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平成16年度 広島大学技術センター 研  修  会 技術発表 2004.11.19 .

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1 平成16年度 広島大学技術センター 研  修  会 技術発表 2004.11.19 

2 技術センター 理学部等部門 石佐古早実 大学院理学研究科 宮原 正明
脆弱な試料の HRTEM観察用試料製作 技術センター 理学部等部門       石佐古早実 大学院理学研究科 宮原 正明

3 はじめに 高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)は,層状珪酸塩鉱物の結晶構造の解明に非常に大きな能力を発揮している。
 高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)は,層状珪酸塩鉱物の結晶構造の解明に非常に大きな能力を発揮している。 HRTEM観察を行う場合 3㎜ 観察する試料の厚さは,100nm以下の超薄膜とする必要がある。 超薄膜を製作するためには                             試 料 まず試料の岩石薄片を製作し,その薄片から剥がした試料を超薄膜化する。 グリッド 100nm以下 断面図  一般に層状珪酸塩鉱物は加水や加熱の影響によりその結晶構造が変化しやすく,これらを含む試料は脆弱であるため,それを超薄膜化することは容易ではない。

4 岩石または鉱物をスライドグラスの上に固定し,研磨して薄膜化したもので,試料の厚さは普通0.02~0.03mmが標準とされている。
岩石薄片とは?  岩石または鉱物をスライドグラスの上に固定し,研磨して薄膜化したもので,試料の厚さは普通0.02~0.03mmが標準とされている。 岩石試料 接着剤 スライドグラス 岩石の組織,岩石中の鉱物の 種類,岩石中の微細な化石な どを偏光顕微鏡で調べる。 偏光顕微鏡写真

5 基本的な薄片製作の工程 試料から薄片製作用試料の切出し 試料の研磨 研磨剤(カーボランダム) 試料をスライドグラスへ接着 試料の乾燥 接着剤
ホットプレート 試料の二次切断 試料の研磨(薄膜化) 試料の鏡面研磨 研磨剤(カーボランダム) ダイヤモンドペースト3μm・1μm 製作に要する時間は,岩石や鉱物の種類によって違う 花崗岩で3時間程度かかる

6 我々の手法と従来の手法のメリット・デメリット
1.脆弱試料の含浸強化(補強) 従来の手法 ⇒ 試料の含浸強化は不十分 我々の手法 ⇒ 試料の含浸強化は十分 2.加熱しながら試料とスライドグラスを接着・引き剥がし 従来の手法 ⇒  試料がダメージを受ける(加熱:110~120℃) 我々の手法 ⇒  試料へのダメージを最小限に抑えられる(加熱:約70℃) 3.グリッドを引き剥がした後の薄片 従来の手法 ⇒  薄膜化した試料全てを引き剥がした後,グリッドを接着するため,再利用できない 我々の手法 ⇒  グリッドを接着した箇所のみ引き剥がせるため,再利用できる

7 実験試料 風化した緑色岩 10秒後 30秒後 水に浸すと壊れる 試料への補強が必要

8 接着・補強用材料 市販のエポキシ系樹脂,ワックス及びエポキシ系接着剤を用いた。 エポキシ系樹脂 常温硬化 エポセット(㈱マルトー)
スカイワックス415(㈱マルトー) ワックス 融 点:76℃ エポキシ系接着剤 常温硬化 アラルダイト・スタンダード(㈱ニチバン) エポキシ系樹脂 ワックス エポキシ系接着剤

9 製 作 工 程 開   始 試料の乾燥 試料が壊れないようにアルミ箔で保護し,乾燥機(約30℃)で1週間程度乾燥させる。

10 少し温め,そのカップを真空中に置くが,樹脂の粘性度は十分に低くなく,試料内部までに浸透しない
従来の手法 我々の手法 エポキシ・ポリエステル系樹脂原液 希釈したエポキシ系樹脂(エポセット) 試料の含浸強化 カップ 樹 脂 試 料 少し温め,そのカップを真空中に置くが,樹脂の粘性度は十分に低くなく,試料内部までに浸透しない 希釈した樹脂が浸透した部分 粘性度を低下させるために,エポキシ系樹脂をエタノールで希釈し,試料が吸収しなくなるまで滴下することで,十分に浸透する シアノアクリレート系接着剤(瞬間接着剤) 試料に含まれる水と反応し直ぐに硬化してしまい,表面から1㎜程度しか浸透しない 利点1 試料の含浸強化は不十分 試料の含浸強化は十分

11 ダイヤモンドカッターで薄片製作用試料の切り出し
試料の研磨・鏡面研磨

12 従来の手法 我々の手法 バルサム ワックス 加熱しながら試料とスライドグラスを接着 110~120℃のホットプレート上 約70℃のホットプレート上 利点2 試料を100℃以上に加熱する必要はなく,加熱によるダメージは最小限 加熱によるダメージ 48㎜ 接着した試料をダイヤモンドカッターで約1㎜の厚さに切断した後 ワックスの接着力はバルサムより弱いが,薄片の製作には十分な強度がある 試料を薄膜化・鏡面研磨 ⇒ 薄片

13 HRTEM観察を行う領域を薄片内から選択
顕微鏡観察・EPMA分析 HRTEM観察を行う領域を薄片内から選択 0.3㎜ 観察対象領域 従来の手法 我々の手法

14 3mm 従来の手法 我々の手法 グリッドを選択した領域に接着 薄片を加熱しながら試料全てをスライドグラスから剥離
グリッドの周りに切り込みを入れる 接着したグリッドを加熱しながらスライドグラスから引き剥がす グリッドを選択した領域に接着 約70℃の温水中 グリッドの切り出し 3mm 110~120℃のホットプレート上 加熱によるダメージ 利点2 薄片は再利用不可能 加熱によるダメージは最小限

15 利点3 必要な部分のみを引き剥がすことができるので,その薄片は再利用可能 グリッド直径:3㎜ 熱水変質した泥質片岩 風化した緑色岩 (再度グリッドを接着した状態)

16 従来の手法 我々の手法 Arイオンミリング 100nm以下 断面図 超薄膜試料の完成 Moグリッド Ar+ 試 料 グリッド 回転ステージ
イオン銃 試 料 グリッド 100nm以下 断面図 真空中 超薄膜試料の完成

17 HRTEM観察 HRTEM観察写真 白く細い縞の間隔は約1.4nm

18 ま と め 希釈したエポキシ系樹脂及びワックスを用いる手法
ま と め 希釈したエポキシ系樹脂及びワックスを用いる手法 脆弱な試料の薄片を製作し,その薄片からHRTEM観察用の超薄膜を得ることができた。 我々の手法の利点 1. 脆弱試料の十分な含浸強化が行える。 2. 加熱による試料へのダメージを最小限に抑えることができる。 3. 必要な部分のみを薄片から取り出すことができる。 ありがとうございました


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