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証券市場論前期(10) 講師 福光 寛 Valuation 継続価値と解散価値 解散価値法

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1 証券市場論前期(10) 講師 福光 寛 Valuation 継続価値と解散価値 解散価値法
Copyright: Hiroshi FUKUMITSU 証券市場論前期(10) 講師 福光 寛 Valuation 継続価値と解散価値 解散価値法  マルチプル法 DCF法 valuationの比較 NPV法 IRR法  アルファ値 ベータ値 演習

2 Valuationの意義 理論株価の推定 事業の現在価値の推定 あるいは 不動産価値の推定 などに幅広く使われる
不動産価値の推定 などに幅広く使われる Valuationを行うことで、投資の判断(採否)をより合 理的に行うことができる。数値は、一定の仮定(制 約)のもとで妥当な理論値を推計したものである。 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

3 基本的な視点(1) 継続価値と解散価値 継続価値とは生きている企業あるいは存続を続け る企業としての価値評価
解散価値とは事業の継続とは切り離した保有資産 価値評価 あるいは清算価値 一般的には 継続価値>解散価値 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

4 基本的な視点(2) 実額から迫るか利回りから迫るか。利回りも投資額 の妥当性を問題にしている。 実額: 解散価値 マルチプル DCF
Copyright: Hiroshi FUKUMITSU 基本的な視点(2) 実額から迫るか利回りから迫るか。利回りも投資額  の妥当性を問題にしている。    実額: 解散価値 マルチプル DCF    利回り: 収益還元 CAPM  最初に実額を推定する3つの方法を見る。 1株当たりの数値を議論すると 理論株価の推定 1株当たりのではなく、合計値を議論すると、企業価値 (事業価値)の推定 になる。

5 1)解散価値法 net asset method
純資産価値=総資産-負債  帳簿からどこまで言えるか 総資産の数値は正しいか  資産価値は正しいか(含み益 含み損)   資産の毀損 隠れた負債 はないか。   時価でみる時価純資産法 簿価でみる簿価純資産法  コストアプローチあるいはネットアセットアプローチともいう 1株当たり純資産 など1株当たりの数値を議論すると理論株  価の議論になり、企業全体の数値を議論すると、企業  価値(事業価値)の議論になる。 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

6 解散価値法の限界 求められるものは継続価値ではないこと 事業ノウハウ 人材 顧客との連携 などは考慮さ れていない。 ↓ 継続価値法へ
事業ノウハウ 人材 顧客との連携 などは考慮さ れていない。         ↓ 継続価値法へ 解散価値法のメリット 底値を示す 保有資産から の逆算 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

7 継続価値法 は2つの方法がある マルチプル法 市場での価値評価を利用 DCF法 将来得られるであろうCFから現在価値を 推定
マルチプル法 市場での価値評価を利用 DCF法 将来得られるであろうCFから現在価値を 推定 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

8 2)マルチプル法 multiple method
PER 業種市場平均 40倍 該当企業の1株当たり予想利益 20円 該当企業の推定株価=20×40 =800(円) ここで1株当たり予想利益をEPSとする。EPS=earnings per share ここでPERとはprice (per)earnings ratio 株価収益率=株価/EPS マーケットアプローチとも呼ぶ Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

9 3) DCF法 新業種でも対応できる。多くの仮定に依存 現在価値と将来価値の違い 違いを生み出す 金利 物価上昇率
違いを生み出す 金利 物価上昇率 将来価値の現在価値合計として把握 1株当たりCFの現在価値合計 現在のCFの1年後 CF0×(1+r)=FV1 1年後のCFの現在価値  PV0= CF1 /(1+r)  インカムアプローチとも呼ぶ  数値の客観性に課題 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

10 discounted cash flow method
n年度間のCFの現在価値合計    PF0 =Σ(CFn /(1+r)n ) CFの仮定(想定)はかなり恣意的 多年度になるほ ど不確実性大きい(多数のシナリオ必要) 割引率rの大きさで結論に大きな違い rには経済成長率、資本コストなどが使用される。 CFを配当DとみてDDM dividend discounted model インカムアプローチincome approachとも呼ぶ Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

11 Dividend Discounted Model : DDM の登場 John Burr Williams 1938
John Burr Williams( ), The Theory of Investment Value (1938) 配当割引モデル (DDM)の定式化 配当支払いの予測か ら本源的価値を推定 Myron J.Gordon  ( ) Gordon model(1959) P=D/(r-g) Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

