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口蹄疫問題と危機管理体制 鹿児島経済同友会 10月例会 国際的対応が求められる最も重大な家畜伝染病

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1 口蹄疫問題と危機管理体制 鹿児島経済同友会 10月例会 国際的対応が求められる最も重大な家畜伝染病
鹿児島経済同友会 10月例会 口蹄疫問題と危機管理体制 国際的対応が求められる最も重大な家畜伝染病 鹿児島大学農学部獣医学科病態・予防獣医学講座 獣医公衆衛生学分野教授 岡本嘉六 治る病気なのに殺処分とは?  ⇒ 死亡率が高い 種牛の事例から伝播力は弱い?  ⇒ 牛は100%感染 なぜ殺すのか?  ⇒ 蔓延防止による最小限の犠牲 ワクチンで予防すれば?  ⇒ 感染を完全に防げない 貴重な種牛は治療すれば?  ⇒ キャリアーとなる恐れ 抗病性品種の育成?  ⇒ 可能ならやってください

2 口蹄疫は最も伝播力が強い動物疾病の一つである
● ウイルスの増殖サイクルが短い ● 潜伏期間が短い ● 感染動物から高濃度に排出 ● 種々の動物種に感受性が高い ● 低温下では環境中で長期間生残 畜産被害が大きい ● 若齢動物の致命率は高い → 哺乳豚ではほぼ100% ● 生産の継続性がなくなる → 子牛は半数が死亡することもある ● 乳牛では来年の出産まで泌乳が止まる ● 肉牛では増体量と肉質が悪く採算がとれない ワクチンが奏功しにくい ● 7種の血清型(A、O、C、SAT1、SAT2、SAT3、Asia1)のそれぞれに抗原性が異なるサブタイプがある。それらに対するワクチンは交差反応に乏しく、ウイルスの多様性が制御を困難にしている。 山内一也名誉教授 口蹄疫の正しい知識 3 1967年の英国流行では、一個体から20~60(平均38.4)個体が感染。 インフルエンザでは2~3、SARSでは2~5、麻疹では12~18。 畜産物の国際貿易における最大の障害

3 国内侵入時の危機管理 初発農場 周辺農場・遠隔地 積極的発生動向調査 Active Surveillance 遡及調査 追跡調査
封じ込め失敗 初発農場 周辺農場・遠隔地 積極的発生動向調査 Active Surveillance A 1 B 2 殺処分 C 3 殺処分 殺処分 4 D E 5 遡及調査 追跡調査 肉眼病変の経過日数から推定される感染日前後に関係があった施設の獣医師による立入調査 肉眼病変の経過日数から推定されるウイルス排出期間に関係があった施設の獣医師による立入調査

4 宮崎県は初動調査状況を公表すべきである!
第一発見農場が国内初発農場とは限らない ● 4月9日に第1報があった都農町の繁殖牛農家 ● 4月23日 都農町の水牛農家(第6件目、3/31陽性) ● 4月28日 えびの市の肉用牛農場( 9件目) A牧場系列 当時の調査結果が公表されていない(または、調査が行われていない)ため、国内初発農場は特定されていない。 口蹄疫疫学調査チーム第4回検討会の概要 これまでの現地調査、抗体検査等の結果から、ウイルスの侵入が最も早かった農場は3月31日の検査材料でPCR検査で陽性であった6例目の農場であり、ウイルスの侵入時期は3月中旬頃と推察。 1例目の発生が確認された4月20日時点では、少なくとも10農場以上にウイルスが侵入していたと推察される。・・・・・ えびの市での発生事例については、川南町の関連農場から出発した家畜運搬車両等が関連していた可能性があり、・・・ 宮崎県は初動調査状況を公表すべきである!  法律で定められた調査が行われたのか?

5 口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針 1 異常家畜の発見の通報から病性決定までの措置 (2)家畜防疫員及び家畜保健衛生所の措置
1 異常家畜の発見の通報から病性決定までの措置 4月9日の時点で口蹄疫を疑うのは無理だったが、4月16日に検体を動物衛生研究所に送付した時点ではこの項目が適用される。 (2)家畜防疫員及び家畜保健衛生所の措置 ア 家畜防疫員は、通報があったときは、・・・緊急的な措置について次に掲げる指導等を行う。 (ア)異常畜の所有者に対する指導事項  e 急病等の緊急かつやむを得ない場合以外は外出をせず、農場及びその関連施設の外に物を搬出しないこと。また、外出する場合は消毒等を行うこと。 農家の行き来があったとされている。 オ 家畜防疫員は、一般臨床所見を中心に検査を実施するとともに、疫学的調査も併せて行う。 キ 本病が否定できない場合には、家畜防疫員は次に掲げる対応を行う。 その後の推移からして、検討しなかったと判断されても仕方ない。 (エ)病性決定までの間、殺処分の場所、焼却又は埋却の別等その後の防疫の段取りを検討する。

6 2 病性決定時の措置 (2)防疫対策本部の設置 3 発生地における防疫措置 4 接触したおそれのある感受性動物の追跡 (1)追跡調査
4月20日の口蹄疫確定した時点から緊急事態が始まるが、知事が非常事態宣言を出したのは1ヶ月遅れであり、その間は平時の対応が採られた。 2 病性決定時の措置 (2)防疫対策本部の設置 ア 家畜保健衛生所等に口蹄疫現地防疫対策本部、都道府県に口蹄疫都道府県防疫対策本部及び農林水産省に口蹄疫中央防疫対策本部をそれぞれ設置する。 対策本部会議初日 農水省:4月20日 宮崎県:4月21日 国:5月17日 その連携は? 3 発生地における防疫措置 (1)一般緊急措置 イ 家畜防疫員は、家畜の所有者に対し、・・・所有者の義務、都道府県等の協力方針、行政不服審査法に基づく不服申立てに制限がある旨等について説明する。 (2)と殺の指示及び評価 ウ 殺処分に先立って、評価人の評価を基に、家畜防疫員はへい殺畜等手当金交付規程による・・・評価書を作成し、殺処分を進める。 殺処分は罰則を含む強制力のある規定であるが、評価額を巡る補償問題で暗礁に乗り上げた。補償交渉は流行が終わってからでも可能では? 4 接触したおそれのある感受性動物の追跡 (1)追跡調査 ア 家畜防疫員が現地調査を行った結果、本病が否定できない場合には、家畜防疫員は過去21日間の家畜の移動及び過去7日間の人の出入りその他の接触を調べ、・・・都道府県畜産主務課に通報する。

