出る言葉 人の悪口 秘密 109

110 比喩としての慣用句 (16) a.箸をつける    b.首をかしげる 直後の行為を表わす 同時的な行為を表わす 110

111 比喩としての慣用句 (17) a. 花より団子 「花」→「美しいもの」の代表 「団子」→「食べるもの」の代表
   b. 人はパンのみで生きるにあらず  「花」→「美しいもの」の代表 「団子」→「食べるもの」の代表 「パン」=「食べるもの」の代表 → 転義の仕方は言語によって異なる   (文化記号論) 111

112 比喩理論に基づく心理描写の理解 可視的 行為 心情 不可視 心情(抽象)を行為(具象)で表す 112

113 比喩理論に基づく心理描写の理解 悩んでいる様子 苦しい気持ち (18a) 頭を抱える 113

114 比喩理論に基づく心理描写の理解 がっかりする 落胆する (18b) 肩を落とす 114

115 比喩理論に基づく心理描写の理解 嬉しい気持ち (18c) ガッツポーズ 115

116 比喩理論に基づく心理描写の理解 気苦労や失望 緊張がとける (18d) ため息をつく 116

117 比喩理論に基づく心理描写の理解 途方に暮れる。  どうしたら良い か分からない。 (18e) たたずむ 117

118 比喩理論に基づく心理描写の理解 おそれる おののく 恐怖 顔が青ざめる 118

119 比喩理論に基づく心理描写の理解 元気がない気持ち さみしい気持ち とぼとぼ歩く 119

120 比喩理論に基づく心理描写の理解 可視的 行為 心情 不可視 120

121 文学で「心情を読み取る」とは「心情(抽象)を行為(具象)で表す関係」を理解すること
比喩理論に基づく心理描写の理解 文学で「心情を読み取る」とは「心情(抽象)を行為(具象)で表す関係」を理解すること 121

122 文学で「心情を読み取る」とは「心情(抽象)を行為(具象)で表す関係」を理解すること
比喩理論に基づく心理描写の理解 文学で「心情を読み取る」とは「心情(抽象)を行為(具象)で表す関係」を理解すること 122

123 比喩理論に基づく心理描写の理解 可視的 行為 心情 不可視 123

124 おわりに ①隠喩は「転義」を伴う。この点で、直喩と隠喩は大きく異なる。
②似ているものに喩えることだけが比喩ではない。「似ていないもの」に転義する比喩として換喩と提喩がある。 ③隠喩も換喩も提喩も、日常の中に沢山あって、文学の中だけのものではない。 124


Download ppt "教員免許状更新講習会 日常の中の比喩表現 4コマ目(14:45-16:05)."

Similar presentations


Ads by Google