12 DDMの問題の所在 配当だけを株式の本源的価値の源泉とすると内部留保 益が無視されていることになる(利益がすべて配当され るとみるか 内部留保益を含む収益全体に議論した方 がよい) 立論の前提として株式の長期保有を前提としていない か(長期的な配当あるいは収益の予測可能性を前提に することはそもそも正しいか)。配当の成長を考えてい るが、実際の企業は内部留保を高め配当性向を低める ようと行動しているのではないか。 (杉江雅彦『証券に関する十二章』萌出版2001,57-59を 参考にまとめた) Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

13 資料 John Burr Williams 1899-1989について
John Burr Williams については、鈴木芳徳 『現在価値と株式会社』白桃書房2009, に詳し い紹介がある。彼は1925年に一度HBSを卒業し、1927 年には銀行界に移っている。そこで1929年の恐慌を経 験。移籍した会社が倒産することも経験した。そして 1932年にHBSに戻った彼は、シュンペーター、レオンチ ェフらの指導を受けた。シュンペーターは普通株の本質 価値の研究を彼に勧めた。1937年にその研究は完成し、 1940年に口頭試問を受けてPhDを取得した。1927年以 来、彼は非公開の投資運用会社を運営した。またウイ スコンシンマジソン大学で訪問教授を勤めた。 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

14 理論価値算出方法の比較 参照 アントレプレナーファイナンス入門p.102図表2-2
インカムアプローチ DCF法 マーケットアプローチ マルチプル法 コストアプローチ 純資産価値法 客観性 ◎      市場評価反映 将来の収益反映 資産等の特徴 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

15 3つの評価方法とその名称 インカムアプローチ DCF法 現金流量折現法 xian4jin1liu2liang4zhe2xian4fa3
マーケットアプローチ マルチプル法 市盈率法 shi4ying2lv4fa3 コストアプローチ 純資産価値法 净资产倍率法 jing4zi1chan3bei2lvfa3 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

16 いかに投資(企業買収)に使うか 純現在価値法NPV法
理論価値>市場価値 であれば割安と判断する。 そこでDCF法で判断した理論価値 これは現在価値であるの で 理論価値>市場価値 であれば両者の差額である純現 在価値が正(プラス)である。その大小を投資の判断に使う。 NPV>0 純現在価値が正であることを投資採択 approveの 条件とする。これを純現在価値法NPV法という。 このほか投資の判断では 回収期間法pay back period method(投資資金の回収がどこまで速いかを判断基準), hurdle rate method(投資収益率が期待収益率=ハードル レートをどこまで上回るか)なども用いられる。なおハードルレ ートには資本コスト(加重平均資本コスト)が用いられることが 多い。  Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

17 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU
IRR(内部収益率) 大きい割引率は現在価値評価を引き下げ、小さい 割引率は現在価値評価を引き上げます。現実の市 場価値と理論現在価値を等しくする割引率は内部 収益率internal rate of returnと呼ばれ、金融電 卓で簡単に求めることができます。 IRRより大きい割引率では現在価値評価が市場価 値を下回り、小さい割引率では逆になります。 割引率には資本コストが使われることが多いので、 IRRが資本コストを上回れば、投資は採択され、IRR が資本コストより下回れば、投資は拒絶すべきこと になります。

18 投資案件の採択と拒絶 参照 アントレプレナーファイナンス入門p.119図表2-9
NPV rule IRR rule good project approve NPV>0 IRR>capital cost bad project reject NPV<0 IRR<capital cost Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

19 企業買収のおいて生ずる買収プレミアム なお企業買収では直近の市場価値を上回る買収 プレミアムを乗せた買収価格がしばしば提示され ます。
Copyright: Hiroshi FUKUMITSU 企業買収のおいて生ずる買収プレミアム なお企業買収では直近の市場価値を上回る買収 プレミアムを乗せた買収価格がしばしば提示され ます。 このプレミアムの解釈ですが、一つには、買収によ るシナジー効果が評価されていると考えられます。 またもう一つの理由としては、買収する株式の比率 によって、その支配権としての意味が違ってくるこ とが評価されているともいえます。

20 期待する利回りから始める方法もあります 収益還元法 CAPM
利回りから出発する方法 期待する利回りから始める方法もあります 収益還元法 CAPM Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

21 利回りは投資額を問題にしている 利回りがよい 現実の利回り > 期待する利回り 利回り=収益/投資額 だから利回りが良いと
   現実の利回り > 期待する利回り    利回り=収益/投資額 だから利回りが良いと    は投資額が理論価値より「割安」であることを示    している。 上の不等式が成立するためには    投資額 < 理論価値 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