7 5 移動の規制及び家畜集合施設における催物の開催等の制限
 都道府県は、・・・移動の規制及び家畜集合施設における催物の開催等の制限を、移動制限区域と搬出制限区域に区分して行うほか、発生地については、・・・通行の制限又は遮断を行う。 (1)通行の制限又は遮断 ア 範囲  発生地及びその周辺に限定する。 イ 規制の期間  72時間以内(応急的な防疫措置、すなわち、予備的消毒、家畜の殺処分、その他病原体の拡散防止のための当面の措置が完了するまでの期間とする)に限定する。 移動および搬出の制限区域は、畜産業を対象としたものであり、一般車両の通行規制は限定されている。都城市における発生時の通行制限は地域の協力によって実施された。 2000年の発生時には、半径20kmの移動制限、50kmの搬出制限が行われたが、今回は最小限に留められた。 (2)移動制限区域 ア 区域の範囲 (ア) 原則として、発生地を中心とした半径10㎞以内の区域を定める。ただし、発生状況、疫学的背景等を考慮して、動物衛生課と協議の上、半径5~30㎞の範囲まで拡大し、又は縮小することができる。 イ 制限期間 発生の確認後速やかに規制し、その制限期間は、原則として、最終発生例の 殺処分完了後21日間とする。この期間は、発生の推移に応じて増減する。 ウ 制限内容 (ウ) と畜場及び家畜市場は閉鎖する。 ウイルスが家畜、飼料、作業者、車両に付着して拡散する可能性が最も大きい。

8 6 立入検査、血清疫学調査等 8 感染源及び感染経路の究明 第3 防疫対応の強化
関係都道府県は、・・・・移動制限区域及び搬出制限区域から発生前21日以内に偶蹄類の家畜を導入した場所のほか、必要に応じ動物衛生課が指示した場所について、速やかに立入検査を行い、又は診療獣医師の協力を得て、臨床上の異常の有無の確認、家畜の移動の有無等の疫学的調査を行う。また、・・・・必要に応じ動物衛生課が指示する方法により血清疫学調査を実施する。 8 感染源及び感染経路の究明 調査方法等は、通知に詳述されている。 本病の感染源及び感染経路を究明し、発生予防に資するため、都道府県畜産主務課は、動物衛生課と連携し、動物衛生研究所等の協力を得て、4及び6の調査及び検査結果を基礎とし、家畜、人及び車両の移動、飼料の利用、物品の移動、渡り鳥等の野生動物との接触の可能性、気象条件等を網羅的に調査する。 口蹄疫が確定した後、県内農家の多くは報道によって知った(早朝作業時の町内放送・・・)。 第3 防疫対応の強化 本病は、発生予防からまん延防止に至るまで、様々な関係機関が連携して対応することが必要となる。このため、日頃より本病発生時の通報・連絡体制を確認するなど、農林水産省、都道府県及び市町村の各段階で、危機管理体制の構築に努める。また、都道府県は、万一の発生の際に、円滑な防疫措置を講じることができるよう、隣接都道府県及び都道府県内関係者の参加を幅広く求め、防疫措置についての打合わせ及び発生時を想定した防疫演習を実施し、まん延防止体制の調整、周知、点検及び改善に努める。 隣県への連絡はなかった

9 指針に基づく発生予防及びまん延防止措置の実施の留意事項
平成16年12月 農水省消費・安全局長通知(平成17年最終改正) 6 防疫対策本部 次に掲げる組織により防疫に当たることとする。  本部長の下に次の各班を置くとともに、管内の市町村、関係機関及び団体による管内連絡会議を逐次開催し、防疫の円滑な推連を図る。 総 務 班: 関係機関との連絡調整、管内連絡会議の開催、管内の防疫活動の計画・調整、現地で必要な人員・資材の確保、文書管理、経理及び防疫資材の出納事務を行う。 病性鑑定班: 届出、調査等により入手された情報により現地に急行し、検診する。また、病性鑑定のための採材、搬送等を行う。 発生地班: 発生農場に常駐し、当面の防疫が一段落するまでの防疫措置(立入禁止、殺処分、消毒等)を指揮する。 評 価 班: 殺処分家畜等の評価を行う。 検 診 班: 発生地周辺地域の緊急検診及び摘発検査を実施する。 追 跡 班: 発生家畜と関係のある家畜の疫学調査及び防疫上の指示を行う。 移動規制班: 移動の規制、と畜場、家畜市場等の監視、移動許可書の発行等制限地域内の防疫措置に係る指導を行う。 宮崎でこれらの組織が初動調査においてどのように活動したのか? そもそも、班分けするほどの人数がいたのか?

10 初動対策もさることながら、蔓延防止対策が手遅れとなった!
蔓延防止の危機管理 牛は感受性が高くほぼ100%感染する(指標動物)。 豚は牛より感受性が低いが、発症すると牛の1000倍以上(呼気中は3000倍以上)のウイルスを排出する(増幅動物)。 4月28日に宮崎県畜産試験場川南支場 の豚の感染が判明。県有施設は民間農場よりも衛生管理が劣っているから(?)、周辺農場への感染はない ⇒ 緊急対策は講じられず ゴールデン・ウイーク突入 ⇒ 発生地帯を縦断する国道10号線等は、口蹄疫ウイルス拡散の絶好の通り道となった 初動対策もさることながら、蔓延防止対策が手遅れとなった! 指標動物 維持動物 増幅動物

11 南日本新聞 4月24日: 獣医師には常識

12 :その他 :豚 :牛 発生戸数 県家畜改良事業団 西都市 16 14 県畜産試験場・えびの市 12 都城市 10 日向市 宮崎市 8 6 4 2 4/20 4/28 5/1 5/6 5/15 5/20 5/26 5/29 6/3 6/17 6/10

13 発生頭数 処分頭数 補償交渉 千頭 30 25 20 :豚 15 :牛 10 5 25 20 15 10 5 4/20 4/28 5/1
25 処分頭数 20 補償交渉 15 10 5 4/20 4/28 5/1 5/6 5/15 5/20 5/26 5/29 6/3 6/17 6/27 6/10

14 未処分頭数の推移 補償交渉から埋却地問題へと難問が続く
10 万頭 未処分頭数の推移 補償交渉から埋却地問題へと難問が続く 8 豚の呼気中 ウイルスは 牛の3000倍 :豚 :牛 6 4 2 4/20 4/28 5/1 5/6 5/15 5/20 5/26 5/29 6/3 6/17 6/27 6/10

15 処分に要した日数(発生日別) 牛 半月以上もウイルスを排出し続けた 豚
戸数 処分に要した日数(発生日別) 12 :15以上 10 :8~14 :4~7 8 :1~3 6 4 2 半月以上もウイルスを排出し続けた 8 6 4 2 4/20 4/28 5/1 5/6 5/15 5/20 5/26 5/29 6/3 6/17 6/10

16 撲滅より個人情報保護? 口蹄疫発生農場の凡その位置関係 約10km 数字は発表順番 青:牛 赤:豚 都農町 川南町の飼養状況 戸数 23
153 数字は発表順番 青:牛 赤:豚 都農町 川南町の飼養状況 230 138 72 戸数 23 251 83 380 頭数 1,282 3,472 5,057 145,239 155,050 48 182 203 酪農 和牛繁殖 肥育牛 養豚 合計 212 136 60 196 220 撲滅より個人情報保護? 234 154 53 189 103 108 160 199 156 107 225 215 142 89 155 88 173 151 82 90 40 47 139 43 92 149 37 45 109 75 87 29 80 74 93 26 川南町 106 218 187 32 58 38 54 46 226 34 81 186 70 94 23 30 44 64 高鍋町の飼養状況 210 50 25 91 36 79 76 78 35 39 86 61 71 戸数 3 63 13 8 87 頭数 66 1,191 11,135 14,772 27,166 192 42 55 56 98 59 198 77 51 52 40 31 67 約10km 57 104 21 96 24 酪農 和牛繁殖 肥育牛 養豚 合計 114 174 134 33 62 99 137 41 105 28 27 63 畜産試験場 84 95 148 49 65 85 69 207 211 180 201 110 147 162 209 66 97 120 150 194 117 165 116 217 231 127 224 219 176 159 152 214 123 121 181 206 115 100 102 木城町 135 132 190 118 122 232 125 126 179 223 145 193 113 191 161 221 129 185 73 133 167 172 204 128 175 112 111 208 163 140 西都市 尾八重 167 種牛6頭 101 高鍋町 124 144 157 143 171 158 213 130 178 177 164

17 10件目までは人と車 A牧場 20件目以降は空気感染
えびの市

18 危機管理体制の調和 陸生動物衛生規約 8.5.2条 ワクチン接種が行われていない口蹄疫清浄国資格を得るための義務。 日本農業新聞 7月16日
8.5.2条 ワクチン接種が行われていない口蹄疫清浄国資格を得るための義務。 1. 定期的および迅速な動物疾病報告の記録を保持する。 2. 次の事項を明言した宣言書をOIEに送付する。 a. 過去12ヶ月間に口蹄疫の発生がなかった。 b. 過去12ヶ月間にFMDV感染の証拠が全く見つからなかった。 c. 過去12ヶ月間に口蹄疫に対するワクチン接種を行っていない。 d. ワクチン接種を中止して以降、ワクチン接種動物を全く入れていない。 3. 以下の事項について文書化された証拠を提出する。 a. 第8.5.40条から8.5.46条に従った口蹄疫およびFMDV感染についての発生動向調査が実施されている。 b. 口蹄疫の早期の発見、予防および制御のための法的措置が実施されている。

19 日本から国際獣疫局への報告 7月28日: 宮崎市の3件目の最後の発生地から半径10 kmの地域に おける最後の移動制限は、7月27日に解除された。疾病が存在しない ことは、発生地周辺半径3 km以内の地域および疫学的に関連する農 場で飼育されていた全ての感受性動物を対象とした血清学的発生動 向調査、ならびに、当該地域における全ての感受性動物を対象とした 臨床的発生動向調査によって証明された。 7月22日: 川南町周辺の緊急ワクチン接種地帯の移動制限は7月18 日に解除された。この地帯で飼育されていた全ての感受性家畜は、7 月17日までに殺処分された。全ての症例、擬似患畜およびワクチン 接種動物は6月30日までに殺処分された。 7月14日: 東諸県郡国富町の発生から半径10 kmの区域における移 動制限は7月8日に解除された。疾病が存在しないことは、当該地域 における全ての感受性動物を対象とした臨床的発生動向調査ととも に、発生地周辺半径3 km、ならびに、疫学的に関連する農場に飼育 されていた全ての感受性動物を対象とした血清学的発生動向調査に よって証明された。

20 8.5.8条 清浄資格の回復 1. ワクチン接種が行われていない口蹄疫清浄国または清浄地帯で 口蹄疫またはFMDV感染が起きた時、ワクチン接種が行われていな い口蹄疫清浄国または清浄地帯の資格を得るために以下の待ち期 間の一つが求められる。 a. 第8.5.40条から第8.5.46条に従って殺処分( Stamping-out )政策 および血清学的発生動向調査が適用されている場合、最後の症例 から3ヶ月。または、 b. 第8.5.40条から第8.5.46条に従って殺処分政策、緊急ワクチン接 種、および、血清学的発生動向調査が適用されている場合、全ての ワクチン接種動物が食用と殺(Slaughter )されてから3ヶ月。 c. 第8.5.40条から第8.5.46条に従って殺処分政策、全てのワクチン 接種動物を食用と殺しない緊急ワクチン接種、および、血清学的発生 動向調査が適用され、FMDV非構造蛋白に対する抗体の検出に基づ く血清学的発生動向調査が残っているワクチン接種集団に感染がな いことを証明した場合、最後の症例または(最後に発生した出来事に 対処した)最後のワクチン接種から6ヵ月後。