22 収益還元法 伝統的直感的な方法 期待利回りから価格を想定する 期待利回り 2% 1株当たり予想利益 あるいは 予想配当が20円 そこから
   期待利回りから価格を想定する    期待利回り 2%    1株当たり予想利益 あるいは     予想配当が20円    そこから    20円÷2%=1000円     2%より利回りがよくなるためには投資額は1000円    以下の必要がある  Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

23 利回りというけれど 株式であれば 資本コストの大きさを探している
利回りというけれど 株式であれば 資本コストの大きさを探している Cost of Equity No Growth model Rd=D/P P=D/Rd Dividend Growth model Rd=(D/P)+g P=D/(Rd-g) Capital Asset Pricing model Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

24 CAPM (1) ベータ値β capital asset pricing model:市場平均と個別銘 柄の利回りの関係を示したモデル(CAPM formula) Ri=Rf+βi Rm ベータ値の議論 市場平均とするインデックス(指 数)に何を採るか 期間をどうするか 終値として何 を採るか(日 週 月など)など 確定した手法はな く具体的な計算方法には曖昧な側面がある ベータ値データ Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

25 CAPM (2) 資本コスト 導かれたRi  は株式が求めるリターンですからエクティ コストの大きさと考えられます。これを用いて、加重平均 コストとして資本コスト(率)を算出。この資本コストを、 DCF法での割引率に使うというのが、よく出てくる説明で す。 しかしRi 算出の基礎になるベータ値については、そも そもこの考え方の前提が誤りがあるとの批判がありま す(次項参照)。 厳密な値としてではなく参照値として考えてはどうか  と考えます。 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

26 CAPMと William Forsyth Sharpe 1934-
このような定式化はsingle index model(SIM) 単一 インデックスモデルと呼ばれる。 1962年に学術誌で発表された。 John Lintner ( )なども同時期に独立し て同様の定式化に至った。 理論的含意:株式でポートフォリオをつくり個別の 属性を消滅させる(分散投資する)と、その価格変 動は市場全体と大きな差がなくなる。(参照 P.バ ーンスタイン「証券投資の思想革命」第4章 ) Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

27 現代ポートフォリオ理論MPT Harry Max Markowitz 1927- ポートフォリオ選択理論 リスクを分散として認識。
共分散値によりポートフォリオのリスクを測定。 James Tobin 無危険資産(REA)の導入 William F. Sharpe 1934- ベータ理論 市場全体の動きと個別銘柄の動きとの関係に注目 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

28 統計用語 分散variance 標本が標本平均からどれだけ散らばっているか。 共分散 covariance
2組のデータの間での、平均からの偏差の積の平均値 アルファ α 個別銘柄の投資家の期待収益率からCAPMによる期待収益率を差し引いたもの ベータ β 個別銘柄の市場インデックスとの相関係数correlation coefficient Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

29 アルファ値(投資家の期待収益率 ー CAPMによる期待収益率)の投資への応用
プラス 市場が個別銘柄を過少評価している 買いサイン マイナス 市場が個別銘柄を過大評価している 売りサイン Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

30 ベータ値の投資への応用 注意:過去の統計数値の結果に過ぎず将来の動きを保障しない
ベータ値の投資への応用 注意:過去の統計数値の結果に過ぎず将来の動きを保障しない 高いベータ 2以上とか 景気敏感株など 証券 不動産 通信など 値上がり局面で高い利益の可能性 業績変動も激しい 低いベータ 0から0.5の間 デフェンシブ株 食品 医薬品など 値動きがあまりないので安定保有に向く すでに高値かも マイナス Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

31 CAPM法への批判 この方法が成立するためには、リスクとリタ ーンの関係が長期間安定している必要が あります。多くの市場関係者は、その想定 に首をかしげます。 また過去のデータから導かれたベータ値で 今後を予測できるかについても、疑問が残 ります。 Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

32 加重平均資本コスト weighted average cost of capital
Rwacc=(1-t)Rd(D/V)+Re(E/V) Rd : rate of return on debt t : tax rate D : total debt outstanding V : total capital of the company Re : rate of return on equity E : market value of equity Copyright: Hiroshi FUKUMITSU

33 演習Seminar 理論株価を算定する各方法について述べなさい。その 手法を説明して、それぞれの方法の長所と短所を指摘 しなさい。
  1) 純資産価値法 2)マルチプル法  3) CDF法 理論株価の算定法としてDDMにはどのような問題があ りますか。 IRR法とNPV法を比較しなさい。 CAPM法の長所と短所について述べなさい。 アルファ値 ベータ値の意味を述べ 投資への応用を議 論しなさい Copyright: Hiroshi FUKUMITSU


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