21 OIE陸生動物衛生規約( EU理事会指令)に定義された用語
清浄地帯 3km以上 防御地帯 発生動向調査地帯 封じ込め地帯 制限地帯 感染地帯 10km以上 清浄地帯(Free zone): 清浄資格の適合について陸生動物衛生規約に指定された要件によって証明された地帯を意味する。当該地帯とその境界内において、適切な公的獣医学的管理が動物および動物由来製品、ならびにそれらの輸送に効果的に適用されている。 感染地帯(Infected zone): 口蹄疫が確定診断された地帯を意味する。 封じ込め地帯(Containment zone): 疫学的要素と調査結果を考慮して、疑いまたは感染のある施設およびその周辺を含め、感染の拡大を防ぐための制御措置が適用された指定地帯を意味する。制限地帯(Restricted zone) 防御地帯(Protection zone): 清浄国または清浄地帯への口蹄疫ウイルスの広がりを防ぐために疫学に基づく措置によって、清浄国または清浄地帯における動物の衛生状態を保護するために設定された地帯を意味する。それらの措置には、ワクチン接種、移動制限、ならびに、強化された発生動向調査(surveillance)を含み、それだけに限定されない。発生動向調査地帯(Surveillance zone)

22 国内における封じ込め地帯から清浄地帯へ口蹄疫感受性動物の食 用と殺のための直接移送(ワクチン接種の有無に関わらず)
第8.5.11条 国内における封じ込め地帯から清浄地帯へ口蹄疫感受性動物の食 用と殺のための直接移送(ワクチン接種の有無に関わらず) 清浄地帯の資格を損なわないために、口蹄疫感受性動物は、以下の条件の下 で、防御地帯に位置する最も近い指定されたと畜場へ直接的に食用と殺のために 機械的輸送によって移送される場合にのみ封じ込め地帯を離れるようにしなけれ ばならない。 1. 封じ込め地帯は、第8.5.8の要件に従って公的に設定された。 2. その動物は、獣医当局の監督下で、積載前に清掃・消毒された車両によって、 その他の感受性動物と接触することなく原産施設からと畜場へ直接輸送されなけ ればならない。 3. そのようなと畜場は、封じ込め地帯からの動物の肉を扱っている期間、生肉 の輸出を認可されない。 4. 車両およびと畜場は、使用後直ちに完全に清掃・消毒されなければならない。 それらの動物に由来する全ての製品は、第8.5.25条第2点または第8.5.26条に 従って処理されなければならない。当該動物から得られたその他の製品ならびにそ れらと接触したあらゆる製品は、第8.5.34条から第8.5.41条に従って残存するウイル スを全て殺滅する方法で処理しなければならない。 口蹄疫ウイルスの拡散を防ぐ蔓延防止措置

23 牛の系統的ワクチン接種義務を含めて公的な制御計画が存在する 口蹄疫感染国または地帯からの輸入に関する勧告
第8.5.25条 牛の系統的ワクチン接種義務を含めて公的な制御計画が存在する 口蹄疫感染国または地帯からの輸入に関する勧告 牛および水牛の生肉(足首、頭および内臓を除く)に対して、獣医当局は、食肉の全 ての出荷品が以下を立証する国際獣医療証明の提出を求めなければならない。 2. 骨抜きと体に由来する。 a. 主要なリンパ節が取除かれていた。 b. 除骨に先立って、と殺後少なくとも24時間+2℃以上の温度で熟成され、両 方の最長筋の中間点で測ったpHが6.0以下であった。 第8.5.26条 口蹄疫感染国または地帯からの輸入に関する勧告 反芻家畜および豚の肉製品に対して、獣医当局は、以下を立証する国際獣医療証 明の提出を求めなければならない。 1. 当該食肉の全ての出荷品は認可されたと畜場でと殺された動物に由来し、口蹄 疫についての生体検査と解体後検査を行い、陰性であった。 2. 当該食肉は、第8.5.34条に記載された手順の一つに基づいて口蹄疫ウイルスの 殺滅を確保するための処理が行われた。 3. 処理後に食肉が口蹄疫ウイルスの如何なる感染源とも接触しないために必要 な注意が払われた。 死後硬直に伴う pH 低下は筋肉中のウイルスを不活化する。農場で不顕性感染が見逃されても、ウイルス拡散を防げる。 陸生動物衛生規約 は発展途上国を含めたものであるから、規制が緩い?

24 口蹄疫の制御のための欧州共同体の措置に関する規定
欧州連合: 2003年9月29日の理事会指令2003/85/EC 口蹄疫の制御のための欧州共同体の措置に関する規定 第1節 通知 第2節 口蹄疫発生の疑い事例における措置 第3節 確定事例における措置 第4節 特別の事例に適用すべき措置 第5節 異なった疫学的生産単位から構成される施設および関連施設 第6節 制限地帯と発生動向調査地帯 第7節 地区割り、移動制限、ならびに、識別 第8節 ワクチン接種 第9節 口蹄疫とその感染に係る清浄資格の回復 第12節 緊急時対策計画と即時的警戒訓練 20世紀初頭に戦争のないヨーロッパ統合の構想が持ち上がってから、経済・産業分野での共同体設立を経て1992年にようやく欧州連合条約が署名され、1999年に単一通貨としてユーロが導入された。この過程で人の往来や物資の移動における国境の役割は少しずつ軽くなってきた。中世の暗黒時代にペストで人口の半分を失った欧州は検疫制度を創設し、伝染病の侵入を国境で防いできたのだが、統合によって国境の意義が薄れる中で伝染病の侵入をどのように防いでいるのか。 その解決策として、各国の衛生水準の格差をなくし、同等性を確保することが有力視され、そのために医療や獣医療などの品質の最小限の基準を設けてきた。医師や獣医師を養成する大学、医療体制や獣医療体制の整備が行われてきた結果として、欧州連合圏内の自由な往来や物流が確保されてきたのであり、この努力は通貨統合にも匹敵する難事業だったのではなかろうか。また、欧州連合内の自由化は、同時に、それ以外の地域からの伝染病の侵入を防ぐための統一政策の必要性を高めている。この内容は日本における今後の対策を考える上でも参考になるだろう。東北アジア経済圏を進める上で避けて通れない問題である。

25 口蹄疫発生時の保護を目的とする「種畜の登録制度」が必要!
第4節 特別の事例に適用すべき措置 第15条 感受性動物種を一時的または定期的に飼育する特別の施設の周辺 または内部における口蹄疫発生事例に適用すべき措置 1. 口蹄疫の発生が、研究所、動物園、野生動物公園、ならびに、指令 92/65/EECの第13条2項に従って認可された団体、機関およびセンターの柵で囲ま れた区域の感受性動物に感染する脅威があり、科学的目的または動物種や家畜 の遺伝資源の保護に関連する目的で飼育されている場合、関連する加盟国は、 それらの動物を感染から保護するために全ての適切な生物学的安全措置が採ら れることを保証しなければならない。それらの措置には、公的機関への立入制限 や立入に特別な条件を設けるなどが含まれる。 半径?kmへの立入制限 2. 第1項に記載された施設の一つに口蹄疫の発生が確認された場合、関連す る加盟国は、本共同体の基本的な利益、とくにその他の加盟国の動物衛生状態 が損なわれず、口蹄疫ウイルスが拡散するあらゆるリスクを防ぐために全ての必 要な措置が実施される条件で、第10条1項(a)からの除外を決定することができる。 3. 第2項に記載された決定は、直ちに本委員会に通知しなければならない。家 畜遺伝資源の場合、その通知には、品種の維持に不可欠な感受性動物種の繁殖 の核として所轄官庁が事前にそれらの施設を特定することによって、第77条2項(f) に従って設置された施設のリストの証明書を含まなければならない。 口蹄疫発生時の保護を目的とする「種畜の登録制度」が必要!

26 第54条 緊急ワクチンの接種開始からそのワクチン接種の完了以降少なくとも30 日経過するまでの期間にワクチン接種地帯において適用可能な措置
1. 加盟国は、第2項から6項に規定された措置が緊急ワクチンの接種開始からそ のワクチン接種の完了以降少なくとも30日経過するまでの期間を通してワクチン 接種地帯において適用されることを保証しなければならない。 2. ワクチン接種地帯内外の施設間における生きている感受性動物の移動は、禁 止しなければならない。前文に規定された禁止の適用除外によって、生きている動 物、ならびに、原産施設またはその動物の出荷施設の群の臨床検査後に、所轄 官庁は、ワクチン接種地帯内または例外的にその地帯に隣接したと畜場に向けた 即時と殺のための直接輸送を許可することができる。 3. 第1項に記載された期間にと殺されたワクチン接種動物から生産された生肉は、 以下の事項を満たさなければならない。 (a) 指令2002/99/ECに規定された刻印を押す (b) (a)点に記載された刻印のない肉とは別個に保管・輸送し、付属文書VII のPart A第1点に従った処理のために所轄官庁によって指定された施設に密閉容器に納 めて輸送しなければならない。 4. ワクチン接種動物から生産された乳および乳製品は、人の消費のまたは人の 消費以外のいずれかの最終的用途に応じて、付属文書IXのParts AおよびParts B に記載された処理の少なくとも一つを施されたことを前提に、ワクチン接種地帯内 外の市場に出荷することができる。

27 予防的ワクチン接種は1992年にEU全域で禁止され、加盟国はこの指令に従う義務がある
第8節 ワクチン接種 第49条 口蹄疫ワクチンの使用、製造、販売および管理 加盟国は、以下のことを保証しなければならない。 口蹄疫ワクチンの使用および口蹄疫に対する高度免疫血清の 投与は、本指令で規定された場合を除き、領土内で禁止されて いる。 予防的ワクチン接種は1992年にEU全域で禁止され、加盟国はこの指令に従う義務がある 第50条 緊急ワクチン接種の決定 1. 以下の条件の少なくとも一つが適用される場合に、緊急ワクチン 接種を決定することができる。 (a) 口蹄疫の発生が確認されており、その発生が確認された加盟国 内に広範に広がる恐れがある。 (b) 加盟国における報告された口蹄疫発生に関連して、別の加盟国 が地理的状況または季節的気象条件のためリスクに曝されてい る。 英国の2001年大流行を経て、殺処分を前提とする緊急ワクチン接種に疑問が上がり、マーカーワクチン開発もあって、「緊急ワクチン接種動物に由来する乳製品と肉製品は、関連するEUの法律とこの指令に従って市場に出すことができる」ようになった。

28 PART B 発生動向調査地帯に由来する感受性動物からの生産に適用可能な追加的措置 発症していなくても、感染した個体は農場段階で排除
付属文書 VIII  PART A 生肉の処理 1. 骨抜き生肉 指令64/433/EECの第2条(a)に記載された肉は、内臓を除き、骨および主要なリンパ節が除去されたものを言う。 3. 熟成   ● と体は、+ 2 ℃以上の温度で少なくとも24時間熟成   ● 背最長筋の中心におけるpH値は、6.0未満を記録 4. 交差汚染を避けるために効果的な措置を適用しなければならない 陸生動物衛生規約と同じ内容が2003年に定められた。 OIE は1924年にフランスで発足した国家間協定機関である PART B 発生動向調査地帯に由来する感受性動物からの生産に適用可能な追加的措置 1. 制限地帯および発生動向調査地帯の外側の市場への出荷を意図した頭部、腸管および内臓以外の生肉は、以下の追加的条件の少なくとも一つに従って生産されなければならない。 (a) 反芻動物の場合   (i) 動物は、第24条2項に規定された管理の対象とされ、かつ、   (ii) 肉は、Part Aの第1、3 および 4点に規定された処理の対象とされる 発症していなくても、感染した個体は農場段階で排除 第51条 緊急ワクチン接種の必要条件  3. 加盟国は、ワクチン接種された動物の肉、乳および乳製品の人の消費のための安全性について国民に知らせるため、広報計画を実施しなければならない。

29 発展途上国を含むOIEの陸生動物衛生規約だけでなく、欧州連 合においても、口蹄疫流行時に、ワクチン接種で発症を防いだ家畜 を、殺処分ではなく、食用と殺することが定められている。
日本においては、「人が感染することはなく、仮に口蹄疫にか かった家畜の肉を食べたり牛乳を飲んだりしても人体に影響はあり ません」と広報されているが、未発症の動物に由来する畜産物の流 通は行われていない。それは、清浄地帯への蔓延を防ぐ体制ができ ていないからである。多数の家畜を無駄にしないことは、動物福祉に 叶うだけでなく、飼育農家の気持ちを和らげ、廃棄処分の軽減にも 繋がる。 農場: 発生動向調査の強化による感染の特定と排除  マーカー・ワクチンの活用、県段階での検査体制の充実 食肉センター: 食肉検査体制の拡充、カット工程の骨・リンパ節除 去工程における交差汚染の制御、廃棄内臓および腸内容物の処理 腸内容物など液状物の処理は、活性汚泥法によって行われてい るが、口蹄疫ウイルスが存在した場合の不活化条件は?

30 関連産業の被害補償は? 口蹄疫による被害は発生地の飼育農家だけでなく、家畜市場閉鎖(競り中止)や防疫体制の影響は全国の畜産農家に及んだ。さらに、畜産と直接関連している事業だけでなく、様々な産業および市民生活に影響を及ぼした。 食肉センター: 制限地区に入ったことにより 5 ヶ月間の休業を余儀なくされ、多数の従業員の仕事がなくなった。パート雇用が多く、収入が途絶えたと思われる。 運送業: 家畜、飼料、食肉、乳製品等の輸送を中心とする業者の仕事が途絶えたり、激減した。 輸出業: 食肉輸出業者の倒産、副生物(牛原皮、豚原皮、油脂等)の輸出低迷 食肉加工販売業: 原料肉の品薄に加え、消費低迷による価格の下げ止まり 観光: キャンセル、延期、入場者数減 このような大きな社会的影響を及ぼす伝染病に対する危機管理体制として、国際的にどのような取り決めが行われているか?

31 口蹄疫に関するOIE/FAO国際会議(2009年6月24~26日)
「世界的制御への道」 最終勧告 口蹄疫ウイルス( FMDV )の血清型と株は、いくつかの主要なウイルスの生態学的状況や保有動物に広がっており、それぞれが地域に特有のウイルス株となりそれから新たな変異株が誕生し、その結果として、適切なワクチン選択のためにより高度の試験室業務と技術的助言の要望を生み出している。 ある種の野生動物にFMDVが定着していることは、家畜の反芻動物への脅威となり続け、野生動物と野生化動物の集団における口蹄疫を定期検査し、異なる疾病状況にある動物の種と部分集団を切り離すことによって病気を制御する必要性不可欠とする。 貿易の未曾有の国際化と人間と動物の移動は、どのウイルス株も世界のあらゆる地域に感染する機会を作っている。 良好な獣医療統治(Good veterinary governance)は、国の計画の効率的な実行を確保し、国、地域および世界的段階における口蹄疫制御のための持続可能な官民協力と国際支援の確立を推進するための不可欠の前提条件である。 既に口蹄疫清浄化を成し遂げ、国際的なFMD制御を支援できる国々は、発生国における貧困の減少ならびに自国領土内にウイルスが再侵入するリスクの減少につながる双方に利益がある状況に貢献できる。 良好な獣医療統治、口蹄疫の制御方法、ワクチンの生産と使用、動物と動物由来製品の貿易と移動、ならびに、疾病診断のためのOIE国際基準は、国際的な口蹄疫制御のための戦略を策定する際に不可欠である。

32 国連食糧農業機関: 口蹄疫緊急時対策の準備
国連食糧農業機関: 口蹄疫緊急時対策の準備 FAO 2002: Preparation of Foot-and-Mouth Disease Contingency Plans 第8章 口蹄疫の緊急事態対策行動期間中の組織配置 責任と命令系統 主席獣医官(CVO: chief veterinary officer)は、口蹄疫緊急事態に対する事前準備および管理についての総合的な技術的責任を持たなければならない。所轄大臣には、勿論、最終責任がある。 近年、多くの国の獣医療組織は再編成され、縮小された。これには、とりわけ、獣医療組織の獣医療組織の地域化と中央政府からの地方委任が含まれ、獣医療組織の民営化と政府業務の降格、実務機能と政策立案機能の分離、ならびに、獣医学試験所と獣医療野外業務の行政責任の分離が含まれていた。 FAOの後半の指摘はサッチャー政権で起きたことを指しており、それによって牛海綿状脳症(BSE)の大流行、結核症の野生動物から家畜と人間への波及、2001年の口蹄疫大流行が起きてしまった。 日本の獣医療組織は農水省と厚労省に分かれ、欧米諸国のように独立した獣医庁は存在せず、 「責任と命令系統」 は与えられていない。悪性伝染病の被害を抑えるためには、法的および組織的な「責任と命令系統」の明確化が重要である。

33 獣医療組織の実績評価のための(PVS)手法
OIE: Tool for the Evaluation of Performance of Veterinary Services グローバル化の時代にあって、多くの国の発展と成長は、新興感染症の脅威を発見し対処する能力とともに、農業政策と経済の実績に依存しており、換言すれば、獣医療組織(VS: Veterinary Services)の品質と直接関連している。獣医療組織は、世界において動物衛生と福祉の措置、国際獣医療証明書ならびに陸生動物規約のその他の基準と指針を実行する政府組織と非政府組織を意味し、獣医当局の全般的管理と指揮下に置かれている。獣医療組織を強化し、その品質と評価に係る国際獣疫局(OIE)国際基準を満たすための努力は、公的部門と民間部門の双方の積極的な参加と投資を必要としている。この努力を支援するために、OIEと米州農業協力機構は力を合わせて「実績、展望、戦略の手法(PVS手法:Performance, Vision and Strategy tool)」を開発した。PVS手法は、獣医療組織の現在の実績水準を定着させ、OIE国際基準を満たす能力に関する落差と弱点を特定し、利害関係者と共有する展望を策定し、戦略的改善策に優先順位を付けて実行するために獣医療組織を手助けすることを意図している。

34 Ⅰ. 技術的能力 2. 非常事態への対処能力 実績、展望、戦略の手法 (PVS手法l)
国の獣医療組織は、衛生上の非常事態 が存在するか否かを決定できるが、そのよう な非常事態を宣言して行動を起こすための 権限を持っていない。 国の獣医療組織は、国内で発見された 既存の疫病や疾病に起因する衛生上の非常 事態に対処するため、必要な法的および資 金的支援 * を得ており、活動できる。 国の獣医療組織は、これまでに検出され ていない別の疫病や疾病に起因する衛生上 の非常事態に対処するため、必要な法的お よび資金的支援を得ており、活動できる。 国の獣医療組織は、関連する他の国の 公共施設とその利用者との連携し、衛生上 の非常事態に対処することを可能とする制度 上の指針を実行できる。 2. 非常事態への対処能力 *: 「法的および資金的支援」という表現は、国の獣医療組織が即時に行動を起こすために法的枠組みと財源を既に保持していることを意味する。

35 Ⅱ.人的資源と金融資源 6. 専門の自立性 A. 発達水準(政治的立場) B. 発達水準(決定のための専門的裏付け)
Ⅱ.人的資源と金融資源  6. 専門の自立性 A. 発達水準(政治的立場) B. 発達水準(決定のための専門的裏付け) 健康と食品安全に係る 全農業分野の機関の長官 (該当する場合)、国の獣医 療組織の長およびその直属 の部下は、政治任命を受け た者*である。 健康と食品安全に係る 全農業分野の機関の長官 (該当する場合)、国の獣医 療組織の長は、政治任命を 受けた者のみである。 国の獣医療組織内に、 政治任命を受けた者はいな い。 国の獣医療組織によってなされる 技術的決定は、ほとんどの場合政治 的配慮に基づいて行われる。 技術的決定は科学的原則を組み 込んでいるが、あらゆる政治的配慮に 従うために修正しなければならない。 技術的決定は科学的原則に基づ いているが、政治的配慮に基づいて 再検討する必要があり、修正される可 能性もある。 技術的決定は科学的原則に基づ いてのみ行われ、政治的配慮に合わ せるための如何なる変更も行わない。 *: 政治任命(political appointments)という用語は、政権を担当する政治勢力による任命を意味し、大統領の意向を果たし、即刻の解任を前提とする。

36 5. 対処能力(Capability to respond)
Ⅲ. 民間部門との相互関係 5. 対処能力(Capability to respond) 計画の実行と活動における民間部門と協力し関係を取り持つ国の獣医療組織の能力 1. 情報 2. コミュニケーション 3.  公式代表者 4. 認定 5. 対処能力 国の獣医療組織は、優先順位と機会の 変化について利用者との討議を行っていない。 国の獣医療組織は、現在の能力および 優先順位と機会の変化について利用者との 非公式討議を行っている。 国の獣医療組織は、優先順位と機会の 変化を特定するために、利用者との会合およ び討論会を開催している。 国の獣医療組織と利用者は、協力し合っ て、優先順位と機会の変化に対応するために 可能な計画と業務に係る資源、役割および責 任を特定している。 国の獣医療組織は、利用者の積極的参 加と貢献の下で、定期的に新しい計画と業務 を実施している。 行政と生産者との意思疎通を図るために、全国組織の「家畜畜産物衛生指導協会(通称 衛指協)」があったが、昨年解消し、鹿児島など5自治体に残るのみである。宮崎に残っていれば、もう少しマシな対応が採れただろう。

37 5. 同等性協定* (Equivalency agreements)
Ⅳ.市場アクセス 5. 同等性協定* (Equivalency agreements) 市場を活用し維持するために支援を提供する国の獣医療組織の能力と権限 1. 法的基準への適合 2. 法的基準の策定 3. 調和 4. 認証 5. 同等性協定 6. 遡及可能性 7. 透明性 8. 地区割り 国の獣医療組織は、他の国々と同等性協 定を交渉するための能力も権限も持っていない。 国の獣医療組織は、他の国々と同等性協 定を交渉し、承認するための権限を持っている。 国の獣医療組織は、特定の製品と手順に 関して他の国々との同等性協定を実施している。 国の獣医療組織は、新しい製品と手順に 関して他の国々との同等性協定を締結する特 別の計画を実行している。 国の獣医療組織は、国際的な基準、指針 および勧告に従って利用者の意見聴取を行い、 その後に他の国々との特別な同等性協定に向 けて努力する計画を持っている。 市場アクセスとは、製品やサービスを輸出市場で自由に取引できる度合いを意味する。GATT体制からWTO体制に引き継がれてきた自由貿易の原則ではあるが、国内産業を保護するために関税障壁や非関税障壁等の保護貿易政策を要求する勢力もあり、各国の貿易規制は必ずしも一様ではない。 *: 同等性という用語は、輸入国内で適用されている保護水準と同じ水準を提供する、輸出国が輸入国に提案する別の衛生措置を意味する。

38 2010年12月7日から9日にチュニジアのDjerbaで開催
獣医療法令に関するOIE世界会議 2010年12月7日から9日にチュニジアのDjerbaで開催 国際的な基準と指針に沿って獣医療法令を実施することは、各国が国際的な責務を満たす手助けとなると共に、動物衛生、食品の安全性および家畜生産を改善し、その結果、食糧安全保障を向上させて、貧困を軽減するのに役立つだろう。 獣医療法令は、人畜共通感染症、家畜生産における食品の安全性、動物福祉および輸出用動物と動物由来製品の証明を含む動物疾病の発生に係る疫学的発生動向調査、早期発見、報告、迅速な対処、予防ならびに制御を含め、獣医療組織がその主要な機能を効率的に遂行することを可能にする国の構造基盤の実際に不可欠な要素である。国際貿易の増大、気候変動、ならびに、国境を越えて急速に広がり得る新興・再興感染症に直面して、獣医療組織は、新たな脅威に立向かい、その基本的機能の品質と実績に関するOIE基準を満たすために、効果的かつ現代的な法令によって支えられなければならない。 OIEは、多くの発展途上国の獣医療法令が現在および将来の課題に取組むためには時代遅れで不適切であることに気付いている。加盟国の要請を受けて、OIEは、獣医療法令が網羅すべき基本的要素に関する指針を策定した。OIEの「実績、展望、戦略の(PVS)手法」を使用して獣医療組織の実績評価を追跡調査し、加盟国の要請時に、国の獣医療法令を現代化しようとする政府を手助けし、それによって獣医療組織がOIE基準を満たすのを助けるための任務を遂行する。

39 OIE: より安全な世界のための獣医学教育の新展開
2009年10月12~14日、パリで開催 1. OIEは、OIEの陸生動物衛生規約および水生動物衛生規約に定められた事 項を含むOIEと公益に必須の課題を遂行するために求められる獣医師の鍵となる 適格性を含め、新たな脅威と新しい社会的要請を考慮に入れた必須カリキュラム モデルに関して獣医学教育機関(VEE)への勧告を策定した。 12. 国、地域および地方の当局は、国の全ての領域の動物集団が獣医療広域 調査連携網に含まれるようにするため、学生の一部が地方で働くことに自信を持 つための動機付けを行うこと。獣医学教育機関(VEE)は、中核的獣医師の十分な 数が地方で働くために教育と援助を受けられるようにすること。 16. 国、地域および地方の獣医当局は、獣医療組織の実績評価のためのOIE 手法(PVS手法)の基準を考慮に入れて、それぞれの管轄区域における獣医師の 生涯教育を評価するための計画を策定し実行すること。 17. PVS評価を既に実施した国の獣医当局は、評価結果を検討するとともに、 公衆衛生、食品安全および越境性疾病に関する能力を含む必須カリキュラム・モ デル・・・その他の初任時要件を含めたOIE基準への全般的適合を裏付けるために、 欠点と取組むためにPVSギャップ分析(gap-analysis)および獣医療法令の吟味を 含むPVS評価後の関連活動を行うことが求められている。 21. 各国/地域のOIE陸生動物衛生規約を満たす獣医療法定組織(VSB)また はそれと同等の組織は、・・・獣医学教育機関(VEE)の査定と評価に委ねられる。

40 世界は一つ、健康は一つ One World, One Health
「世界は一つ、健康は一つ」への貢献: 動物・人間・生態系の接点における感染症のリスクを低減するための戦略的枠組み FAO、OIE、WHO、インフルエンザ連携国連機構、UNICEF、世界銀行 (2008年10月18日) 人類は地球規模での解決策を必要とする多くの課題に直面している。これらの 課題の一つは、動物と人間との接点およびそれらが住んでいる生態系において発 生(再発生)する感染症の蔓延である。それは、人口と家畜頭数の幾何級数的増 加、急速な都市化、農業体系の急速な変化、家畜と野生生物の密接な接触、森林 の浸蝕、生態系の変化、ならびに、動物と動物由来製品の取引の国際化を含むい くつかの趨勢によるものである。 ● 序文: 高病原性鳥インフルエンザと今後 ● 高病原性鳥インフルエンザから学んだ成果と教訓および新興感染症との関連性 ● 新興および既存の感染症とそれらの影響 ● 戦略的枠組み ● 特別な目的とその結果 ● 取組むべき分野横断的な課題 ● 制度上の問題 ● この枠組みへの資金調達 世界は一つ、健康は一つ One World, One Health

41 越境性疾病に対する危機管理 様々な家畜伝染病や人畜共通感染症が、テロ攻撃を含 め、何時、どのような経路で国内侵入するか誰も予測でき ない。検疫強化も重要であるが、それだけでは防ぎ切れな いだろう。 現実的に可能な効果的対処は、初発地域において封じ 込めることであり、それには決められた法律に従って迅速 かつ的確に行動することである。議論を始めた時点で流行 が広がることは、宮崎県郡部で証明された。同じ宮崎県で も市部は封じ込めたにもかかわらず・・・・・ 是正を必要とする重要点は、危機管理体制、とくに、獣 医療の整備による国と地方を含めた指揮・命令系統の確 立である。専門集団が自律的に敏速に動けるように、関係 者を集めた平素からの防疫演習が大切である。

42 越境性疾病に対する危機管理 様々な家畜伝染病や人畜共通感染症が、テロ攻撃を含 め、何時、どのような経路で国内侵入するか誰も予測でき ない。検疫強化も重要であるが、それだけでは防ぎ切れな いだろう。 現実的に可能な効果的対処は、初発地域において封じ 込めることであり、それには決められた法律に従って迅速 かつ的確に行動することである。議論を始めた時点で流行 が広がることは、宮崎県郡部で証明された。同じ宮崎県で も市部は封じ込めたにもかかわらず・・・・・ 是正を必要とする重要点は、危機管理体制、とくに、獣 医療の整備による国と地方を含めた指揮・命令系統の確 立である。専門集団が自律的に敏速に動けるように、関係 者を集めた平素からの防疫演習が大切である。

43 C型 O型 A型 Asia 1型 SAT1型 SAT2型 SAT3型
口蹄疫ウイルスの生態 ウイルスの誕生は数十億年前? 約8000年前の家畜化の際に野生動物から侵入? 偶蹄類を中心に20科70種の動物が感受性。 現在の自然宿主は? 現在のウイルス供給地帯は世界に7ヵ所。 7種の血清型のそれぞれに多数の亜型(サブタイプ)がある。 交差免疫がないため、ワクチンの選択と備蓄が困難。 南米 全世界で発生 アジア~アフリカ アフリカに限局 C型  O型  A型  Asia 1型  SAT1型 SAT2型 SAT3型 牛: 指標動物 羊/山羊: 維持動物 豚: 増幅動物 アフリカ・バファロー アンテロープ 家畜 野生動物?

44 清浄地帯 感染地帯 OIE陸生動物衛生規約に定義された用語
3km以上 防御地帯 発生動向調査地帯 封じ込め地帯 制限地帯 感染地帯 10km以上 清浄地帯 OIE陸生動物衛生規約に定義された用語 清浄地帯(Free zone)とは、清浄資格の適合について陸生動物衛生規約に指定された要件によって証明された地帯を意味する。当該地帯とその境界内において、適切な公的獣医学的管理が動物および動物由来製品、ならびにそれらの輸送に効果的に適用されている。 感染地帯(Infected zone)とは、口蹄疫が確定診断された地帯を意味する。 封じ込め地帯(Containment zone)とは、疫学的要素と調査結果を考慮して、疑いまたは感染のある施設およびその周辺を含め、感染の拡大を防ぐための制御措置が適用された指定地帯を意味する。 防御地帯(Protection zone)とは、清浄国または清浄地帯への口蹄疫ウイルスの広がりを防ぐために疫学に基づく措置によって、清浄国または清浄地帯における動物の衛生状態を保護するために設定された地帯を意味する。それらの措置には、ワクチン接種、移動制限、ならびに、強化された発生動向調査(surveillance)を含み、それだけに限定されない。 EU理事会指令に使われている用語 制限地帯(Restricted zone)、発生動向調査地帯(Surveillance zone)、 一時的制御地帯(Temporary control zone)、ワクチン接種地帯(Vaccination zone)

45 副産物情勢 ( 平成22年9月3日 更新)JA全農ミートフーズ株式会社


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